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お金×コミュニティmeet up(全5記事)

2018.04.23

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ブロックチェーンの真の価値とは何か ベンチャー2社が取り組む新しい経済圏

提供:株式会社MJE

2018年4月5日から4月8日までの4日間にわたって、大阪市中央区本町に新設される「billage OSAKA」のオープニングイベントが行われました。4月6日開催の「お金×コミュニティmeet up」の前半は、スタートアップ5社が自社サービスのプレゼンテーションを展開します。

「お金×コミュニティ meet up」が開幕

司会者:みなさま、大変長らくお待たせいたしました。開始時間になりましたので、本日の「お金×コミュニティ meet up OPENING WEEK」を始めさせていただきます。

本日は5名の方に、1社20分ずつのプレゼンテーションを行っていただきます。まず初めにイジゲンの鶴岡さまにお願いしたいと思います。

鶴岡英明氏(以下、鶴岡):大分から参りました、イジゲン株式会社の鶴岡と申します。よろしくお願いします。

(会場拍手)

鶴岡:さっき喫煙所で何人かとお話しさせていただいたんですけど、やはり大阪ってすごくノリがいいなと思っていて、今日はすごい盛り上がるんだろうなと思っているので、みなさんよろしくお願いします。

僕らの会社紹介なんですけれども、さっき言ったとおり、本社が大分県にあります。「大分から来た」と言うと、「すごい遠い」といろいろ言われるんですけど、この中で大分に来られたことある方はいらっしゃいますか?

(会場挙手)

鶴岡:お、今日はいい感じですね。あとは大分と渋谷に支社がありまして、ベトナムに子会社を持っています。

イジゲン株式会社の提供サービス

この後本題の「SPOTSALE(スポットセール)」の話をするんですけど、今までに何個か自社サービスをやっています。

一番最初に出したサービスが、「AIRPO(エアポ)」というサービスです。

こちらはiBeacon(アイビーコン)を使った来店ポイントサービスをやっていました。

たぶんiBeaconがAppleからリリースされた直後に出したサービスなんですけれども、たぶん日本で一番早くiBeaconを使ったサービスになったのではないかなと思っています。

ちょっと早すぎて展開が大変だったというところもあるんですけど、加盟店にiBeaconを置いていって、その加盟店に来店するとiBeaconが反応して、来店ポイントがユーザーさんに貯まるというサービスなんですけど、トータルで800店舗ぐらい導入させていただいています。今も実際に稼働していて、大分県を中心にユーザーが2万人ぐらいいます。

この後のトークセッションで話すと思うんですけど、今、トークンエコノミーなどの流行りがきていると思うんですけど、これはまったくブロックチェーン(技術)などを使っていない共通ポイントのサービスで、かつ地域に特化したポイントサービスになるので、トークンエコノミーに対してはローカルのエコノミーを形成するサービスなのかなと思っています。

サービスはまだ稼働はしているんですけど、僕らはぜんぜん運営ができていなくて、資産に計上されてしまっているので、このサービスをバイアウトしたいなと思っているので、興味がある方は、この後ぜひお声かけいただければなと思います。

この「mypo(マイポ)」というサービスは、先日リリースしました。

これはどういうサービスかというと、誰でも自分のポイントを発行できて、自由に誰かに配布できるというサービスになります。今のところはTwitterアカウントが必要で、Twitterのフォロワー数に応じてその人にポイントが付与されて、配布できるようなサービスになっています。

この中にエンジニアの方はいらっしゃいますか?

(会場挙手)

鶴岡:……2人、3人。これはRuby on Railsという言語で開発されていて、Railsのエンジニアが足りないので、もし興味があればこの後お声かけください。

SPOTSALEの仕組み

本題のSPOTSALEの話に入ります。SPOTSALEはどういうサービスかというと、まず概念のところなんですけれども、お店に上場してもらうようなサービスになるんですけれども、お店の成長をずっと応援してもらえるようなサービスです。

お店が会員権を発行するかたちになるんですけれども、その会員権を購入したユーザーがまた別のユーザーに販売できるというサービスです。

どういうことかというと、飲食店や美容系のお店にSPOTSALE上に参加、僕らは「上場」と呼んでいるのですが、上場していただいて、お店に会員権を発行していただきます。それで、そのお店が会員権を販売することで、お店にとっては最初に資金調達をしていただくことができるようなサービスになります。

