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第25回パラスポーツメディアフォーラム~5人制サッカー(全1記事)

2021.12.20

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障がい者や健常者が当たり前に“混ざりあえる”社会を 日本におけるブラインドサッカー®の過去・現在・未来

提供:日本ブラインドサッカー協会

アイマスクをつけてボールの音と声のコミュニケーションで行う5人制サッカー「ブラインドサッカー」。そんなブラインドサッカーの魅力を紹介する「第25回パラスポーツメディアフォーラム~5人制サッカー」が報道関係者を対象に、電通パブリックリレーションズとパラスポーツ推進ネットワークにより開催されました。フォーラムでは日本ブラインドサッカー協会・剣持雅俊氏とブラインドサッカー男子日本代表(2019年2月19日時点)の寺西一氏がブラインドサッカーを取り巻く現状と、理想像を語りました。

日本のブラインドサッカーの強化を目指して

剣持雅俊氏(以下、剣持):みなさん、こんにちは。日本ブラインドサッカー協会の剣持といいます。よろしくお願いいたします。このあと体験していただくんですが、何のためにこういうことやってるのか、どんな背景があるのかを、まずみなさんには知っていただいた上で、体験をしていただきたいなと考えております。

30分まで、僕がお話しさせていただきます。選手もおりますので、大会のことや聞きたいことがあれば、ぜひ聞いていただければと思います。

私自身は2013年に起業もしておりまして、そのタイミングで実はブラインドサッカーの体験会に出会いました。「こんな素晴らしいスポーツがあるのか」と思って関わらせていただいて、もうすぐ丸6年が経つかたちになっています。

簡単に、選手の自己紹介もさせていただきます。

寺西一氏(以下、寺西):ブラインドサッカーの選手をしております、寺西一と申します。

2010年から、男子日本代表の強化指定選手ということで、各種大会などに出場させていただいております。今日は体験の部分も然りですが、競技についてなど、みなさんにより深く知っていただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

寺西:ブラインドサッカーは5人制のサッカーになっております。ゴールキーパー1人は目が見える人がやっておりまして、残りの4人の選手がアイマスクを着けて、まったく目が見えない状態でやっています。

アイマスクを着けているので、ボールを振ると音が鳴るようになっています。それから選手に(ボールが)見えていないので、攻める方向にあるゴールの後ろに「ガイド」と呼ばれる、ゴールの位置を伝えてくれる味方がおります。

それから先ほどの映像を見ていただくと、コートのサイドには1メートル~1メートル20センチぐらいのフェンスがありまして、ボールが必要以上に外に出ていかないようになっています。目が見えない選手がそのフェンスを触ることで、自分がどこにいるかわかるようになっています。そういったルールの工夫をしながらプレイするサッカーです。

剣持:ありがとうございます。

ブラインドサッカーで社会を変える

剣持:私どもは、パラリンピックの種目になっている障がい者の競技団体なんですが、大きく「ブラインドサッカーで社会を変える」をテーマに活動しております。

理念はブラインドサッカーを通じて、障がい者も健常者も当たり前に混ざりあえる社会を実現していくことです。それに携わる人たちが生きがいを持つことに寄与していく。気兼ねしない、友達のような関係性になっていくことを目的として活動しています。

代表チームがあって、やはり強くないとぜんぜん試合を見てもらえないので、そこを強くしていくこと、代表チームがしっかりと活動していくことが大事です。それを育成していく事業や国際親善試合もそうです。やはり普通のサッカーと違いますので、指導者の育成、指導方法の研究のようなことをやっていく。

あとは普及ですね。みなさんも小・中・高を思い出されると、当たり前に学校にボールがあったりしたと思います。日本では2002年にこの協会ができたんですが、当然盲学校には「ボールを蹴る」という文化もなかったですし、ゴールもボールもないところからスタートして、ブラインドサッカーを普及させていきました。

今では全国で23チーム、北は北海道から南は沖縄までクラブチームが立ち上がっておりまして、その各地域でリーグができるように私どもで運営をしていっています。当然、それに関する審判の方や医事の方も運営をしていくかたちですね。

