2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
会社説明会(全1記事)
提供:株式会社ネオキャリア
リンクをコピー
記事をブックマーク
神田綾子氏(以下、神田):本日は、お時間をいただきましてネオキャリアさんの会社説明会を開催させていただきます。まずは、ネオキャリアさんが今どういう状況でいらっしゃるのか。また、これから何を目指されてらっしゃるのか。
そして、メスライオン(という愛称)で有名な宇田川様が、なぜネオキャリアに入社されたのか?ということもとても気になるところではあるかと思います。そういったお話も踏まえてお話しいただきたいと思っております。
ネオキャリア代表直属特命採用責任者 兼 中途採用部部長の宇田川様でいらっしゃいます。名前の通り、いろいろな特命を担ってネオキャリアさんに入社されたかと思いますので、その経緯を踏まえてお話しいただきたいなと思っております。
まず1つ目ですが、これまでずっとIT業界で活躍されてこられたかと思います。その前は人材業界にいらっしゃったと他社様の記事で拝見させていただきました。今回なぜ再び人材業界に戻ってこられたのか教えていただいてもよろしいでしょうか?
宇田川奈津紀氏(以下、宇田川):「メスライオン、ネオキャリア電撃入社」の記事を「HRnote」や「Wantedly」でアップさせていただき大手IT企業のエンジニアやディレクターの方々に2週間で200名を越えるエントリーをいただきました。その方々にお会いした際に「メスライオンさん、電撃入籍かと思いましたよ(笑)。」なんて私のプライベートにまで注目していただいて嬉しかったです(笑)。
お会いさせていただいた方々ほぼ全員に聞かれた事は、「なぜ今ネオキャリアに行ったの?」「なんでIT業界蹴っ飛ばして人材業界だったの?」という質問でした。
そもそも私は、新卒で入社した会社で旅客乗務員をしていました。旅客乗務員の次のキャリアはもう営業職という選択肢しかなかったんです。今から15年くらい前はもう大不況真っ只中で、求人を探すと人材系の営業マンをものすごく……言い方が悪いですけど、掃いて捨てるほど採っているという印象でした(笑)。
当時の私は、ビジネスマンとして戦う武器なんて何も持ってないわけなんですよ。親の反対蹴っ飛ばして新卒で入った会社を出て行っちゃったんで「スキルを積めるならなんだってやる!」という気持ちで、大手の人材会社に入りました。
宇田川:人材業界もやりきったなと思っている時に、その当時、東証一部上場の大手介護会社からヘッドハントを受けたんです。日本が抱える超高齢化社会に立ち向かうと思って入社し2年後に倒産…私は、まさにその渦中に在籍していたんです。
2万人近い従業員を抱えた東証一部のグループ会社が一夜にしてこんな事になるなんて夢にも思わなかった…私の人生の中でもう二度とこんな辛い経験をする事はないと思います。壮絶で衝撃的な出来事でした。人事になろうと思ったのは、まさに人生のどん底に叩きつけられたことがきっかけでした。
「人が止まる」と書いて企業じゃないですか。私は、責任者として人が止まる会社を作れていたのかなぁ…自身の倒産の経験を決して無駄にはしない。強い会社や組織を作る!それを私の仕事にすると決めました。
そこから転職活動をして気付いたのですが、私のように人生に敗者の烙印?汚点?が付いている人間は、見向きもされないワケですよ。もう書類選考や面接で何十社落ちたことか。でも、面接に行ったある企業の経営者の方が「君の経歴は、非常に面白いですよ」と。
「僕は、今までラッキーなことに倒産を経験していないんです。でもあなたは経験しましたよね。その経験から学んだことをウチの会社で活かして欲しいです」と。ここから宇田川の人事人生がスタートしたんです。営業責任者から人事のプレイヤーになったので大幅に給料はダウンしましたけどね(笑)。でもそんなことは、当時の私にとってどうでもいいことだったんですね。自身の人生を賭けた敗者復活戦だったので。
宇田川:スカウトでの採用を始めたきっかけは、採用予算を削減し利益を残したいというところもあったんですけど、自身が少子高齢化の社会問題に立ち向かう介護ビジネスに従事していたので、いずれ人が減少してしまうという危機は人一倍ありました。総務省の『労働力調査』からすると、業界別に人口が割り出してあるじゃないですか。
