2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:freee株式会社
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鷲見大地氏(以下、鷲見):ではさっそく、パネルディスカッションに移っていきたいなと思います。私もいろいろな金融機関様を回る中で、金融機関が取り組むICTのコンサルティングにご興味を持っていただくケースがかなり増えてきているかなと思います。その中で、フロントランナーである北國銀行さんは、すでに数年前からやっていただいていまして。今日は、北國銀行のコンサルティング部の部長をやられています多田様に、まずパネルに出ていただくかたちになっています。
あとはちょうど弊社としても今週出したばかりのプレスで、これから取り組んでいきますというところで、きらぼしコンサルティングの常務の豊田様に出ていただきます。実は取り組みはこれから始まるんですけれども、実際にもうお客様に当たっていたり、わりと短いスパンで意思決定をいただいたかなと思っています。そういったところをどういう想いでやられたかもお話ができたらと思います。
あとはもう一人、弊社の小村ですね。ジャパンネット銀行で代表取締役社長、会長を歴任しまして、2019年7月に弊社にジョインしています。ICTコンサルという観点とは少し違うんですけれども、ネット専業銀行を立ち上げられて、銀行がITをどう活用するかという観点については、かなり幅広い知見を持っていると思いますので、小村も交えて、できるだけ生の声を出していきたいなと思っています。
では、前に来ていただいてもよろしいでしょうか。時間としては30分ほどになるので、凝縮した話にできたらなと思っています。大きく4つほどご質問をお聞きしながら、その中でディスカッションを広げていきたいと思っています。
まずはどういう背景で取り組みに至っていますかというところであったり、そこに至るまでとか、現在までの課題といったところ。実際に出てきた金融機関様やお客様のメリットと、今後どういう展望になっていくかを、大まかにお話できたらなと思っています。
先ほど私から簡単に、パネラーの方のご紹介をさせていただいたんですけれども、少し自己紹介をいただければと思いまして。豊田様から順にいただいてもよろしいですか。
豊田則義氏(以下、豊田):みなさん、こんにちは。きらぼし銀行兼きらぼしコンサルティングの常務の豊田でございます。私の経歴はここに出ておりますとおりでございまして。信用金庫から始まって、経営統合などいろいろあって、今日に至る次第でございます。
実はお客様に、我々きらぼしがどういう事業展開をしていくかという中で、ありきたりではございますが、やはりコンサルティングに力を入れていこう、お客様に喜んでいただくことをどんどんやっていこうと。こんなことで計画を立てて、中期的計画のもとで進んできている。これは事実でございます。
そんな中で今回freee様と組むことになりましたけれども、やはり中小企業のみなさんのいろいろな経営課題に対して、解決というかお手伝いをしていく中で、(ICTのコンサルティングが)重要な1つのものだったということだと思います。また詳細はのちほどお話させていただきますけれども、こんな中で進めさせていただいています。
鷲見:どうもありがとうございます。では多田様、お願いいたします。
多田隆保氏(以下、多田):北國銀行の多田と申します。今日はよろしくお願いいたします。私も実は今年の4月から、弊行コンサルティング部ならびに海外部門の部長として赴任しました。正直言って、今日は私が来るのが本当に適切だったのかなと思いながら、今日は登壇させていただいておるんですけれども(笑)。
弊行では、「コンサルティング部」として正式に部として昇格したのは、2年半前です。それ以前はいち「課」として少人数でやっていたんですけど、みなさまの銀行も同じだと思うんですけれども、今、事業性評価について金融庁から非常に言われていると思います。弊行の部では「事業性理解」と呼んでいるんですけれども、それを突き詰めていくといろいろな課題が見えてまいりました。
