2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
Wedding Open Innovation記者発表(全1記事)
提供:株式会社リクシィ
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安藤正樹氏(以下、安藤):みなさま、本日はお忙しいところこちらまでお集まりくださいまして、ありがとうございます。株式会社リクシィの安藤と申します。
まず、令和を迎えまして初のジューンブライドということで、結婚式が令和に向かってどう変わっていくのか。そして、それを踏まえて、今回我々が発表します「Wedding Open Innovation」というサービスのお話をさせていただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
それではさっそく、プレゼンテーションをさせていただきたいなと思います。まず自己紹介させていただきますと、私はリクシィという会社のCEOをやっております。もともと学生時代にドリコムというネットベンチャーを営業担当役員というかたちで立ち上げまして8年。そして、エスクリという結婚式場の会社に転職し、4店舗から30店舗、40億から270億のグロースを担当する事業担当役員として、7年仕事をさせていただきました。
ネット業界・リアルな業界、両方IPOを経験しておりまして、今回の起業も2度目ということで、いわゆるシリアルアントレプレナーです。
もう1つ、私は結婚式を4回やっております。今の奥さんと海外で1回、国内で2回、前の奥さんと国内で1回です。スライドは今の奥さんとの3回目の結婚式で、前の奥さんとの写真は使えないんですが(笑)、結婚式を4回やっているというのが私の持ちネタになっております。
いわば「ダブルシリアル」かなと。こんな言葉はないんですが(笑)、名乗っております。
結婚式を4回やりますと、最後に誓う神様もなかなかいらっしゃらなくなるので、親に誓おうということで。スライドの写真は私の父なんですが、「正樹、大丈夫か?」みたいな感じだったので、「大丈夫だぞ」ということで、家族の誓いを立てています。
やってみてよかったのは、非常に安藤家の思い出になり、親族もすごく喜んでくれて、「この結婚式をやってよかったな」と、私もすごく感じている次第です。
令和に入って、我々としては結婚式がどうなっていくのかを考えていきたいんですが、昭和の結婚式とは、簡単に言いますと、親族が世間に対して息子たちあるいは娘たちを披露する場、いわゆる披露宴というのが昭和の結婚式でした。場所はホテルでやるのが形式的なかたちになっていて、まさに結婚式の形式で行う、これが昭和だったと。
これが平成になって変わりまして、親族が主導でやるのではなくて、新郎新婦が自ら結婚場を考えてやっていく流れになりました。
テーマとしては、本人たちがゲストをおもてなししたり感謝を伝えるかたちになってきて、場所も、ホテルに限らず、ゲストハウスやレストランに変わっていった。「どこでするか?」というふうにシフトしていったと。
ただ、結婚式の内容自体は依然画一的と言われていました。ただ、平成の最後の2〜3年ぐらいで大きく変化が生まれてきたかなと思っておりまして、それが令和につながっていくだろうと。
安藤:令和の結婚式というのは、本人たちも参加者の中に混ざって体験の共有をする場という位置づけに変わってきたのかなと思います。私は38歳なんですが、我々の世代は、例えばみんなでドライブをするときに「自分の好きな曲を誰かがかける」という育ち方をしているんですが、今の若い方々はどちらかというと「みんなに嫌われない曲をかける」というかたちで育ってきているのかなと思っています。
そういう中で、「自分たちが主役になるのもちょっと違うかな」「でも、結婚式の区切りでやりたいな」ということで、参加者との距離をつくるのではなくて、自分たちも参加者の一部として体験を共有することにフォーカスをしていると思います。
それは家族だけでやるのか、職場の人は呼ばないのか、あるいは自分な好きな人を自由に呼ぶのか、そういった意味でコミュニティ主導の結婚式に変わっていくんじゃないかなということを我々は考えています。
そして、スタイルも、「どこでするか?」ではなくて「何をするか?」に変わっていく。形式的、画一的ときて、今度は多様的になっていく。これがまさに令和時代の結婚式なのかなと思っております。結婚式に多様化が求められる時代。
実際、平成から令和に至るにあたって、結婚式のスタイルも変わってきてまして。情報はSNSから取得する。とくにInstagramですね。「#プレ花嫁」というハッシュタグで48万ぐらい投稿があるんですが、ここで情報収集するのが主流になっています。
ドレスも会場で借りるのではなくて、メルカリで探す方も珍しくなくなってきています。
招待状はWebのみにする。こういった投稿が非常にバズって、Twitter上で話題になったりするわけですが、紙で送るのが当たり前だった招待状がWebに変わっていくような兆しも出てきております。
そして、これはまだまだ少ないですが、結婚式の資金をクラウドファンディングで集める。実は我々もスポンサーとして参加させていただいたんですが、5月1日に結婚式をなさった西村夫妻という方がいらっしゃいまして、クラファンで結婚資金を集める。こういったスタイルも出てきております。
