2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
新しい東京、新しい日本。多様性と個性を力にする時代。(全1記事)
提供:DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA実行委員会
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小池百合子氏(以下、小池):みなさん、おはようございます。今日は、この「DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA 2017」、略して「DDSS」という会にお招きを賜りまして、誠にありがとうございます。
「どういう意味?」と改めて長谷部(健)区長にうかがいますと、DiveというのはとにかくダイビングのDive。Diversityというのは多様性という意味で、そのサミットを渋谷で行いますという話です。あと、Diveというのを「かなり」「だいぶできました」という、そちらにもかかっているそうでございます。
ダイバーシティ。これは、私が都知事として掲げている「3つのシティ」がございまして、つまりそのうちの1つがダイバーシティです。
都民ファーストでつくる「新しい東京」、そのうち「3つのシティ」を実現することを公約として掲げておりますが、その中の3つのシティの1つがダイバーシティ。(スライドを指して)真ん中のピンクの囲みですね。セーフシティとダイバーシティ、そしてスマートシティ、この3つを挙げさせていただいております。
ちなみに(スライドを指して)一番右側にございます水色のセーフシティは、その名のとおりで安全安心な街、都民の希望と活力の大前提となるもの。これからこのセーフシティがそのベースになるということでございます。
昨日夜、テレビで『シン・ゴジラ』がやっておりまして、ありとあらゆる危険・リスクに対して、なにができるかを常に考え用意をしておくということでございます。まずセーフシティあっての生活だろうということで、これが1番です。
そして(スライドを指して)緑色のこちら、スマートシティでございます。こちらの「スマート」の意味はなにかというと、「持続可能な成長を続ける都市であり続ける」が目的になっております。
東京は言うまでもなく世界有数のメガシティでございます。日本の首都、経済のエンジンである東京が、大都市が抱える問題を解決して、その上で国際的な都市間競争に勝ち抜く。その成長を生み続けていくことが、まさしくこれからも持続可能な首都・東京であり続けるということでございます。
そして、(スライドを指して)この真ん中、ピンクで抜いてありますのが、ダイバーシティでございます。この意味は「東京を誰もが希望や活力を持って存分に活躍できる都市にする」でございまして、この3つのシティを作っていくのが、私の目指す「新しい東京」でございます。
現在、都庁一丸となってこれらの3つのシティの実現に取り組んでいるところでございます。今日は中でもこの真ん中のダイバーシティについて、みなさんとともに考えていきたいと思います。
まずお話ししておきたいのが、これは今政府のほうも、手をつけ始めたと言っていい働き方改革でございます。考えてみたら、私たちの働き方って戦後の復興から高度成長を経てもそのままで、とにかく汗水流して働くのが日本人の勤勉さ、美徳であるということをやってまいりました。そして長時間労働が当たり前。時には「24時間働けますか?」というコマーシャルもありましたよね。
それから「休暇を取る」「イクメンだ」ということを言うと、「もう出世を諦めたのか……」みたいな、そういうネガティブな印象というかリアクションになってくるということでございます。
高度成長期以来、私たち日本人に染み付いてきたのが長時間労働であり、とにかく昔から長く働けばそれはいい奴だとかがんばっていると言われているけれども、そろそろ考え方を変え、そして例えば趣味とか自己啓発に励むこと、これも人生にとって必要なことであると今意識をだんだん変更しつつあります。
よく「ワークライフバランス」という言葉がございますけれども、都庁では、「ワークもいいけれども、まず人生だよね」という意味から、「ライフワークバランス」と順番を変えたところでございます。
