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パネルディスカッション 〜LINEに入社してどうですか?〜(全1記事)

2020.10.29

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世の中にインパクトを与える仕事ができる LINEのプロダクトマネージャーたちが明かす、現場の本音と体験談

提供:LINE株式会社

さまざまな国や地域に多くのユーザーを抱える、コミュニケーションアプリ「LINE」。その機能を企画したり、プロジェクト進行や多様なサービス(LINE MUSIC、LINE LIVE、LINE公式アカウント、LINE広告など)との連携を担当しているプロジェクトマネージャー(PM)たちが、LINEならではの働き方や実務の内容、社風や失敗談に至るまでざっくばらんに答えます。

LINE企画室・副室長が登壇

朝井大介氏(以下、朝井):お待たせいたしました。ここからはパネルディスカッションを進めたいと思います。

私を含めて4名出てくるので、最初に簡単に自己紹介させていただいた後に、実際の質問を投げかけていきたいと思っています。ではまず私の自己紹介なんですけれども、私は朝井と申します。

今はLINE企画室というところで副室長をやっています。実際には、LINEアプリの全体管理や各プロダクト・プロジェクトのリードをしています。「どういうバックグラウンドの人が多かったんですか」という質問がありましたので、簡単な経歴だけご紹介します。

私の場合は、NTTの研究所で研究をしていました。HCI(Human Computer Interaction)やサービスデザインの研究をやっていて。それで研究に飽きて楽天に行って、その後にLINEに来ました。

私の自己紹介は以上にさせていただいて、ここからはパネラーのみなさんを順番に紹介していきたいと思います。

次はJoannaですね。お願いします。

PMたちがLINEに入社した理由

Cho Yoonkyung氏(以下、Joanna):初めまして。LINE企画1チームのマネージャーのJoannaと申します。私は、2017年3月に入社しまして、今年で4年目ですね。今はLINE本体のトーク関連のPMやホームタブ、認証関連のプロジェクトの担当するチームをリーディングしています。

前の経歴は、LG電子本社のソウルオフィスでSmartTVのパートナーシップやプラットフォームの企画を担当しました。LINEに入社した一番大きな理由としては、LINEという大きなコミュニケーションプラットフォームでユーザーを幸せにしたいという希望があったので入社することになりました。今までも楽しく仕事をしています。よろしくお願いします。

朝井:これはすごく美しい理由ですね(笑)。笑ったらだめだけど。ありがとうございます。次は岩本さん、お願いします。

岩本俊介氏(以下、岩本):初めまして。岩本と申します。よろしくお願いします。ただいまLINE企画2チームで朝井と一緒に仕事をしています。入社したのは昨年の3月で、だいたい1年半ほど働いています。

前職は広告代理店系のデジタルエージェンシーで、みなさんの中にも友達になっていただいている方がたくさんいると思うのですけれども、LINE公式アカウントの企画や主に開発のPMなどをしていました。

私が担当しているプロジェクトや業務は、Smart Channelです。Talk Head(View)、いわゆるトークタブの一番上に出てくるTalk HeadのSmart ChannelのPMをしています。

そのトークタブに加えて、最近はホームタブとウォレットのタブにもコンテンツを提供を開始しており、そこの企画も一部担当しています。LINEに入社した理由は、適当なバージョンと真剣なバージョンがあってどちらを話そうか迷うんですけれども。真剣なほうで言うと、LINEはプロダクト自体がたくさんの方に使っていただいているものですし、LINEの会社自体もたくさんの良いコンテンツを提供していると思っていました。

自分がPMをしたプロダクトやサービスを世の中で使っていただけることで良い影響を与えられたり、少しでも喜んでもらえるといいなという真剣な考えで入社させていただきました。

朝井:はい。ありがとうございます。次はTakuちゃん。お願いします。

多くのユーザーが利用する、重要なコミュニケーションツール

Zhai Lu氏(以下、Taku):私は今企画2チームと(LINE)ポイントクラブというチームにいるTakuと申します。2016年の9月に入社して、今年で5年目になります。

