2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
提供:DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA実行委員会
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ナネット・スキッパーズ氏(以下、スキッパーズ):この場でシェアしようと思い、事例やプロジェクトをいくつか持ってきました。これはソーシャルインクルーシブネスで、私はこれを「すぐに素敵に(groovy on the instant)」と呼んでいます。
オンラインでのリサーチ結果、アムステルダム市では大勢の人がシェアリングエコノミーに参加して、プラットフォームのムーブメントに気がついているということがわかってきました。
若くて教養のある労働者や、低収入の高齢者、デジタルに疎い人たちが、特にシェアリングエコノミーのムーブメントから大きな利益を得る可能性がある、とわかってきました。それを知って、私たちはプロジェクトを作りました。これについて掘り下げて行きたいと思います。
アムステルダムのようなシェアリングシティは、誰でもシェアしてもらうことができます。準備は簡単にできます。私たちはパイロット版として、アムステルダム市のミーティングルームを、社会によい影響を与えたいと考えている人や組織に開放しました。
ソーシャル起業家はミーティングルームを無料予約できます。これはすばらしいイニシアティブですよね。行政はコンペティターに公正でなくてはなりません。ですから、おおまかに、社会に良い影響を与えたいと考える起業家へフォーカスしてみました。パイロット版は半年以上続いて非常にうまく行っていますので、スキルを提起したいと思います。
もちろん、シェアリングプロジェクトの紹介も行います。まず最初にソーシャルムーブメントについてです。
私たちが行ったプロジェクトと言えば、まずCityPassが挙げられます。低所得者や高齢者のためのものです。このパスの背景には、いくつかのシェアリングエコノミープラットフォームが存在します。
まず最初は、Thuisafgehaald(タウスアフヘハールト)。これはオランダ語なのですが、料理が好きなソーシャル起業家が、余分な食事を低価格でご近所とシェアするというものです。
市はこのプロジェクトのサポートとして、CityPass所持者は食事が無料になるようにしました。これは近隣の人が対象です。先週始めたばかりですが、ひとまず大成功を収めました。
CityPassの所持者には、シェアリングシティにたいへん参加しやすいことがわかってもらえます。家や車を所有する必要がありません。スキルにしても、料理などができればじゅうぶんです。
しかも簡単で、時には低価格で、なにも新奇なことはないことがわかってもらえます。こういったことがアントレプレナーシップを刺激できればよいと思っていますし、コミュニティがこのプロジェクトで成長できればよいと思っています。
スキッパーズ:私たちが行ったもう1つのプロジェクトですが、2015年、自宅を貸し出し、人々に開放しました。Airbnbのようなウェブサイトと言えます。私たちは「誰でもやってもいいけれど、ルールだけは守ってもらいたい」と言いました。「誠実、安全、静寂」があるべきです。
まず「誠実」ですが、利用は60日と上限を設け、観光税を払ってもらう必要があります。そして「安全」にするには、5つの安全マニュアル(セーフティ・プロシデュア)に従ってもらう必要があります。「静寂」に関しては、住みやすい町にする必要があるからです。
Airbnbは、アムステルダムの貸出市場の70%を占めます。私たちは彼らと初めて協働し、彼らも協力してくれました。以下のルールを守ってもらいました。
まず、ホストを規則について教育する必要があります。次に、ルール施行のために協力してもらいます。さらに、ホストに代行して払う観光税の支払いを容易にします。予約は60日が上限で、それ以上はプラットフォームでは予約できません。これはよいことだと思います。
また先週は、booking.comというホテルを予約できるパートナーと協働関係を作りました。しっかりしたB&Bのようなものです。プラットフォームとの協力を続け、インターネットでの違法なホテルやビザを防止していきます。
スキッパーズ:よさそうな話ばかりをしましたが、正直に申しまして、アムステルダム市は困難もたくさんあります。いつも簡単にはいきません。他にも例をお見せしようと思います。
アムステルダムが直面している困難とは、どのようなものでしょうか。一番大きな困難は、どのぐらいの期間をかけるかによって商業とするかを決めることです。たとえばビジネスシェアリングのオペレーションとして、2日のシェアリングのために6日の準備をするとか、60日のシェアリングのために90日の準備をするといったガイドラインが決められます。
何度も話し合いの俎上に乗ったものですが、公平を期すために、タクシーやホテル産業が市に要求したのは、シェアリングエコノミーの事業が旧来のコンテンツと同等のルールや規制に沿って運営されることでした。
また、社会ネットワークの安全や仕事のセキュリティに関して、時にプラットフォームはプラットフォームのやり方で、行政の役割が及ばないようなものを構築します。そして、責任の所在です。プラットフォーム、サプライヤー、ユーザー、もちろん行政の責任もあります。それらすべての疑問に答えが必要でした。
もちろん、収入額の問題は、私たちが直面する問題でもあります。トレンドの予測やその影響を予測するのは不可能です。どの企業が次世代のAirbnbやUberになるかはわかりません。