よくクラウドファンディングと比較されるんですけど、クラウドファンディングはプロジェクト単位で、ユーザーがリワードを購入すると思うのですが、そこと違うところは、バーチャルな会員権自体をユーザーさんが持ってもらうことによって、継続的にそのお店を気にしてもらうというか、継続的に応援してもらえるようなサービスになります。

会員権を買ったユーザーさんは、その会員権を発行しているお店に行くと優待を受けることができます。会員権には必ず優待が付いています。

使うためには、アプリの画面をお店に提示するだけです。最初に紹介したAIRPOというサービスでは、お店の作業がけっこう大変になってしまっていて、そこを改善するためにもユーザーがアプリの画面を提示するだけという流れにしています。

僕らが目指したいのは、会員権をユーザーさんに継続的に持ってもらうことによって、ファン以上の、より深い愛情が生まれるような仕組みにしていきたいなと思っています。

例えば、会員権を持っているユーザーさんが大阪から東京に引っ越してしまう場合や利用頻度が下がってしまう場合は、同じサービス上で他のユーザーさんに売買することができます。

例えば、このbillage osakaの会員権は実際に2,000円で販売しているのですが、この会場の人気が上がって、実際のCtoC取引では5,000円で売れるかもしれません。

SPOTSALEを使うための3ステップ

SPOTSALEを使うのは本当に簡単で、3つのステップしかありません。

お店には優待つき会員権を発行していただいて、購入した会員権をユーザー間で売買して、購入したユーザーさんはお店で優待を利用できるという3ステップです。

僕らは地方の大分県に本社がありまして、都市部と比べてリテラシーが低かったり、そのような現状を目の当たりにしているのでやはりギャップがあって、リテラシーが低いことによって損をしている方がいっぱいいる中で、そのような人たちでも簡単に使えるような、このようなFinTechと言われている分野のサービスを、僕らがやさしいサービスに仕上げていきたいなと思っています。

店舗さんにとっては、今、ICOが流行っていると思うんですが、ICOをするにもやはり知識がないといけないと思いますし、IPOをするような規模でもない飲食店さんがたくさんあると思いますので、そのようなお店や企業さんに、SPOTSALE(への上場)を目指してもらうという立ち位置になっていきたいと思います。

そうすることで例えば、なにかやりたくても資金的に厳しいようなお店さんでも、簡単に夢を叶えるようなことができるようなサービスにしていきたいと思っています。

数値で見るSPOTSALE

SPOTSALEの現状の数字になるんですけれども、今、ユーザー数が約3,000人。

実際に上場して会員権を販売している店舗が11店舗(4月3日時点)ありまして、審査中の店舗が43店舗あります。会員権を発行している11店舗の中で、会員権の発行上限数と比較すると103パーセント売れているお店が最大です。

ユーザーの居住地はやはり東京が一番多くて、54パーセントです。過半数になっているんですけれども、大阪は5パーセントなので、今日このイベントが終わったらたぶん逆転していると思うので、みなさんぜひ登録して帰ってください。よろしくお願いします。

今後の予定になります。遅くとも4月20日にC2Cの販売機能が追加されてアプリを出します。今は基本的に抽選型の販売になっているんですけれども、先着順で販売できるようになります。

今、決済(手段)がクレジットカードのみになっているんですけど、現金の入金も可能にするのと、早期に購入していただく方はちょっと割り引いて販売したり、会員権が複数個購入できるようになったりします。

あと、今出している会員権は基本的に期限がなくて、一生使えます。例えば、コーヒーが毎週1杯飲めるという会員権だった場合は、もう一生そのコーヒーが飲めるかたちになっているのですが、それを期間限定にすることで、もう少しいい優待内容を提供してもらうようにしたり、売買禁止の会員権が出るような流れになっています。

検討中のものは、サブスクリプション、お店さんで利用できるCRM機能、あとは要望が多いEC機能、お金を貸すレンディング、お店とユーザーを相互的に評価するレーティング機能、後払い機能などです。

