2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
提供:グーグル合同会社
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及川卓也氏(以下、及川):事前にちょっと話してた時に、もう少し起業家に向けてのメッセージにしようかなと思ったんですが。セッションタイトルを改めて見たら「IoT、AI、VRの未来」となっているので、やっぱりちょっと技術者が技術を語るほうがおもしろいということで。そちらの話をいろいろさせていただきたいと思います。
改めてこのIoT、AI、VRについて、みなさんにお聞きしたいんですけれども。みなさんはそれぞれVR代表、AI代表、IoT代表というかたちで出ているので、自分の代表以外のところに対して、どう思っているか。コメントしていっていただきたいなと思うんですけれども。
まずはIoT代表で(壇上の)右側にいらっしゃるので、……みなさんから見て左ですね。玉川さん、しゃべりたいかもしれないですけど、ちょっと待っていただき。残りの2人が、IoTといわれているものに対してどう思っているか、今の自社の事業との絡みはどういうところにあるか。IoTに技術に対して話してほしいんですけれども。どうぞ。
岡田陽介氏(以下、岡田):そうですね、AIから見たIoTなんですけれども。やっぱりAI、とくにディープラーニングをやる上ではもうIoT必須になってきています。
なぜかというと、今までは人がキーボードをカチカチ打ってデータ入力をして、それをAIに覚えさせるんですけど。そうするとたぶんどんなにタイピングが速い人でも、1秒間に5文字ぐらい打ったら「すごいよね」みたいな感じだと思うんですよね。
IoTですと、例えば20ヘルツとか30ヘルツみたいなデータでいくと、1秒間に20〜30回というデータが簡単に生成されてあがるようになってくる。これは、やっぱりAIにとって革命。
そうするとデータ量が爆発的に増え始めるので、AIが学習する、賢くする上で一番重要な学習ベースになりえる。そういったところがIoTとAIが密接に関わってる一番大きいところかなと思っています。
及川:なるほど。そのデータを収集するためのIoTという切り口ですよね。
もう1つ、ちょっと聞きたいんですけれど。今回はGoogle I/Oで、AndroidにのるTensorFlow Liteというのが出てきて、IoT側でもエッジコンピュータとして機能するものがあるじゃないですか。それについてはどう思われますか?
岡田:それも非常に我々としてはありだなと思ってまして。いわゆるスマホの中で動くAIはもちろんあると思うんですけど、我々が目指しているのはどちらかというと工場で動くAIとか小売店舗の中で動くAIを目指していたりします。
これはなにが違うかというと、普通のスマホって使うときだけAIを動かせばよかったりするんです。でも、工場とか小売店って24時間365日起動してくれなきゃ困るわけですよね。
そうすると、スマホ1個だと信頼性低い。そこに対して、エッジ側と呼ばせていただいているんですけれども、そこにAIを置かせていただく。言ってることはまったく一緒なんですけど、プロセスが違う。
スマホ側はもちろんGoogleさんがやっちゃうので、我々がやらないところにいこうと。そこで、エッジ側というかたちで店舗だったり工場だったり街だったり、そういうところにAIに適用していきたいイメージですね。
及川:なるほど。ちょっと誘導尋問みたいになっちゃったんですけれども。データ収集、コレクターとして、もしくは実際にそこで演算、AIをやっていくところの両面でIoTに期待しているってことですね。
岡田:はい。
及川:わかりました。じゃあ次、芳賀さん。VRの切り口からIoTを見て。
芳賀洋行氏(以下、芳賀):ありがとうございます。僕、IoTはくわしくなくてですね。今日のプレゼンを聞いて非常によくて。
うちのお客さんでも、工場とかで使われているVRって、ライブのストリーミングビューアーみたいな感じになってきていて。実際にそこに指示を出したりというのも出てくると思うのです。
そうすると、「この機械の調子がどうなっているか」とか、そういう情報をあげるのもそうですし。実際に、いわゆる360度カメラを使ってデータをあげるという。ちょっとでかい通信になっちゃうと思うんですけど。それもそんなに……通信量が上げればできると思うので。非常に期待しているところです。
及川:わかりました。今のお2人の話を聞いて、もう1つ質問したかったんですけど。
IoT代表で玉川さんに出ていただいているんですけれども、IoTそのものじゃないですよね。IoTを広めるための通信というところじゃないですか。なので、その立場から見ても今後、IoTに対してどう思われるか。あと、2人の今のご意見を聞いてどう思われるかをお話ししていただいていいですか?