そしてそれを実現してもらうために、東京都では「TOKYO働き方改革宣言企業」という制度を作りました。こちらに「長時間労働を削減します」「休暇が取得しやすいための目標を設定しています」「実際にこういう取り組みをやっています」とか、そういったことを各企業に宣言していただいています。
すでにこの1年間で1,000社に高らかに宣言していただいております。ちなみにこれから2020年までには、この数を4,000社まで増やして、合計5,000社がこの宣言をしていただく方向をしっかりと後押しさせていただきたいと考えております。
この働き方の改革を加速させるためには、なによりもICTなどのテクノロジーの活用も大変有効でございます。このため都におきましては、時間と場所にとらわれない働き方であるテレワークを積極的に推進しており、今ご覧いただいておりますように、今年7月には飯田橋に、東京テレワーク推進センターを国と共同で設置しました。
「テレワークってなに?」「どうするの?」「実際はどんな効果があるの?」ということを体験していただいたり、「どうすれば会社の中で導入できるか」など、コンサルタントを場合によって会社に派遣をさせていただくなどして、さまざまなテレワークに関してのワンストップで提供する体制を整えたところでございます。
また、多くの企業にテレワークを理解していただくために都内各地を巡業いたしまして、テレワーク体験セミナーを実施しています。
それから働き方改革のもう1つの目玉、もう東京の代名詞のようにもなっている満員電車ですね。昔、昭和の高度成長の頃は、押し屋さん(満員電車で溢れた乗客をさらに中へ押し込む人)というのがいて、私もよく新宿駅などで見かけていました。それが日本の経済の活力を生み出しているみたいな、むしろポジティブな捉え方で報道されていたような気がいたします。
そしてこれらの昭和の働き方を変えていくには、まずは通勤電車から変えていこうと。それによって、朝イチで、通勤地獄という言葉もありましたね。それによってエネルギーを通勤に使ってしまって、結局、生産性が落ちたら「なんのための働き方なのか?」となるわけでございます。
そこで始めたのが「時差Biz」でございます。これは通勤ラッシュの緩和です。朝夕の時間をもっと自由に活用できる。働く意欲を向上させる。そのためには先ほどから申し上げているテレワークを、これをさらに広げていくことによって、例えば在宅で勤務をする、育児中も介護中も在宅で勤務ができるということで、これを進めていく。そのためのモバイルワークというものも定着させます。
それから、私も実際にまいりましたが、二子玉川の東急沿線にある電力会社などがサテライトオフィスを設けています。
そのサテライトオフィスに行ってカードで入所、そこのオフィスに入ると、もうそこから勤務時間のカウントができるようにちゃんと法人契約でできている。そして満員電車の時間帯の間はサテライトオフィスで、二子玉川の住宅に近いところのサテライトオフィスで働きます。
そしてその上で、電車が「あ、空いたな」と思った頃に、今度はそこを退出して電車で会社に通うということをして、バラケさせることによって満員電車の時間帯を多様化していく。ここもダイバーシティですね。そういったことを進めていくことを今年から始めたところでございます。
非常にみなさん、各社からご協力を賜りました。中には、テレワーク・フレックスタイムの活用だけでなくて、オフピーク通勤をされる方に対しては会社が特典を付与したり、また企業によっては早朝の朝7時とか6時台の電車に乗って出勤する方にはなにか新しい商品を駅でお渡ししたり、ある種マーケティングといいましょうか、プロモーションにその時間帯を使うといった企業もございました。
この時差Bizに積極的に取り組んでくださった会社は300社以上でございまして、このたびその中でも積極的な取り組みをしていただいた企業には「時差Biz推進賞」を差し上げました。
さらに今年1年、時差Bizの認知度がだいたい7割ぐらいあったんですね。けっこう高いです。クールビズも最初に認知度は7〜8割までいって、これは驚異的に高かった。それに次いでこの時差Bizの認知度も極めて高い。つまり、これはやはりみなさん苦労しておられるから関心があるんだろうと。「時差Bizっていったいなんだろう?」と考えられるから認知度が高まったものではないかと思います。
