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業務の足場をkintoneで固める ~ガテン系総務の挑戦~(全1記事)

2017.07.03

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「きつい、汚い、危険」の3Kをkintoneで解決 ガテン系総務の業務改革

提供:サイボウズ株式会社

業務の中でkintoneを活用しているユーザーが一堂に会し、kintone活用のコツをそれぞれの視点で解説するイベント「kintone hive」。福岡で開催された「kintone hive fukuoka」では、建設現場の足場づくりを行う株式会社ダイワ総務部の髙田直哉氏が登壇。「業務の足場をkintoneで固める ~ガテン系総務の挑戦~」というテーマで、拘束時間を大幅に削減したというkintone活用事例を紹介しました。

足場の会社のガテン系総務

髙田直哉氏(以下、髙田):みなさん、こんにちは。株式会社ダイワの髙田と言います。

先ほどありました、認定試験のプレ試験を受けてきました。60分50問あったんですけども、めちゃくちゃ難しくてですね。30何問かくらいしか解けなかったんですよ(笑)。なので、ここでリハーサルしてたんですけど、めちゃくちゃヘコんでて。切り替えていかなきゃなということで、今日は、がんばっていきたいと思っています。

私のほうで注意事項を書かせていただきました。どんどん拡散してください。また、拍手、歓声、指笛、ヤジ、おひねり……おひねりが来たら本当にすごいなと思うんですけども(笑)。いろいろ大歓迎でございます。よろしくお願いします。

本日のセッションは、「業務の足場をkintoneで固める ~ガテン系総務の挑戦~」ということで、お話をさせていただきます。この中で、「ビケ足場」という言葉をご存知の方、拍手していただいてもいいですか?

(会場拍手)

ありがとうございます。すごい。話しやすいです。ありがとうございます。私どもの会社、ゼネコンさんやハウスメーカーさん、工務店さんなどから、建設用の足場というものをご発注いただきまして、それを施工付きでリースをしている会社です。

代表取締役が、今2名いらっしゃいます。拠点は、北部九州5県にまたがって、13拠点あります。(スライドを指して)このようなかたちでやっております。職人のことをビケメンって言ってますけども、これは、後ほどご紹介いたします。

それで私は、足場の会社にいながら、足場のことは一切やっていません。採用であったり、車両、携帯電話といった資産管理ですね。あとは、社内イベントの企画・運営であったり。また出てきました、ビケメン。「なんだろう」ってみなさんは思っているかもしれないですけど(笑)、そういったのもやっております。

ビケメンなんですけど、こういったロゴマークでやっています。

ビケ足場を組み立てるイケメン。これで、みなさん、今日覚えて帰っていただきたいというふうに思っています。

どのようなものかというと、インターネットのサイトで、こういう甘いマスクの職人から、筋肉ムキムキ、私たちビケマッチョと言っていますけども(笑)。こういった人たちを紹介するサイトです。ぜひ、みなさん見てください。よろしくお願いします。

「きつい、汚い、危険」を、「kintoneで、解決、改善」

私の業務のなかで、とくに注力しているのが、採用です。今、建設業界はかなり深刻な業況に陥っています。国土交通省からデータが出ているんですけども、「ちょっと右肩下がりだなぁ」みたいな感じになっていますね。これは、就業者数と、建設投資の推移です。あとは、年齢構成であったり、新規学卒者の入職率というものがあるんですけども、ちょっと数字をまとめてみました。

就業者数。「こんなに減っているんだな」と。それよりも大変なのが、55歳以上の割合。あと10年経ったら引退する人たちです。その方の割合が10ポイントも増加している。逆に若手、29歳以下が11ポイントも下落している。そして、新規学卒者は減っている。なんででしょうかね。

昔から、建設業界は「きつい、汚い、危険」。3Kと言われていました。やはり、高所で作業をしますから危険ですし、やはり足場の作業は重労働です。だからと言って、足場を組み立てる人がいないと、建物は立ちませんし、リフォームも安全にできません。なので、この「きつい、汚い、危険」をなくすように、現場ではいろいろと努力しています。