玉川憲氏(以下、玉川):そうですね。IoTの技術といったときに、本当にまだまだ発展途上だなと思っていて。とくに昨年の終わりぐらいからGoogle Cloudさんをはじめ、ほかのクラウドベンダーを見てても、IoT系のサービスがダダダーって出てきてるんですね。
まさにここから、今年、そして来年はテクノロジーとしても、IoTにおけるモノ向けのクラウドがどうなっていくか。ここがまさに進化していくところなので。
それこそAI、それからVRというプレイヤーのみなさまから、きちっと使い物になるようなIoTのテクノロジーがまさに出ようとしているところだと思うのです。私自身もプレイヤーとしてどんどんそういったすばらしいテクノロジー・プラットフォームを提供していきたいなと思っています。
及川:なるほど、わかりました。たぶんここも深掘りしようと思ったら、もっとたくさんしたいと思うんですが。とりあえず次のAIのほうに移ります。
AI代表である岡田さんは聞き役にいったん回っていただいて、同じように、IoT側としてAIに対して期待するものだとか、あとは今の自社の事業でどういう絡みがありそうかを教えていただいていいですか。
玉川:クラウドが出てきて、クラウド・AIがすごい進んでるなと思ってるんですけど、本当にここから先、なにかすごくおもしろいことが起きるんだろうなと思っていて。
あれですね、AlphaGoなんかは本当に象徴的で。AlphaGoの結果では、50回分ぐらいの対戦が見せられたんですよね。あれを見た時の専門家の反応が「なんでこうなるかはわからないけど、強い」という感じなんですね。
つまり「人間には理解できないんだけれども、こっちのほうがいい」というような事象が今後いっぱい出てくる。それって「飛行機が飛んでるけど、なんでかわからない」みたいな、なんかそういうことが出てきてるわけです。
ここが進化してくると、もちろん「なんかよくわからないことが起こって怖い」という警戒心なんかもあるかもしれないんですけれども。どんどん人間が発見できなかったような最適解を、ディープラーニング、それからAIが発見していく世の中になってくる。なので、僕は非常に楽しみに思っています。
及川:ソラコムの事業の中でAIを活用している、もしくは活用する可能性はありますか?
玉川:我々は通信部分を提供している会社ですので、今後は……実際は今までもパートナーエコシステムというかたちで、ABEJAさんをはじめ、みなさまとパートナリングさせていただいてるというところがまずあります。
それからソラコム自身がいわゆる通信のセキュアな通信部分を提供しているので、この通信の部分において、今はちょっとくわしくは言えないんですけれども、そういったテクノロジーを適用できるスペースはいっぱいあるなと思っています。
及川:たぶんなにかありますね(笑)。
玉川:はい。
及川:わかりました。だいたい想像つきます。ではAIに対して、芳賀さん。
芳賀:すばらしいと思っています。というのは、VR、ヘッドトラッキングのデータなどは弊社も蓄積していまして。こういったものから「どういったものをよく見てるのか」とか、非常に使わせていただきたいですし。
あと、僕はけっこうAIは素人でして。本当にGoogleさんで検索して一番上に出てきたAPIを使うみたいな感じで出して「これ使えるじゃん」といって、どんどんデータをあげれば答えが返ってくる感じになってくれるのを心待ちにしております。
というか、もうそんな感じなんですよね。合ってます?