その中でとくに、今日のテーマに上がっておりますけれども、地方の中小企業様はなかなか自社でICT部門に手をつけていくのは難しくてですね。意外といろいろなベンダーさんに振り回されているような現状があります。それをしっかりと交通整理しながら、その企業のことを一番よくわかっている銀行がしっかりやっていくべきじゃないか、ということで。
今いろいろな企業様の生産性向上に取り組むべく、ICTだけではないんですけれども、いろいろなコンサルティング業務……私のところは7つほどチームがあるんですけれども、企業の成長の手助けとなるような業務に取り組んでおります。今日はみなさんのご参考になるかどうかわかりませんけれども(笑)、弊行の取り組みをご紹介させていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
鷲見:多田様、ありがとうございました。では、小村から紹介を頂戴したいと思います。お願いします。
小村充広氏(以下、小村):freeeの小村でございます。本日はご参集いただきまして、大変ありがとうございます。また豊田様、多田様、よろしくお願い申し上げます。
さっき紹介がありましたけれども、私はfreeeに来て2ヶ月半ぐらいですので。まだまだ新鮮なところもあるんですけれども、銀行の経営という視点からもちょっとコメントをさせていただきたいと思います。それから現在、我々freeeとしましては、来年5月の銀行APIに向けてプロジェクトを作って、大変力を入れてやっておりますので。ご参加の金融機関様にもぜひAPI接続をよろしくお願いいたします。
鷲見:ありがとうございます。ではさっそく、最初のご質問にいきたいなと思っております。4問ほどあるんですけれども、最初は「ICTコンサルティングの取り組みを、なぜやっていくのか」という背景等をお聞きできたらと思います。まず豊田様からお願いしてもよろしいですか。
豊田:はい。「なぜ」というところなんですけれども、今ここではきらぼしコンサルティングというところでお話をさせていただきますと……きらぼしの中できらぼしコンサルティングという会社が設立されたのが2年半前になります。
そのときに「何を目的にやるか」「お客様の何にソリューションを提供するの」という議論があったときに、やはり我々のお客様は中小企業がほとんどです。別に「これ」「あれ」ってないよねと。いろいろなことがあるよね。当然、事業承継もあるでしょう、生産性向上もあるでしょう。要するにお客様一社一社、お一人お一人にいろいろな課題があるので、そこでは売り物を決めない、というのが目的です。
よくなにかプロジェクトをやるとき「これだ!」ってあるんですけれども、「すべてのソリューションを提供するんだ」という目的で設立いたしました。そうしてお客様と向き合っていく中で、入口はいろいろあったと思います。
そうなってきますと、事業承継というところもあるんですが、やはりお客様は人が欲しい。そうするといろいろな人材紹介会社などをご紹介するわけですけれども、なかなか採れない。「そうはいってもね」というところだったと思います。これはやはり政府も『中小企業白書』でも述べているところですけれども。中小企業のみなさんは、やはり労働生産性を上げるためには、ITのほうに踏み込んでいかないとダメですよね。IT補助金も出します。そういう中で、我々はそれに直面してきました。
そういうきっかけがありまして、今回ここに至るわけなんですが。その前に、お客様として「従業員が辞めちゃうんだけどどうしたらいいんだ」とか、「新しく採るための従業員の費用をどうするか」とか。そういう中で実は、やっぱり「人事関係のコンサル」というものの非常に需要が高いことが、やり始めてわかりました。
豊田:我々きらぼしコンサルの中では、人事関係のコンサルティングをもうすでに内製化しております。社長の想いですとか上席の想い、従業員の方の想いをいろいろとヒアリングしながら、また業務のフローを聞きながら、お客様に合わせたかたちでの評価表を作ったり、運用支援などもしています。
そういう経緯を踏まえまして、お客様の中に入り込んで、踏み込んでやっていくうちに、労働生産性を上げるために、という次のステージに気が付いたところでございます。