中国出身で、LINEの前には中国と日本のITベンチャーで企画開発進行を担当していました。たぶん今日いらっしゃるみなさんの中では唯一、企画1チーム・企画2チーム・コンテンツサービスチーム、この3つのチーム全部経験があるということで、昔スタンプ事業に長く携わっていて、今は今年5月1日にリリースしたLINEポイントクラブのPMを担当しています。

自分は海外にいるので、コミュニケーションツールを使って国内の親戚の方や友達とやり取りすることが多いということもあり、コミュニケーションはすごく大事だなと思って、LINEに入社させていただきました。よろしくお願いいたします。

朝井:ありがとうございます。では、この3名プラス私で進めさせていただければと思っています。もうすでに多くの質問をいただいてます。先に事前にいただいた質問を中心に話していくんですけれども、途中から、ここでいただいた質問にもどんどん答えていこうかなと思っていますので、追加で質問があればぜひお願いします。

あと質問の“いいね”ボタンがあり、それで投票が多い質問から答えていこうかなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。ではさっそく1つ目の質問から。

簡単に答えられるところからいこうかなと思っているんですけれども、今みなさんが担当をしているプロダクトについて、どんなチーム構成で何人ぐらいいるのかというところと、どんな人がいるのかを簡単に説明してほしいなと思います。

最初はJoannaからお願いします。

各プロジェクトのチーム構成と顔触れ

Joanna:プロダクトの規模によってちょっと違いますが、今LINEのトークルームのプロジェクトとしては全体のプロジェクトメンバーが20人ぐらいいます。その中で企画者が3人、開発者が7人くらい、ほかにQAやデザイナーさんが同じプロジェクトチームにいます。

朝井:ありがとうございます。次は岩本さん、お願いします。

岩本:プロジェクトチームは小さいもので15人から20人ぐらい。大きいものだとその倍くらいいます。小さいほうで言うと、PMとしてメインで動いているのは2名です。それに加えて、コンテンツの連携をする連携サービスの開発メンバーがいたり、広告商品のPMメンバーも参画しているプロジェクトです。

朝井:ありがとうございます。最後はTakuちゃん、お願いします。

Taku:自分は今メインでポイントクラブを担当していて、企画とマーケティングの部分に携わっている方は6名ぐらい、開発とQAの方々は10名ぐらいいます。ポイントクラブはLINEの社内サービスとのコミュニケーションや連携が多いので、プロジェクトメンバーも広く言えばすごく多いと思います。

朝井:ありがとうございます。この質問は簡単だったので、次の質問にいこうかなと思います。

今は20名とか15名でのプロジェクトの中で、プロダクトマネージャーとして活躍されていると思うんですけれども、「プロダクトマネージャーってどんな役割ですか」ということと、「ぶっちゃけ、どんな業務をやっています?」ということを、本当に正直ベースでお話しすると、LINEのPMってこんな感じなんだということがわかりやすいのかなと思って。

実は事前の質問にはないものをいきなり持ってきちゃったんですけれど(笑)。最初は、岩本さんからお願いします。

PMとしての現場での業務

岩本:(笑)。まず一言、初めから共有していたものと違う質問を出してくる上司の裏切りに対して、僕は怒りを感じているんですけれども、そのうえで回答させていただきますと。

僕はプロダクトマネージャーとしては、けっこう本質的な仕事がたくさんできているのかなと思っています。つまり企画ですよね。どういうプロダクトであるべきかとか、そのためにどう作っていくべきかを考えて進め方を検討した上で、ちゃんとメンバーや別の部署の方とコミュニケーションをして最終的に作っていくことができているかなと思うので。

一般的に言われるプロダクトマネージャーと近い業務が、今はけっこうできているんじゃないかなと思っています。

朝井:ありがとうございます。すばらしいですね。いきなりの質問にちゃんと答える(笑)。

岩本:(笑)。

朝井:次はTakuちゃん、お願いします。TakuちゃんはどんなPMでどういう業務をやっています? 