例えばセクターでは、アムステルダムにはカーシェアもあります。いつも言っていることですが、カーシェアはとても影響力がありますね。Airbnbと公共交通手段は、車の利用に常に繋がってきます。それに対してアムステルダム市は、どのようにしているのでしょうか。
行政側の視点からトレンドの再定義をするとき、シェアリング自体が問題なのではありません。プラットフォームの新ルールが問題になってきます。私たちは、そこに目を向けています。
つまり、アムステルダム市の問題は、当然のことながら自転車です。アムステルダムでは、1人につき平均2台の自転車を所有しています。この写真は、いわゆるシェアリング・バイクです。アムステルダムは、ここに大きな問題を抱えています。なぜなら、2000台もの自転車がアムステルダムのあらゆる公共の場に置かれているからです。この光景はそこらじゅうに見られ、公共の場はそれほど広くはありません。
そこで私たちは、自転車プラットフォームに、この問題をどのように解決したらよいかを相談しました。まだ解決には至っていません。(スライドを指して)アムステルダムの様子を示す左の写真が、右の写真になる末路を恐れています。自転車の半数は移動させる必要があります。現在プラットフォームと話し合いを行い、事態改善を試みています。
私たちが抱えるもう1つの問題は、ソーシャルダイニング、自宅での食事、家庭料理のシェアです。市がレストランに対して負っている責任は、不公平な競合にならないよう、この問題に取り組んでいます。
この写真はオランダの典型的な光景です。運河にはボートがたくさん見えますね。これはアムステルダムのグラハテンです。アムステルダムには、ボートをシェアできる興味深いシェアリングプラットフォームがあります。しかしルールがまだなにもないので、これにも対応しているところです。
以上が、私がお話しするアムステルダムのシェアリングエコノミーになります。みなさんの席の横に、シェアリングエコノミーに関する英語のパンフレットがあります。youtubeのビデオもありますし、ご質問があれば、いつでもお答えします。ありがとうございました。
南章行氏(以下、南):お話しいただきありがとうございました。
南:ディスカッションに入る前に、1枚だけスライドを用意したのでお話をしたいと思います。
先月、私がアムステルダムにシェアリングシティの視察に行ってきまして、そこでちょっと発見がありました。シェアリングエコノミー、あるいはシェアリングビジネスというものは、大きく2つのタイプが存在しているんだなあ、というのが発見でした。
もともとシェアリングエコノミーを語ると、なかなか掴みづらいところがあったのですが、アムステルダムに行ってみて自分の中できれいに整理できたなあと思ったんです。
シェアリングエコノミーって言うと、UberとかAirbnbを思い出す人が多いと思うんですが、これはアメリカパターン。リバタリアンというのが、いい表現かどうかわからないのですが、典型的なアメリカ型のシェアリングかと思います。
キーワードで言うと、「規制緩和」「既存規制との闘い」ですね。それからビッグプラットフォーマー。1つのプラットフォーマーがすべて取って行くという競争の話です。それから破壊的イノベーション。既存の産業と戦うという特徴。それからグローバル。世界に自由に広がっていくんだ、というものが私たちの想像するシェアリングエコノミーでした。
アムステルダムに行って発見したのは、「市民経済型」と言ったらいいんでしょうか、「シビックエコノミー」といった書き方もするのですが、大きな産業を作るというよりはまず、ローカルコミュニティが大事なんです。
みんながちゃんと繋がっていくことが非常に重要で、それから社会貢献なんです。ソーシャルインパクトがまず大事だという発想がとても強いですね。これは起業家だけはでなくて、政府も投資家もすべての人が同じようなことを話すので非常に驚きました。
それから、国家や大企業にコントロールされること自体をいやがっているんです。コントロールは市民がやるものなんだ、というところがこだわりになっていました。それから、なんのためにシェアするのかですが、もちろん「サステナビリティ」ですね。そこに対するフォーカスがすごく強かったなあと思っていました。
日本でシェアリングエコノミーを語ると、東京でのシェアリングエコノミーと、地方でのシェアリングエコノミーで期待されているものが違うんですね。違うものが一緒に議論されてしまい、時々よくわからなくなります。
地方だと公的サービスが財政支出額の削減に伴ってなかなか提供できず、シェアリングエコノミーを普及して、公的サービスに代えていくんだという議論があります。一方で東京に住んでいると、そういった地方の課題はあまり見えて来ず、いかに新しい産業を作るのか、みたいなことがテーマになっています。
その辺の複雑な要素を孕んでいるのがシェアリングエコノミーなのかな、と思っております。
今日はこのあたりのところについて、特に今日の2人は、市民経済としてのシェアリングエコノミーに大変な想いがあり、経験もあります。そのあたりから少しずつ質問をしていけたらなあと思っております。
南:では、UberとAirbnbについて質問を始めます。
ニールさん、シェアリングエコノミーの代表的な2社、UberとAirbnbをどのように分けますか。こういったサービスはたいへん便利で、タクシーとホテルといった業種において別個の形態を成していますし、人々に収入を得る機会を与えていますよね。
その2つにはどのような一般的な評価がありますか? また良い点や重要な批判はありますか?