及川:合ってます。
芳賀:合ってますよね。
及川:これは、先ほど控え室でも話したんですけど、今深掘りしたいなと思ってて。そこらへんから岡田さんに話していただきたいんですけれど。
先ほどのGoogleも全員マシンラーニングのコースを受けるなど、技術者に対する必修技術になる気がしていますが、AI技術者にもいろんなものがあるんですよね。
1つは今、芳賀さんが言われていたように、Googleをはじめ、いろんなところがコグニティブなカタチでAPIを出しているので、「これを使えばいいじゃん」というところを使っていく。本当にAPI利用者という立場。
一方で、いろんなアルゴリズムなりライブラリがあります。これを使う。両方そうなんですけれど、これはけっこう職人的なものが必要じゃないですか。そのパラメーターをどう与えるのか。特徴量の抽出をどうするのか。いろいろあったりします。さらにもっと深いところになると、本当にその部分の研究まで入ってくるところがあるんですよね。
岡田さんの会社はどうアプローチされているのか。AIに対してどう取り組むかを考えている技術者や企業に対して、なにかメッセージがあれば。
岡田:そういった意味ですと、我々の会社は一番上から一番下まで全部やっていますという流れになっています。
基本的には基礎アルゴリズムの開発です。いわゆる、誰も今まで知らなかったAIを研究ベースで作り込むところもやらせていただいていますし、逆に対小売業向けには、完全に誰でも使えるスマホアプリというものもあります。ここまですべてバーティカルでやらせていただいているんですね。
そのなかでよくやらせていただいているのは、プラットフォームの部分です。どうしてかというと、先ほど簡単に話しましたが、GoogleさんのいわゆるGCPのインスタンス立ち上げ、そこでTensorFlowを使って自分たちでこねこねできる方はそれでいいと思うんです。ただ、そういった方は、ほとんどの業種でそういうことができないと思っているんですよね。
逆に、コグニティブサービスのようなカタチで、完全に「APIを叩くだけ」というのは、画像認識問題に関してはけっこう簡単にできたりします。ただ、ほとんどが使えないんですよね。ここでコグニティブサービスを延々と提供していくのは、やっぱり無理なんです。ちょうどその中間にある部分が必要なはずなんですよ。
なので「ここまでカスタマイズしなくていいけど、ちょっとやりたいよね」と、かゆいところに手が届く感じ。ゼロからオンプレで触るのか、AWSを使うのか……言っちゃいましたね。あとはGCPを使うのか。その感覚かなと思っています。
そういう意味だと、我々はAI業界におけるGCPやAWSといったものを使っていきたいとすごく思っている感じですね。
及川:わかりました。ちょっとABEJAの例から外れるのですが。もしかしたら3人にお聞きしてもいいかもしれないんですけれど、やっぱりコグニティブ系サービスを使うのは、めちゃくちゃ簡単じゃないですか。
例えば、画像認識で顔のdetectionをして、怒ってるのか笑っているのかとかってけっこうな精度でわかったり。先ほどのABEJAさんでもあったみたいに、性別や年齢はけっこうわかるんです。
それって、いったん画像をアップロードしてストレージに情報を入れるというところがありますよね。静止画ならいいけれども、最近はそれをビデオでGoogleでもできるようになってるんですよね。そうすると、その大量のものを処理するのかって、時間だったりコストだったりがトレードオフが入ってきて難しくなるなって思うんです。
結局、これにも答えないかもしれないですが。もし自分たちが同じような選択をしなきゃいけないCTOだったとき、どういった適切な技術の選択をされますか? じゃあどうしよう、回答できる人から。
芳賀:一番画像を送ってそうな僕から。初めはすごく軽い気持ちでカジュアルにAPIを叩いて、動画とかも、めちゃめちゃでかくて長いやつを送っちゃたりしてますよね。
そこで「こんなもんなんだ」と知った上で、モデルとかの特性、それをある程度は理解して「これはこんなコストの上がり方するんだよね」と理解して、「うちで作らないほうがいいよね」となって。うちが作ったらいくらかかるか、だいたいそいったクラウドサービスで見て、「ああ、これはだいたいこのぐらい金額感になるんじゃないか」と予想で入れたりしますね。答えになってますかね?
及川:ほかのお2人、なにかアドバイスありますか?