でも、認知されるだけではなくて、それを実行に移すということを、これからもこの取り組みをしっかり、鉄道会社それからそれぞれの企業さんと結びついた上で進めていきたいと考えています。
それからこのテーマも欠かすことができません。女性の活躍推進であります。まだまだ道半ばを示すのが、今ご覧いただいている表でございます。
これは「The World Economic Forum」というダボス会議の主催をするところでございますが、もう何年にもわたって、20年ぐらい……もっとかな、毎年毎年、女性の活躍推進がどれぐらいのものかを世界ランキングで示しております。日本はずっと低迷を続けています。
アイスランド、ノルウェー、フィンランドといったような北欧の国。それからルワンダといったかつて大量虐殺があった国が、むしろここは女性に託そうといって、今「ルワンダの奇跡」とも呼ばれているぐらい、アフリカの中でも成長している国の1つにあがってきています。それからあとスウェーデンやその他ご覧いただいているようなところでは女性がうんと活躍している。
ところが、日本はどんどんこのランキングを下げているというのが実情でございます。これだけ「女性の活躍が必要だ。一億総活躍だ」と言いながらも、残念ながら世界で比べてみると144ヶ国中114位です。去年は111位で1並びだったのがまた3つ下げてしまった。
これはなんなのかといいますと、私から言わせると、この社会をよくしたり、経済を活性化したりということで、ほかの国は女性を活かすことに覚悟を持って取り組んでいる。私はまだ、日本は覚悟が足りないんじゃないかと思います。いろいろ方策はやっていますけれども、まだ十分ではない。ほかの国はさらに低いランキングのところをさらに力を入れてやっていますので、なかなか日本はそれが進んでいないということでございます。
でも、今こうやっていろんな女性の活躍のテーマでさまざまな施策を進めています。一朝一夕で答えが出るものではありませんが、今ここでしっかりと仕込みをしていくことが、今後の日本のダイバーシティ、女性の活躍に必ずつながってくる。そのためには、いまだに女性が仕事か育児かの二者択一を迫られているような社会では、これはなかなか追いつけません。
そこで東京都では、女性が働き続けることや一度会社を辞めたあとでも再就職できるような支援を行っております。
また、女性の起業、会社を始める方々も増やしていくということで、今年1月には丸ノ内にご覧のようなすてきな「TOKYO創業ステーション」を開設をいたしました。
女性企業家向けのセミナーを開催したり、相談員を配置してサポートを行ったりといったようなかたちで、ぜひ日本のマーケットだけではなく、チャレンジ精神旺盛な女性にはむしろ世界のマーケットでがんばっていただけるぐらいの、そのようなパワフルな方々を後押ししていきたいと考えております。
女性が輝ける社会に向けて、多くの人の意識を変えることも大切でございますので、都といたしまして、女性の活躍推進について広く発信をしていきたい。
そのために「女性が輝くTOKYO懇話会」を来月21日にこの渋谷区で開催をしたいと考えております。社会の第一線で活躍する女性のゲストのみなさまをお招きして、直接語り合いながら、お互いに刺激を受け合いたいと思っています。
そういうなかで、大きな課題はやはり待機児童対策でございます。こうした女性の力を引き出す、そのためにも待機児童対策はぜひとももっともっと強力に進めていきたいということでございます。
東京都で保育所を整備する際にはなんといっても土地の確保というのが、ほかの地域と比べますと地価が高いといったさまざまな問題があります。そこで、国家戦略特区を活用しまして、東京都では都立公園内の保育施設の整備を今強力に進めているところでございます。
渋谷区においても、今回、都立代々木公園内に「こども園」が設置されるということでございまして、まずは場所の確保です。
それから今年9月ですけれども、現場の状況を考えまして、さらに追加対策を取りまとめたところです。例えば、賃借料の高い駅周辺での整備を促進するために、都独自の賃借料の補助を拡充したり、保育業務の効率化のためにICT化を加速したり……。
とにかくいろんな報告書を書くのでそちらの事務のほうに(時間を)取られてしまいがちなんですね。そこをICT化することによって、報告書もすぐにできあがる。きちんとした報告書が的確にスピーディにできあがることで、そちらに人手が取られずに済むと考えております。