しかも地域別で! 首都圏にこのくらいのエンジニアさんがいて……そこからウチで欲しいエンジニアさんの人数は……となった時に焦りしかなかった。そして、このエンジニア人口が年々下がっていくのだから出向いてでも採りに行かなかったら、大変なことになる! ということを感じていました。
自分自身でリミットを決めて採用し始めるようになったのは、7年くらい前ですかね。1番最初にスカウトを実施し始めたときに、「スカウトなんて手間がかかってとんでもない!」と言われたんです。「君がやってることはすごくクレイジーだし、なんでこんな工数掛かることやっているんだ。意味が分からない!」と否定の嵐でした。
その言葉に対して「少子高齢化なんですよ!出向いてでも採りに行かないと人がどんどんいなくなっちゃうじゃないですか!そしたら人が採用できなくて倒産…こんなことになったら私が経験した倒産ってなんだった?ってことになっちゃいます」と必死になって訴えていたんです。
誰の賛同も得られないまま1人で自分の就業している会社だけは、エンジニアやクリエイターを採用すると思ってやってきました。
社長がこういう人材が欲しいと言った時に、自ら出向いて採りに行く。もしくは、紹介会社さんに営業に回って「すみません、ウチの社長がこういう事業を創る構想があって、このサービスが世の中にあったら面白くないですか?このサービスを開発するのにこうゆう人材が欲しいと言っているんですが、そのようなスキルを持っている求職者の方いらっしゃいませんか?」とか。
「御社のデータベースを見せてください!マスキング(がかかっている状態のデータ)でもいいです」ということをやっていたら事業やビジョンに共感して力になってくれる紹介会社さんが次々に現れたんです。そして、ダイレクトリクルーティングという言葉がメジャーになってきて「手間が掛かるけど間違ってなかった。信念持って続けて良かった」と思いました。
そこで、一人、二人の人事の方が「宇田川さんって、エンジニアやクリエイターのオーダーが入ったスカウトで採用完結してるって本当ですか?」「どうやってやってるんですか?どうしたらいいですか?」と聞きに来てくれる人事さんが増えてきて内々でセミナーが始まりました。今思えばこれが「メスライオンセミナー」の原点だったんですね。
宇田川:私は、倒産という奈落の底に落ちた経験があったのでいつも心のどこかに不安と恐怖があったんです。もっとスキルを積まなければ、いつ社会から干されるか分からないという危機感を持っていました。当時の私は、36歳。40歳になる手前で「会社に干されたら、36歳の何にもできないおばさんをどこの会社が採用してくれるんだ!」と思ったんですよね。
そしたら、もっとサバイバル能力をつけて、それこそ独立できるくらいのスキルがないと、私は世の中に置いていかれると思いました。当時在籍していた大手IT企業のグループ会社を出て中小のIT企業で自分の力でアプローチしてエンジニアやクリエイターを引っ張ってくることができたら人事として本物なんじゃないか?と思って中小のIT企業に飛び込みました。
まあ、入社3日目で鼻っ柱を折られまして(笑)。エンジニア、クリエイター、営業、マーケティング含め、年間160人以上も1人で採用していた人間が何にもできないことを思い知らされたんです。自身の力の無さといかに看板に守られていたかを実感しました。
ただ、試用期間内で1人も採用できなかったのであれば、3ヶ月分の給料を全額返金して社長に土下座して辞めようと決意しました。しかし、私は未婚・独身・バツなし・子なし! あるのは仕事だけ! もう意地ですよ意地! 絶対引き下がりたくなかった(笑)。
採用できないと嘆くのではなく取り敢えず「固定概念ぶっ飛ばしてなんでもやってみよう!」と思ったんです。それからスカウト文面を試行錯誤して作成し続けました。気づいたことは、志望動機なんか聞いている場合じゃない取り敢えず会ってもらわないと!ということですね。「とりあえず私と会って話しませんか?私と話してみて、私が信用できなかったらお断りいただいても大丈夫です!」みたいな文章を書き始めたんですよね。
エンジニアさんには、「CTOは、あなたの○○が素晴らしいと言っておりました。もしあなたが望むのなら、CTOと直接お話することももちろん可能です。CTOは、現在あなたにご提案させていただきたいプロジェクトを走らせており、どうしてもあなたに会いたいと言っています。本来であればCTOからお送りさせていただくところ私みたいな人事の分際でお送りしてしまって本当に申し訳ございません」みたいな。
本当に恋文みたいな文章で書いたところ、返信率100パーセントが続出したんです。「一発必中、一撃必殺のメスライオン」と言われ始めたんですね(笑)。