Taku:そうですね。ポイントクラブに関してはプロダクトの企画に携わり、最初からどんな体制・どんなコンセプトのランク制度を作るのかという戦略の検討から参加しました。

その後に、そういった戦略を具体化するために、どういうビジュアルでユーザーに伝えるかを設計したり、その後の企画と開発一連の進行を進めていました。

またリリースしてからどういうデータになっているのか、どういう改善が必要なのかについても、データサイエンスの方々と一緒にしっかり分析を行い、データだけでまだ不明な部分に関しては、ユーザーリサーチも進行しました。

朝井:ありがとうございます。では最後はJoanna。お願いします。

Joanna:私は2人が話していない部分をお話しすると、もしプロジェクト内で意見をあまり合わせられなかったりすると、プロダクトマネージャーが課題設定をして、一番重要なプライオリティから達成できるように調整や管理をします。

必要な機能が何なのかを、いろいろなデータの分析やリサーチでリストアップして管理していくという継続的な改善も、プロダクトマネージャーの役割になっています。

LINEのPMだから体験できる「おもしろさ」

朝井:ありがとうございます。今3名がいろんなプロダクトマネージャーの役割や業務を紹介してくれたんですけれども、おそらくそれくらいでLINEのPMがやっていることはカバーできているかなと思います。

あともう1つ事前の質問にお答えしてから、いただいている質問にいこうかなと思います。次の質問は実はいただいた質問の中にもあったので、この流れで聞こうかなと思っているんですけれども。今答えてもらったPMの役割の中で、「LINEのPMならではのおもしろさ」について聞いてみたいなと思っています。

これは、Takuちゃんからお願いします。

Taku:おもしろさもあり、ちょっと難しいところでもあるんですけれども。先ほど入江の発表ですでに共有されたことです。LINEはすごくフラットで、PMだけではなく開発・QAも含めて、本当にいろんな方々がいろんな意見を出してくれるところはすごくおもしろいかなと思います。

ずっとPMとしてこの案件を見続けていると、考え方などが固まってしまうようなことはあるかなと思います。本当にいろんなタイミングでさまざまな部署の方から、違う視点の意見をもらえることはすごくおもしろいかなと思います。

それに対して、どういう方向性に向かっていけば良いのかという部分をちゃんと見極めて進むことがPMの仕事だと思います。

朝井:ありがとうございます。次はJoanna、お願いします。どうですか? 

Joanna:そうですね。LINEというサービスは滞留時間が長くて、いろんな人が使うアプリなので、私はどこにいてもLINEのユーザーに会えることが一番おもしろいかなと思います。電車の中でも会えるし、スーパーマーケットに行っても会えて、そういう人がどういう機能をどう使っているのかは、実は見ちゃだめなんですけど見てしまいますね。

(一同笑)

Joanna:そういうのがLINEのPMとして一番おもしろいところです。

朝井:見ちゃいますよねぇ。こんなところで言っていいのかな?(笑)。わかります。それはもうまさしく、すごく共感しますね。僕も電車の中でガン見しちゃって。いつか捕まるんじゃないかなっていう。

世の中に大きなインパクトを与えられる仕事と刺激的な環境

朝井:最後は岩本さん、お願いします。

岩本:僕は2つあって、1つは先ほどJoannaさんが言っていたことと近いんですけれども。たくさんの方に使っていただいているサービスの中でいろんなことができることは入社動機ともつながっている点です。世の中に対するインパクトは大きいと思っているので、ちゃんと世の中に有益なものを提供していくというプロダクトのおもしろさはあるのかなと思っています。

もう1つが環境で、これは賛否両論あるかもしれないんですけれども、本当に休ませてくれないと言うか、手を抜こうものならすぐにバレるような職場で(笑)。しっかりと考えて進めていって、それを上回るぐらいのスピードで提供しないと、結局あまり評価されないところがあるように感じてはいます。

この点、常に頭をひねりながら仕事を進めているところが、楽できないという辛さはあるかもしれないのですけれども、すごく刺激的な職場という楽しさがあるかなと思いますね。

朝井:ありがとうございます。ちょっとドキッとする、ブラックみたいな発言もあったけど(笑)。たぶんそうですね。全員が全員、本当にユーザーのためだったり、サービスのことを真剣に考えていて、PMとして隙を見せるというわけじゃないんですけれども、思考が浅かったらすごくいろんな角度から責められるので、すごくいい場なんじゃないかなという意見です。

