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株式会社スノーピーク(全1記事)

2019.01.30

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オフィスにも「野遊び」を スノーピークが提案する、人間らしさを取り戻す働き方

提供:カマルクジャパン株式会社

2018年10月24日、Innovation Space DEJIMAにて、「働きたい会社には理由がある!オフィスカルチャー・空間づくりの最旬企業ケーススタディ」が開催されました。従業員エンゲージメントが企業の持続可能性やブランドづくりに非常に重要な要素であるとの認識が高まる中で、オフィス空間とカルチャーをテーマにしたトークイベントが行われました。パネルディスカッションには、スノーピーク、丹青社、スマイルズ、ビームスの4社が登壇。本パートでは、主催者のカマルクジャパン小宮氏が家具のサブスクリプションサービス「subsclife」の紹介とイベント企画の意図を解説し、スノーピークの広報担当・木下氏が「キャンパー精神」と新たな事業について語りました。

月額制の家具サービスsubsclifeを提供「カマルクジャパン」

小宮明子氏(以下、小宮):今日はお忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。(この前の)オルトプラスさんのセッションでは、いろいろな方からご質問をいただきました。このセッションでもぜひ、可能な限りぶっちゃけ話をお願いしたいなと思っているので、ご質問などを考えながら聞いていただけたらと考えています。

さっそくですが、私は、今回のパネルディスカッションのモデル・データを担当するカマルクジャパンの小宮と申します。もともとファッション系でマーケティングをやっていて、インテリアの世界に飛び込んできました。私たちの会社が何をやっているかについて、少しご紹介したいなと思います。

みなさんは、基本的に家具を買われていると思うんですけれども、私たち(の会社は)家具のベンチャーなんです。家具に新しい選択肢を持たせることで、新しい豊かな生活をみなさんに提供できないかと考えています。その1つの選択肢が、月額制で気軽に利用できる家具(です)。

最近、サブスク(サブスクリプション)サービスが広がっていて、洋服も買わないで、定額制で使い放題だったり、Netflixでコンテンツが見放題だったりするように、実は家具も月額制で利用いただいて、引っ越す時は違う家具に変えることができるようになっています。法人に関しても、たくさんの家具を買われていると思うんですけれども、月額払いなので、初期導入費がなんと22分の1に抑えることができます。

私たちのオフィスは、いま10名程度のオフィスなんですが、家具を全部買ったら、初期費用が200万ぐらいになります。一方、サブスク家具を導入いただくと、月額費用が7万円と(初期導入費は)約22分の1になります。これが実際のオフィスですね。

取り扱っているものについて、デザイナーさんはしっかり入れています。例えば、クリエイティブディレクターに光をデザインしていただいたものだったり。あとは、ミーティングテーブルですね。

また、働き方改革の一環で、オフィスにグリーンを導入されている会社が多いと思います。こういったものも月額制で4,000円からご利用いただけるサービスを提供しています。

あとは、オフィスにコミュニケーションを活性化させるスペースを設置するところも増えているかと思います。目黒通りは家具通りとしてけっこう有名で、アクメファニチャーやジャーナルスタンダードファニチャーといった家具も月額制で利用できます。

オフィスチェアーの需要がかなり高かったので、10/24より法人向けにオフィスチェアーとして、機能美とデザイン美を兼ね備えた、「エルゴヒューマン」などのチェアーの取り扱いを開始いたしました。

今日は、カマルクジャパンのほうで対応するメンバーがいますので、ぜひ、懇親会の時に声をかけていただければと思います。よろしくお願いします。弊社のサービス紹介はこのぐらいにして、さっそくセッションに移らせていただきたいと思います。

株式会社スノーピークの木下氏が登壇

小宮:この企画を考えたきっかけは……法人のオフィス家具について、いろいろ考えられている会社さんが多くて。私たちは、ただ「月額制の家具で、初期導入費が安いですよ」ということではなくて、いい会社の空間をつくるために、どんなカルチャーの会社が受け入れられているのかをもっともっと深掘りしたいということで、この企画をさせていただいています。

今日は、順番にお話しいただきつつというかたちになります。最初にスノーピークの木下さんからお話しいただいて、そのあと丹青社の安元さん、スマイルズの蓑毛さん、ビームスの土井地さんというかたちでお話ししたあと、最後にQ&Aの時間を取りたいと思っています。さっそくセッションの方、お願いいたします。