スライドの三角形の左の部分、「ブラサカアカデミー」と書いてあるんですが、ここは視覚に障がいを持つ子どもたち向けの事業になっています。全国各地でキャンプを開いたりして、ふだんなかなか体を動かす機会がない子どもたちに、カヌーや乗馬、ハイキングの機会を提供したり、お友達を作ったりもそうです。ふだんできないような、体を動かすことを好きになってもらう。そこからサッカーを好きになってもらったら、もう少しトレーニングができるものも用意しています。

スライド上の三角形の部分は、視覚に障がいがある方たち向けの事業ですね。障がい者手帳で言うと三十数万人という、日本ではものすごくマイノリティなところ向けにやっている事業になります。当然、そこだけになにかをやり続けていっていても、「当たり前に混ざりあう社会」と掲げたときに、なかなかそれはうまくいくんだろうかと。

そういうときに、私どもが所属している「D&I(ダイバーシティ・アンド・インクルージョン)事業部」は、晴眼者の方に対して今日のような場所を設けて、体験してもらうことをメインに活動している部隊になっています。

知ること、体験すること、自分の言葉で語ることを大事にしながら活動しています。自分たちがとっている行動は、やはり当然自分たちの思考から来ますし、それは自分たちの知識や情報から来るものなので、知ることに夢中になることや知っていくことを楽しんでもらうことを大事にしています。

現在の障がい者サッカー自体の規模

剣持:なので今日、お話をしていく中でも、みなさんに興味を持っていただけるように進めていければなと思います。東京2020パラリンピックの競技数がわかる方はいらっしゃいますか?

(会場挙手)

あっ、わかりますか? どうぞ。

参加者:22です。

剣持:22、素晴らしいですね! 22競技あります。そして、539種目あります。陸上や水泳は種目がたくさんあります。私どもの5人制ブラインドサッカーは1競技1種目ですが、陸上と水泳はかなり多くの種目がある。素晴らしいですね。

では、ブラインドサッカー、デフサッカー(聴覚障がいのある人がプレイするサッカー)など、障がい者サッカーの種目数はいくつでしょうか。

(会場挙手)

いいですよ、チャレンジを!

参加者:東京ですよね。

剣持:障がい者のサッカー種目数。ブラインドサッカー、デフサッカー、脳性麻痺とか。

参加者:7つでしょうか。

剣持:素晴らしいですね。7種目あるんですね。アンプティサッカー(主に上肢、下肢の切断障がいを持った選手がプレーするサッカー)、電動車椅子、知的障がい、精神障がいを含んで7種目。この7団体と日本サッカー協会さんが一緒になって、日本障がい者サッカー連盟を立ち上げました。

お互いのノウハウや、1団体だけではできないようなことも協力をしてやっていく動きもあったりします。(注:JIFF。公益財団法人日本サッカー協会(JFA)の関連団体。JFAと協働し、ビジョンの実現と7つの障がい者サッカー団体の強化・普及を促進している)

障がい者に対する、現実とは異なるイメージ

剣持:では突然ですが、この苗字のお知り合いの方。たぶん今日参加していただいてる方にもいるかもしれないですね。佐藤さん、田中さん、鈴木さん、高橋さん。みなさんの小・中・高・大・社会人と思い出していただいて、この苗字のお知り合いの方をちょっと頭の中で思い出してみてください。今パッと思い浮かぶだけでも、たくさんいるんじゃないかなと思うんですが。

では同じ質問で、障がいをお持ちの方で、同じような関係性の方。小・中・高・大・社会人と思い出して、どうですか? いる方もいるでしょうし、あまりいないな、と思ってる方もいらっしゃるでしょう。