それをLIGさんが聞きつけて「一撃必殺のメスライオンって候補者さんに噛みついちゃったりするんですか?」「あんたぶっ飛んでる。良い意味でクレイジー!」って大笑いされたんです。
こっちは、ただただ必死でやっていただけで「私、超常識人ですから!」って思っていたんですけどね。それが記事になり皆様の前に出現したというのがメスライオン誕生秘話です。『メスライオン』が世の中に広まってしまった時に覚悟しましたよね。私……もう嫁の貰い手ないなって(笑)。
私は、採用って会社の看板を汚したり、相手を傷付けたり、犯罪を犯したりしなければ本当にやり方って無差別だと思っています。
もしかしたら人事の先輩方に怒られてしまうかもしれませんし、正解か何なのかなんて分からないですけど、私は経営者の「こういう人を採用したい!(会社を)こういうふうに大きくしたい!」という気持ちを叶えたいと思い行動に起こしただけなんです。
宇田川:ただ、メスライオンと呼ばれて私の人生が少しずつ変わり始めたというか、自分の記事で日本の人事のあり方を変えただなんて思っていません。そんな力は、私にはありません。
ものの0.0000000何パーセントかもしれないですけど、私の記事を読んで「私、未経験で人事をやれと言われたんですけど、宇田川さんのやり方でやってみたら採用できました」とか「メスライオンさんに紹介会社との“本音とタテマエ”のタテマエをぶっ飛ばせって言われて、紹介会社さんに本音で話したら候補者が上がってきたんです」とか、いろんなお話をいただきました。
そこで「私が次に生きていくミッションってなんだろう」と思ったんです。人材業界も人事も経験した私が世の中の人事さんにセミナーで成功体験と泥臭いHow toをお話をしていくこと。それをこれからやっていきたいなと。
ただその当時、私はIT業界の人事だったので正直会社のリソースを割いてそれをやってしまうと私が登壇している間は会社の人事リソースが下がってしまう。ブランディングと言われればそうなのかもしれないですけど、その時間は、供給が止まってしまっているわけで……そうなった時に、世の中の人事さんにエネルギーを送れる会社はどこかなと考え、やっぱり自分の古巣でもある人材会社じゃないかなと感じました。
宇田川:私のメスライオンの記事が出た3年前に、ネオキャリアの副社長の方が私に会いに来られて、「宇田川さんのお力を発揮できる場をご用意させていただいています」と言ってくださいました。嬉しかったんですけどね…
その当時の気持ちを正直に話すとこれからAIだったりIoTだったり、どんどん最先端の最新の技術に触れられるのがIT業界。ここを捨てて人材業界に戻る?「メスライオン」はIT業界が作り出したものだからって思ってました。
IT企業って無差別に採用するじゃないですか。「人が採用できるんだったら、どんな方針でも打ち出せ」「やらない手はないぜ!即実行!」というスタイルなので正直にお話をすると、3年前に(ネオキャリアに)お声掛けをいただいた時に私には、ネオキャリアは魅力的に映らなかったし入社するつもりもありませんでした。「人材業界にはもう戻らない」と思っていました。
この3年間横目でネオキャリアを見ていたんです。気になっていたというのが正しいと思います。HR Techのプロダクトを次々に展開し始めている…私の要らぬ固定概念が邪魔してネオキャリアの変化にちゃんと目を向けていなかった。多分それは、今の皆様がネオキャリアに感じているイメージと一緒なんじゃないかなと思います。
宇田川:自身がIT業界に存在することに拘り続けていた頃、ネオキャリアは進化し続けてたんです。エンジニアが3名から340名に。しかもIT業界出身のエンジニア!「jinjer」やFintechサービス、グループ会社ではVRやドローンも作っている。
そして、根源の事業でもあるHRや社会問題を解決するヘルスケアの事業も拡大している。HRとテクノロジーで激しく変化を続けていることを聞いて、「この人達、次に何を始めるのだのろう?」とドキドキしていた私がいた。
皆さん「なぜネオキャリア!?」と思っているかもしれないですけど、それはきっと以前の私と同様に固定概念がかかっているのでは?と思います。私は、まだ見えていないネオキャリアの本当の姿を今後メスライオンが伝えていきたいと思っています。
神田:ありがとうございます。そこにつながっていくと思うんですが、今、宇田川様はどんなミッションを背負っていらっしゃるんですか?