プロジェクトマネジメントとロジカルな思考力が役立つ

朝井:あと10分ぐらいなので、いただいている意見に答えていきたいなと思っています。実は一番票をいただいているのが、「どういう企業や業界から転職してきた方がLINEで活躍しやすいイメージがありますか?」ということなんですけれども。

実はさっき僕も含めた4名で、どういうところから転職してきたかをお伝えしたんですけれども、けっこうバリエーションに富んでいるんじゃないかなと思っています。僕は研究所上がりでそのあと楽天に行き、Joannaの場合はLGでSmartTVや企画進行をやっていた。

岩本さんは広告代理店でデジタルエージェンシーをやっていたというところ。Takuちゃんは、日中のITベンチャーで企画開発進行なので、基本的にディレクターや企画進行をしていた人がわりと多いんじゃないかなという感じはしています。

たぶん、どの業界の人が活躍しやすいということはない気がするんですけど。そういった意味だと、実は似たような質問があったんですね。事前に「LINEのPdM(プロダクトマネージャー)として最も必要なスキルや重要な要素は何?」という質問用意していたんですね。これが最初の質問にけっこう近いのかなと思っていて。

これをパネラーのみなさんに聞いていこうかなと思います。最初は岩本さんからお願いします。

岩本:あくまで私の私見と言うか、個人的な感覚なんですけれども、いろんなスキルがあるに越したことはないという前提で、強いて言うならプロジェクトマネジメントやロジカルに物事を考えられることかなと思います。これができれば、どこに足りないところがあっても誰に頼まなければいけないとか、足りないところのスキルを見つけて補えると思うので。

プロジェクトの進行ができるプロジェクトマネジメントとロジカルに考えるところがあると、仕事は決着しやすいんじゃないかなと感じています。

ユーザー理解・コミット・探求・判断力の重要性

朝井:ありがとうございます。次はJoanna。必要なスキルについて、どう思います?

Joanna:そうですね。私は3つあります。1番目はユーザーを理解しようとする力だと思っていて、自分だけじゃなくて、他の普通のユーザーがどういう使い方をしているのかを調査しようとする力が一番必要だと思います。

2番目はそのプロダクトの改善のためにコミットする力だと思います。長いプロジェクトだと1年以上続く場合もあるんですけれど、最初から最後までコミットすることがすごく大事かなと思います。

3番目は探求力だと思います。いろんな新しいITトレンドがある中で、自分が新しい技術を理解してユーザーに楽しさを与えたいという気持ちがあるんだったら、すごくいいLINEのPdMになるんじゃないかなと思います。

朝井:ありがとうございます。Takuちゃんも何かそれ以外のものはあります? 

Taku:けっこう近いものを考えていました。自分がおもしろさとして挙げていたのは、いろんな意見があるところでした。やっぱり自分もポイントクラブの戦略策定からどういうものを作るのかに関わっていたので、いろんなデータをもとにどうすれば正しい方向性に向かえるのかを鋭く判断する力はすごく重要ではないかなと思っています。

コミュニケーションやいろいろなスキルについても、次にどう進めるのかを判断するためだと思っています。そこは社内の意見だけではなくて、ユーザーに関しても同じで、あれが欲しいとこれが欲しいというユーザーがさまざまいらっしゃると思うので、多い意見の中から、次に進むべき方向性を判断して進められる部分が重要だと思います。

初めは英語力がなくてもスキルアップが可能

朝井:ありがとうございます。ここからはどれだけの質問に答えられるかにフォーカスして進めていきます。順番にいきますね。「どの程度の英語力が求められますか?」なんですけど。これは岩本さんがすごくいい例かもしれないです。ねぇ? 

岩本:はい! 

