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Atlassian Summit登壇報告 -大規模Confluence管理者のノウハウ(全2記事)

2020.01.06

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Yahoo! JAPANエンジニアが、海外カンファレンスに登壇するまで Atlassian Summitへの軌跡

提供:アトラシアン株式会社

2019年10月30日、ヤフー株式会社にて「第35回 Tokyo Atlassian ユーザーグループ」が開催されました。Atlassianのユーザーが集い、知見や最新情報を共有する本イベント。今回は、Atlassian User Groupのリーダーで、2019年4月にラスベガスにて開催されたAtlassian Summitにて登壇した高橋邦洋氏が、登壇に至るまでの体験談と当日の様子、そしてAtlassian Summitでのセッションを日本語でプレゼンテーションしました。Atlassian Summitに登壇する経緯や会場での出来事、登壇した感想など、ここでしか聞けない貴重な経験を包み隠さず語りました。講演資料はこちら

苦手な英語で5,000人クラスのイベント登壇にチャレンジした理由

高橋邦洋氏:それでは2つ目のセッションに入っていきたいと思います。先ほどご紹介があったAtlassian Summitで話してきたので、そこでお話したことについて発表したいと思います。先ほどはAUG(注:Atlassian User Group)のリーダーとして発表しましたが、今回はYahoo! JAPANの高橋として話していきたいと思います。

先ほど中川さんからも発表がありましたが、海外で1年に1回、Atlassian Summitが開催されています。参加人数は5,000名で毎回大きくなっています。私はこれまで4〜5回サミットに参加させていただきました。セッション数が約100ぐらいあり、そのうちの1つを私が担当させていただきました。

私は英語がとくに話せるわけでもないので、なぜ挑戦したのかを最初にお話させていただきます。まずはAtlassian Summitでしゃべるまでに何をしたかをお話し、それが終わったあとで登壇内容を英語でしゃべったものを、今日は日本語でしゃべっていきたいと思います。

なんでしゃべることになったのかというと、3つあります。年明けのデブサミで来日して講演されるJason Wongさん。この方をご存じの方はいらっしゃいますか?

(会場挙手)

少ないですね。Jiraを担当しているチームの中で長年製品の発展に貢献されていて、現在クラウドのマイグレーションを担当されています。AUGでもすでに2〜3回登壇いただいております。日本語が堪能なので、日本語で講演をしていただきました。

彼が日本語でチャレンジしてこの場でしゃべっている姿を見ていました。私はConfluenceを長く運営しているのですが、彼に「そんなにConfluenceのことを知ってるんだったら、なんでサミットでしゃべらないの?」と言われたのがずっと心の中に残っていて。英語でチャレンジするのは自分にとってはメリットがあるのに、彼は英語がしゃべれるにも関わらず、日本でしか使えない日本語であえて挑戦しているのを見て、ちょっと感化されました。

そしてAtlassian Japanさんのしつこい……あっ、しつこいじゃないですね(笑)。

(会場笑)

去年の今ぐらいから毎日のように「ぜひ日本から登壇どうですか?」とご連絡をいただきまして、背中を押していただきました。

最終的には、やっぱりこういうイベントをやっているのもそうですが、多少なりとも自分をアピールしていきたいという自己顕示欲と。この3つをセットでがんばろうと思ってがんばりました。

グローバルカンパニーのサミットにエントリーするには

Road to 登壇ということで、登壇までにどんなことをやってきたかをお話します。これを見て登壇しようと思う方がいたらとてもいいかなと思います。申し込みをどうやってしたのか、登壇資料をどうやって作ったのか、そして登壇の日のお話をしていきたいと思います。

登壇ですが、まずは申し込みが必要です。この時点ではタイトルやセクションですね。何についての話なのかを決めて、プレゼンのアウトラインを決める必要があるので、アジェンダを書いて申し込みをする感じになります。

ただし、今回は100セッションに対して500ぐらい応募があり、セレクションがあるので、セレクトされたあとに改めてタイトルやアウトラインを考え直す必要があります。ですので、応募するときには魅力的な感じにしていただければいいのかなと思います。

私の場合は、申し込んだあとに「いつ来るのかな?」みたいな感じで待っていたら、英語のメールでパッと来て、「Congratulations!」みたいな感じで来て「あっ、受かっちゃった」と思って緊張感が増したんですが、よく読んだら補欠でした。

補欠当選みたいなものがありまして、言ってみれば、キャンセルが出たら繰り上げ当選できますよ、というやるのかやらないのかもやもやした感じで1月を過ごしてたんですが、2月の頭ぐらいに再び「Congratulations!」というメールが来まして、正式に登壇が決まりました。

2月に登壇が決まったのですが、本番は4月です。なので、約2ヶ月……1ヶ月半ぐらいの準備期間で準備しました。

登録して選ばれるとこんな感じで、タイトルがあって、自分の自己紹介があります。Atlassian Summitのサイトに行けば今も見れるんですが、こんな感じで紹介されるので、申し込むときの参考にしていただければと思います。