これが、通常の足場組立の様子です。1層に1人、作業員がいないと、足場が上に上がってこない。20メートルを建てるのに10人が必要だと言われています。

それを、機械の力を使おうということで、ランディングボックス。これは、人力でなく、巻上げ機、ホイストを使うことで、この搬機を使うことで、上下作業というのを楽にしていこうと。こういったことをやっています。

あとは、もう1つ、トラックへの積み込み。4トン車のトラックを使っているので、事務所で4トン積みます。そして、現場で4トン降ろします。すごい重労働ですね。それだけでもヒィヒィ言ってしまいます。これを、フォークリフトとクレーン付きのトラックを使うことで、8割の手作業をなくしていこう。そういった工夫をしています。

このあたりで、「え、今日、kintoneの事例紹介じゃなかったの?」というような目があるんですけども(笑)。大丈夫ですよ。出てきますからね。このkintoneは、直接作業することはできないんですけども、省力化する力があると、私は信じています。

私は、この「きつい、汚い、危険」を、「kintoneで、解決、改善」していきたい。ちょっとうまいこと言いました。

(会場拍手)

ありがとうございます! みなさん、優しい。ありがとうございます。

ワーママのためのkintone

今、取り組んでいるのが、総務であったり、経理部門では、kintoneを使っているんですけど、現場でも使い始めたという事例です。ワーママのためのkintone。私どもの会社は、ワーキングママが活躍しておりまして。現場調査、新築の物件であったり、リフォームの物件、それを調査する方に働いていただいています。

1日のスケジュールを見てみましょう。出社して、目的地を確認して、お宅に訪問して、測ったり、写真を撮ったり。そして、事務所に戻ってきて、清書をする。このような業務をやっていただいています。この内容を文書にすると、このようなかたちですね。

まあ、普通です。じゃあ、これをkintone化してみたら、どうなるだろうということになってきました。

これは、JavaScriptはどこかから勝手に引っ張ってきて、コピーアンドペーストをやってみたものです。こうすると、もう自宅で「明日のルート、こういうふうにしようかなぁ」ということが決められますよね。「保育園に子供を預けて、4、3、2、1で回ろうかな」みたいな。そういったことが自宅でできてしまうわけです。

そして、現場の写真、今まではデジカメで撮って、取り込んで、写真で印刷していました。それも、kintoneで登録してしまえば、それで完了なんです。そして、ビケメンも、営業担当も、モバイルで見ることができる。「すごくいいな」ということですね。「印刷したものが欲しい」と言ったら、レコードを印刷してしまえばいいんです。こういったかたちで出てきます。

これがどうなったかと言うと、以前はこうでした。kintone化することによって、出社時間と写真にかかる時間を削減することができる。働くママにとって、すごく嬉しいアプリになっています。

340名の拘束時間を1日あたり170時間削減

これを応用したら、ビケメンのためのkintoneもできるんじゃないかということで、今、取り組んでいます。同じような写真なので、割愛しました。事務所に戻ってきて、予定を確認していました。今日は積み込みなのか、全部トラックの中身を降ろすのかということを、車内で確認できるんですね。

施工写真、先ほどもワーママがやっていましたけど、デジカメで撮って施工写真を提出していました。でも、パソコン1台しかないので、すごく並ぶんです。そこでkintoneを使うと、写真登録して、それで完了。

完了報告の電話もしていました。でも、kintoneにはプロセス管理がありますよね。これで解決します。

これで、どれくらい拘束時間を削減できるかというと、今1チーム3人くらいでやっていて、それが100チームあります。そして、職人で働いているのが340名なので、1日あたり170時間のみなさんの時間を削減することができる。こういうツールになりました。なかなかすごいと思います。

今となっては、こういうふうに、いろんなところで活躍してるんですけども、最初はこういう声も聞かれました。「わからない」「面倒くさい」「どこに保存されているの?」。クラウド上に保存されているんですけども。こういうふうになって、少しkintoneも小さくなっちゃいました。

こういうときに、どういうふうにしたらいいかと私は悩みました。でも、そういうことでかなり反発する人って、保守派と言いますか、今までのやり方を変えたくないという人たちなんです。そういった人たちを、抱き込んでしまおう、一緒に改善していこうということで、この方と一緒にアプリを開発しました。