あとは僕ら自身もICOを考えていて、今、情勢がはっきり決まっていない世の中なので、それが決まり次第ICOをするような検討をしています。

派生サービスとして、NPO版のSPOTSALEを出そうと思っています。このあとのトークセッションで話に出ると思うんですけれども、本当の意味の分散化みたいなところで、NPO版のSPOTSALEがオープンソース化して、例えば会社がつぶれてしまっても、そのNPO版はずっと生き残るような仕組みをつくっていきたいなと思ってます。

最近のトピックス

本日から、芸人のたむけんさんの「炭火焼肉たむら」さんが公募をスタートしています。

その他にも、今日から大阪で4店舗が上場に向けた公募を開始しています。たむらさんの焼肉屋さんの会員権の内容がけっこうすごくて、値段は200万円とすごい高いんですけれども、お店に行くと毎日食べ飲み放題ができるので、変える方はぜひ今買ってください(笑)。

こちらが先ほど言ったNPO版です。

僕も実際に大分でプログラマーを養成するNPOをやっているんですけど、NPOってけっこう資金調達が難しいので、そういうNPOの活動を助けることができるようなサービスをオープンソースでつくりたいなと思っています。

チームメンバーは私とCTOがいまして、監査役にイグニスの山本さんに入っていただいています。

メンバー的には大分の本社に12名、福岡に1名、渋谷に2名、ベトナムの子会社に6名のエンジニアがいます。

出資していただいている関係で、みんなが大好きな家入さんやもともとAWSにいた顧問の渥美さん、FinTech協会会長理事の丸山さんなど、強力な方々にサポートしていただきながら、運用しているところです。

本当に今、どこもそうだと思うんですけれども、エンジニアとマーケターを常時募集しています。もう本当に気軽にでいいので、いつでも連絡いただければうれしいなと思っています。

僕らのSPOTSALEっていうサービスはAngularJSという言語で書かれているんですけれども、6月に東京である「ng-japan」というイベントにCTOが登壇しますので、機会がある方はぜひ来てみてください。

以上になります。ありがとうございました。

ブロックチェーンの価値について

安昌浩氏(以下、安):おつかれさまです。ALISの安と申します。

僕は京都大学に行ってたので、(この会場の)すぐ近くでずっと勉強してまして、大学時代は「九州の服部平次」というあだ名だったんですけど、胡散臭い関西弁をしゃべるということでそういうあだ名を拝命しておりました。

すごく関西弁が伝染ってきちゃうだけなので、決して悪意はないというところだけご承知いただければと思います。

そのあとリクルートに入社をして、主にHR領域の新規事業をやっていたんですけれども、そろそろ飽きてきたなということで、何か新しいことと考えた時に、このブロックチェーンやトークンエコノミーの可能性に気づいて、去年の4月から独立してALISをやっているという流れになります。

今日ALISの話というよりかは、トークンエコノミーやICOの話が中心になると思うんですけれども、もしALISのことに興味がある方がいらっしゃいましたらお声がけいただければなと思います。

トークンエコノミーの話をする前に、ブロックチェーンの価値みたいなところを、私なりに解釈してお伝えできればなと思います。

そもそもブロックチェーンと調べると、分散型台帳技術みたいなかたちで、このような説明がよく出てきます。ビットコインに使われているみたいな。

でも、これだけだと説明が不十分だと思っていて、ビットコインって結局、ブロックチェーンと報酬の2つが掛け合わさっているからこそ、あそこまで大きくなったと思っています。

なので、ちょっと原理主義者的になっちゃうかもしれないですけれども、いわゆるパブリックチェーンというところで、マイナーが参加しながら報酬を得られるようなかたちでないと、あまりブロックチェーンの威力は活かせないんじゃないかなということを前提として思っています。

やはり価値を追求することで報酬が手に入るという、この順番がすばらしいなと思っていて、ビットコインの場合の価値というのは、二重送金や不正がないかたちで頻度高く利用されると。報酬としてビットコインを取得(マイニング)するという方法もあれば、自分が持っているビットコインの値段が上がるということもあると思っています。

この価値と報酬が紐付いているというのが非常におもしろいなと。実は日本円って、価値が紐付いていないことが多々あると思っているので、このビットコインの作り出した世界感がすごく美しいなと思って、事業の可能性を模索しました。

よく話すんですけど、ブロックチェーンを使う最大のメリットは、データの堅牢性とか非中央集権型なので個人がエンパワーメントできるとか、いろいろあるんですけど、やはりこのトークンエコノミーによるコミュニティとのサービス共創というものも最大のメリットのうちの1つだと思っています。

