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なぜ、取締役自ら英語を学ぶ必要があったのか?(全2記事)

2020.04.02

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ドメスティックな企業こそ役職者が英語を学ぶべき 弁コム取締役が語る、シェア拡大の一手

提供:株式会社レアジョブ

日本企業のグローバル化が進むなか、圧倒的な課題となるのが「英語力の不足」。語学研修制度の導入、外国人人材の採用といった事例もまだ少ないのが現状です。今回は、こうした課題を解決してグローバル化を目指す個人・企業に向けて行われたセミナー「2020年代の『グローバル人材』を考える」の模様をお届けします。本パートでは、弁護士ドットコム株式会社 取締役の田上嘉一氏が登壇し、自身の英語学習法と、リーガルテック業界の今後について語りました。

「SMART Method®」受講で英語力強化に乗り出す

田上嘉一氏:そんなときに私が出会ったのがSMART Method®(スマートメソッド®)なんですね。当時、海外の投資家周りをしている社員がSMART Method®をまずは受けました。4ヶ月受けた感想を聞いたんですね。

言ってはなんですけど、彼は僕よりも英語がヘタクソでした(笑)。純ジャパニーズの英語だったんですけど、彼は「非常にきつかったんですが、受講する中でレベルが上がって、終わったあとの達成感はありました」と言っていたんですね。

僕は最初、外国人とインタラクティブに話したかったので、普通に英語でおしゃべりするレアジョブのプログラムで相談したんですよね。レアジョブの担当者の方に、自分の持っている課題などを伝えました。「そうだったら、SMART Method®やってみませんか?」「ちょっとつらいですけど、SMART Method®をやらないと逆にお金がもったいないです」とアドバイスいただいたんですね。

たしかに英会話教室的なものだと、「週末何したの?」「子どもがどうたらこうたら」「日本で今こんなのが流行ってるよ」とか、そういう話をする。おしゃべりをすることができて、それなりにたぶん楽しいは楽しいんだと思うんですよ。英語をしゃべっている感じでいいかなとは思ってはいたんですけど。

今後は司法の世界でAI導入が始まって、「日本は倫理的な基準をどう考えているか」といった法律の議論を英語ですることが僕の課題です。こういったときに「子どもと公園に行ったよ」みたいな英会話を毎日していても、即戦力にはならず、準備にならないと思いました。

「わかりました。SMART Method®をやりましょう」と言いました。昨年6月第1週から9月末までの16週間、僕の戦いが始まったわけです。

スライドに映しているのは6月3日、SMART Method®が始まったときのものですね。こんな感じでレアジョブの画面上で、1週間のスケジュールを入れていきます。最初にHomework Lessonが1個あって、Level Up Lesson、Brush Up Lessonを2回繰り返すようなかたちです。

Homework Lessonは前週の宿題の復習です。Level Up Lessonで課題を出されてやってみるんですけど「あなたは今は何点で、足りないのはこれだから、これをやりましょう」という感じで1時間くらい勉強します。

さらにそれを復習するのがBrush Up Lessonです。これを2回繰り返して、その宿題をするサイクルをグルグル繰り返します。かっこよく言うとPDCAを回している感じですよね。

レアジョブさんには、レッスンは5営業日で1日に1時間ずつ入れることを推奨されました。「英語に触れない日をなくしてください」と言われました。今回この資料を作るにあたって、カレンダーのスクショがほしいと言われたんですが、4ヶ月分見て、1日に1回ずつ入ってたのはこの最初の週だけでした(笑)。

それ以降はなかなか1日に1時間ずつ取ることができなかったんです。5営業日の中で、ある1日に2コマ、もう1日で2コマ、あと1日で1コマですね。ひどくなってくると、もう無理と思って3コマ入れることもありました。そうすると、先生が入れ替わり・立ち替わりで3時間ずっと英語のレッスンです。

個人的には3時間はあまりおすすめできないというか。2時間だと、2時間目はけっこう調子いい感じになります。3時間やるとだいぶボーッとしてきます。向こうの先生にも気づかれて「お前疲れてるだろ」、僕は「わかる?(笑)」みたいな感じになります。