岡田:そういった意味だと、ボトルネックは通信なので。その通信の前になにをするか。あとにするか。それを最初に選ぶのが重要かなと思いました。
逆に言うと、通信線が光ファイバーだったら動画も送れちゃうんですよね。光ファイバーが定常的に入っているようなところなら、それでOKだったりします。ただ、まだIoTでは、LTEや3G回線だと遅かったりします。そうなると、データを送るのはつらいよね、といってやめてしまう。
最近よくあるのは、メインの通信は光ファイバー。でもコントロールだけでいわゆるSIMカードを使うということがけっこうあったりしますね。そういった組み合わせを適切な場所に応じて選んでいくカタチかなと思っていますね。一応、我々はすべて提供しています。
及川:なるほど。ちょうどいい流れになったんですけど、やっぱりそこの通信のところという話で、ソラコムもまさにそこをやってると思うんですね。
そうすると今後はAI的なものが出てきたときに、データの量……。量というのはサイズもそうですし、回数という、頻度というのもどんどん増えてくると思うんですね。そこはどう将来的に技術が発展するか、事業としてどう展開を考えているかだったり。
玉川:通信という観点で見たときに、1本の線がものすごく速いという話と、あらゆるデバイスがつながるというのと、両方の次元の話があると思うんですね。
我々が今とくに取り組んでいるのは、自動販売機といったもの。それから家電やセンサー、メーターなど、今まで通信でつながれなかったものに対してもっと広げていきたい。どちらかというと、あらゆるものに通信を与える方向で今一生懸命やっています。
一方でInevitableな流れとしては、通信回線はどんどん速くなり、どんどん安くなっています。結果的に見ても、それが手頃な値段になってくるのはもう避けられない動きです。それを我々も見据えながら、できるだけ手頃な、そして使いやすいカタチで提供していきたいと考えています。
及川:なるほど。わかりました。では、最後にVRについてなんですけれども。ちょっと芳賀さんは最初は聞き役になっていただいて、玉川さんと岡田さんにVRというものに関してどんなかたちで将来を考えているか。同じことの繰り返しですけども、今の事業との絡みではなにがあるかを教えてください。
玉川:芳賀さんのプレゼンを初めに見させてもらった時に……僕はもともと1998年ぐらいに大学院の研究でVRやってたんですね。なので、ものすごく感慨深いものがあって。
当時、VRをやろうとすると、SGIのOnyxという数千万のマシンを買って、あれをグリグリとやってたわけですが。それがもう本当に民主化されたなと非常に感慨深く思ってまして。すばらしいことだなと思っています。
実はバーチャルリアリティって、先ほど「人工現実感」という日本語が出てたんですけれども。もしくは日本語だと「仮想現実感」という言葉のほうが多いんですよね。
僕、それは間違ってるなと思っていて。バーチャルリアリティの「Virtual」って、英語だと「本質」という意味なんですよね。「なにが本質ですか。その十分な本質を届けられていますか?」がバーチャルリアリティだと思っているので。
それぞれのユースケースにおいて、本質って違うと思うんですよ。だから今、InstaVRさんが提供されている仕組みってすばらしいなと思っていて。あそこにおける本質が表現されていれば、十分にものすごく有用なものとして使えるってことなんだなと思っているんです。
そうなると、今後VRはどんどんリアルになってくるので、本質が伝えられる領域がどんどん広まってくる。
僕はぜひ実現してほしいなと思っているのが、最近グローバル化しての悩みが「海外出張がしんどい」というものがあります。時差がつらいので、もう本当に私自身のavailability zone(クラウドにおけるグローバルのデータセンター拠点)が世界中にあるみたいなかたちにしてほしいなと思っています。
及川:なんかVRとは違う「バーチャルなんとか」かもしれないですね。
玉川:現実感というか、そこに。まあ、テレイグジスタンスみたいなところですかね。
及川:なるほど。わかりました。岡田さん、お願いします。
岡田:まず、私も個人的にもともとコンピュータグラフィックスをやっていた人なので。
私は当時2008〜2009年くらいにNVIDIAのQuadroを突っ込んで、AutodeskのMayaとRenderManをゴリゴリ動かしてやるという、……けっこうすごいマニアックな話になっちゃうんですけど。そういったことをやっていたんです(笑)。
そういった意味で、我々がAIやVRに対して思っているのは……。AIを使うときに一番苦労するのは、教師データと呼ばれる、人間のこれまでの知見を集めていく作業が難しかったりするんですよね。
例えば、製造業などもそうなんですが、最終的になにか検品して物を出す時、すごい職人さんがいるんですよね。「どこを見ているんですか?」みたいなものです。なぜか「これはダメ」「これはOK」といった、独特の感覚がすごく多くて。そういったものをVRを使って効果的に学習していくことができるのかなと思っています。
