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優良顧客をコンテンツ文脈で獲得する(全1記事)

2017.10.26

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顧客獲得のカギは“コンテンツ文脈” ネット社会が成熟した今、アフィリエイトが秘める可能性

提供:バリューコマース株式会社

マーケティングの最新トレンドやさまざまなノウハウが集まるイベント「MarkeZine Day2017」に、バリューコマース株式会社の伊藤孝司氏が登壇。「優良顧客をコンテンツ文脈で獲得する」というテーマで、ネット広告全盛時代のアフィリエイトの可能性や、課題を解決するための新サービス「LinkSwitch」などについて語りました。

今だからこそ発揮されるアフィリエイトの可能性

伊藤孝司氏(以下、伊藤):みなさん、こんにちは。バリューコマース、アフィリエイト本部の伊藤でございます。

現在さまざまなインターネットマーケティングソリューションが台頭してきているなかで、ネット社会が成熟してきた今だからこそ発揮されるアフィリエイトの可能性について、本日はお話しさせていただきたいと思います。

まずはじめに、当社のご紹介をさせていただきます。当社はヤフーグループの一員として、現在、広告事業とCRM事業の2つを展開しており、集客から接客・リテンション、トータルでマーケティングの支援をさせていただいています。

現在の広告市場は運用型広告の市場が非常に拡大しています。これはクライアントが、単に広告を出すことが目的ではなくて、いかにパフォーマンスを出すかという部分が非常に重要な市場になってきている表れだと感じています。

我々は一貫して成果を出すことを軸足に、この広告事業に取り組んでまいりました。本日は、当社の中核事業であるアフィリエイトサービスが、日々みなさまが行われているマーケティング活動にどのように活用できるか、改めてアフィリエイトサービスの本質を整理しながら、ご紹介させていただきたいと思います。

当たり前の話をさせていただきますが、もともと広告というものは、多くの人に見てもらうことで認知をしてもらうことが目的です。人が多いところに看板を出したり、渋谷の交差点に大々的に広告を出すことは非常に効果的な広告になります。

ただ、その広告を見ていらっしゃる方が自社の商品に興味があるか、という部分はわかりませんので、実際に興味がない人にとっては、その商品をすぐに購入するまでにはなかなかたどり着きません。

インターネット広告の創生期もこれとまったく同じことが言えます。人が多く訪れるサイトに広告を出しますと、広告価値が非常に高くつきました。もちろん、インターネットにシフトすることによって、見ている人の数やどれぐらいクリックされたかがすべて数値でとることができますので、より効率的な効果分析が可能となりました。

その後、アドのテクノロジーが進化して、それまで枠単位に出稿していたものが、人をセグメントしてターゲティングできるような時代になってきています。

現在、みなさま、こういったアドテクノロジーを活用しながら、より費用対効果のよい広告運用をされているのではないかと思います。

もちろん、先ほどご紹介させていただいた認知を目的とした広告、またテクノロジーによってセグメントでターゲティングできる広告。こういったものは非常に有効ですので、今後も重要な広告手法になっていくと思います。

本日は、それに加えるかたちで、コンテンツ内でのマーケティング活動にも注力されることを強くおすすめさせていただきたいと思います。

(スライドを指して)ここにコンテンツ文脈に沿った広告と記載していますが、これはいわゆるディスプレイ広告やインフィード広告とも異なりまして、まさにコンテンツ内のフィールド内におけるコンテンツ文脈からの集客を増やすことを指しています。

またディスプレイのアドネットワークのような概念で、自社の商品・サービスに関するコンテンツを増やしながらネットワーク化をしていくことが、今後さらに重要になってくると考えています。

みなさまご実感があるかと思いますが、インターネットにおけるユーザーの商品の探し方も、昨今は非常に多様化してきています。ですので、一方通行にならないように、こういったコンテンツを活用しながら、しっかりとユーザーの目線に立ってコミュニケーションを図っていくことで自然な送客になり、獲得につながっていくと考えています。

本日お集まりの方の中には、アフィリエイトと聞くとちょっと古いイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思いますが、今後こういったコンテンツを活かしながらコミュニケーションしていくマーケティングが必要となっていくなかで、アフィリエイトは実は非常にぴったりなソリューションです。