それからICTの活用によって、重大事故を防ぐことも可能になります。ベビーセンサーの導入支援などによって保育施設の向上にも取り組んでいきます。
こうした取り組みを通じて都では、保育サービスを利用する児童数が昨年度から1万6,000人増加いたしました。2020年度には7万人を目指していきたいと考えております。
これはこれまでにないスピードで、今本当に待機児童対策、待機児童=東京都の問題、都会の問題といっても過言ではない。徹底してこれに対しては取り組んでいきたいと考えております。
次に高齢者。誰もが高齢化するわけでございまして、東京はなんか若者の街のように思われます。しかし、実はこの東京も高齢化がひたひたと忍び寄っているというか、ものすごいスピードで今やってこようとしています。
我が国の高齢化そのものは、東京でも65歳以上の方はすでに300万人、その割合は23パーセントに上って、「高齢化」ではなくてすでに「超高齢社会」に突入しているということでございます。さらには、2020年のオリンピック・パラリンピックのあとの5年後、2025年には団塊の世代のみなさんが75歳以上になるということで、高齢化はこれからますます進みます。
私、最近読んだ本で、リンダ・グラットンという方が書いた『LIFE SHIFT』というたいへん話題の書がございます。これは、「2007年に生まれた日本の子どもの半数、50パーセントは少なくとも107歳まで生きられる時代が来ますよ」ということを伝えている本なんですね。つまり「人生100年というのは当たり前になりますよ」と言っているわけでございます。医療が進化するために人生100年の時代がやってくる。
ということは、定年後の人生のほうがよっぽど長い。じゃあ「定年後の人生はどうやってみなさんお過ごしになりますか? なにか計画はありますか?」と言われても、「急にそんなこと言われてもなぁ」ということになると思います。
でも、今からそういった準備もしていかなければなりません。というか、これまでのライフステージの時間の割り振りをこれまでどおりでいいのか、という話になってくるわけでございます。
まず、高齢者というと健康不安につながるわけですが、これについては以前から「地域包括ケアシステム」がございます。この制度を使って、私の母も最後、地域包括ケアシステムで自宅で看取ったものです。
中核病院があって、お医者様、看護師さん、そして薬局の方、酸素吸入の方がいらして、わっとチームで組んでくださるんですね。そして母の病状、状態に合わせて、そのネットワークがうまく機能してくれて、私は最後、母を自宅で看取ることができました。
昭和の戦後の頃は、だいたいご自宅で亡くなる方が8割、病院では2割だったのが今は逆になっています。なんとか母も、肺がんでしたけれども最後まで、病院ではできないけれど自宅だったら最後まで好きなタバコが吸えるといって、とてもある意味、穏やかな最期を迎えました。
こういう地域包括ケアシステムの充実。それから今、リタイアされてもみんなお元気な方多いですよね。「トライアスロンなんか走っちゃいますよ」という、そんなお元気な方が多い。それから「もっと学んでみたい」という方々もおられて、「リカレント」、学び直しという言葉があり、これも1つ私は超高齢社会のなかでメニューとして加えていいのではないだろうかと考えております。
先日「超高齢社会における東京のあり方懇談会」を設置いたしました。これまで待機児童対策をやっておりましたが、知事としての2年目、これからのますます高齢化が進むなかで、超高齢社会のなかで東京はどうあるべきなのか考えていきたいと思っております。そして道を作っていきたいと思っております。
さらには障がい者の雇用促進でございます。誰もが活躍できる社会の中には障がい者の方ももちろん含まれるわけでございまして、「障がい者が支えられる社会」から「誰もが元気に支え合う社会」への転換を図っていきたいと考えております。
「障害者雇用エクセレントカンパニー」などを選定して表彰させていただくとか、ソーシャル・ファームなども含めて、これからの社会の取り組み方も大きく変えて充実させていきたいと思っています。
それからこのことに触れないわけにはいきません。2020年オリンピックのあとはパラリンピックということで、開催まであと千数日となっております。準備も着々と進んでますが、一言で申し上げると、パラリンピックの成功なくして2020年大会の成功はなし。