何が言いたいかというと、日本におけるこの4つの苗字と、精神障がいも含みますが障がい者の人口です。同じぐらいなんですよね。

私が6年前にこの協会に携わり始めたときにはゼロでした。この4つの苗字の知り合い・友達はたくさんいましたけど、いわゆる障がいを持っている方はいなかったんですね。

つまり、割合は20人に1人ぐらいなんですが。良い・悪いではなく、日本という社会の中で育っていったときに、出会わなくてもいいように設計されていることを知っておくのは大事なんじゃないかなと思っています。

混ざりあっていない状態で出会うとどうなるか。実際に小学校の子どもたちにアンケートをとりました。まだ視覚に障がいがある方にお会いしたことがない子どもたちに、「どんなイメージを持っていますか?」というアンケートをとりました。

かなり素直に書いてくれていたりするんですが、「困るんじゃないかな」とか想像できるかもしれないですね。「大変そうだよね」という人もいる。たまにすごい人がいるというのは、最近だと「ブラインドサッカーを見たよ」という人もいます。

ですが、「暗いんじゃないか」「偏屈」「結婚できない」「おしゃれじゃない」……もう視覚の障がい、まったく関係ないですね。でも、知らないとそう思っちゃったりするし、自分が知らないものは好きになれなかったりする。当たり前の感情ですよね。

生きづらさ、となったときに「障がい者」となる

実例みたいなところで言うと、「おはようございます、おつかれさまでした」「20パーセント」「5年間」とあるんですが(笑)。ある外資系の企業で視覚障がいがある方が働いていて、朝に「おはようございます」と来て、帰りに「おつかれさまでした」と言って帰る。まったく話さなくてもいいような労働環境で働いている方がいたりします。

働きたいと思っているうちの2割程度の人しか、実際に働きたい仕事に就けていない現状があったりします。

これは青森の公立の小学校に通っていた男の子の実例です。体育を5年間見学していたそうなんですね。体は元気なのに、視覚に障がいがあるから「君は体育を見学してていい」ということで、見学していた事例も上がってきています。

なので、知らなかったりするとそういうことも起きてしまう。良いとか悪いという話ではなく、こういったことが起きてしまったんですね。

ここに1枚の写真があるときに、みなさん自身の感情がどう動くか。パッと見て、階段があって、男の方2人が上を歩いていて、階段の手前に車椅子に乗っている男性がいるとき。パッと見たときに「あの2人、なにか気付くことないの」と目がいく人もいれば、「この建物は階段じゃなくて、どこかにスロープはないの」というところに目が向く人もいれば、「この車椅子に乗ってる人がひとこと声かけてくれれば、それは解決できるよね」と、いろんな発想があったり感情が生まれてくる。

医学モデル・社会モデルという話があったりもしますが、「個人で解決してくださいね」という話なのか、「社会で解決していこうよ」か。これもどっちが良いとか悪いとかという話ではないですね。

なにか不便があったときに、その人が障がい者ということではなく、その間になにか障がいがある。それが生きづらさとなったときに、人は「障がい者」と呼ぶんですね。それを全体でどう変えていくかが大事なんじゃないかなと思います。

ハード面に関しても、今もホームドアがいろんな駅でどんどん建てられていっています。あれだけが進んでいくとどうなるか。駅で「自分が気を配らなくても、誰かがなんとかしてくれるんじゃないか」と、やはり思うんですよね。

当然、今まで混ざりあってこなかったら、駅でどう話しかけていいかわからないわけです。そういったものが障がいになったりしてしまうんですね。なので、こういった体験を通して、そういうものを僕たちはなくしていきたいなと思っています。

「スポ育」と「OFF TIME」の価値。障がいにどのように出会うか

剣持:小中学校向けの出張授業を「スポ育」と呼んでいます。それから、大人向けの誰でも体験できる体験会「OFF TIME」。企業向け・組織向けに展開をしている体験型の研修「OFF TIME Biz」。この3つになっております。子どもの認知機会、大人、誰でも参加できるかたちですね。

先ほどのアンケートの「まだ出会ったことがない」子どもたちが、障がいに笑顔で出会える機会を作っています。

2010年から始めて、もう3,000件を超えて、累計13万人以上の子どもたちが体験をしてくれています。今年も年間で600件を超えるペースで小中学校を回りながら、実際に選手とファシリテーターが一緒に行って、アイマスクを着けてもらっています。

