2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:株式会社デンソー
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石田稔氏:みなさん、こんばんは。デンソーの石田と申します。よろしくお願いします。エレクトリフィケーションシステム開発部という部署に所属しており、2010年にデンソーに入社し、広く電動化のシステム設計や企画開発を行ってきました。
今日は豊かな環境と走るよろこびに対して、我々デンソーが支える電動車両システムという内容でお話をさせていただこうと思います。
まず、電動化が求められる理由からお話しします。そもそも「電動化がなぜ必要か?」という点についてです。こちらに上げている4つの観点があると思っています。
まず、車両が増えてくることや、欧州を先頭にCO2規制の強化が進んでいくという観点。もちろんそれを動かすための電気を生み出す方法の多様性ですとか、電動車ならではのキビキビとした加速感・動力性能などが、電動化が求められている理由かなと思います。それでは、それぞれについてご説明をしていきます。
まず、先ほど車両の台数が増えていくという説明をしましたが、そもそも全世界的にどういった車両の傾向になるのかを、こちらのグラフで示しています。
現在1億台程度が乗用車として販売されており、将来的に伸びていくことが期待されています。そんな中で、電動車も世の中に貢献していくことが予想されているのが現状です。先ほどの欧州を皮切りにCO2規制の強化が進んでいるとお話ししましたが、それを説明したのが、こちらの各地域におけるCO2の規制レベルを示したグラフです。
横軸が年次を示しており、縦軸の数字が低くなるほど、CO2の排出量が少なくなっていく。いわゆるクリーンな世界に近づいていることを示しています。
このグラフを見ていただければ分かる通り、各地域のラインが年々厳しくなり、世界の基準を欧州が牽引するような傾向が見て取れます。
それを受けて、各車両はどんな傾向にあるのかを説明します。
今までの車両として広く出回っているのは、「ICE」と呼ばれるガソリン車、もしくはディーゼル車ですね。エンジンをベースにした車両と、電動車とで、車両走行時に発生するCO2と燃料を作る工程で発生するCO2をトータルで比較すると、電動車は、エンジン車と比較して走行時に発生するCO2を大きく削減できるという特徴があります。こういった点から、電動車を普及させて市場におけるCO2の発生量を低減していくことに貢献するため、電動車両が求められています。
よく言うハイブリッド車ですとか、プラグインハイブリッド車、電気自動車、FCV(水素自動車)といったものをひっくるめて「電動車両」と呼び、こういったものが求められている状態です。
そんな中で我々デンソーはどんな対策をしているのか、電動車両への対応をご紹介します。
すでに世の中には、ISGと呼ばれている、いわゆるマイルドハイブリッド車から、プリウスを代表とするストロングハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、バッテリーEVやFCVといった電動車や電動システムが出回っています。
こういった各車両に求められるもの、求められるシステム・製品をしっかり支えていくのが、我々デンソーに求められている姿であると考えています。
各電動車両という切り口で、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、それぞれの構成をひも解いてみます。
電池、その電力を受けて動力に変換するインバーター、モーター。これらの3つの製品からなるのが基本的な概念です。
したがって、この電動システムを支えるためには、これらの主要部品たる製品やそれを賄う制御などをしっかり磨いていくことが重要です。
そういった中でデンソーの方向性として、今までの電動車がハイブリッド車やプラグインハイブリッド車の市場に拡大をしてきたのが現状です。
みなさんご存じのとおり、トヨタ自動車さんのプリウスをはじめとして、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車が現状までに世の中に広く普及してきたのかなと思います。
将来に向かってCO2規制を達成しようとすると、今までのハイブリッド車やプラグインハイブリッド車だけではなく、バッテリーEVといった領域まで広く電動車が求められるようになります。なので、こういった車両の電駆動システムといった領域で見ますと、より大電力な電駆動が求められるかと思います。
先ほど出てきたインバーター・モーター・電池のそれぞれで大電力化の効果を最大限発揮できるような製品をシステム屋として企画する。それをもとに車両として最大限の効果を発揮する制御・マネジメント技術を磨いていくのが我々の仕事です。
デンソーの開発の方行性としては、クルマとしての主機能(走る・曲がる・止まる)と、しっかりとしたエネルギーマネジメントを実現していくことが必要だと思っています。
デンソーとして、強みの1つである「車両システムを俯瞰できる開発力」を磨き上げていくことによって、モータージェネレーターやインバーターなどのコア技術を磨いていきつつ、それらをつないでクルマとして最大限の効果を発揮していくこと。これが我々が社会に貢献していくうえで求められている姿、そして我々の開発の方向性だと考えています。
当然それは電動車に限らず、デンソーで持っている冷却系や安全装置系の一部とも連携をしながら、車両トータルとしてのうれしさを実現していくことを進めています。
将来的には、例えばインホイールモーターのような姿を実現できる社会があるでしょう。
今までのデンソーは、古くは「デンソー号」ですとか、オルタネーターなど、電装品の技術を支えてきました。
今までハイブリッド車で培ってきた技術もそうですし、それぞれの補機用のモーターも我々は培ってきました。これからは、しっかりそういった技術を磨き上げながら、究極的な将来を見据えて技術開発に取り組んでいきます。
これは一例ですが、走行中に給電をしてもらいながら、電池の最小化を目指していくといったことも、我々は技術開発を進めています。
インホイールモーター車も同様に、このようにモーターとインバーターを究極の姿まで突き詰めることができれば、車両として居室空間を拡大できます。
空を飛んでいくドローンもそうですね。それぞれの車両だけでなく、空を飛ぶモビリティというところも踏まえて、我々はしっかり貢献していく活動を行っています。
本日は、世界の空をデンソーの技術できれいにしていきましょう、といったお話をさせていただきました。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
株式会社デンソー
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