朝井:岩本さんが入社した時は、英語がそんなにできなかった……という言い方は変だけど(笑)。

岩本:はい。英語力はあるに越したことはないという感じかもしれないですね。読み書きができるとすばらしいですが、社内で言うと翻訳ツールがあるので、できなくてもなんとかなるという感じではないかなと思います。初めはできなくても僕もなんとかなっていました。

朝井:そうですよね。そのわりには、去年はタイでしたっけ? ユーザーリサーチも行ってという感じなので。実は英語力がそんなになくてもどうにかなって、しかも成長ができる感じなのかなと思います。

Taku:ちょっと補足してもいいですか? 社内ではいろんな語学の講座もやっています。自分は英語の講座を1~2年ぐらいずっと、オンラインでもオフラインでもやっていました。コミュニケーションとドキュメントの部分ができるとしたら、あとで英語の講座を使ってスキルアップすることはぜんぜん大丈夫です。

関係者が多い状況でも、間違った方向にいかない方法

朝井:ありがとうございます。では次にいきますね。「いろんなロールの人とコミュニケーションが必要だとおっしゃっていましたけれども、どんなところが大変ですか? またLINEならではの特徴はありますか?」。これはどうだろう。岩本さんに聞いてみるか。困るか。

岩本:そうですね。本当にいろんな方がおられて、たぶんみなさんに共通しているのは頭がすごくいいので、ちゃんと前提となる知識を揃えたうえでコミュニケーションをとれば、そんなに間違った方向にいかないと感じています。

しっかりと前提や情報を整理して、ディスカッションするための道筋を立てていくことが重要だと思います。

朝井:そうですね。そういう意味だと、ここにいる3名のPMもそうだと思うんですけれども、たぶん執行役員との距離がすごく近いことは特徴かもしれないですね。

LINEって気づけばけっこう大きくなったんですけれども、実はそれこそ執行役員と毎週会議していたり、直で話してフィードバックを受ける感じなので、間がなくて。自分の意見を直で伝えられるのはすごくLINEならではなのかもしれないですね。

入江和考氏(以下、入江):ありがとうございます。みんなと一緒に近くに座っておりますので。

朝井:あぁ、そうだ。ここにも執行役員がいますしね(笑)。

入江:どうも、執行役員です。

岩本:忘れていました(笑)。

入江:忘れないでください(笑)。

(一同笑)

ユーザーと事業にとって大事なことを見極める

朝井:時間がありそうなので、もうちょっと質問にお答えしますね。「PM主導で企画して行う施策と社内から依頼があった施策では、どちらが多いですか? 実施するorしないのジャッジポイントも知りたいです」。

これに関しては僕からも回答しようかなと思うんですけれど。PM主導だとユーザーボイスであるとか、課題を見つけて行う施策。あとは、例えば社内でLINEのファミリーサービスやMUSICといったところから「何かLINEアプリとコラボをしたい」というような企画。

それから「戦略上これを進めたい」という、トップダウンのような案件もあるのかなと思っています。これらは、数や比率でいくとそんなに偏りがなくて、1:1:1ぐらいなんじゃないかという感覚は持っています。

ジャッジポイントとしてはもちろん、それをやることによって得られる事業的な価値も判断しますし、あるいはユーザーの使いやすさの改善は、そういう事業的な尺度では判断できなかったりもするので、責任者やマネージャーが集まって議論しながら決めていくところが正直な状況なのかなと思っています。

なので、そんなにお利口さんじゃないという言い方のほうがいいかもしれないですね。けっこう本当に議論をしながら、これはユーザーにとっていかに大事なのかということ、あるいは事業にとっていかに大事なのかということを決めているような感じがしています。

40分になりましたね。ここでちょっと、さっきの小林さんへの質問が来ているので、ピックアップしようかなと思います。小林さん、登場お願いします。

提案には、必ず意見と代案が返ってくるカルチャー

小林智博氏(以下、小林):呼ばれましたので、来ました(笑)。

朝井:質問を読みますね。先ほどの課題解決施策の話で「解決施策はPMが考えるのですか? それとも課題とゴールをチームで考えるんですか?」というものですね。

小林:ものによりますけれども、僕が先ほど説明したものに関しては、弊社のエンジニアやプロジェクトメンバーは非常に優秀で、僕が「これをやりたいです!」と言うと、いろんなコメントがもらえるんです。コメントと言うか半分文句に近いものもありますが(笑)。

その中で、プロジェクトメンバーが忘れないこととしては、必ず代替案をもらえることがすごくいいところだなと思っています。不満とか「これはできません」ということじゃなくて、「こうするのはどうですか?」という提案をいろいろといただいて、その中で企画側としては比べて組み合わせたりして最終的なソリューションをどうするかという話を検討するプロセスで進めていますので。