「ユーザーが自ら価値に貢献し、還元を享受できる」と書いてあるんですけど、自分の好きなコインに貢献(開発、マーケティング等)して、そのコインのプロダクトが市場で認められると、自分の保有するトークンの価値が上がるので、また自分の好きなコインに貢献したくなるみたいな。

このユーザーが自律的に貢献しながら価値を享受できるということは、実は今までありそうであまりなかったスキームだと思っているので、これを使わない手はないなと。

株式会社とトークンエコノミーの違い

ずっと事業開発をやってきた人間なので、株式会社とトークンエコノミーの違いをちょっとお伝えすると、株式会社のゴールは当然株主の利益になるので、どうしても投資家を向いた開発しかできないんです。

新規事業をやられた方はよくわかると思うんですけど、価値があることを追求する新規事業が必ずしもやはり成功するとは限らなくて、マネタイズできないと潰れちゃうんですよね。

例えば、すごいスタートアップが「もうこのサービスめちゃめちゃいいよね」と言っていても、「お金がないからマネタイズできません」となると「このサービスは無理だね」と言って撤退してしまうというところに、自分が従業員としてやりながらすごい違和感を感じていたというか、世の中に価値があるものが素直に企業でできないもどかしさをずっと感じていました。

これはよく話題に出すので聞いたことがある方もいるかもしれないですけど、年収100万円で400万円にしたいシングルマザーが「転職したいです」と言って来たときと、年収600万ぐらいでちょっとイケイケの人が「外資コンサルに行って年収1,000万ぐらいにしたいんですよ」と言って来たときって、株式会社は後者を手伝っちゃうんですよね。なぜなら、後者のほうが利益になるから。

僕は前者を救うことのほうが世の中的には価値が尊いものだと思っているんですけれども、どうしてもそれを救う力学ができないところがやはりもどかしい。

だけど、トークンエコノミーの場合はこれを変えられるかもしれないなと。まだちょっと実証しないといけないので確証はないんですけど、ゴールをコミュニティの価値に据えられるので、ユーザー、従業員、投資家が同じところを向かって価値を追求すると。

その結果、得られた報酬を使ってエコノミーを形成することができるかもしれないので、今まで株式会社という形態では救えなかったゾーンに、このトークンエコノミーを使えば切り込んでいけるかもしれないと思っています。

最近いろんなところで「価値主義時代が来る」と言われているんですけど、僕はこの文脈で、コミュニティの価値を追求することが本当の意味でできる、価値主義時代が訪れるのではないかなと考えています。

社会資本が今後最も重要なものになっていく

そのような中で、ALISはどういう存在になりたいかということをお話しすると、そもそもの前提として今、人間は3つの資本を持っていると言われているんですけど、僕は(その中で)社会関係資本が最も重要だと思っています。人のつながりというところですね。

ただ今まで、あまりにもこの金融資本というのがわかりやすくて、価値の交換に適したので、どんどん肥大化していきましたと。でも今は、とくに若い方々と話すと、別にお金がほしいわけじゃないと。どちらかというと自分の人生のやりがいや友人と過ごす時間をどんどん大事にするようになっていて、高い時計や家、車などに執着しなくなってるということがあります。

本来論的に、僕はたぶん人間ってそうだったと思っていて、人のつながりから発展していくような生物だったと思っているので、ついにこの社会関係資本という、もっとも重要なものがトークンエコノミーで加速されるような世界が来たかもしれないと。

この前Twitterで、ある有名なブロガーの方が間違えて航空券を買っちゃって、「買えなくなっちゃったからpolcaでお金を集めたいです」と言って、たしか航空券代が集まってたと思うんですけど、あれはまさに信用をお金に変えたという、この社会関係資本がお金に変わった瞬間なんだろうなと思っています。

たぶんその流れはどんどん加速していくんだろうなと。今はまだそれが円なんですけど、例えばALISでいい記事を書いてもらったトークンみたいなものをもとに、いろんな経済活動ができるみたいなことになっていくだろうなと思って、ここを最大化することを目指しているようなプロジェクトです。