木下習子氏(以下、木下):株式会社スノーピークで、いま主にコーポレート広報関連を担当しております、木下と申します。本日はよろしくお願いいたします。

スノーピークをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、この写真は、実は私たちの本社の写真でございます。私たちは、キャンプ用品の製造・販売を主力事業としております。新潟県の燕三条というところに、5万坪の東京ドーム4個ぐらいの広さのキャンプフィールドを持っておりまして、このキャンプ場の中に本社の社屋があります。

この右上のほうに四角い建物がございまして、これが社屋なんですけれども、ほとんどがキャンプ場です。こちらへお客様にも来ていただいて、キャンプを楽しんでいただく。そういったお客様の姿を見ながら働いて、それから私たちも、ここで働きながらキャンプをして。そういったシームレスな働き方が、私たちの重要なポイントになっております。

こちらが本社の社屋の中です。いま拠点の機能を一部、違う所に移しましたので、まったく同じレイアウトではないんですが……基本的にスノーピークは、オフィスはすべてフリーアドレスになっております。

先ほど申し上げたように、事業を進めるうえで、私たち自身がキャンパーとしての考え方をとても大事にしています。キャンプ、キャンパー、アウトドアパーソンは、自然が相手ですので、やっぱり臨機応変にいろいろなことに対応していかなくてはなりません。

フリーアドレスにしているのも、コストなどというよりは、多くを持たずに必要最低限で、常に身軽であるところだったり、必要な時に必要な人とコミュニケーションをとって対処していくことを大切にしているからです。

自然と触れ合うことで人間性を回復する

木下:こちらで打ち合わせをしているのは間接部門のメンバーです。オフィスは全面ガラス張りになっていて、キャンプフィールドが見渡せるような感じになっています。奥でキャンプをしているお客様がいらっしゃいます。間接部門のメンバーでも、仕事の最後に、お客様の笑顔がどういうかたちで満たされているのかを日々、このように眺めながら、仕事をすることを大切にしています。

よく「BtoB」「BtoC」と言いますが、私たちは「CtoC」と言っています。もちろん、キャンパーtoキャンパーというふうに、私たちの中で勝手に作っている言葉です。自分たちも「キャンパー」、お客様も「キャンパー」。そういうつながりを大切にして、仕事の中でもそれを忘れないように、お客様の近くで働くことを大切にしております。

私たちには、「The Snow Peak Way」というミッションステートメントがございます。スノーピークはいま、320人ぐらいの企業まで成長いたしました。いまの売上はまだ100億円ぐらいですけれども、売上が5億円ぐらいで社員が12人ぐらいだった頃に「The Snow Peak Way」を作りました。

当時からアウトドア用品の製造・販売をしていましたけれども、「いいものづくりをしよう」「それを多くの方に使っていただこう」ということではありませんでした。(スライドを指して)上から3行目にあるように、自然志向のライフスタイルを提案するリーディングカンパニーを目指そうということ、そして、下から2行目にある(ように)、自分たちもユーザーとして、本当に欲しいものだけを作ろうということを、当時から掲げていました。

やはり、この「The Snow Peak Way」を掲げたことが、いまのスノーピークの成長につながっていて、これがあったからこそ、いまのスノーピークがあると考えております。

私たちは、キャンプ用品の製造・販売を30年やってきまして、数年前にもう一度、「私たちの社会的価値は何なんだろう」ということを社内でディスカッションしました。

いつでもスマホで情報が手に入る時代の中で、文明がもっと進化していくと、人はどんどんストレスにさらされていく、人間性が低下していく時代だと考えています。

そういった中で私たちの価値は、人が自然と触れ合ってキャンプをして、日が出たら目を覚まして、自分たちで寝るところを作って、ご飯を作るにも水を汲みに行って、それから火を起こして食事をするような、本当に人間らしい根源的なことを通して、人間性を回復することを私たちの使命と考えております。

オフィスの中に自然やアウトドアのよさを取り入れる

木下:「キャンプをやっています」という方は、どのぐらいいらっしゃいますか?

