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kintoneで想いを実現〜満足度向上物語〜(全1記事)

2018.07.19

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「kintoneは想いを実現できるツール」幕張の小さなホテルが実現した改革

提供:サイボウズ株式会社

2018年6月14日、新木場 STUDIO COASTで「kintone hive tokyo vol.7」が開催されました。kintone hiveは、日常の業務でkintoneを活用しているユーザーが一堂に会し、さまざまな業務改善プロジェクトの成功の秘訣を共有する場です。本パートには、幕張実業株式会社ホテル事業部の金子大樹氏が登壇。「kintoneで想いを実現〜満足度向上物語〜」をテーマにプレゼンテーションを行いました。

kintoneで想いを実現〜満足度向上物語〜

金子大樹氏:みなさん、こんにちは。幕張実業株式会社の金子と申します。今日は「kintoneで想いを実現~満足度向上物語~」というテーマでお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

幕張実業株式会社は、「Cybozu Days」もやっている幕張メッセの近くにあります。もともとは不動産会社として幕張で創業したのですが、今はホテル事業をメインでやっています。従業員数41名の小さい会社で、去年ホテルが25周年でした。

客室数は152室、研修室は13室。宿泊研修に特化したビジネスホテルをやっています。JR総武線、幕張本郷駅から徒歩3分というアクセスが良い場所にあります。

会社の中身を少し紹介します。ホテル事業をメインにやっていて、レストランの料飲部門、ホテルの宿泊部門などがあります。あとは創業時の不動産事業も継続しています。

(スライド)左下の情報関連事業部が少し特殊なのですが、「makusta(マクスタ)」という、地域のお店の人たちのためのブログポータルサービスを無料で提供しています。

全体の売上の9割がホテル事業になっていますので、私がこれからお話しするのはホテルの話だと思っていただければ大丈夫です。

私は幕張にある神田外語大学を卒業して、入社6年目になります。

マーケティング担当として業務を行っているのですが、小さい会社ですので業務範囲は広く、kintone導入推進、アンケートの仕組み導入推進、ホームページ管理、ネット予約サイトのプラン作成などを日々行っています。

趣味はいろいろと書いてあるのですが、音楽というところで、今日の会場の新木場 STUDIO COASTのライブには何回も足を運んでいます。

kintoneは想いを実現できるツール

本題に入ります。「kintoneは想いを実現できるツール」というテーマを軸に、導入前の問題点から説明します。

うちの会社は創業から34年経っているというところで、コミュニケーション不足やExcel中心文化、ベテランだけが持っているノウハウなどがよくありがちな体質の会社でした。

「そこをなんとかしたい」という想いがあり、今の社長が取締役だった2014年にkintoneの導入を決めました。

導入の決め手は、ドラッグ&ドロップでExcelファイルからも簡単にアプリが作れるところ。現場の「こうしたい」というニーズに合わせて、誰でも簡単に、私のようなシステム開発の人間ではない者でも、業務の問題を解決するための仕組みを作ることができるということで導入しました。

ホテルはサービス業ですので、お客様に満足していただきたいのですが、アンケートを導入する前に抱えていた問題がありました。今までは、自分たちでアンケートを取ることをやっていなかったんです。私たちのホテルは、お客様の声=対面or予約サイトの口コミのみでした。

そのような従来からいただいていたお声というのは、やはりお客様としても伝えるハードルが高くて、極端な声もあったりするので、もっと広い範囲でお客様の声を聞いて改善していきたいという想いがありました。

「NPSアンケート」とは何か

そこで始めたのが、「NPSアンケート」です。こちらは3年前に始めました。

NPS(Net Promoter Score)アンケートは、顧客推奨度を出す手法です。例えば、「メイプルイン幕張を友人にどれだけ薦めたいか」ということを0~10のスコアでつけていただき、批判者・中立者・推奨者に分けて、推奨者の割合から批判者の割合を引いた指標がNPSになります。

お薦め度とその理由を聞くだけなので、気軽に答えられるアンケートです。それをやることが広い範囲でお客様の声を聞くことにつながるのではないかということで、まずはNPSアンケートを始めることになりました。

しかしながら、私たちはアンケートをやったことがなかったので、ノウハウを1から作る必要がありました。

そこで「アンケートの回答集約も必要だ」「対面でいただいたお客様の声やネット予約サイトの声もまとめる必要がある」「改善プロセスを確立する必要がある」「お客様へ改善の結果をお伝えしたい」といった話し合いをしました。

最終的には、「お客様の声はホテル・メイプルインにとって成長の糧で宝なので、それを活かさないわけにはいかない」という強い想いのもとに話し合いをしたところ、kintoneを使えば4つのポイントをうまく回せるのではないかという話になりました。

まずは結果をお伝えさせていただきます。

kintoneを使った改善プロセスを実現したことにより、予約サイトの口コミの点数を2年間で4.1/5点まで上げることができました。

NPSアンケートスコアも、倍の21.2%まで上げることができました。kintoneを活用した改善活動で、満足度を向上させることができたということです。

3つのセクションにおける改善施策

では、具体的にkintoneで何をやったのかというお話をします。

このような図を用意しました。(スライド)一番左手がお客様になっていまして、そこから(右にいくにしたがって)どんどん改善のプロセスが進んでいくという流れになっています。