宇田川:社長、副社長からは、「なんでもやれ」「もうなんでもやってもいい」とも言われています。
ネオキャリアは、2000年に立ち上がって現在19年目を迎えました。ここから更に成長スピードをアップさせていきます。そのためには「攻めの採用」が必要になります。その攻めの採用を作るために入社しました。現在、中途採用のチームビルドを行っています。
そして弊社は、社長、副社長自らが積極的にリファラルを行い優秀な人材を獲得してきました。私は、社長、副社長直属のヘッドハンターとして優秀な人材を意向度を上げて、目の前に連れて来てほしいというミッションがあります。メスライオンへのミッションはSAT(特殊急襲部隊)みたいな感じなんです。
(会場笑)
32事業部があって、200ポスト以上の案件を抱えながら優先度レベルを決めて採用戦術をメンバーに落し込み自身が戦略を組み立てていく。今日は、エンジニア、それが終わったら営業職大量採用。社長、副社長の参謀が必要となれば出向いて候補者へ会いに行くということに日々奮闘しています。終わりなき挑戦を楽しんでいる私もいることは確かですね。
神田:なるほど。そういうところに面白みを感じるから(というのも)、御社に入られたのも1つの理由なんですかね?
宇田川:そうですね。面白いというか、ここでチャレンジしてみたいんです。私、もうすぐ40歳なので社長や副社長から「経営とは」を教えていただいたりすることもありますけれども基本的には、会社に提供していくことだと考えています。
例えば、人事未経験者にスカウトを伝授したり、「攻めの採用」組織を作り上げたり、それこそメスライオンが現場に協力できることがあれば「売上にだって貢献する!」という思いがあります。私ができることは、なんでもやる。そして「なんでもやってくれ、それを自分で見つけて考えろ」と言ってくれる社長や副社長に感謝ですね。
壮大なミッションに対して本当にできるか?できないか?なんて考えてないです。ただ私の中で「やらないという選択肢」が存在しないというだけ。もしそれができたのなら、次の私の40代はより楽しく充実したものになると思っています。
神田:ありがとうございます。では、求職者の方、候補者の方に向けてなにか伝えたいことやメッセージがあれば(お願いします)。
宇田川:私がずっと面接でやらないと決めていることがあるんです。それは、「はい、志望動機。はい、自己PR」ということを絶対に言わないということです。なぜかと言うと、自身が面接を受ける立場の時にそれをされてすごく苦しかったです。
そして、私は上から目線で面接をされるのがすごく好きじゃなかったです。私の経歴から転職する度に、面接で圧迫されてきたので(笑)。
求職者が、人生のターニングポイントを迎えて迷っているのであれば私は、弊社を受けていただく求職者よりもずいぶん年上なのとキャリアコンサルタントの経験からアドバイスをさせていただいたりしています。
あとは、もし紹介会社さんのお時間が許して、求職者さんからもご了承をいただけるのであれば、ぜひメスライオン面接に同席していただきたいなと思っています。メスライオンの面接を公開させていただきます。私は、紹介会社さんに嘘をつくようなことは一切言っていませんから。
紹介会社さんから言わせると、私は求人票に書いていない“口説けるワード”を言っているらしいです。「メスライオンさん、その口説き文句僕が求人票のヒアリングをした時になんで言ってくれないんですか!」ということを同席していただいた紹介会社さんからよく言われることがあります。
求職者さんも、メスライオンと呼ばれる人事に会いに来るのは、多分すごく緊張されると思うので(笑)。面接の場で紹介会社さんと求職者さんとメスライオンの3人で求職者さんの人生を考えながらネオキャリアとマッチしているかどうかを見ていただきたいです。
もし求職者さんのお気持ちが揺れ動いていたら、「はい、ダメ!」と言うつもりはありません。どこに行ったら1番幸せなのかを一緒に考えたいなと思っています。でも、3人の会話を弾ませるために紹介会社さんにいきなりムチャ振りをしちゃうかもしれませんけどね(笑)。
ネオキャリアという会社でメスライオンは、人生のターニングポイントにおいて求職者に選ばれる会社を作っていきたいと思っています。
株式会社ネオキャリア
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには