2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:サイボウズ株式会社
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みなさんには蔵書管理についてお話ししていきたいと思います。書籍をたくさんお持ちの会社さんの場合、こんな悩みをお持ちではないでしょうか。
例えば、本屋さんに行って「あれ、この本持ってたっけな」ですとか。マンガですと、「最新刊売ってたので買ってきたら、なんかストーリーがわからない。前巻持ってなかったじゃないか」というかたちで、書籍が管理しきれない。
といったところで、kintoneでこんなアプリを作ってみました。書名が入ったり、ISBN、いろいろなデータが入ってきます。
(スライドの)右上にステータスというところがありまして、「ほしい書籍」「持っている」「読み終わった」「積読」とか、いろいろなステータスが管理できます。
ここまででしたら普通にアプリが作れるんですけれども、ポイントとなるのがこちらですね。「スペース」というのを作っています。
JavaScriptで、ボタンとかいろいろコントロールを自由に追加できますが、私はここに検索ボタンを設置しました。
このボタンはなんの役割をするのか。例えば、書名かISBN、このどちらかを入力します。例えばここでは「kintone」と入力して検索ボタンをクリックすると、kintoneの書籍が検索されて、自動的に書名を始めとしたさまざまな情報が入ってきました。
あとは保存ボタンをクリックすれば、この書名を含めてすべてのデータを簡単に登録できます。
どのような仕組みでできているのか。GoogleのBooks APIというAPIを使っています。kintoneから書名やISBNのデータをkintoneのBooks APIに送ると、書籍のデータがJSONというかたちで返ってきますので、それをkintoneのほうに反映し直してあげるというものですね。
そこでカスタマイズビューというのを使いました。HTMLとCSSとJavaScriptを使って、自分でオリジナルのビューを作ることができます。
ここでは、こういうスクリプトを組んでいるんですが、書名を横に並べるというスクリプトを組んで、本棚アプリというのを作りました。ちなみに(スライドに)映っているのは、ほとんど自分で書いたものでできているので、非常にいやらしいですね。
(会場笑)
こういうかたちで、非常に管理しやすくなったかなというところです。
じゃあアプリを作ったんですが、もうすでに数百冊もあると、いっぱいありすぎて登録が大変ですよね。
そこで、チャララララ~♪ ということで、バーコードスキャナ。3,000円ぐらいでAmazonで売っています。購入してきまして、こんなふうに使っていました。
バーコードスキャナはUSBで接続できるんですけど……これは書籍の裏側にあるバーコードですね。あれって実はISBNが記録されていますので、これをバーコードリーダーで読みます。
まず、パソコンにUSBで接続をします。そうすると、キーボードとして認識されます。ISBNがキーボードで入力したのと同じ状態になるんですね。なので、レーザーをバーコードにピッと当てておくと、kintoneのほうにISBNが入ってきます。
あとは検索ボタンを押すと、先ほどの仕組みで書籍のデータを自動的に引っ張ってくるわけですね。これで非常に簡単に登録ができるようになりました。
このバーコードなんですけれども、実はけっこう使いどころがいろいろありまして。例えばこんなものも作ってみました。
イベント管理として、参加者のデータがこちらに入ってきます。参加者コードを発行しまして、その隣にバーコードを発行します。
バーコードの画像はいろいろなもので作ることができます。例えば、僕はこのjQueryのプラグインを使って、IDを渡すとバーコードの画像を取得するものを作りました。
それによって、例えば参加者証にバーコードを印字することで、参加のときの手続きを簡素にすることができます。ピッピっとするだけでいいんですよね。
あと例えば、先ほどのご登壇の方で、ICタグを使って、ICカードを使って出退勤をするというお話があったんですが、「そこまで費用かけられないぞ」という方は、数十人の社員であれば、社員証にそのバーコードを発行して、バーコードでピッピッと出退勤の管理をするとか。
それから非常に小規模な店舗でしたら、商品にバーコードをシールで印字して貼って、在庫管理。例えばオンラインショップと実店舗の在庫を一括で管理することもできるのではないかと思います。
このバーコードとkintoneの組み合わせ、非常におもしろいことができるのではないかなと思いますので、ぜひバーコードリーダを1つ買ってみていただければと思います。
以上、5分に収まりました。ありがとうございました。
(会場拍手)
伊佐政隆氏(以下、伊佐):ありがとうございます。
谷口:ありがとうございます。
伊佐:ナイスhackですね。アイデアがすばらしい。普通の話のように見えて、複雑じゃない実用的なアイデアをいただいた気がします。バーコードの発行って、どれぐらい簡単に作れるんですか?