この方は、入金管理業務で、本当に1日何時間も時間をとられていました。それを一緒になって改善していったんです。そうしたら、事務効率が10分の1になりました。そういった事例があります。これは、事例動画にも載っていますので、ぜひ、みなさんご確認いただければと思います。

それで作ったのが、こういうかたちですね。女性が使うので、アプリ全体をピンク色にしてみたりして。この一括更新プラグインは、JOYZOさんの有償プラグインを使っています。かなり便利です。こういうふうに、有償のプラグインでも、費用対効果がしっかり持てるなというものであれば、どんどん取り入れていく。そして、また作業の低減に役立てていく。こういったこともすごく大事なことだと思います。

あとは、業務で使わないということですね。業務以外で、新機能を試してみるということをやっています。私どもの会社は、年に2回、1人あたり5,000円の懇親会費用が出ます。いいですねぇ。それを、報告しないと出ないという仕組みにしました。

慰労会申請書で、テーブル機能を、まず使ってみる。プラスを押さないと人数増えていかないよ。みなさんどんどん入れてくれますね。このなかに、印鑑を押した申請書だったり、あとは領収書も添付しております。また、会の写真もそこに取り込むようにして、一元化して管理するようになりました。

これは年に2回、7月と12月にやっているんですけども、もうみなさんにメール通知しなくても、7月になったらボンボン、レコードが飛んで来るんです。リマインダーいらずだなと思いました。どんどん入れてくれます。

また、私ども、サガン鳥栖のオフィシャルスポンサーですので、チケット応募のところで、ルックアップ機能を使ってみたり。これも、バンバン入れてくれますね。普段、業務じゃまったく入れてくれないのに、こうなるとどんどん入れてくれるんです。

こういうふうにして、kintoneのファンを増やしていくというのは、すごく大事なことだなと今感じているところです。

こういった事例であったり、「突撃 となりのkintone」にも登場させていただいていますので、ぜひみなさん、ご覧になっていただければと思います。あとは、「kintone AWARD2016」にも、想いが溢れすぎて3つも応募してしまいました(笑)。全部まだ公開されているので、ぜひ見ていただければと思っております。

6月にもさまざまなイベントを実施

そこで、まずは、告知させてください。私どもの会社、足場サービスの展示会を、6月に久留米でやります。なかなか、みなさん聞き慣れないかと思うんですけども、こういうことをやる予定になっています。

そのなかでも、くまもとがんばるモンということで、私ども、熊本に営業所があるものですから、熊本城復興応援ということで、パネル展示であったり、あとは、復興城主を募りますというブース作ったりですね。そういった催し物もありますので、みなさんぜひ来ていただければと思います。

そして、このなかで、kintoneを活用した業務改善セミナーをやると決まっております。じゃあ、誰がしゃべるのか。はい、私がまたしゃべらせていただきます。サイボウズ石井氏にご協力いただきまして、こういうことをやっていこうと考えているところです。

総務部というのは、なかなか褒められないと言いますか。こういった業務改善をしても、「あ、ありがとうね」みたいな感じなんですけども。こういうふうに、kintoneを通じて、総務の業務改善の輪をどんどん広げていきたいと考えております。

そして、この6月2日、同じ日に、「kintone Café」を久留米でやると決まっています。このkintone Caféというのは、kintoneをまだ触ったことがない人から、プロフェッショナルな方まで、また、SIerの方、開発者の方、いろいろな方々と集まって、勉強会をするコミュニティです。

これは、サイボウズ主催ではありません。みんなが集まって勉強会をするというところです。6月2日金曜日、18時半。これは筑後地方初開催。久留米初開催になっていますので、ぜひみなさん、お近くにお寄りの際、フェアを見ていただいて、また、セミナーを聞いていただいて、cafeにも参加していただきたいと思っています。

「kintone Caféがなんか(南下)しようけん、見に来んね!」ということで、一口にわかで締めさせていただきました(笑)。そして、もう1つあるんです。「One more thing……」これが言いたくて、このスライドを作りました。私、スティーブ・ジョブズが大好きなんです(笑)。

このkintone hiveの過去記事見てると、「hiveで配布」っていうのがね。「なんかおもしろいことやってるな」「あ~配布されたいな」って、すごく思っていました。そして、今日、私が登壇者として決まりました。「これはもうhiveで配布しなきゃな」ということで。hiveで配布します!