「これがやりたい」と言って、すごくいろいろ言われても、ただボコボコにされるわけではないのでご安心ください、ということを言うのに戻ってきました(笑)。質問ありがとうございます。

朝井:ありがとうございます。3~4分ほど伸ばしてもいいということなので、もうちょっといきますね。

この一番多かった質問で、「各機能やタブでPMを配置していると思いますが、そうするとLINEアプリは1つだと思うので、全体の統一感やブランディング戦略に大きく影響が出ると思います。その辺りはどう意思決定していますか?」という質問です。

これもたぶん僕から回答したほうがいいのかなと思うので回答しますけれども、確かにおっしゃるとおりで、この機能やタブごとにPMがいて、下手をするとそれぞれ独立して走ってしまうような状況が起きると思うんですけれども、これに関しては各プロダクトの進行状況や企画を随時チームで共有するような場もあります。

あとは横串の組織という言い方も変なんですけど、デザインチームがいて。デザインチームは各プロダクト、プロジェクトにも所属しているんですけれども、その一方で、デザインチームとしても横の連携がされています。例えば各機能であったりタブのデザインはうまく統一されるようにはなっています。

なので、ここを具体的にどうやってというすごくいいツールがあるわけではないんですけれども、基本的には各プロジェクト・プロダクトのコミュニケーションであったり、チームとしても横串の組織の情報連携を使って、うまく統一感を保っているというのが答えになるかなと思います。

失敗体験はコミュニケーションの難しさ

朝井:では次にいきます。これはさっき僕がスキップした失敗体験ですね。「成功体験はいらないから失敗体験が聞きたい」。いや、僕もそれは聞きたいんですけど。3人の中で失敗体験を言いたい人います? 挙手してもらって(笑)。

岩本:いきましょうか? 

朝井:岩本さん、お願いします。

岩本:直近の記憶が新しいもので、今一番大きいというより記憶が新しいものでお話しさせていただくんですけれども、ちょうどこの前期くらいですかね。大きめのプロジェクトをいくつか動かしていて、けっこうコミュニケーション不足に陥っていたなという印象がありました。

結果として発生したのが、開発メンバーやステークホルダーに対して、ちゃんと意思表示も含めてできていないまま、プロジェクトと時間だけが過ぎていってしまうという良くない状況があって。

一応成功と言うかゴールには導けたと思うんですけれども、だいぶモチベーションなどを下げてしまったなということはすごく感じていて。

少なくとも気持ちよく働けていなかったなというのが、その時の印象としてあって。そういう状況に陥らせてしまったことが、最近の一番大きい失敗ポイントで今期の課題と感じているところですかね。

朝井:予想外に真面目な回答でしたね(笑)。

岩本:はい。

「とりあえずテスト・トライしてみよう」という社風

朝井:そうですね。それ以外にも、例えばプロジェクトとして何かやらかしたようなことはけっこうあって。失敗体験というわけじゃないんですけれども、LINEでは、何か考えてウダウダしているよりは、とりあえず世の中に出してみてテスト・トライしてみようという社風がけっこう強く推奨されています。

そういう意味だと、わりとみなさんが各プロダクトですばやくトライして大失敗はしているのかなと思っているんですね。期待通りのKPIがいかないとか、だだ滑りみたいなことはあると思うんですけど、そこはぜんぜん責めなくて、むしろそのトライを評価される感じなのかなと思っています。

むしろトライをしなかったほうがボロクソに言われる感じなのかなと思うので。今、岩本さんからわりと真面目な失敗体験が出てきたんですけど、本当にいろんなプロダクトとしての失敗経験がいっぱいあるのかなと思っていますね。

ただ、リカバリーと言うか、失敗したならなぜ失敗したのか。そこに学びもあるので、いかに失敗から学んで次に活かすかというところが、たぶんLINEのPMとしては求められることなのかなと思っています。

まだ答えられていないものもあるんですけれども、ちょっと時間が押してきてしまったので、以上とさせていただきます。長い間聞いていただいて、みなさんありがとうございました。パネラーのみなさまもお疲れさまでした。

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