それを一部AI化するのは1つあると思うんですけれど。そういったものをAI化しないという話もあります。AI化してしまった場合、「もう知らないです」という話になっちゃうと非常にまずいことが起きてしまうので。そこは人と、そのAIをハイブリッドにして体験する。AIの視点になって、人間が物事を扱う感じですね。そういったことが実現できるかなと思っているんです。
我々としては、このあたりにすごくポテンシャルを感じています。
今までは人の視点を見るVRだったんですけど、逆に言うと私たちはAIの視点で見るVRみたいなところに関して、……それこそゲームチェンジが起こるかなと思っています。
及川:その話、すごくおもしろいなと思いました。そのいわゆる職人の技をAI化していくのは……。実は先ほど前のセッションでもあったんですけど、AIって今、第3次ブームって言われているんです。第2次ブームの時にちょうど私、社会人になった頃だったんですよ。もうなくなっちゃった、DECというコンピュータの歴史のはるか彼方に行っちゃった会社があるんですけれども。そこがAI技術にすごく力を入れていて。
当時は主に推論エンジンなんですよね。そうすると、いわゆる匠の技、職人の技にヒアリングをかけて聞き出してというナレッジエンジニアというタイトルがあり、それを推論エンジン用の言語に置き換えていくことが、AI化されていったんですよ。
よくあったのが、鉄道のダイヤ。あれって組むのが難しいんです。そこで、すべて自動化するところに使ったんですね。ただ、その時はすべて機械化するというところで終わっちゃったんです。
今の岡田さんの視点はおもしろくて。人にもちゃんと継承していかなきゃいけないところにVR技術を混ぜてみたほうがいいんじゃないかって話なんですよね。これはとてもおもしろい切り口だなと今、聞いてて思いました。感想ですけど。
今のこの2人の話を受けて、VRの民主化は非常に意味があると思っているし。あと、最初のセッションでも「VRというのは体験の共有だ」と言っているところはまさにそうだと思うわけですね。
ただ、民主化と言ったときに、InstaVRはクリエイター側のほうの民主化をどんどん進めてると思うんですけれども。一方でVRデバイスがまだまだ民主的じゃないっていう現実があったりすると思うんですね。
なので、そこに対してはどう考えるかもちょっと踏まえて、今のお2人のお考え・印象とかに対してご意見あればと思います。
芳賀:ありがとうございます。お2人の話で、僕もOnyx使ってまして。その時に感動したAutodeskのMayaの開発がしたくてAutodeskに入ってですね。実際にAutodeskのMayaの開発してて、非常に感動しております。……わかる人しかわからない話ですね(笑)。
先ほどのお話を本質的に捉えていて、例えば事業継承や経験の継承では本当に必要だと思っています。高精細の360度カメラを作っていくことはできるんです。でも、それでどういった本質がそこに入っているのかを抜かないと、無駄な通信が発生するだけなんですよね。そういったものをぜひやっていただきたいなと思います。
弊社のお客様だと、観覧車を止める訓練をVRでやっている人たちがいるんです。あれ、手で止めていたりするんですよ。危ないと思うんですけど、それが職人芸だったりする。そういったものを意味づけして本質を捉えられるようになっているといいかと思います。
デバイスの供給量ですよね。これはけっこう……どちらかというとGoogleさんに答えていただいたほうが正しいところもあるんですが。
及川:そうですね。じゃあ、Googleのせいにしておきましょう。
芳賀:いや、違います、違います(笑)。えーとですね、まずデバイス……。どこまで見ていくといいのかな。
まずヘッドセットがありますよね。ヘッドセットに、例えばモバイル端末をつける。ヘッドセットとモバイル端末にデータの通信として5Gが来る。デバイスのほうにH.265とかHEVCあたりの動画コーデックが入ってくる。そのコーデックをクラウド上で編集できる状態になっている。
それを落としてもつまらないだけの状況になっているのがあった上で、さらにクライアントで快適に動かして、そこのたまったヘッドセットデータのトラッキングデータを、もしかしたらクライアントで処理してからあげてもいいですし。そのままあげるかもしれないですけど。その一連のことができるようになるのは、そんな遠い未来じゃないと思いますね。2020年ぐらいにはいけると思うので。
今年の終わりぐらいからには、ヘッドセットもある程度「こういうの作ればいいんだ」がわかってきているので。あとはもう時間の問題。それこそInevitableな流れになっていると思います。
グーグル合同会社
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