(会場拍手)

すみません(笑)。たぶん、hiveで配布って、どんなことかわからない人もいると思うんですけども。こういったイベントの場で、いろいろな開発者の方々がサービスを提供するということなんですけども。私のところで、そういったプラグインであったり、サービスは持ち合わせませんので、今日は、ビケメンスタンプのLINEスタンプをみなさんにプレゼントしたいなと思います(笑)。

(会場拍手)

ありがとうございます。伊佐プロダクトマネージャーもダウンロードしてくださっているということで。これ、たぶんここからフォームクリエイターに飛びます。フォームクリエイターに答えていただいたら、私どものLINEアカウントに接続します。

それで友達登録をしていただいて、そして申請していただくという流れになっています。これは配布はスタッフの人力になっていますので、気長にお待ちください。よろしくお願いします。

それでは、私の事例発表は以上になります。ご静聴ありがとうございました。

(会場拍手)

現場とのギャップを埋めるために

伊佐政隆氏(以下、伊佐):ありがとうございました。

髙田:ありがとうございました。

伊佐:これ、いいですよね。ビケメンスタンプ。みんな取りました!? 今? この距離であれば、QR写ると思いますよ。せっかくだから、もらっておいたほうがいいんじゃないですか。ただ、これは全部、髙田さんが手動で送ってくれるから、たぶん今日の夜ですよね。

髙田:そうです(笑)。

伊佐:QRコードにいくと、「この講演のアンケートに答えてください」ですね。

髙田:そうですね。そんな感じでちらっとやりますので。

伊佐:いいですか、ちょっと質問しても。実は、髙田さんはかなり前からkintoneを使っていただいていて。契約したのは1年半前くらいですかね?

髙田:最初にお会いしたのが、クラウドデイズのバナーとかあったじゃないですか。

伊佐:あ~そうですよね。じゃあ、昨年でしたね。そのときは、正直、「1人でがんばっていらっしゃるな」っていう印象だったんですよ。社内の方にこう使ってもらいたいということで、それでがんばっていただいてるなという印象だったんですけど。今日お聞きしたら、だいぶいろいろな人たちと一緒にやっていらっしゃるなというのがあって。どこからそういうふうに変化できたんですか?

髙田:そうですね。やはり、現場とのギャップというのは、やはりあるので。扱う人って、なにがわからないかわからないんですよね。本当に。

伊佐:髙田さん、詳しいですもんね。IT好きだし。

髙田:そうですね。「これを入力して、これをドロップダウンで、チェックボックスで」って、作った当人はわかるんですけど、もらった人たちは、まっさらなシートなのでわからないというところがあったので。「これは一緒に作り上げないとわからないな」という感じになりました。

伊佐:最初はけっこう自分で「どうぞ」みたいな感じで渡していたんですか?

髙田:そうですね。

伊佐:なるほど。先ほどのお話を聞いていると、けっこう大変だったんですね。

髙田:そうですね(笑)。

伊佐:たぶん、みんな「わかるわかる」っていう感じじゃないですか? 「kintoneで作ったけど、なかなか入れてもらえないよね」ということがよくあるんですけどね。やはり地道にコツコツやっていくのがポイントですかね? なにか、これから社内活用として新しく取り組むこととかあるんですか?

髙田:社内活用としては、先ほどの分が、一部なんですよね。「全社になれば、このくらいできるな」ということなんですけど。なので、それをどんどん推進させていく。また、3DCADというのも取り入れて、足場が自動計算できる。

伊佐:3DCAD?

髙田:建物の図面を引いたら、足場を自動計算してくれるというものを、今開発しているんですけども。そのデータをkintoneに持っていきたい。

伊佐:ちょっとデータが重そうですけどね(笑)。

髙田:そうなんですよね! 大丈夫かなと思いながら。

伊佐:1ファイル、1ギガまでだったら大丈夫です(笑)。

髙田:そうですね(笑)。

伊佐:それ以上だったら、ほかのサービスと組み合わせたほうがうまくいくかもしれないです(笑)。わかりました。ありがとうございます。髙田さん、トップバッター、本当にお疲れ様でした。拍手を。

髙田:ありがとうございました。

(会場拍手)

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