よくロンドン大会は成功例と言われていて、ロンドン大会もパラリンピックに焦点を合わせて、そして機運の醸成などを行っていった。たいへん参考になるところだと思っています。
そのためにも、昨年度から「TEAM BEYOND」というプロジェクトをスタートしています。いわゆるパラスポーツを応援する、その応援団がTEAM BEYONDというこの組織でございまして、すでに会員数76万人を超えました。
この76万人のみなさま方にいろいろなパラスポーツに関しての情報なども提供していただきます。実際に2020年になりますと、22の種目がパラスポーツの大会で開かれますので、みなさま方にご案内をさせていただいて、ぜひ応援団、直接その会場にも行っていただきたいと思っています。
このTEAM BEYONDの一環として、10月20日から一昨日の11月11日まで渋谷区にもご公演いただきました。「BEYOND FES 渋谷」、渋谷の街でみなさまにパラスポーツの魅力に触れていただいたということでございます。
やはり見ているというよりは、自分でなにかやってみる。私も車椅子卓球をやってみましたけれど、まぁあの卓球のボールを追うのと車椅子を動かすのと。ましてや車椅子テニスというのもやってみましたけれども、さらに卓球よりも行動半径が広くて、まぁこんな大変なことを軽々となさるパラスポーツのアスリートたちは本当にもう尊敬あるのみといったところであります。ましてや、それを世界中の強豪と戦う。
ぜひとも日本のパラスポーツのアスリートたち、ぜひみなさん応援してください。そしてメダルを獲れるよう(応援)よろしくお願いいたします。
映像コンテスト、音楽コンテストも行いまして、「BEYOND AWARD 2017」というのをつい先日行ったばかりでございます。「東京動画」などでもご覧いただくことになっていますので、ちょっと覗いてみてください。
さて、2020年大会開催まで1,000日ということで「1,000 Days to Go!」というイベントも行いました。未来への跳躍台となる2020年大会、ぜひともみなさんとともに成功させていきたいと思っています。
それから、1964年が1回目で、2回目となるこの2020年東京大会。先ほどから申し上げているようにとくにパラリンピックに焦点を当てると、街づくりから変わってまいります。
そこでバリアフリー、車椅子のサイトラインであるとか、(スライドを指して)ご覧いただいているように都道のバリアフリー化、さらにはフルフラットバスの導入なども進めています。例えば鉄道駅では、エレベーターやホームドアの設置、そしてトイレの洋式化など、パラリンピックを見据えた幅広い取り組みを進めているところでございます。
それから社会全体で障がいのある方への理解を深めていく。差別をなくす取り組み、一層推進するために今条例案を検討しているところです。障がいのある方々の意見も十分にお聞きして、相談、紛争解決の仕組みの整備など、しっかりとその条例案に盛り込んでいきたいと思っております。
東京に住む人、そして東京を訪れる方がいたるところで街のやさしさを感じていただけるような、そんな東京にしてまいりたいと考えております。
それから重要な要素として、ボランティアがあります。ボランティア、こちら(スライドに)「♯ちょいボラ」って出てますけれども。ちょっとしたボランティアを体験していただくことによって、パラスポーツもそうですけれども、「ちょっと自分でやってみる」ということから、ちょっとボランティア、「ちょいボラ」でございます。
これも今年9月、渋谷の「渋谷ズンチャカ!」で、ゴミ拾い体験などのちょいボラを体験していただきました。
ちなみに、2020年大会でボランティアを募ります。大会ボランティアと都市ボランティア、東京のボランティアですね、合わせまして9万人のボランティアが必要になってまいります。
今年度は2019年に開催されるラグビーのワールドカップのボランティア募集を予定しています。ここで先行して活動された方々をずっとそのまま2020年大会のボランティアとしてもご活動いただければという。こういうスケジュール感を持ちながら、これからもこのボランティアを募集して、いろいろなレクなども受けていただくことになるかと思います。