ニール・ゴレンフロ氏(以下、ゴレンフロ):アドバイシブでサポーティブである一方、実践するのは厳しいです。
南さんのおっしゃるとおり人々が新しく収入を得たり、収入の手段を得られますし、簡単にUberのドライバーになれるなど、美辞麗句が並んでいます。
その一方で、警告があるのも当然だと思います。なぜなら、こういった企業は何十億ドルもの収益をあげながら、何千もの法律を侵し、何百億何十億ドルもの罰金を科せられているからです。彼らが単純に違法なのではないかという議論もあります。
例えばハーバードビジネスレビューは「Uberは違法なビジネスであり閉鎖すべきだ」としています。ハーバードビジネスレビューですよ。そこいらの左派ではありません。
それでUberには1億5千万ドル以上の罰金を科せられました。多くの法律を侵しており、彼らの根底を成すビジネスモデルは合法ではありません。だからこそ、大きく取り上げられ、分断されてしまったのです。
南:ナネットさん、いかがでしょうか。
スキッパーズ:まったくもって同意見です。
しかし、AirbnbとUberはどちらも合法であり、私たちがやろうとしていることは、敢えてナイーブでない言い方をすれば、プラットフォームが手助けとなって違法な試みを防止することができ、ホテルやタクシーなどの既存産業との軋轢がないようにすることだ、と言うべきでしょう。
ここが問題点です。簡単にできることではありませんが、現時点までのオランダの取り組みはうまくいっているようですので、このまま継続していこうと思います。
スキッパーズ:しかし当然のことながら、ネガティブな副作用はあります。私が憂う問題とは、すでに裕福でシェアできるモノを持っている人との格差です。こういった人々はさらに富を増します。たくさん部屋を持っているので、予備の部屋を簡単に貸出できるからです。これが心配ですね。ですから私たちは、市として国に働きかけ、都市の議会にこういった格差を防ぐよう働きかけ、プラットフォーム自体にも同様の働きかけをする必要があります。
南:つまり、拡大する不平等がオランダにおける最大の問題であるということですね。
スキッパーズ:そうですね、私の個人的な考えですが。拡大する不平等は、さらに増大していくと思います。すでに大きな家がある人は、どんどん貸し出すことができますからね。
南:ニール、アメリカでは議論がありますか。不平等に関しては厳しいのではないでしょうか。アメリカにおけるこの問題については、どうお考えでしょうか。
ゴレンフロ:私はシリコンバレーに暮らして10年になります。90年代以降テクノロジー業界にいました。ですからテクノロジー産業や業界のカルチャーについてはよく知っていますし、その進化について見て来ました。
その経験から言いたいのは、これほどまでに文化的に無感覚でありながらアグレッシブな産業はほかにない、ということです。彼らのイデオロギーは「制圧すること」です。つまり、与する相手を理解することがとても大切です。
この野心をまっとうできたかどうかの結果というのが、シリコンバレーでは明確に出ます。シリコンバレーには、100万人のホームレスがいます。ダイバーシティは豊かですが、テクノロジーで裕福になれるのはわずかです。
つまり投資家や役員、高い技術力を持った技術者などです。家の価格というのは高額ですが、それだけが理由ではありません。普通の一家や低所得者、ブルーカラーの人々は、暮らしていけません。アーティストや女優など、私の友人の多くが暮らしていけずに出て行きました。私に言わせると、お金がコミュニティの外に湯水のように出ていきます。
ですから、シリコンバレーに代表されるようなテクノロジーのビジネスは「集約された豊かさ」でしかないことを理解しなくてはいけません。本当の意味での豊かさではないのです。
世界中で人々が次世代のシリコンバレーを構築したいと思い、おなじことを行政も試みています。しかし、納税者であれば行政や国にシリコンバレーを作らせてはいけません。自国の環境悪化に金を出してはいけないのです。
しかし、豊かさを広げるテクノロジー生態系を構築することはできます。実際に取り組んでいる人も大勢います。例えば、完成したばかりですが、「プラットフォームコーポレーティブ」。これはテクノロジープラットフォームとコーポレーティブビジネスモデルの結合です。
プラットフォームのユーザーもまた、プラットフォームについてのオーナーであり決定権者です。豊かさはシェアできますし、ビジネスモデルが指導権を握るのではなく豊かさを分配するのは可能なのです。