(会場挙手)

けっこう多いですね。実は、日本のキャンプ人口は7パーセントぐらいと言われていまして、まだまだ本当に少ないんですね。残りの90何パーセントの方々が人間性を回復するために何をすべきかを考えまして、私たちもいま、幅広い事業に展開をしています。

そういった思いを込めて「人生に、野遊びを。」というキャッチフレーズをみなさまに向けて発信しています。私たちは、こういったアパレルや、住宅にアウトドアを取り入れるような、いろいろな事業をやっています。

(今日は)とくに、総務や人事の方が多くいらっしゃるということで、より人間らしく働くためにアウトドア要素を取り入れるというサービスを、最後に少しご紹介させていただきたいと思っています。

大きくは、このようなかたちでオフィスの中に自然を取り入れてしまう。キャンプの要素を取り入れてしまうということ。あとは、外で働いてしまうという……これは品川のシーズンテラスというオフィスです。この庭に私たちのキャンプギアを持ってきまして、Wi-Fi環境や電源も持ってきて、ここでクリエイティブな会議をしていただく。

こういったかたちで私たちがキャンプをやっていて、焚き火を囲んで、本当に心の底から、上下関係も何もなく心が通い合う体験を仕事にも取り入れたいという思いから、こういったサービスを企業様向けにもご提供し、ご好評いただいております。

いまは渋谷などに、いくつか体験していただけるところもございますので、もし、みなさんも機会がございましたら、このような体験をぜひしていただきたいと思っております。

小宮:どうもありがとうございます。

(会場拍手)

スノーピークさんは、すごくおもしろくて、実はブランドマネージャーがいないとか。

木下:そうですね。実は私も中途で入社していて、入る前に外から見ていたスノーピークは、ブランド管理をすごく厳密にやっていらっしゃるのではないかと思っていたんです。でも、入ってみると、そういうのを戦略的にやっているわけではなくて。

先ほど見ていただいた「The Snow Peak Way」を、会議の時は全員起立して唱和したりするんです。やっぱり、それがいろいろな部門に浸透していて、それぞれが「スノーピークらしさって何だろう」というのを体現しているんですね。それが私も外から見ていて「ああ、こういう感じなんだ」というのは、すごくおもしろいなと思った部分ではあります。

小宮:あたかもブランドマネージャーが何かブランドを作っていて、ブランドステートメントをもとに、「こういうクリエイティブで」「こういう施策で」というようなことを想像していたので、すごく意外でしたね。

アウトドア用品をオフィス什器として使うメリット

小宮:それから、「キャンパー精神」というキーワードが出てきたと思います。仕事場についても「テントで仕事をしたらどうか」「外で仕事をしたらどうか」ということは、もともとビジネスの構造としてあったんですか?

木下:そうですね。私たちもアフターファイブになると本当に外に出て焚き火をしたり、オフィス外に広いスペースがありますので、自分たちがテストするために、そういったところにテントやタープを張っていたりします。

自然とそういったところで打ち合わせをしたり、ちょっと集中したいのでということで(周りから)離れて仕事をしたり。そういうことを日常的にしていて、その効用もすごく感じていたので、やはり、これをもっとより多くの方に感じていただけないかという思いがあり、実際に事業にしたということですね。

小宮:なるほど。ありがとうございます。キャンプ用品とオフィス家具は、機能的なことなどが、あまりつながらない印象もあります。

木下:そうですね。キャンプ用品はオフィス什器だと思うと、圧倒的に値段が安い。個人的にキャンプ用品を買おうと思うと、スノーピークは「価格が高い」とよく言われるんですが、(法人で考えれば)価格は安いです。

あとは、やはり持ち運びができるように、すごく小さく畳めたり、軽くできています。広いスペースがあれば、それをセミナールームにしてみたり、フリーのワーキングスペースにしてみたりというふうに、フレキシブルにレイアウトを変えることもできますので、オフィスにも使い勝手はいいかなと思います。

小宮:すごく意外ですよね。それから、アウトドアについて、何か導入の効果はあるんですか?

木下:やはり、朝ですとか……オフィスにテントがあるということや、少し人工芝を敷いたり、グリーンを置いたりということだけで少しワクワクしたり、キャンプやアウトドアの気分が楽しめるという精神的なものも、もちろんあります。

あとは、そういったものが、やはり話題として、(オフィスにいらした)お客様や採用のシーンで非常に興味を持っていただいて。営業やリクルーティングのうえでも非常に効果があると、お客様にはおっしゃっていただいています。

小宮:なるほど。ありがとうございます。では、Q&Aはあとでまとめてもらおうかなと思います。

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