初めての出会いは先ほどのイメージではなく、「すごかった」「楽しかった」とか、逆に自分もアイマスクを着けたらぜんぜん変わらなかったりします。給食も一緒に食べたりします。体験会の最後に選手だとちゃんとわかると「サインしてください」と言うんですね。なかなか帰れないぐらい列ができてしまう。こんな授業になっていたりします。

子どもたちの声は、「今回体験をしなかったら、ブラインドサッカーを知りませんでした」。僕も知らなかったですね。「名前すら知りませんでした」。日本代表キャプテン・川村怜(りょう)選手にインタビューをしてもらって、「目が不自由でもいろんなことができると知りました」。

「目が不自由な方はかわいそうだなと思っていたけど、この経験をしたことで、いろいろ思っていくことが変わっていくといいなと思った」「ブラインドサッカーをして楽しかったところは、相手にうまく気持ちを伝えることです」ということを、小学3年生の子が感じています。終わったらお手紙をくれたりするんですね。

「2つ大事なことを教わりました。1つは、相手の立場を考えること。相手の立場を考えずにやると、相手が傷つくかもしれないと思った。2つ目は声を出すこと。声を出さないと相手にぶつかったりしてしまうかもしれない。声を出すことも重要だと思いました」と4年生が送ってくれたりしてますね。

まずは「知る」ことから始まる

剣持:大人向けの体験会は年間40~50件ぐらい、平日の夜に仕事終わりでみなさんが参加できるものを実施しています。

今、企業向けとしては年間100件ほど、いろんな企業さんに導入していただいています。ベンチャー・外資問わず、それこそ採用のプロセスから使っていただいてる企業さんから経営者層まで幅広く導入をしていただいております。

パートナー企業との在り方

パートナー企業様のビジョンと僕たちのビジョンが一致して、僕たちを使いながらどういった社会を一緒に作っていきたいかを実施しています。

例えばANAさんは「あんしん、あったか、あかるく元気!」が彼らの規範的な行動なんですが、ブラインドサッカーを通じて、そのことを感じてもらったりしました。社内の研修としてブラインドサッカーを使っていたり、僕たちと一緒に親子向けのコンテンツを展開したりしています。

「知る」ことは一番最初に大事ですね。知らないと変わっていかないので、知ることはものすごく大事。でも知ったあとに、やはり体験すること。例えば僕がこのまま1〜2時間話し続けても「そりゃそうだろ」「良いこと言ってんな」と、みんななんとなくわかってるんですよね。頭ではわかってる。

「差別しちゃいけないね」「区別しちゃいけないね」「優しくしなきゃいけないね」。頭ではわかってるんですけど、自分自身があと一歩できるかどうかは、やはり知ったあとに体験をしたことがあるか。大事だなと思っています。

そして、それを経験(自分の言葉)に変えるということですね、今日このあと1時間半~2時間、みなさん同じ体験をするんですけど、出てくる価値観や思うことはきっとバラバラなんですよね。みなさんが体験したことを「どう活かそうかな」「こういうことを感じた」という経験は、きっとバラバラになってくる。

一番大事なことは、今日感じたものをみなさんの隣にいる誰かに伝えて、続けていくことですね。相手が視覚に障がいがあるからそういうことをしてあげるではなく、きっと感じられたものをみなさんの大事な人にし続けていくことが、社会の変革につながっていくんじゃないかなと思っています。

私たちのビジョンは、「ブラインドサッカーを通じて、視覚障がい者も健常者も、当たり前に混ざりあう社会を実現する」ということを掲げながらやっている団体だったりします。ではせっかく選手もおりますので、選手からもひと言いただきたいと思います。

プレイしてわかったブラインドサッカーの意義

寺西:私は今、競技者として「今年のパラリンピックで優勝しましょう」を目標に掲げながら、代表チームの選手の1人として活動しています。それと同時に、今あったような「スポ育」や「OFF TIME」なども、協会のスタッフとして関わっております。