2020年のレガシーとして「ボランティアの文化を残そう」というのも1つ、大きなテーマになりえると思っております。
さて、多文化の共生ということも大きなテーマでございます。平成29年時点で東京にお住まいの外国人の方は約49万人。ここ4年間で増加の傾向がございます。
とくに東京2020大会を控えているので、よりいろんな意味でのグローバル化が東京に求められてきます。東京でお暮らしになる外国人と日本人がともに活躍して、安心して暮らせる。それこそが多文化共生社会につながるのではないかと、このように思います。
時にはゴミの出し方がわからないとか、声が大きいとか、日本のマナーとちょっと違う地域から来られた方々には、教えて差し上げないとなかなかわかりませんからね。そういったところでコミュニケーションを持って、ただ「困るんだよな」と怒ってないで、ちょっとした、教えて差し上げるということも必要かと思います。
そこでこういった東京で暮らし始める外国の方のために、『Life in Tokyo:Your Guide』という生活情報雑誌が出ております。こういうガイドをいろんな言葉、日本語、英語、中国語、韓国語、4種類すでに出版をしています。そこで、例えばどこに登記、登録に行けばいいか、ゴミの捨て方、そういったことについて日常生活に必要な情報なども提供させていただいております。
それから今月26日、外国のさまざまな文化を体験できる「東京多文化フェス(Tokyo Multicultural Fes.)」というイベントを初めて開催します。外国の方を含めて、東京で暮らすすべての人が安心して生活していただくために必要な情報の提供、それからお互いの理解を進めるなど、そんな共生社会の実現のためのイベントでございます。
さて、2020年の大会、そしてそのあと東京にはどんな未来が広がっているのかということで、若いメンバーの方々に集まっていただきます。
例えば、100年前、誰が飛行機があんなに飛ぶと考えたでしょうか? 100年前、T型フォードが大量生産されていた時代から、これからガソリンではなくて電気、燃料電池、水素で走ることになるということで、今、大革命が起きようとしていますよね。ですから100年前に考えようとしたけれども考えられなかったことが、今もういっぱい実現している。
であるならば、「これからの100年はどうなるんだろう?」というのは、ちょっとやわらか頭で考えないといけません。「なんかあいつ変なこと言ってるぞ」じゃなくて「こんな東京だったらいいな」「こんなことをしてみたいな」というようなことをベースにしながら自由に語り合ってもらう。
実は渋谷の長谷部区長にもこのメンバーに入っていただきました。たいへんやわらかい頭を持つ方ですからね。そしていろいろ若い方々に「こうなったらいいね」「あんなことがあったらいいね」ということをお話しいただいている。それが「東京未来ビジョン懇談会」であります。
ぜひこれからワクワクするような東京にするために、どんなことをやってほしいかなど、これからも引き続きこの未来ビジョン懇談会の、楽しい、ワクワクする、そんな議論を私もこれから楽しみにしていきたいと考えております。
さぁ、時間もまいりました。私は都知事に就任してから、女性も、男性も、高齢者も、子どもさんも、障がいのある方もない方も、LGBTの方々も、もう誰もが自分の力の発揮する場があってより充実した生活を送ることができる。そんな東京を作りたくいろいろな施策を進めてまいりました。
一人ひとりの持つ個性。一人ひとりの持つ活力。それこそが東京の持続的な成長をもたらすすべての基礎だと考えております。ダイバーシティの実現を加速させ、明るくて希望にあふれる未来の東京を築き上げていく。
そのためにも国民、都民のみなさんとともに、さまざまなアイデア、ご要望、さらには「こうしたらどう?」というような政策、ぜひみなさま方からお聞きして、さらにはそのことを着実に実行していきたいと考えております。
これからもどうぞみなさん、「こんな渋谷だったらいいな」「こんな東京だったらいいな」、ぜひお聞かせください。そして、ともにそれを実現していくために前に進んでいこうではありませんか。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA実行委員会
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