スキッパーズ:行政の組織として自分の都市や国にすべてのタイプの企業を混在させるようチェックするべきです。少し大きなプラットフォームなど、ソーシャルの起業家やシェアリングエコノミーのシーンをサポートさせてください。
プラットフォームコーポレーティブも同様にできるでしょう。その場合、彼らとみなさんのネットワークをつなげることで、知的資産があることを保証でき、ビジネスをローンチしやすくすることもできます。特に彼らがコミュニティに特化している場合は、行政に後押しさせることも重要です。
南:次の質問ですが、ナネットさんのプレゼンテーションで興味があったのはAirbnbについてです。空き室レンタルの上限は60日でしたよね。日本では180日ですので、比較するととても短く感じます。シェアリングシティとしてのアムステルダムでは、なぜ60日という制限を設けたのでしょうか。
スキッパーズ:まず説明しなくてはならないのは、この場合の「自宅レンタル」というのは、自分が留守にする間などに自宅全体を貸与することです。例えば自宅でベッドアンドブレックファストを開くことや、自室にいることなど1年中できます。しかし、政策の目的として重要なのは、本人が自宅でほとんどの時間を過ごす、ということです。
自宅や住居として建てられた建物を貸し出す時に、それが違法なホテルとして観光客に貸し出されてしまうことを防がなくてはなりません。この60日という制限は、貸与者がホテル業に参入しないよう、違法な部分を予め防止するためです。
60日を基準にしているのは、オランダにおける休暇が35日、つまり1年のうち週末に何回か外泊するのであれば60日で十分だろうとなったわけです。この国で計算するのであれば、私たちは30日というでしょう。つまり制限によってホテルとレンタルが異なるようにしました。自宅や自室について、主な理由としては「不在であれば貸し出すことができるから」です。
南:東京とはコンテキストが異なるのかもしれませんね。日本では東京オリンピックが近づいてきて、ホテルの空き室不足が問題となっています。
そこでアムステルダムにおける観光業について意見をお聞かせください。まず質問1なのですが、観光客をもっと誘致したいとお考えなのでしょうか。
スキッパーズ:「イエス」と答えればもっと質問が来そうですね(笑)。アムステルダムには大勢の観光客が訪れ、もちろん私たちもそれを大歓迎しています。
ただ、私たちが直面している問題は、ホテルの満室率が非常に高いということで、85%以上もありました。市が観光客で圧倒されてしまい、観光客が常に自宅にステイしているということは防ぎたい。なぜなら私たちは住みやすい町を目指しているからです。
そこで私たちは「滞在」を制度化して、観光客を歓迎しながら、アムステルダム市内のさまざまな場所や、複数の場所に散らばらせているのです。それは住みやすい町を保つためです。東京でもオリンピックが始まれば、同様の大きな問題が発生すると思いますよ。
南:なぜアムステルダムでは、大きな産業や雇用の創出などについて、サステナビリティや政策のラインアップを探しているのでしょうか。なにから来ているのでしょうか。バックグラウンドはなんですか。歴史的・地理的な理由があるのでしょうか。
スキッパーズ:もちろん、サステナビリティやコミュニティの構築、その他の政策に着手したその日からです。私たちは、それらすべてを推進していますから。
さらに、アムステルダム市内に家具製造区域を設けるようにしています。大勢の人がここで働いていますので、これはたいへん重要なことです。
まず、住みやすいすてきな町だということを宣伝する必要があります。ビジネスの技術は必要ですが、クリエイティビティも必要です。それが、住みやすい町になるための基本です。
シェアリングエコノミーの観点から言えば、コミュニティのサステナビリティとクリエイティビティ、小規模な起業家精神も同じだけ注目に値します。私たちは、どちらへも働きかけています。
南:ありがとうございます。もう1つ私が興味を持ったのは、食事シェアについてのお話です。外食産業と少々もめたそうですね。
そこで2人に聞きたいのですが、もし既存産業からのジレンマが発生したら、どのようにそのジレンマに対処したのでしょうか。日本では既存産業との争いに直面する場合は思考停止に陥りがちなので、日本人にとっては良いヒントになると思います。良い例を挙げてもらえますか。