もともと私自身は、途中までは見えている状態だったんですね。出身は広島なんですけど、広島の地域の小学校を卒業しました。小学校の途中ぐらいからだんだん視力が落ちていきまして、見えなくなりました。

ここまで来といてこういう話をするのはなんなんですけど、小学校のころは自分がサッカーやると思わなくてですね。むしろサッカーが嫌いだったんですよ。なんで嫌いだったかというと、あれだけすごい走ってるのに、1点か2点しか入らないじゃないですか。「超ムダだな」と思ってたんですよ。

(会場笑)

イヤなガキですよね(笑)。中学からだいぶ見えなくなってきたんで、東京の盲学校に進学してきまして。中学校2年生のときに、当時学校の寮に住んでいたんですけど、寮の指導員の先生から「見えなくてもできるサッカーがありますよ」と言われて。最初に思ったことは「危ないんじゃないか」と思ったんですよね。どんな感じでやってるのかな、という興味本位で始めたのが最初のきっかけでした。

ただ、プレイしていくと、すごく自由度が高くて。我々が日頃視覚に障がいがある中で移動したりする中で、すごく神経を使って、気を使いながら移動しなければいけないんですね。悲しいことですが、ホームから転落してしまって亡くなったりする。私も知り合いが何人かいたりしますけれども。

そういったところで、けっこう気を張って動かなければいけない中で、サッカーのコートの中では本当に自由に動き回ることができる自由度と解放感がすごく魅力です。今もそこに魅力を感じながら競技を続けています。

ブラサカの魅力が日々広まっている

寺西:盲学校を卒業して、一般の大学に進学しまして。そのころはまだ「競技をやっている」というだけだったんですけれど、今まで視覚に障がいがある人たちの中で生活をしていた中で、大学に行ったときに自分とは違う障がいを持っている人たちに出会いまして。自分とはまったく違う人たちなわけですよね。

そういった人たちから、すごく影響を受けました。自分はほかの障がいのことも知っているつもりでいたんですが、実はなにも知らなくて。自分が知らない障がいだったり、もっと広い個性を持っている人が世の中にはたくさんいると、大学に行った中ですごく世界が広がって。こういう「いろんな人がいていいんだ」という世界を、自分の好きなサッカーを通じて作っていくために、協会で仕事をするようになりました。

多くの方々に今まで体験のプログラムを届けてきた中で、今、私は品川のクラブチームでやってるんですけど、ゴールキーパーの子は、小学生のときに僕が体験のプログラムをやって、彼が大学生になって再会をして。「一緒にサッカーやらないか?」と誘って、一緒にやっています。こういうことも記事にしてもらえるとすごくうれしいです(笑)。

(会場笑)

今日はこれを言いに来ました。

(会場笑)

というようなこともあったりとか。多くの人が体験してくださってる中でいろんな出会いがあって、その中で僕らのビジョンであったり、競技に取り組む気持ちや競技の魅力などが、徐々に世の中に広まっていってるのかなと思います。

そしてパラリンピック本番では、競技が広まることや競技として成果を出すことで、僕たちが今まで体験の中で広めてきた価値観が「やってきて良かったな」と証明していきたいなと思ってます。

ただ体験だけをしてきたわけじゃないし、ただ「勝てばいいよね」と競技をやってきたんではないところを、結果を出すことで示していければと思います。それができていくことで、さらに僕らが体験の中で伝えていることが、より広く世の中に浸透していくんじゃないかなと思っています。

なので、ここからは、僕自身も競技に集中して、いい成績を残したいと思っていますし。競技だけではなくて、パラリンピックが終わったあとも、より体験で伝えているものが広まっていけばいいかなと思います。それが先々につながっていけばいいかな、と考えながら日々、競技も体験活動もさせていただいております。私からはこんなところでございます。

(会場拍手)

剣持:ありがとうございます。

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