そして、制約のない自由な結婚式のサービスというものが広まってくる。
安藤:我々が運営している「チュールウエディング(Choole)」というサービスを少し紹介させていただきたいです。
「チュールウエディング」というのは、ウエディングのオープンなプラットフォームです。通常、結婚式は、結婚式場に申し込むと、提携のドレス屋さんや花屋さん・クリエイターから結婚式を選んでいくスタイルが主流でした。
「Choole」を使いますと、結婚式場の制約がなくなります。自分の好きなドレス、好きなフラワーショップ、好きなクリエイターで結婚式をすることが可能になります。結果、新郎新婦は、制約のある結婚式を不透明な価格で挙げるのではなくて、オープンな価格で自分たちの好きな結婚式ができるようになる。これがまさにチュールウエディングで取り組んできていることです。
リリース後1年経っているんですが、今LINEでは、スクショを送るだけで、我々のプランナーが「この会場がいいんじゃないか」「このドレスがいいんじゃないか」と自由に提案しています。
結婚式場さんは、申し込み前に、どんなドレスを扱っているかはオープンにすることが難しいのですが、我々の場合は自由に組み合わせて提案できるので、お客様の意向に沿った提案ができる。チュールウエディングでは、こういったサービスも展開しております。
2月に日経産業新聞様も取り上げてくださいました。もう1つのユーザビリティは、ここに書いてある「価格すっきり革命」と。
ユーザーはダイレクトにドレス屋さん・お花屋さんと契約することができます。通常、結婚式場を通すと仲介手数料というものが存在するんですが、チュールウエディングの場合、ダイレクトになりますので、価格はだいたい4割ぐらい安くなります。非常にリーズナブルに結婚式を挙げることもできるようになっている。
これはまさにSNSによる変化。スマートフォンの影響で、ウエディングの結婚式場の選び方も変わってきている。こんなことが言えるのかなと思っております。
6月8日、こちらの会場で「Wedding Select Fes」というイベントをやるんですが、結婚式の価値観というのが今まさに過渡期を迎える中で、さまざまなスタイルがあります。挙式は、神様に誓うのか、新婦は手紙を読むのか。結論で言うと、やってもやらなくてもいいと我々は考えています。なぜならば、どちらの意味もあるからですね。
ただ、どんな結婚式をやるのかというのが、選択肢が増えたことでユーザーもわかりづらくなっているので、明日のイベントでは「いろんな結婚式の価値観があるよ」ということを、インフルエンサーの方やタレントの方、そしてウエディング事業者の方、著名なクリエイターの方に集まっていただいて、体験していただこうと。そういう趣旨でのイベントです。
こういったことをやっている我々なんですが、さらに結婚式の多様化を進めることでユーザーの価値観に合った世界観にしていきたいなと思っており、それが今回発表する「Wedding Open Innovation」につながっています。
安藤:ウエディングは非常にイノベーションが起こりづらい構造にあるなと我々は考えています。なぜか? 理由が3つありまして、1つは「閉鎖的である」こと。結婚式場と提携店が強固な関係で結びついているので、どこかのプレイヤーが新しいことをやりたいといっても、足並みを揃えるのは非常に難しいです。これが1つ目の理由です。
2つ目は「マネタイズが自社会場しかできない」。結果的に結婚式を挙げていただいてマネタイズをすることになっているので、こういった中でイノベーションを箱ありきで作っていくのが非常に難しいという制約が存在しています。
3つ目が「過剰競争」です。少子化の影響もあるんですが、結婚式場が非常に増えすぎたというのもありまして、どの結婚式場様も前年よりも組数が減っているという、ある意味苦境に立たされている中で、各社、広告・営業競争に非常に巻き込まれていると。イノベーションを起こすとか商品を開発するといったリソースをなかなか割けないという、産業の構造としての課題が挙げられます。
今、大企業では「オープンイノベーション」というテーマで非常に活動が活発だと思うんですが、我々から見ますと「ウエディング業界自体がいわゆる大企業化しているんじゃないか?」と思いました。業界としてのオープンイノベーション的な試みが、むしろ新しいものを発生していくきっかけになると考えていまして、今回「Wedding Open Innovation」を発表しています。
我々が持っている「チュールウエディング」のオープンなプラットフォームは非常に特徴があると思っておりまして、ここに異業種のコンテンツを掛け合わせることで、結婚式を多様化できるんじゃないかなと。そういうプログラムになっています。
安藤:実際この夏にいくつかのサービスをリリースする予定です。1つが「よなよなエールファン向けウエディング」になっております。ヤッホーブルーイング様の「よなよなエール」というクラフトビールをご存知ですかね。
(会場挙手)
けっこうご存じでいらっしゃる。これは実際に過去に挙式された方のお写真を借りてきたんですが、奥様が「よなよなエール」の大ファンであると。結婚式もカジュアルにやりたいということで、列席された方にTシャツを配られまして、ドレスコードはTシャツであると。これは、実際、新郎様がタキシードを着ているのにTシャツを着ていらっしゃる絵ですね。