目先のコミュニティに提供する価値というところは、信頼できる記事がバーっと並んでいるサイトで、誰が訪れてもどの記事を読めばいいのかがわかるというようなところと、そういう記事を誰が書いたかがわかるようなところを提供していこうと思っています。

結局やりたいのは右側のほうで、とくに日本は今、LinkedInなどもあまり流行っていないということもあって、インターネット空間上で誰が信頼できるかって、本当にごく一握りの人のことしかわからないですよね。

そこをもっともっと、「誰が何に対してエキスパートなのか」というところを可視化していって、その人たちのチャンスを広げるようなところをお手伝いできればなと思っています。

ALISが提供するサービス

ようやくサービスの紹介です。結局何をするのかという話なんですけれども、これをやるために、ブロックチェーンを使ったソーシャルメディアをやります。「信頼できる記事と人びとにいち早く出会える」ことを提供価値として進めていくようなメディアになっています。

背景としては、やはり日本の一部のWebメディアの情報の信頼性の低さというところと、とくに仮想通貨をやられている方はわかると思いますけど、すごいひどいんですよね。去年の3月とかだと、Googleで調べるともう平気で詐欺コインが上位から並ぶみたいな状況だったりしたので、これはまずいなと思って立ち上げたと。

あとはブロックチェーン産業ですね。海外に行って話して感じたんですけど、やはりすごく遅れているので、これはかなりディスラプティブな技術なので、日本もがんばらないといけないなということで、立ち上がってみたというところになっています。

ユニークポイントとしては、いい記事を書いた人と、この真っ先にいい記事を見つけた人にALISトークンを報酬として配布することで、みんなでいい記事を見つけ合って、その報酬で経済圏を拡大していくことに挑戦しようと思っています。

あと2~3週間でプロダクトをローンチするんですけど、こちらは開発中の画面イメージです。

このように、個人の方がブログをバーって登録して、みんなで「いいね!」をして、右下にトークン数が書いてあると思うんですけど、この払い出しが多いほど信頼できる記事みたいなかたちでひと目でわかります。

「どうやったらトークンたくさん払い出せるの?」という話なんですけど、2つあります。1個目は、多くの人が「いいね!」をするということと、2個目は、多くの「いいね!」をするような記事を真っ先に見つけ出してきた、渋い目利き士みたいな人が「いいね!」をすると払い出されると。

後者のほうの比重をどんどん広げていこうと思っていて、最終的にはその信頼できる人が「いいね!」をした記事は払い出せるみたいな世界観に持っていこうと思っています。

ALISにおけるトークンエコノミー

ALISにおけるトークンエコノミーをこのように考えていますよという話です。良い記事を投稿・発掘すると。なぜなら、ALISトークンがもらえるからです。

そうすると、「プラットフォーム価値が上昇」と書いてあるんですけど、要するにトランザクションも増えますし、いい情報が集まるというところはけっこういろんなビジネスチャンスが広がるよねというところで、みんなALISは伸びるかもしれないというところでトークンの価値や需要が上昇して、またその上がったトークンの価値をみんなが獲得するためにいい記事を書いたり発掘したりする、ということをぐるぐる回せるんじゃないかなと思っています。

ALISのICOの結果について

僕たちまだ、いわゆるICOプロジェクトと捉えられることも多いので簡単に説明します。

(調達金額は)だいたい1万3,000ETH(約4.3億円)分ぐらいICOで集めまして、参加者は4,300人ぐらいです。

特徴的なのは、たぶんこれだけ参加していると、普通の海外のプロジェクトでは20億とか30億とか集めてるんですけど、できるだけ個人の方で集めたというところです。

あと僕たちは、日本向けにやるよと言って、どれぐらい海外から調達できるかということにも挑戦しました。もしここができれば、本当に日本のスタートアップがICOを使って広く、自分たちができなかったことに挑戦できるという前例を作れるかもしれないと思って、実際にやってみたら35パーセントぐらい海外の人が参加してくれたので、けっこう可能性があるなと思っています。

法規制が入っちゃって、今、ICOは簡単にできないんですけど、ポテンシャルは絶対にあるなと思っています。

僕たちは3ヶ月の準備期間で最大5人ぐらいでやったので、大変なんですけど、ぜんぜんやれるというか、ナレッジさえしっかりとあれば自分たちでやれると思っているので、やはりどこかで日本においてICOが健全に広まるようなことをやっていきたいなと思っています。