1つずつ見ていきます。

まずここのセクションは、一番上の「アンケート回答」は、私たちが独自に行うようになったNPSアンケートです。お客様に答えていただいたら、アンケートシステムからAPI連携でkintoneのアンケート集計アプリに入ります。

そして、ネット予約サイトからの口コミは、口コミクロールツールを通じてCSV出力し、kintoneにアップします。

対面の声に対しては、スタッフが都度入力してkintoneにアップします。

この3つをすることで、「お客様の声をまとめたい」という想いをkintoneのAPI連携、CSV出力で簡単に実現できたということが1つ目のポイントです。

次の流れ(集計)では、可能な範囲でスタッフが都度対応していくのですが、必ずしも処理できないお声もあったりするので、いったん回覧用の回答のペーパーを作ります。それはなぜかというと、「まずは全従業員に見て欲しい」という想いがあるからです。

(スクリーン上では)少し見づらいのですが、kintoneで集計した各アプリのデータを一度CSV出力し、このような一覧性の高い紙を作っています。

一番左端に「正」の字を入れるスペースがありまして、回覧していく中で「気になることがあったら(正の字を)入れてほしい」ということにして、入ったものは会議で重点的に見るようにしています。

次のセクションには「ホテル改善ToDoアプリ」というものがあります。

月に1回、ホテルのいろいろな部門から集まったメンバーが会議を行っていまして、そこでお客様からいただいた声に対して「こうやっていこう」と(改善策を)決めていくのですけれども、それを「ホテル改善ToDoアプリ」で記録しています。

例えば、こちらは「コーヒーがないので減点しています」と書いてあるんですけど、それに対して「コーヒーをアメニティに入れることにしよう」とか、「今までは湯吞みだったから、マグカップにしないといけない」と決めたことをどんどん記録していきます。

会議は毎月行っているので、kintone上の進捗管理で、どんどんテーブルに残していけます。そのタスクを誰がやるべきなのかも明確にして、「改善のプロセスを確立したい」という想いをkintoneで実現できました。

最後に「改善が完了したらお客様に周知したい」というところで、タスクが完了したら、アクションボタンで「ホテル改善記録アプリ」に飛ばしています。レコードがコピーされるということです。

「ホテル改善記録アプリ」では、「お客様へちゃんと周知したのか」「どうやってやったのか」ということを記録しています。「お客様へ改善結果をお知らせしたい」という想いをkintoneで実現するためのアプリです。

具体的には館内のエントランスにこのような掲示板を作って、お客様の声から改善したことをお知らせしています。

「コーヒーがないので減点」ということに対しては、「このようなものを設置しました」とか、「ゴミが捨てられていない」と言われてしまったお声に対しては、「客室清掃に関するご案内を作成しました」というかたちでやっています。

まとめ

まとめさせていただきます。

「お客様の声は私たちホテルにとって成長の糧なので、活かさないわけにはいかない」という想いをkintoneで実現できました。

集計アプリのCSV出力によって業務の効率化を行ったり、会議が生まれて各部署のコミュニケーションが活性化されたり、改善アプリ・記録アプリによって「以前はどうしてたっけ?」ということもすぐに見れるということで、ノウハウの蓄積になりました。

kintoneを通じた改善活動が、最終的には業務の効率化や活性化だけではなく、従業員の仕事への取り組み方やお客様への接し方の改革にもつながったと思っています。

そしてまたkintoneを通じた改善活動で、満足度向上につなげることに成功できました。

「kintoneは想いを実現できるツール」ということでお話をさせていただきました。

ホテル・メイプルイン幕張のこれから

最後に、今後どのようにkintoneを使っていきたいか、どのようなホテルになっていきたいかというお話をさせていただきます。

「ホテル・メイプルイン幕張をやっている会社」という側面で、(ホテル事業が)9割の売上をあげているところがあるのですけれども、それ以外にも「地域のブログポータルサイトmakustaをやっている会社」という側面があります。

ホテルにいらっしゃるお客様を「旅人」とさせていただいて、makustaをご利用いただいている地域の住民をつなげたいと思います。

例えば「コワーキングスペースをホテルの中に作ったりするのはどうかな」と思っています。そこで交流が生まれたり、スペースの中に掲示板を作ったりして、地域住民の方がお薦めのスポットや歴史の紹介をすることも、旅人の方にとっては新しい発見になるのかなと思っています。

あとは、地のもの、幕張ゆかりのものを使ったメニューを提供する。ピーナッツや幕張の近くの海で採れるホンビノスという貝を使ってもいいかなと思っています。あとは、個人的に好きなクラフトビールを使って何か作れたら楽しいなと思っています。

kintoneがあれば、そのような「こんなホテルになっていきたい」という想いを実現できるのではないかなと思います。

最終的な想いとしては、これから「お客様に愛され、地域に愛されるホテル」になっていきたいですし、kintoneがあれば実現できるのではないかなと思います。

私のお話がみなさまのなにかのお役に立てれば幸いです。もし機会があればメイプルイン幕張をご利用ください。どうもありがとうございました。

(会場拍手)

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