スキッパーズ:たくさん話し合いをしました(笑)。
ミーティングをたくさんしました。訪問したのはフランチャイズの外食業者だけではありませんでした。事態が起こった時、たくさんミーティングをして、問題を理解するだけではなく、なぜそれほどまでに反対するのか、なにが心配なのかをよく聞くよう心がけました。
同時に、ソーシャルダイニングを提供するたくさんのプラットフォームともたくさん話をして、プラットフォームを利用している人々からも話を聞きました。全員をカバーしていたかどうか、それらにどう対策しているか、念を入れて確認しました。
新しいルールは作りませんでした。100年前には既存のルールなどは存在していませんでしたし、ルールは作りませんでした。なにも問題はなかったからです。商売を取られてしまうのではないか、という不安はありましたが、そんなことは起こりませんでした。事態が進行してもそのようなデータは出ませんでした。ですので「合意するまでたくさん話し合った」というのが答えだと思います。
ゴレンフロ:エレクトロニクスでのシェアでは、cシェアリングアンドセービングというキャンペーンでなにが起こったか、コミュニティのcライブラリがたくさんできました。アメリカには300以上のコンピュータライブラリセンターがあり、たいていは自治体やNPOが運営している小さいものです。
しかし、規制が進んで閉鎖が進み、商業化して小さなコミュニティのベンチャーのものになりました。あまり実用性のないテスティングやラベリングやパッケージングは、小さなスケールのコミュニティが運営するものには実用的ではありません。
商業的なcオペレータにとって大切なのは量です。テスティングやラべリングは誠実であることです。法規、公共の貧困や教育のストーリーにおいても、キャンペーンの進捗についても。そこで、私たちはいくつかの都市と協働して、WBCに公共図書館、書籍を置いている図書館について実行してもらう重要性について書いてもらいました。シーズン中だったのです。それはとてもすてきでした。
AirbnbとUberの話に戻りますが、交渉にノーと言うつもりはありません。背後には誰もいません。彼らは投資家に応じなくてはならないからです。彼らはみなさんに従う必要もありません。彼らを動かすのは、世界でもっとも強力な投資家なのです。この企業が成長するには、とてつもないプレッシャーがかかります。
ですから、交渉する相手を知り、相手のジェンダーを知り、機会をみながらみなさんの都市がなにを望んでいるのか知る必要があります。どんなニーズがあるのか、どうしたらそれを満たすことができるか。みなさんのコミュニティやサービスが貢献できるか、そして機会を利用することです。シリコンバレーの強烈さに幻惑されてはいけません。
南:ありがとうございました。さて、そろそろ時間がなくなってきましたので、最後にコメントをいただきたいです。東京のみなさんへのおすすめやアドバイスなどをお願いします。
スキッパーズ:私が言いたいのは「必ずインクルーシブにしてください」ということです。つまり、シェアリングエコノミーやプラットフォームにすべての人が参加できるようにするのです。渋谷区の行政には、渋谷の住民全員がシェアリングエコノミーに参加できるようにしていただきたいです。
ゴレンフロ:私もナネットに賛成です。シェアリングエコノミーとは、それ自体が大切なのではなく、自分のほしいものを得るためのツールです。「どんな社会になってほしいか」「どんな人になってほしいか」「どんな人間関係を構築したいか」を考えてみてください。
こういったことを考え理解した上で、それに基づいた戦略をたててください。シェアリングエコノミーは発展のためのツールだと考えてください。幸せを求めるいちばんの力は「人間関係」です。シェアリングエコノミーのためによい人間関係を築いてください。
南:ありがとうございました。お時間になりましたので、こちらでセッションを終わりにしたいと思います。なかなか日本では聞けないレベルの話があり、少しでもみなさんの参考になったら幸いでございます。
では最後に、すばらしいスピーチをしていただきましたニールとナネットの2人に大きな拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA実行委員会
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