次に登壇資料なんですが、今回はAtlassian Japanさんのサポートがあって、実現することができました。まず、登壇資料についてですが、日本語で作りました。私は英語がしゃべれないので、まずは日本語で資料を作り、そのあとAtlassian Japanさんにご協力いただいて英訳をしました。同時に、トークスクリプトも作りました。

次回日本から登壇する場合でも、Atlassian Japanさんにサポートいただけると思うので、そのあたりは心配せずに、Atlassian Japanさんと一緒に頑張っていただければと思います。

登壇練習も、馬車道にAtlassian Japanさんのオフィスがあるんですが、週1回ないし2回ぐらいはうかがって、今日もいらっしゃるAtlassianのみなさんの前で練習して、フィードバックをしていただきました。ここでは何度も何度も繰り返し練習をしました。

英語が話せる方ばかりだったので、「英語ではこういう表現したほうがいいよ」といった感じで、ひとりでやるのではなくみなさんからアドバイスをいただきながら練習することができました。

登壇にあたって助けられた、Atlassian Summitの準備体制

スピーカーが決定すると、Atlassianからいろいろ提供されるものがあります。1つ目ですが、Atlassianと進捗を確認します。SlackやConfluenceが用意されて、そこでJapanではなくAtlassianのサミットの担当者が1人つくので、その方とConfluence上で「ここまでやったよ」とか「タイトルはこれでいくよ」といった進捗を確認します。

2つ目が、これもおもしろかったんですが、Atlassianさんから委託されたコーチングの会社の方とZoomで発表の練習をしました。1 on 1で発表して「こういうふうにしゃべったほうがいいよ」とか「資料、こうしたほうがいいよ」というアドバイスの機会を得ることができます。

これも最初は英語のアドバイス1時間で、なにが得られるのかなと思ったんですけど、やはりプロの方なので「こういう発表のほうがいいよ」とか「こういうスライドがいいよ」とか、とても勉強になったので、すごくいい機会でした。

こうして資料を作ったり練習を重ねて、4月。遂にラスベガスに行きました。それではここからは、登壇のところでどうだったかを紹介していこうと思います。

Summit 当日、会場で登壇者はどう過ごす?

まず1つ目、こういったことを知っていると違うと思うので、本当に登壇しようと思っている方がいらっしゃれば参考にしていただければと思います。初日にスピーカーが全員集合する「がんばっていきましょう」みたいなミーティングがあります。

あとは、自分のPCで登壇できます。「あっちのを使うのかな。自分のを使うのかな?」って心配になってくるところだと思いますが、自分のPCで登壇できました。

あとは、スピーカーの控え室が常時出入り自由で与えられまして、そこに登壇のミニセットがあって、そこで何回でも自分でリハーサルできる環境が提供されていました。

また、セッションとセッションの間に空き時間であれば、その部屋の担当の人と調整すれば、発表する部屋で直接スライドを出して練習できるような環境でした。

登壇後は参加人数やアンケート結果について、Atlassianの担当の人からフィードバックを受けます。私の場合は200人以上参加していただく事ができました。

いくつか写真を見ていきたいと思います。こんな会場で、会場フォーマットは一緒です。壇上があって、大きいスライド画面2つがあります。

この写真で私は下を見ていますが、この下にKeynoteやPowerPointで書いた台本があって、それを参照しながらしゃべることができます。ここに自分のしゃべる英語がバーっと書いてあるという感じです。

Atlassian User Groupで得られた登壇経験に感謝

感想は月並みなんですけど、やってよかったなと思っています。本当にプレッシャーで、毎日胃が痛いような感じだったんですが、今では日本語で登壇してもなんとも思わない感じにまでなることができました。

あとは、今日は目の前に、前々回のAUGでSummitの参加報告をしてくれた伊藤さんがいらっしゃるのですが、みなさん「がんばって」ってすごく言ってくれたり、前のほうに日本人の方が陣取ってくれて、後日、今日のことですが、日本語でいくらでもやるのに英語の話を聞きに来ていただいて、すごく盛り上げていただいて、本当にうれしかったなと思っております。

あとは、発表したあとにたくさんのブースへ行ったりすると知らないイベント参加者から「おっ、スピーカーだ」みたいな感じで声をかけてもらえるんですね。「聞いたよ、お前の話」みたいな感じで、すごく新鮮な体験でした。

4年前にこのAUGで初めてしゃべって、登壇もこの場が初めてでした。そのときもすごく胃が痛かったのですが、その4年後にはまさかこういうところでしゃべることになるとは思ってもいなかったので、本当にいろんな経験をさせてもらえてよかったなと思っております。

なので、いきなり海外登壇はきついという方は、このAUGを練習の場というか発表の場として頂いて構いませんので、このあとの懇親会でちょっとしゃべってみたいという事があれば、ぜひお声がけください。

最後に自慢っぽい話を1つさせていただくと、ニューヨークにAtlas AuthorityというAtlassianのコンサル会社がありまして、その会社の「Atlassian Summit 2019 Top 20 Talks」というブログ記事で私の発表を選んでいただきました。

この会社から直接メッセージが来て、「もうちょっと詳しい話を聞きたいんだけど」と話がつながったので、みなさんの経験をぜひこういう場で話していただければと思います。

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