そういう中で、いろいろなクラウドのシステムなどがあるんですけれども。社長さんのお話を聞いてる中では、「タクシーのここ(助手席後ろのディスプレイ)のところに画面が出てきて、いろいろ宣伝してるんだけど、あれって言っていることはわかるんだけど、俺はどうすりゃいいんだ」とか。「パソコンを叩いてると、いろいろな宣伝が出てくるんだけど、あれってどうしたらいいんだ」とか。親しくなっていくと当然、こんなご相談もいただくようになってまいりまして。
ソリューションということで、やはりここのところをトータル的に提供できるようになることが、すなわちお客様のためになるのかなと考えておりました。今回freee様との提携ということで、そんなきっかけの中でやってきたというところでございます。
鷲見:どうもありがとうございます。きらぼしさんのケースですと、銀行さん本体と関連会社のきらぼしコンサルティングさんのほうで、うまく連携されながら取り組む座組みになっています。今まではどちらかといえば、自行の中で銀行員の方がそのままやるケースも多かったんですけど。やはり今は地銀さんでも関連会社で持たれているケースもあるので、そういったところのリソースをうまく活用する観点も重要だと思っています。
鷲見:では次ですね。北國銀行の多田様にお聞きしたいんですけども。実際に今3年ほどやられていると思いますので、きらぼしさんとはフェーズが違うんですけれども、ICTコンサルティングをやるときの導入背景をお聞きできたらと思います。当時をさかのぼりながら、今どういう意義があるかというところをお願いします。
多田:まずお客様のコンサルという前に、弊行では……銀行というところはとにかく残業が多い。それで、紙文化がもう当たり前のようにあって、いわゆる決済のスピードも非常に遅い。それはやっぱり改善しなくちゃいけない。
たぶん、気合や意識改革で変えられるところは限られていてですね。次に起こりうるのは、今やっている業務から無駄な業務を洗い出しをした中で、変えたりやめたり。そういうことで時間外労働をどんどん削減することはできるんですけども、やっぱりそれも限界がありまして。
最終的には「残った業務をどう効率化するか」というところは、やっぱりICTの活用に行き着くわけでして。今あるシステムをいろいろ変えながら、省力化投資をしてですね。結果として時間外労働がほぼなくなる、ほぼペーパーレス化を実現しました。
その自行の体験を通して、この悩みは一般のお取引先もまったく一緒で、採用が困難な環境で人手不足が常態化している中で、無駄な作業が非常に多い。それを解決して生産性を上げるために我々が取り組んだことをそのままご提供していく。それが実体験に基づくものなので、非常に納得感が高い。
多田:ただそうは言いながら、1つは「システムは意外とコストがかかる」という意識があるのと、もう1つはそもそも中小企業様にはなかなかそういうICTに強い人材がいない。やっぱりこの2つが、中小企業の経営者の方にとってICT導入に関わるネックになっていたと。
というところで、我々はfreee様と3~4年前に提携をさせていただいて。まず一番入りやすい、バックヤードの事務効率化というところで、freee様と共同で「バックヤードをとにかく効率化しましょう」と。そういうことで、いわゆる管理部門の事務効率化を図る。その成功展開を横展開していくことが一点。
自社だけですべてのことをやっていこうとすると、先ほど申しましたようにコストがかかるんですけれども、やはりクラウドが一つの魅力でした。地方に行けば行くほど、クラウドに対する抵抗は非常にありまして。freeeさんと組んで、freeeを中心にそういう意識を変えていくという目的がありまして。それが今、地道に活動して徐々に広がっていってるのかなと。
なので、我々地方は、業種によっては業界自体が変わらなくちゃいけない。その中で、やっぱりシステム的なところはどうしてもネックになってきますので。今、弊行では、やはりクラウド化を進めることで、そういう業界再編云々のところにもう一歩踏み込んでいけるのではないかな、と考えております。
鷲見:どうもありがとうございます。北國銀行さんですと、まず自行内の生産性向上というところから入られて、それを地域に広げていくんだというオーナーシップが、非常に強いのかなと感じています。
鷲見:小村はジャパンネット銀行では、実際にICTコンサルを立ち上げていたわけではないので。取り組みの背景等を聞いて、何か気になる点があればお願いできたらと思います。