谷口:僕はWebのデベロッパーなので、JavaScriptが組めれば簡単なんです。jQueryを使ったりとかですと、一般の方だとちょっと難しいかもしれないんですが。
伊佐:バーコード発行のところだけ作ってもらって、カードリーダーを買ってきて。そのバーコードに自分たちの商品のIDを入れて、出力してシールにするみたいな。そういうところだけやれば、もう在庫管理になるんですね。バーコードをピッピッでできるような。
谷口:そうですね。IDの部分はどなたでも考えていただける。
伊佐:ありがとうございます。
谷口:ありがとうございました。
(会場拍手)
斎藤栄氏(以下、斎藤):みなさん、こんにちは。
会場:こんにちは。
斎藤:札幌から来たラジカルブリッジの斎藤と言います。Let’s enjoy kintone together! ということで、みなさんkintone楽しんでますか?
参加者:イエーイ。
斎藤:イエーイ。さっそくいきます。「クラウドおじさん」という愛称で、札幌でkintoneのアプリの開発などをやっています。あとで話しますが、「kintone Café」というものを札幌で始めたり、Twilioの勉強会も運営しています。
もう1つ。会社、「リトルヘルプ」を作って、kintoneベースの「テトコ」という「お教室マネージャー」もサービス化しています。とにかく、私、kintone命。大好きなんですね。みなさんもたぶん大好きだと思いますけども。
みなさん、kintone楽しんでますか? なぜ、我々はkintoneを楽しめているんでしょう?
(会場笑)
「便利・早い・安い」。もうこれはみなさん体感されていて当たり前だとは思います。つまり、ブラックボックスだったシステム開発を自らの手に取り戻せる。そこにみなさん感動しているんじゃないですかね?
私はその感動をもとに、3年半前にkintone Caféを札幌で初めてやりました。みんなでkintoneを教え合う会ですね。全国に広がって、3年半でもう146回開催されています。もう地図に書き切れないぐらいですね。
そしてkintoneの良さというのは、JavaScriptやREST APIでカスタマイズができることです。要は、「kintoneアプリのカスタマイズを仕事にできるな」と思ったわけですね。
札幌在住なのに佐賀県の病院さんのカスタマイズをしたり、「會澤高圧コンクリート」さん、「ヤマチコーポレーション」さん、「ミツノ」さんと、ほかにもいろいろありますが、カスタマイズの仕事をしています。
そのなかで(お客さんから)「Googleカレンダーみたいのでけへんの」と問いかけがありまして、「これkintoneでできるのかな」と。
できました、はい。「カレンダーPlus」というプラグインを作って販売しています。プラグインですので、みなさんが作った時間を管理するアプリにプラグインして、いろいろなスケジュール管理ができます。見た感じもGoogleカレンダーですね。ドラッグ&ドロップでサクサク操作できます。実際に見ていただきましょう。これから、左側にkintoneの標準の入力画面、右側にカレンダーPlusの動画が出ます。はい。スタート。
(動画が流れる)
右側は時間を選んでタイトルを入れたらもう登録されましたね。こちらの標準の画面は、日時をしこしこと入れるんですね。……まだ入れていますね。はい。
(会場笑)
保存。はい。つまり22秒と8秒と、圧倒的に早い登録時間。ステップ数も、標準だと8ステップ、カレンダーPlusだと4ステップで入ります。
日時を変更したいというときも、kintone標準は8ステップですが、カレンダーPlusはドラッグできるので2ステップ。非常に早いです。
「カレンダーPlus Pro」という、会議室別や担当者別にスケジュール管理できる機能も出しております。
これは、「カレンダーPlus」で検索したページからすぐに、期間制限ナシ、機能制限ナシでダウンロードできるので、お帰りになってからぜひ試してみてください。ただ、無料だとアラートが出ます。
(会場笑)
そうなると、さらに「Googleカレンダーと連携でけへんの」というのがあって、これカレンダーPlusで作らなきゃいけないのかなと思ったんですけれども。
みなさんまだ使っていないかもしれませんが、Webhookですね。実は6月11日のkintoneアップデートで、REST APIにも対応すると。