コンテンツ文脈を活用したマーケティングの最大の利点

ここで整理をさせていただきたいんですけれども、現在ネイティブアドの代表格であるインフィード広告との違いに触れさせていただきたいと思います。

インフィード広告というものは、こちらに映させていただいていますように、記事と記事の間ですね。また、その記事中の行間に広告を出す。こういったものがインフィード広告です。

一方で、我々が考えるコンテンツ文脈とは、まさにこういったコンテンツそのもの、このコンテンツの中のフィールドに出す広告のことを指しております。

掲げさせていただいているコンテンツ文脈を活用したマーケティングは、もちろん集客数を増やす効果がありますが、その最大の利点はなんといってもコンバージョンレートの高さだと言えます。すなわち、効率よく獲得を増やすことが実現可能となっています。

当社の事例で、このようにコンテンツ内に溶け込んだ商品モジュールからのコンバージョンレートは、実績でいきますと21パーセントという極めて高い数値が出ています。これはやはりユーザー様が興味を持って読んでいる状態で、すぐに購入できるページに遷移させることで、この結果に結びついていると考えています。

この例は、いわゆる扇風機のコンテンツなんですけれども、内容としては、扇風機とクーラーを一緒に利用することで電気代が節約される。かつ、「おしゃれな扇風機を使ってみてはいかがでしょうか」と勧めているコンテンツになります。その商品を買えるモジュールを、コンテンツの中に置いてしまうということでございます。

みなさんにもお馴染みかと思いますが、「東京ガールズコレクション」。あれもこれとまったく同じマーケティングじゃないかと思っています。あの手法は、モデルさんが着られている洋服をその場でポチッと買えてしまう。まさに、コンテンツを読みながら欲しくなった瞬間にポチッと購入させるということで、高い実績につながっているということが言えます。

では、そのコンテンツ文脈の中で実際に利用されている、リンクの種別についてご説明させていただきます。

アフィリエイトの本質

我々は広告素材の中で、ディスプレイ広告、いわゆるバナーのようなものではなく、先ほどご紹介させていただいたような、コンテンツの中に溶け込んでいるテキストや商品画像からの獲得が約8割を占めています。

また、先ほどご紹介させていただいたとおり、こういったものからのコンバージョンレートは極めて高い実績が出ています。この結果が出ている理由としては、おそらくユーザー様が自然な流れで送客でき、購入にいたっているという結果だと言えると思います。

ここで、広告の出し先の広告面において整理をさせていただきたいと思います。

繰り返しになりますが、ディスプレイ広告を取り扱っているアドネットワークなどはいろいろなアドテクノロジーを活用しながら効率的な改善を進めていく。我々がお伝えしたいのは、これに加えるかたちでコンテンツ文脈でのマーケティングをぜひご利用いただきたいと思っています。

我々のアフィリエイトは、いわゆる広告の枠ではなくて、コンテンツの内部にてクライアントへの送客と獲得を支援してきました。ここからご理解いただけると思うんですけれども、従来のディスプレイ広告に加えて集客と獲得を行うことができます。ずばりこれこそがアフィリエイトの本質だと考えています。

さて、コンテンツ文脈のおける広告の重要性がある程度ご理解いただけたかとは思いますが、そのアフィリエイトを行っていく上で重要なKPIになってくるのが、この実際のメディアの数とそのコンテンツの数です。

では、我々のようなアフィリエイトサービスプロバイダ、略してASPと呼ばれますが、我々の役割は、このような売り手であるeコマースのサイトとメディアをシステムによって提携させていただいています。

仮に我々のようなASPがいなかったとしても、各メディアさんと提携していただいて良質なコンテンツは増やしていくべきですが、我々のようなASPをご利用いただくことによって、一気に楽にそういった提携を増やしながらネットワーク形成をすることが可能となっています。

アフィリエイトの市場規模と課題

では、実際にそういったコンバージョン型のアフィリエイトを行うメディアの数が増えているかという話なんですけれども、こちらは現在増え続けている状況です。(スライドを指して)これは実際当社が現在登録いただいて保有させていただいている数になりますが、約70万サイトございます。

この中身に少し触れさせていただきます。みなさん、アフィリエイトはわりと個人のブログのイメージが強いかと思いますが、個人の方も約20年ぐらいの歴史がございます。

このアフィリエイトマーケティングを支えてきたのは、1つにはそういったコンテンツを作っていらっしゃる個人の方含め、やはり獲得をするためにマーケティング志向が非常に高まっているところが特徴としてあげられています。ですので、みなさん非常にコンテンツづくりに対しては工夫をされていますし、ノウハウナレッジも非常に蓄積されています。