ICOの正しいとらえ方

一応僕なりのICOのとらえ方をお伝えすると、やはり日本ではまだ「大きな金額を調達できる新しい手法が出てきた」と紹介されることが多いんですけど、僕はユーザー・投資家を巻き込んだ新しい事業開発の方法だと思っています。

今回、海外のMeetupをいろいろやって思ったんですけど、海外はもうみんな当たり前のように下の認識になっていて「コミュニティと一緒に創造できるのがICOのよさだ」とみんな言うんですけど、日本はまだ「ストックを渡さず、エクイティを渡さずに調達できる」みたいなレイヤーに留まってしまっています。

自分で実際にやってみても、これは新しい事業開発の方法だなと強く実感します。それは、さっきお伝えした、トークンエコノミーが回せるということが、これを可能にしている最大の要因なんだろうなと思っています。

海外に広がるコミュニティ

これは海外の例として持ってきているんですけど、左(の画像)は今アンバサダーになってくれているJimmyというオランダ人が、ALISトークンの価格が下がったときに、海外の人が「詐欺だ!」と騒ぎ始めたときに、LinkedInでものすごく長い記事をいきなり書いてくれて。「これを広めてくれ」という感じで急に手伝ってくれたんですよね。

それまでJimmyさんのことはぜんぜん存じ上げなかったんですけれども、彼はもともと日本にいたということがあって、プロジェクトにすごい興味を持ってくれて、ALISトークンを買ってくれて応援してくれました。

真ん中は、今はもうSlackを閉じちゃったんですけど、昔はSlackでコミュニティの方も参加できるようにしていて会話してたんですけど、けっこうSpamが多くなって、とくに日本人が寝てる時間ってどうしようもないんですよ。

さすがにずっと起きてるわけにいかないので、どうしようかなと思っていたところ、この2人が連絡をくれて「俺たちがAdminになってスパムを消すから安心して寝てくれ」みたいな提案をいただけたり。

右側はチャーリーさんという方が、ビジネスモデル図を描いてくださって、ちょっと「英訳版をお願いできませんかね?」みたいな厚かましいお願いをして、そしたらすばらしい方で作ってくれました。

それを海外の有名な仮想通貨アカウントの方が取り上げてくれて、「なんかALISっておもしろそうじゃん?」みたいな感じで拡散していくということがあって、やはりこれは、今までのトークン持てないような世界で日本の名もないベンチャーがやれたかというと、たぶんやれないと思うんですよね。こういうところに少しでもこのICOの真髄を感じていただけたらなと思っています。

やはりすばらしいなと思ったのは、イギリス、オランダ、シリコンバレーでのMeetupも無事できたんです。それぞれの地にアンバサダーがいて、オランダは先ほどのJimmyという人ですし、イギリスはTakuya Koideという人、シリコンバレーではMitoというアンバサダーの方々がALISを盛り上げようということで、ボランティアで全部セッティングしてくれました。

20~30名ぐらい集めて、ALISの海外展開も含めたサービス価値を議論するみたいなことができるのも、やはりこれたぶん普通のベンチャーがいってもあんまりできないと思うんですよね。このへんにもやはりトークンエコノミーの威力っていうのがありますし。

今すごい非公式のファンコミュニティもグロースしております。いや、なんかもう見るだけですごい……自分が感動していいのかわからないですけど、けっこうみなさんがいろんな方法でこのALISを盛り上げようというかたちでやってくださっています。

オリジナルキャラクターもできまして、やはりこういうの海外でウケるんですよね。「Oh, crazy」みたいな。

マンガまでできて、これも「Crazy」みたいな感じだったんですけど。

やはりこれができるっていうところの可能性をもっとみなさんに知っていただいて、少しでもこのICOをやる人が増えればなと思っています。

なので、個人的にはやはり自分たちのアイデアに熱烈に共感してくれるユーザーとサービス開発の資金の両方をいっぺんに獲得できるという、こういう夢のような手法だと思っているので、スタートアップこそがやはりこれはやらないといけなくて。

今の方向性はどちらかというと、ちょっとスタートアップは到底できないような方向に行きそうな可能性もあるので、なんとかみなさんやりたい方がいたら盛り上げていただければなと思っています。

ご清聴いただき、ありがとうございました。

(会場拍手)

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