なので、カレンダーPlusはそのままで、予定が入ったらGoogleカレンダーに連携するとか、そういうものが作れちゃう。「なんかできそうだな」と思ってやってみました。
その際にサーバって必要なんですね。そして、サーバ側のプログラムも作らなくちゃいけないんですね。でも、「Microsoft Flow」が最近出てきて。これ、ノンプログラミングでサーバーサイドの処理が書けます。
今、カレンダーPlusで予定のデータを入れました。タブを切り替えれば、Googleカレンダーには2秒後にもう反映されるんですよね。
こちらがMicrosoft Flowなんですが、簡単なドラッグ&ドロップでサーバサイドの処理も作れちゃいます。
なんとkintone hiveに参加したみなさんに特典で、有償ライセンス、アラートが出ないやつですね。それを3ヶ月間無料でご提供します。
「カレンダーPlus」で検索して、お申込みフォームがあるので、そこで『hive参加者特典希望』と書いて送信してください。これは写真を撮ってOKです。SNSシェアは禁止です。
(会場笑)
参加者特典なので。ということで……あ、いいですか、大丈夫ですか。もう1回。写真撮ってくださいね。
みなさん、すばらしいkintoneライフを送りましょう。ありがとうございました。
(会場拍手)
斎藤:一番楽しんでるかもしれませんね(笑)。
伊佐:斎藤さんが一番楽しんでますよね(笑)。
すごくすばらしかったです。時代が新しくなったなと思うのが、やっぱりカスタマイズをし始めたりとか、有償の連携サービスを使うと、その先はもうなんか「プロにお任せ」の世界にいっちゃうような気がするんですけど。
もともと5月の予定だったんですけど、6月に延期したアップデート以降は、その連携サービスの有償のものを使って、さらにまた少し設定をすると拡張ができる。
そういう世界に広がっていきますので、さらにkintoneを学びながら、楽しく使っていただければなと思います。斎藤さん、すばらしいhack、ありがとうございました。
斎藤:ありがとうございました。
(会場拍手)
金春利幸氏(以下、金春):では、始めましょう。もう最後なので、さっき休憩でトイレにいっておけばよかったなと思った方もちょっと我慢。
(会場笑)
今日は「kintoneで教育をhack」ということでお話をしたいと思います。
少し自己紹介をします。金春と言います。非常に珍しい名前です。お金の「金」に「春」と書いて「こんぱる」と読みます。「ぱ」です。「ぱ」が入る名前少ないので覚えてください。アールスリーインスティテュートという会社におります。(スライドを指して)このあたりは少し省きますね。
弊社のご紹介だけしておきます。我々、システム開発会社です。いろいろなデベロッパーの方が、kintoneのいろいろな開発をすごくやっていますけど、似たような開発をたくさんやっている会社です。あとAWSのパートナーとかもやっているので、AWSと組み合わせてkintoneだけではできないようなものを実現しています。ホームページに事例などがたくさん出ているので、ぜひ見てみてください。
我々の会社はおもしろくて。「kintoneエバンジェリスト」が3名いる、日本で唯一の会社なんですね。そのぐらい「kintoneに力を入れていますよ」という会社です。
さきほど、「kintone hackのチャンピオン」とご紹介いただいたんですが、今日はカスタマイズの話とかプラグインの話とかは一切出てこないです。まったくありません。
今日はkintoneで教育をhackするお話です。実は我々、立命館大学さんでゼミのお手伝いをしています。立命館大学経営学部・横田ゼミさんのお手伝いをしています。
これ文字がいっぱい書いてあるんですけど、簡単にいうと経営学部、文系なんですね。文系の学部で経営の勉強してるわけですけど、今現在、システムって経営に必ず紐づいてますよね。システムのない経営ってもうほとんど考えにくい。
なので、学生さんにシステムって「どういうものなの」って実際に体験してもらって。それが経営と両輪になっている、「業務とシステムって両輪の関係になるよ」ということを理解してもらう取り組みをしています。
かつ、「理工系の学生じゃない人にシステム作ってもらったらどんな感じになるのかな」ということを、研究の対象としても見ています。