「ここでビールの講座をやろう」ということでヤッホーブルーイングさんがいらっしゃって。小さいんですけど、左側の緑のTシャツを着ていらっしゃるのがヤッホーブルーイングさんの社員さんです。ただ、ご新婦が直接、ビールが好きだからビール教室の話をするということで、ドレスに前掛けをするという斬新なスタイルを編み出されまして、こういう結婚式を作っています。
「よなよなエール」は、非常にファッション性の高いビールになっているので、「花を飾るよりビールを並べたほうがオシャレなんじゃないか?」みたいなかたちで、こういったところでオシャレさ・特徴を出しながらコストも抑えられると。
ヤッホーブルーイング様の支援もあって、「よなよなエール」のイラストレーターの方にウェルカムボードを作っていただいたり、実際この看板のようなものを貸していただいたりと、特徴的な世界観の上に実績があるということです。これは我々もすごくいいなと思っていまして、よなよなエール様の協力を得ながら、いろんな結婚式場さんでこういったものが体験できるようなサービスを作っていく。こういったことを取り組んでいます。
同じような考え方で、もう1つあるのは「宇宙兄弟ウエディング」です。『宇宙兄弟』は非常に有名な漫画だと思うんですが、ファンも多い漫画になっております。『宇宙兄弟』の世界観を、結婚式やその後のアルバム・招待状・婚姻届に反映させていくようなサービスを開発できたらいいなということで、この夏に向けて準備をしております。
そして、もう1つが「東京カレンダーウエディング」です。このあと菅野様にお話ししていただきますが、東京カレンダーのテーマに沿ったウエディングスタイルをともに開発し、ユーザーに届けていく。こういったこともコラボレーションしながら仕掛けていきたいなと思っております。
ウエディングの可能性はまだまだあると思っておるんですが、令和のユーザーの価値観に合わせて結婚式をアップデートしていきたい。そのためのキーワードが「結婚式を、多様化」。
こういった考え方でやっておりますので、今日みなさませっかくお集まりいただいておりますので、さまざまな方の結婚式の価値観にも触れていただきながら、ぜひ取り上げていただけるとうれしいなと思っております。本日はありがとうございます。よろしくお願いします。
(会場拍手)
司会者:安藤社長、ありがとうございました。それでは、続きまして、「Wedding Open Innovation」リリース初のイノベーションパートナーとなります、東京カレンダー株式会社代表取締役・菅野祐介様よりごあいさつをいただきます。それでは菅野様、どうぞよろしくお願いいたします。
(会場拍手)
菅野祐介氏:みなさん、こんにちは。東京カレンダー株式会社代表取締役社長の菅野でございます。よろしくお願いします。
今日はこの「Wedding」というキーワードに「Innovation」という新たなエッセンスが加わる、まさにその記念すべき第一歩。初日に私もぜひ加わりたいということで、急きょ今日お話しする場をつくっていただきました。
ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、東京カレンダーという会社は、金額の多寡にかかわらず、人生の贅沢な時間をみなさまにパブリッシングしていくメディアでございます。
そして、東京カレンダーは「結婚」をすごく贅沢なことだと思っています。本当に奇跡が奇跡を重ねて、心から大好きな人とずっと一緒にいられるという贅沢。そして、その人が自分のパートナーであると正式に証明できる贅沢。あるいは、その人を支えていかなくてはいけないと決意するという贅沢。
そういう贅沢をユーザーの方にもどんどん知っていただきたい思いで、第一歩としてまずは出会いを創出したいという思いで、「東京カレンダー」というメディアの下にデーティングのサービスをつなげて、これまでがんばっていろいろな出会いのサポートをしてきました。
ただ、我々としては、その出会いの先にやはり結婚、ウエディングというところまでお客様のサポートをしていきたい。そんな思いでいました。
東京カレンダーは、すごくエッジーでイノベーティブな試みが大好きなユーザーさんに囲まれています。そこで、我々がなにか結婚に対しておもしろいこと・すてきなことを取り組みとしてできないかと思った時に出会ったのがリクシィ様でございました。
このたび「東カレウエディング」と題しまして、リクシィ様と一緒に歩みを進めていくことになりましたが、我々としてやっていきたいことは、今リクシィ様からお話がありましたように、結婚というこれまでのスタイルに対して、令和という新しい時代に、新しい価値観をもっと生んでいきたい。そういう思いに共鳴して、我々もビジネスパートナーとして参画させていただいたという背景でございます。
今日これから残りの時間で、新しい価値観の胎動を、きっとこの場にいるみなさまにも感じていただけるものと思っております。私どももその一員として、この日本の活性化に貢献できることを心から期待しているものでございます。以上でございます。ありがとうございました。
(会場拍手)
株式会社リクシィ
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