小村:はい。今おうかがいしてて、多田さんのご指摘はまさにそのとおりだな、と思います。これからもう少し議論を深めさせていただきたいと思うんですけれども、やっぱり今はなかなか銀行経営が厳しい中で、今日もまた欧州中央銀行が金融緩和策を決めたということで(笑)、ますます大変になっています。
コンサルティングとかいろいろなところに収益機会を見出すことを考えると、やっぱりまずは銀行自体のデジタル化を進めていく。その銀行のデジタル化によって人員やいろいろなリソースを捻出して、強い基盤のお取引様と次の収益機会、あるいはサービスを展開していくことが、たぶん重要なパターンの一つなんだろうと思います。
これも議論を深めていきたいとは思いますけれども、やっぱりそういうICTコンサルをやりつつ、銀行は銀行でデジタル化を進めつつ、お取引様と銀行をデジタルでつなぐと。データもつなぐということが、おそらく一つの方策としてとても重要になっていくんではないかなと思っています。
そういう中で多田さんのお話は大変参考になったと思います。豊田さんのところでは、自行内のデジタル化のお取り組みはいかがでしょうか? 無茶振りして申し訳ないですけれども(笑)。
(会場笑)
豊田:実は我々地方銀行界の中で、会場のみなさんもご存知だと思いますけれども、(北國銀行さんは)ICT化というかIT化では大先輩でございまして。行内でも実は「北國銀行さんを見てこい!」みたいな話がよく出ています(笑)。
実は今回、「ICTコンサルに踏み出します」「freeeさんと提携します」「リリースします」ということを銀行役員のトップに話したときに、「お客様もいいけど自分たちが先だろう」と。笑い話みたいなお話も実はあります。やはり、紙文化から抜けださないと次がないぞ、という認識は持っています。ただ踏み込むのはこれから、というのが現状でございます。
小村:当社としても、ぜひいろいろとご支援させていただきたいと思います(笑)。
(会場笑)
鷲見:ありがとうございます。豊田様に実際に取り組みを始められるときの話に触れていただきましたので。どちらかというときらぼし様には、いわゆる意思決定のフェーズでどういった苦労があったかについて少しお聞きしたいんですけれども。
豊田:先ほどもお話をさせていただいたようなかたちで、ここは取り組んでいく……当然それは単品ではございませんので、ここをきっかけに、またはいろいろな切り口から入っていた中で、次の二の矢、三の矢というところで「ICTコンサルはいけるぞ」と思ったわけです。
そういう中で、実際にやるとなれば人の問題ですとか、リソースの問題が非常に出てくるわけですね。実際に人も減ってきている中でどうするんだ、ということもあったわけで。当然、銀行本体側での意思決定が必要だと。
豊田:そこに向かって「さて、どうするか」というところで、とにかく会議体もそうですけれども、説得していかなきゃいけないわけです。ただやはりみなさん、10人いれば10人ともイメージがあって。役員も上席もみんな、イメージがいろいろ違うわけですよね。お話をすると10人が10人、10の質問が返ってくるような状態だったわけです。
そこに対しては、またおそらくのちほど事例紹介というところで、弊社の岡本が説明すると思います。絵を描きながら、スライドをもう何十枚も作りまして、「政府がこう言ってます」「他行さんがこう言ってます」……すいません、北國銀行さんもちょっと事例として出させていただきましたので、「先行して北國銀行がこんなことをやってます」というようなことで、実は説得してきました。
やはりこれを早く進めないことには、というところで。最初にお話がスタートしてから、ほぼ2ヶ月で今日ここにたどり着いたというところです。我々銀行の世界というか、きらぼしの世界ではかもしれませんけれど、これはけっこう早かったのかなと思っている次第でございます。
鷲見:ありがとうございます。おっしゃるとおり、かなりスピード感を持って意思決定をいただいたのかなというところで。みなさまには非常にお忙しいお時間をとらせてしまったなと思っています(笑)。
鷲見:一方で、すでに3年超やられてきている北國銀行さんのほうでも、その道のりのところでかなりいろいろ、苦労されたこともあるんじゃないかなと思います。そのあたりを多田様に少しお聞きできたらと思います。