例えば化粧品でいきますと、「商品をレビューする」ですとか。また、レビューするときも、結局自分が購入する立場に立って、どこが気になるかということを踏まえながらコンテンツ化していくかたちです。こういった専門性が高いサイトも、個人の方も非常に増えています。

もう1つ、大手の法人メディア様によるアフィリエイトのご利用等も非常に増えている傾向です。

また、私も最近いろいろなメディア様と会話させていただいているんですけれども、もちろんPVを増やしていくことはこれからも重要な指標となっていきますが、それに加えて、やはりPVだけを伸ばし続けるのは限界があるという部分もございまして。いかにコンバージョンをそのコンテンツから生むか、という指標も重要な指標だということを、メディア様の声から聞くことが非常に増えています。

こういった個人の方や法人のメディア様の考え方が、今後のアフィリエイトのマーケティングを行っていく上で非常に追い風になっていくのではないかと捉えております。

ここで、アフィリエイトの市場規模についてお話をさせていただきたいと思います。

我々は、アドテクが流行り始めた時に、駆逐されてしまうということも一部で言われてきたことがありましたが、実際はアフィリエイト広告の市場は直近で2桁成長が続いていて、伸び続けている状況です。振り返ってみると、これこそがディスプレイ広告とは異なる面において獲得を行ってきたためだと感じております。

現在、インターネット広告市場が約1兆円あるなかで、リスティング広告が約3,000億円、アフィリエイト広告は現在約2,000億円と言われています。非常に本質的なビジネスモデルですから、このまま2桁成長が続いていくと予想されています。そうなってきますと、インターネット広告の中ではもしかすると最大の市場規模になる可能性があります。そういった市場の環境になっています。

一方で、アフィリエイトを行う上で、メディアに対する課題もあります。

1つ目が、手間がかかってしまうことです。これは具体的には作業面を指しています。もう少し具体的に説明しますと、アドテクを介したディスプレイ広告というのは枠さえ確保いただければ、そこに出てくる広告は最適化されていきます。

なので手間がかからないかたちですが、アフィリエイトの場合は、先ほどご紹介させていただいたように、一つひとつコンテンツの中に実際にリンクを埋めていく作業が必要になってきます。

もう少し具体的にいうと、「クライアントのURLをアフィリエイト用に変換して、また設置する」ということがリンクの数だけ繰り返し必要になってくる。これは非常に手間がかかってしまいます。

もう1つが、効果分析がしづらいということが挙げられます。これもディスプレイ広告の場合は枠ごとの収益性ですね。もちろんながら、これを良くしていくことと、クライアントからすると、獲得の効率性がいい枠を見極めながら費用対効果を改善していくといったPDCAが回しやすいようになっています。

ですが、アフィリエイトにおいては、広告主とメディアの掛け合わせによった合計の集客・獲得といったものしか数値として取れません。ということは、どのメディアの、どのコンテンツの、どのリンクがどれだけの収益の獲得につながっているかが不透明ですので、なかなかPDCAをうまく回せないという課題がございます。

課題解決のための新サービス「LinkSwitch」

こういった課題を解決できるサービスをバリューコマースがリリースさせていただきました。それが新サービスの「LinkSwitch」です。LinkSwitchは、端的に申しますと、効果的なアフィリエイト運用ができるサービスです。

従来どおり裏で提携関係は持っていただくんですけれども、1つタグをメディアに設置いただくと、コンテンツ内に提携先のリンクがあれば、すべて自動でアフィリエイトリンクに変換されます。これによって、今までお話しさせていただいたようなコンテンツ文脈における露出を格段に増やしていけるマーケティングが実現可能となりました。

もう少し具体的にご説明させていただきますと、今まではリンクの数だけ繰り返し作業が必要だったんですけれども、作業的には我々がJavaScriptのタグを一度お渡しさせていただいていますが、それを設置いただくだけで、以降は一切メンテナンスフリーです。一切の手間はかかりません。

つまり、メディアの方々は従来どおりコンテンツの編集に時間を使っていただきまして、あとはなにもすることなく、我々の仕組みが自動でアフィリエイトリンクに変換をしていくかたちになります。

少し細かい話になりますが、ソースコード上は直リンクのURLのままですから、万が一提携されている広告主のプロモーションが停止しても、デッドリンクが生じることは一切ありません。