スキマ時間を活用して、いつでも・どこでも英語学習

理想はこういうかたちです。新しいことをやるときは本当に楽しいので、最初の週はがんばります。家族にも「こういうの始めたんだよ」「だから応援してね」という感じで応援してもらいます。3〜4週経つと、だんだんヘバってきますよね。「本当に大変だな」とか周りの人に泣き言を言い出します。

予定を入れていても、どうしても突発事項が起きますよね。そういうときはキャンセルすることも何回かありました。ただ、一定のレートを切っちゃうと合格しません。今回は会社にお金も出してもらっていたので、「そういうわけにもいかない」と。HENNGEさんだったら、合格しなかったら返納ですよね。ということで、がんばりました。

宿題なんですけど……本当に申し訳ないんですけど、僕はすごく悪筆です。こんな感じでテキストがバーっと配られて、テキストベースでやっていくんですね。このテキストがすごいなと思ったのは、ビジネスシーンに即しているというか、このイベントで最初に商品を入れる効果を説明する動画がありましたけど、ああいったシーンが散りばめられているテキストでした。解雇されるときの対話もあったり(笑)。ワークライフバランスだったり、リモートワークについて会社で推し進めようみたいなシーンがあったりですね。

テストはグラフで売上と件数があって、日本語で説明する宿題だったら、なんとかできました。それを英語で「この5年間の変化と、その会社の特徴について解答してください」と言われると難しいんですよね。画面上の時計で残り20秒と出ると、非常に焦ってできないこともありました。

この宿題も、僕はテキストに直接書き込むのがもったいないなと思ったので、毎週金曜日に該当のページを会社のコピー機でコピーした紙だけ持って帰って、紙に書いていました。宿題のスクショを担当の人に送らないと、「宿題やりましたか?」という催促がずっと来るんですよ(笑)。

子どもの運動会やサッカーの試合など、僕も土日はなにかやることがあります。ですので、大河ドラマを見て、NHKスペシャルを見てから、日曜日の夜に宿題をしてましたね。なんとか日曜の23時59分までに送っていました。

普通に会社へ行く日はよかったんです。だけど、みなさんも旅行すると思うんですけど、毎年8月に妻の実家に家族で行く恒例があって、そのときが非常に困りましたね。

妻の実家は四国の信号機がない町で、非常に田舎なんですよ。信号機どころかお店もない町で、親戚が夜な夜な酒や魚を持ってきて、毎晩ドンチャン騒ぎをやっていると。

18〜19時から宴会が始まって、20時くらいになって「ごめん、お父さん。僕はレアジョブがあります」みたいなかたちで抜けて(笑)。「なんだそれ?」「いや、英語を勉強しているから」「へ~」みたいな。

田舎の家は大きいので、小さい部屋に入って、繋いで「Hi!」とかやってるわけですよ。そうすると、おっちゃんが「トイレどこだ?」って入ってきたり(笑)。外国人の講師の方もさすがに苦笑するシーンもあって。でも、やると決めたからには、それが妻の実家であろうとやり続けるのが非常に大事なことなのかなと思いました。

英会話の「型」が格段に身につく

(スライドを指して)フランスの方々が来てイベントをやったときのものです。そういうイベントに出て、ディスカッションをしたときに感じたのは、格段に「型」が身につくんですよね。発信することが少ないと……「これに対してどう思うんだ?」と聞かれたときに「I think that……」とか言うじゃないですか。それをレッスンでずっと繰り返していると、「大人のビジネスマンがする表現じゃない」「例えばIn my view……とか、As far as I’m concerned, ……とか言おう」と講師の先生がアドバイスしてくれます。

反対に「これについて反論やディスカッションをしよう」というアドバイスもあるんですよ。「私はA説を取るから、あなたはB説を取ってディスカッションしよう」。それを入れ替えていたりします。

そのときもまず全否定じゃなくて、「I agree with you, but……」「That is good point, but……」みたいに、まず何か言って逆説でつなぐ。型みたいなものをいくつか教えてくれますし、それを講師の方がチャットで送ってくれるんですね。武術じゃないですけど、やはり型があります。

まずフォームがあって、どうやって打つか。守破離ですよね。それをたくさん身につけておくと、それが自然に出てくるようになる。海外に行く前に受験勉強でもやりましたけど、改めてこういう勉強をするのは楽しいなと思いました。