実際の体制は我々だけじゃできないので、サイボウズさんにもご協力いただいてkintoneの環境をご提供いただいて、我々がゼミの運営の支援をしています。そんなかたちで進めています。
学生さんって、当然、普段業務をしているわけじゃないので、見積もりとか納品とかピンと来ないんですよ。みんなちゃんとググって調べて、見積書ってこんななのかとかちゃんと自分で勉強して、けっこうがんばって作ってくれたんですね。作ってくれた結果がいくつかあるので見ていきましょう。
営業担当者が10人いるという要件で出したんですけど、上の赤い四角に書いてあるように、営業担当者をラジオボタンで選ぶ。ちょっとおもしろい感じですよね。あと業務のステータス。ステータスをラジオボタンで選ぶのを作った班がいたりですね。
「kintoneちゃんと勉強したよ」というところは、プロセス管理を使ってちゃんとプロセスが動くようにしたところもあれば、ステータスはラジオじゃなくて、プルダウンでやっているところもあります。このあたりはみなさんも悩んだりするところだと思います。
あともう1つおもしろいのが、営業担当者が10人いるといったので、「一人ひとりにアプリ作ろう」となって、ワタナベさんという人に「ナベ営業担当の案件」というタイトルのアプリ(を作成したこと)なんですね。
なので、営業担当者10人いるのでアプリが10個できてる。それ良いとか悪いとか言っちゃダメですよ。そういう作り方もあるんだなと思ってください。
そんな感じでいろいろなアプリができたので、じゃあせっかくなので、斎藤さんにご紹介いただいたkintone Caféで、学生さんに出てきてもらって、大人の前で発表してもらったんですね。それで大人が厳しいツッコミを入れるという、かなり酷なことやったんですけれども(笑)。
(会場笑)
彼らのいい勉強になったんじゃないかなと思います。わかったこととしては、同じ業務でも、いろいろな人が作るとアプリがぜんぜん違うものができるんですね。文系の学生さんでもちょっと勉強すれば意外とちゃんとできちゃうんです。
ただ、もう少し「自分ごとになるようなものでやったほうがいいよね」ということで、今年は少し違うことをやっています。社会と実際に接点を持ってもらってアプリを作ってもらうと。ちょっと時間がないので端折っていきますけれども。
実際にアプリ作ってその結果を見ようということで、今、NPO法人さんと一緒にやろうということで募集してるんですね。「学生さんと一緒に作りたい」って(いう方が)、もし今日いらっしゃったら、お声がけいただければと思います。
当然、我々がプロとしてサポートしますので、結果は保証できないですけど……。
(会場笑)
がんばってサポートはしますので、もしよろしければお手伝いいただければと思っています。
さきほど使った鬼課題を弊社のホームページからダウンロードできるように、(公開時間を今日の)2時にしておきましたので、ぜひアクセスして、実際に会社でやってみてください。
複数人であの課題を見て作ってみてください。ものすごくおもしろいことが起きるので。「え、そんな作り方するの」ってなるので。ぜひ試してください。
ということで、短い時間でしたが、ありがとうございました。
(会場拍手)
伊佐:ありがとうございました。私も立命館大学のゼミ生の発表会参加させてもらったんですけど、そもそも課題がすごい鬼だなと。あのフロー図だけじゃないんですよね。
文章も書いてあるんですよ。条件がたくさんあります。「こんな会社で、こんな業務の仕方をして」という。
金春:そうですね。 現場のITリテラシーは高くないですよとか。
伊佐:そうですね(笑)。
(会場笑)
伊佐:ほとんど知らないことだらけで、大学生からしたら日本語じゃないですもん。たぶん何人かは全部あれをGoogleにコピペして入れたんですよね。それぐらい酷な課題でしたけど、でも、おもしろかったですね。
金春:おもしろかったですよね。みなさん、1回やってみてください。
伊佐:リテラシーが高いとか低いとか1回置いておいて、みんなが作ってみるということを体験すると、その先の業務改善につなげる議論がしやすくなりますから、これは本当におすすめです。
金春:おすすめです。
伊佐:金春さん、今日は技術ではなかったですけど、すばらしいhack、ありがとうございました。
金春:ありがとうございました。
(会場拍手)
サイボウズ株式会社
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