もう1つ我々の新サービスで課題解決させていただいていることは、先ほどの課題に挙げさせていただきました効果分析です。

我々の新サービスをご活用いただきますと、どのメディアのどのコンテンツのどのリンク、要はリンク一つひとつからどれぐらいの獲得があり、どれぐらいの効率性で獲れているかをすべて把握することが実現可能となっています。

これによって、どのリンクから獲得できているかが明確に数字としてわかりますので、非常に効率よくPDCAを回すことが可能になりました。

実際、我々の新サービスリリース後なんですけれども、メディア様にたいへんご好評いただいておりまして、ご導入いただくサイト数は増え続けています。この中には大手の出版メディア様もご参画いただいている状況です。

つまり、バリューコマースのアフィリエイトにクライアントとしてご参画いただきますと、自社の商品・サービスの良質なコンテンツが勝手に自然増発的に増えていくかたちになっております。

実際、こちらの導入事例なんですけれども、某物販ECサイト様にご利用いただいた結果、前後比で売上のほうが445パーセント上がりました。これは従来の獲得されていた売上に対してアドオンで出させていただいている数字ですので、非常に効率的なマーケティングができたのかなと感じています。

これはやはりコンテンツ文脈の獲得が有効であるところと、我々の新サービスによって、時間短縮をすることによって効率的に売上金額を伸ばせた結果と感じております。

コンテンツ文脈から集客・獲得ができるサービスを

また、この9月にもう1つ新しいサービスをリリースいたしました。それがこちらの「ハイライトリンク」です。こちらも1つタグを入れていただければ完了で、以降なにも手間は発生いたしません。

(スライドを指して)ご覧いただいていますように、コンテンツ内でキーワードをハイライトした際にこのようなモジュールが表示されます。各ECのそのキーワードが検索結果ページに飛ばしていくものでございます。ユーザーに対しては中立性を持つために、ヤフー検索やGoogleも入れられるモジュールになっています。

みなさんもご経験あるかと思うんですけれども、コンテンツを読みながら気になった商品の商品名や型番をコピーして、もう一度GoogleやAmazon、価格.comなどで検索されているのではないかと思っています。

こちらのサービスをご利用いただくと、そういったユーザーの行動を妨げることなく、コンテンツ内からダイレクトに検索ができるということを実現しています。

また、考え方にもよりますが、メディアにとってはそういったキーワードというのは、離脱していることになりますので、裏を返すとコンテンツ内部でそのユーザーに刺さっているキーワードだと言えると思います。ですので、そういったキーワードを分析しながらマネタイズをしっかりやっていくサービスです。

これもたいへんご好評いただいておりまして、今ベータ版でいろいろテストしているんですけれども、大手のメディア様にご導入を進めさせていただいている状況です。

バリューコマースは、今後も「いかに成果を出すか」というところに軸足を置きまして、コンテンツ文脈から手間がかかることなく集客・獲得ができるような良質なサービスを、いろいろなデータを見ながら企画開発して、サービス化していきたいと考えています。

また、こういったコンテンツ文脈からの顧客が優良顧客であるというお話をさせていただきたいと思います。まさに記事型のコンテンツから獲得したユーザーの、獲得した後に継続してご購入いただける割合ということですね。

某コスメのECで分析したところ、平均の引き上げ率が、継続する率よりも3倍ほど高くなったという結果が出ています。これはその商品に関心が高いユーザーが、じっくりこのコンテンツを読んで購入したため、商品とのギャップがないという結果がこの数字に表れているのではないかと考えています。

最後にコストのお話です。アフィリエイトは成果報酬型ですので、認知から集客まで一切費用がかからず無料です。獲得ができてはじめてコストが発生します。

ですので、たいへんROASもいいですし、費用対効果が高いソリューションですので、コンテンツのこういった数を増やしながら、アフィリエイトに予算をアロケーションしていくような企業様も実態として非常に増えつつあります。

また、CPAを固定した上で獲得をコントロールできるということは、不確定要素を排除しながらマーケティングを進められるというメリットがあります。

これからも我々は新しいソリューションをたくさん生み出していきたいと思っていますので、ぜひバリューコマースアフィリエイトの新しいサービスをご活用いただきながら、本日お話ししたコンテンツ文脈での顧客獲得のマーケティングをお試しいただきたいと考えています。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

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