それが1個、2個、3個と出てくると、組み合わせが無限に増えていく。着回し術みたいなもので、ジャケットが3着あって、パンツが2着あれば6通りじゃないですか。それにシャツの色やネクタイの色など、いろいろ掛け合わせていくと武器が増えていく。知らない間に表現する引き出しが増えているなと思いました。それは非常に大事なことです。

あとは業界の用語などが入ってくるだけで、表現の幅がけっこう広がって、それを手持ちの武器としていつでも出せる状態にしておくことで、小学生みたいな言い回しじゃなくなったと実感することができました。レッスンの内容にメソッドとしてこうした言い回しが入っているので、体系的に学ぶことができて本当によかったなと思っております。

時代とともに弁護士の業務も変化していく

ここまでは、なぜ僕個人がレッスンを受けたのかをお話ししました。セッションのテーマが「取締役自ら〜」と言っても、それは僕が置かれた状況がそうだったからだという話なんですが。ここからはタイトルに絡むような話を少ししたいなと思います。

先ほど汾陽さんの人口のグラフがありましたけど、弁護士、司法サービスをWebで提供している弁護士ドットコムという会社においても、環境の変化が起きています。人口減に合わせるわけじゃないんですけれども。ご存知の方もいるかもしれないですけど、2001年に司法改革が行われて、弁護士を増やすために一定数増えてきてるんですね。このオレンジのグラフがそうです。

それに対して、裁判所の訴訟は減り続けているんですね。今後、人数が増えていくから弁護士を増やそうとなっていたんですが、一方で『行列のできる法律相談所』などの番組を見ていると、訴訟が増えているのかなと感じるんですけど、実は減っています。

スライドは民事の事件の発生件数の推移ですが、刑事の事件は大きく減っています。世の中はどうしても、凶悪犯罪みたいなニュースが報道されるので、最近物騒になったと思ってると思います。でも、そんなことはなくて、日本はどんどん安全になってきているんですね。

話がずれますけど、凶悪犯罪で殺人、放火、強姦、強盗を「凶悪四類型」と言うんですけど、この案件が非常に減っているんですよね。それはいいことです。ただ、弁護士としてはそういうことも商売の種ではあります。争い事や犯罪がだんだん減っていくと、弁護士さんが少し違うことを始めなきゃいけないところにきてます。

離婚だけは少し増えているんですね。家事事件は増えていて、家族間の争いは増えています。これは離婚率が上がっているからで、今後はご承知のとおり結婚している人の数が減ってきますから、早晩減ることは明らかなんですね。

そういう中で、弁護士の新しいサービスを考えていかなきゃいけないです。今までは弁護士さんに頼まなかったこともやるようなことが、弁護士業界に起きています。

また、海外のイベントをやったり、海外の投資家も注目されていますので、同じようなサービスを考える方々が会社に表敬訪問したいということです。これまでも韓国とロシアから訪問がありました。「ロシアでも同じようなサービスをやりたいので、話を聞かせてほしい」という声をいただきました。まったく馴染みがなかったケニアから「アフリカで弁護士のサービスをやりたいので教えてほしい」という訪問がありました。

話を聞いたりしてると、法制度も少し違ったりします。新興国は人口爆発で、若い人も増えています。その人たちが大人になって、結婚して、家を買うとなると、やはりトラブルも増えます。

弁護士がまだまだ育っていない国も、ベトナムやタイなどのアジアにはたくさんありました。話を聞いているうちに、「なんならうちのサービスを一緒にやりましょう」みたいに、一応は話ベースでしてるんですね。実現まではまだまだプランを練り切れていないんですけれども。

日本の人口は減っていくので、うちのサービスはまだまだドメスティックですが、海外に向けてもやらなければいけないと思っていますし。今日、HENNGEさんの話を聞いても絶対やろうと思いました。

外国人移民の労務問題にも一役買う

日本も外国人移民を受け入れていますよね。家や会社の近くのコンビニエンスストアに行くと外国人の方がたくさん働いていますよね。最初は中国の方が多かったと思ったんですが、最近はアジアのほかの国の方も増えてきていています。外国人がどんどん増えてきます。