多田:先ほど小村さんからもお話がありましたように、銀行業界は今、マイナス金利の影響で非常に収益環境が厳しい。どこの銀行も、営業面では手数料体系の見直しやコンサルティング業務を核とした新たなるビジネスモデルを築いている。片方で、コスト削減というところでは、店舗統廃合を軸とした人事戦略にスポットを当てています。たぶんどこも、いわゆる収益の転換とコストの見直しに取り組んでいらっしゃると思うんですけれども。
弊行の場合は、10年ほど前ぐらいからすでに、営業網の見直しから店舗統廃合、業務の見直しに関わるICT戦略を経営側が自らが考えて、それを中長期戦略でやってきておりました。収益環境が非常に悪くなっていく中で、早く手を打ってきたことで、今の自分たちの成功体験をお客様に提供するようなかたちになっているのかなと。
そこには、銀行に限らずどの組織も新しいことに取り組もうとすると……先ほど豊田様の話にもありましたけども、組織には必ず抵抗勢力が出てきます(笑)。「なんでそんなことやらなくちゃいけないんだ」とか。例えばペーパーレスにしても「紙のほうが見やすいじゃないか」「年を取ると見にくいんだ」とか(笑)。いろいろありましたけれども、なぜ今それをやらなくちゃいけないかというのを、やはり経営に携わる人間が信念を持って取り組んだことが、たぶんここまで進んだ大きな理由ではないのかなと思っています。
その中で先ほど申しましたように、単にシステムを入れて終わりではなくて。それですべてが解決するわけではないので、やはり大きな経営戦略の中においてのICT戦略という一つの位置付けという中で、我々も取り組みましたし、そこで取り組んだことを今お客様に提案しています。3年前からというよりは、その前からそういうかたちでやってまいりました。
鷲見:ありがとうございます。まさにコンサルティングのその先というか、かなり長期の展望をしっかり立てていただいた中の1セットとして見ていくところが、やっぱり我々も立ち上げをご支援する中では、非常に大事なポイントなのかなと感じました。
鷲見:小村は実際に今までジャパンネット銀行のほうでいろいろなITの投資をしてきたと思うんですけども、そのときの課題や、「むしろこういう意思決定で、新しく投資をしていました」というところがあれば、お聞きしたいなと思います。
小村:はい、わかりました。その前に、豊田さん・多田さんのお話は共感する部分があってですね。私は1998年に今の三井住友銀行の、ネットバンクの準備室の室長としまして、「日本で初めてネット専業銀行を作ろう」ということになったわけなんですけれども。1997、1998年当時はみなさんご存知のように、まさに都市銀行が不良債権問題で、再編等の真っ只中だった。豆腐みたいに「1丁(兆)」とか「半丁(兆)」とかいう感じで、ものすごい金額の不良債権を毎年のように処理していて。
そのときに、当時のさくら銀行でネットバンクというものを「日本にはないけどやってみよう」ということになったのは、猛烈な頭取以下の危機感でしたね。やっぱり今のお話のとおりなんですけど。孫正義さんじゃないですけれど、経営者の危機感がないと、新しいチャレンジってどうしてもなかなか難しいものだと思います。
そういう中でチャレンジして、2000年の10月にネット専業銀行の開業にこぎ着けたんですけれども。そういう危機感がやっぱり重要ですし、ある意味では担当者や中堅層から経営者に対して、今の危機感をきちっと説明することもたぶん重要なんだろうと思います。
今のマイナス金利等に置かれた状況も、別に外敵が来ているわけじゃないですけど、もう浦賀にペリーが来てるんですよね。今の銀行が置かれた状況というのは、僕はそう思います。やっぱりその危機感を経営も行員も共有して、チャレンジしていくことが一番大切なんじゃないかな、と僕は思います。それから……何でしたっけ?
(会場笑)
鷲見:今のでご回答になっていると思っております。ありがとうございます(笑)。まさに、取り組みをさせていただくうえでは、役員の方の理解と、そこでしっかりリソースを張るぞというコミットをいただくのが、やはり必須だなというところ。私も2年ほどやってきて、小村の意見に共感するところなんですけれども。
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