インバウンドの人口も増えていますが、定住する外国人が増えてきてますよね。外国人実習生問題もありますが、そういった方々の労務問題。そして日本で結婚して子どもを産む方もいます。そうすると交通事故に遭う、インターネットでトラブルに遭う。場合によっては犯罪に巻き込まれてしまう。

こういったときに受け皿、彼らに対してリーガルサービスを提供する弁護士がまだまだ英語で発信できない状況ですね。なので、このサービスをやっている人間としてはそういったところを埋めていくものを作りたいなと思いました。

今考えているのは、弁護士ドットコムは今は日本語でしかサービスを提供していないですけど、まず多言語化しようと。英語、中国語、韓国語など多言語化することによって、外国人の方でも弁護士に質問できるような受け皿を作っていく必要があるかなと思っております。

リーガルテックが日経新聞さんを中心にここ3年くらいずっと話題を呼んでいます。徐々にマーケットが広がってきています。一応、日本のリーガルテックカオスマップを作っていますけど、赤で囲っているサービスが当社で提供しているものです。

それ以外も最近ですと、契約書をAIが判定してリスクを分析するサービスや、契約書が今自分がどれだけ押し負けているかを定量的に出すサービス。契約書をAIで全部翻訳するサービスが出てきたりしています。

また、商標や特許に関しても、過去のたくさんの文章を読んで、似たものがあるかを探すものに関しては、だんだん機械のほうが得意になってきています。今までは専門家がそれを探していましたが、機械がまず当たりをつけて、それを専門家が確認する時代になり始めていますね。

登記や手続き的なものに関しても、行政書士や司法書士に頼んで作っていた時代から、ある程度のフォームからチャットボットで答えることで手続きできてしまうサービスも出てきています。

世界だとそれこそ3,000億円くらい、マーケットシェアがあると言われています。日本はまだまだ100億〜200億円くらいだと思います。今後伸びることは間違いなくて、フィンテックの次に来る期待の分野と言われています。

まずは役員から範を垂れよ

今力を入れて投資しているのが、電子契約サービスの「CLOUD SIGN(クラウドサイン)」です。これに関しては実は海外ではDocuSign(ドキュサイン)というすごく強いプレーヤーがいます。リーガルテックの世界で、赤字なのに時価総額が1兆円にいっている企業です。

それがまだマーケットも取りきっていないですし、日本の近郊のアジアの国においては十分にCLOUD SIGNを出していきたいと思っています。こういったサービスそのもののグローバル化もやっていかなきゃいけないかなと思っております。

今、うちにはグローバルな人材は本当に数えるほどしかいません。それもグローバル人材と言っていいのかわからないですね。会社としても非常にドメスティックな会社です。サービスは日本国内だけでやっています。会議も全部日本語でやっています。非常に日本的な和を尊ぶ会社です。

それでは続かないと思っていますし、早晩なにかやっていかなきゃいけない。そういうときには現場の社員の人たちに責任者になってもらって、やってもらわなきゃいけない。場合によっては、外からグローバルで非常に高年収帯の人を引っ張ってこなきゃいけないかもしれない。

そういう人材を引っ張ってきて、集めたから、僕みたいな経営陣が「やってくれ」と言っていいのかというと、そうじゃないかなと思っています。自分自身はグローバル人材ではないかもしれないですが、会社サービスはグローバル化しなきゃいけない状況においては、グローバル人材をどう受け入れて、どう育てていくか。そのために何はともあれ、英語は1丁目1番地かなと思います。

英語を使ってコミュニケーションを取れることは、一番大きな機能だと思います。HENNGEさんの例にあったように、英語でコミュニケーションを取ることによって、その背後にある文化や考え方などのたくさん気づきが得られる。そういったことを役員がやらなくて「じゃあ、お前ら英語をやれ」というだけで勝てるほど甘くはないかなと思います。

うちみたいな会社の人間からあえてしゃべらせていただくと、ドメスティックな企業ほど、「まずは役員から範を垂れよ」ということで、率先垂範、責任者クラスが英語を学ぶべきでしょうと。

若干宣伝っぽくなっちゃいますけど、時間もなくて、スキマ時間で英語を学びたい方にとって、SMART Method®は選択肢の一つとして非常に有力な候補になると考えております。以上で私の話を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

(会場拍手)

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