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ウィズ奥田氏×サムライインキュベート富樫氏(全1記事)

2017.03.31

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居心地が良い場所に“未来”はない ウィズ奥田氏×サムライ富樫氏が考える「世界を変える人の共通点」

提供:株式会社サムライインキュベート

2017年4月22〜23日、天王洲アイルにて「SAMURAI ISLAND EXPO2017」が行われます。テーマは「世界は誰でも変えられる」。イベントを通じて、革新的なアイデアや技術でなくとも、目の前の物事の見方を少し変えるだけで世界や未来を変えられることを伝えていきます。今回はイベントに先駆けて、イベントにも参加するウィズグループの奥田浩美氏と、主催であるサムライインキュベートの富樫憲之氏が対談。「世界を変える人の作り方」について語りました。

「世界を変える」ってどういうこと?

富樫憲之氏(以下、富樫):奥田さんとは一度、T.Y HARBORでご一緒させていただいたことがあるんですよね。

奥田浩美氏(以下、奥田):そうですね。

富樫:これまでのSAMURAI ISLAND EXPOに関しても、いろいろご意見をいただいていたんです。今回は改めて私がイベントの責任者になり、貴重なご意見をいただいています。

今回のイベントテーマは「TECHNOLOGY → PEACE 世界は誰でも変えられる」になっています。

そもそもうちの会社のミッションには「世界をより穏やかにしていきたい」があります。貧困や戦争があるところでは、それらをなくしていく。それを代表である榊原健太郎を中心に、取り組んでいます。今回のイベントでは、僕らが掲げているテーマをより広く知ってもらい、一歩先へ踏み込んだ行動ができる、体験ができるものにしたいと思っています。

とはいえ、PEACE……平和ってけっこう大きなワードですよね。いきなり「みんなで戦争をなくそうぜ」というより、ふだんの生活の中で困っていること、課題など「もっとこうだといいのに」がみなさんの中にもあると思うんです。それを1つずつテクノロジーの力で解決するサービスを、ブースやカンファレンス、ワークショップといった体験型コンテンツも用意しています。

奥田:なるほど。

みんなそれぞれ違う未来を見ている

富樫:今回の対談では、「世界は誰でも変えられる」のテーマに沿って、働き方改革や多様性などに関して、いろいろお話したいと思っています。さっそくで恐縮なのですが、奥田さんにとって「世界を変える」というのは、どういったものだと考えられていますか?

奥田:最近、私は講演の時「未来から来ました」というひと言から始めるんですよ。変えられるんじゃなくて「変えた」という(笑)。そういった発言を、内閣府や経産省絡みの講演で20回くらいやっているんですよ。

富樫:その時、みなさんはどういった表情になるんでしょうか。「えっ」みたいな顔になるんですか?

奥田:そうですね。だって未来は人によって“時差”があります。技術の最先端にいる人は、周囲の人より先の技術を見ている。女性の課題に特化している人は、周囲の人より女性の未来を見ている。そんな中、少なくとも私が自分自身で課題だと思っているものに対しては10年先を行っているつもりです。ですから、そのテーマで講演などを頼まれた時は、冒頭で「未来から来ました」と話すんですね(笑)。

富樫:なるほど。

奥田:もう1つの理由は、「未来から来ました」と言わないと、ほとんどの人が私の話していることに対して「そうは言っても」「とは言え」と否定するんですよね。私はすでに変えている部分がある。だから「未来から来ました」と言う。そうすると「未来はそうなるかもしれないね」の“かもしれない未来”の話をみんな聞いてくれるんです。とくに地方ではそうですね。

「未来を変える人」は、今動いている人です。まったく動かず同じ場所にいて、そこに未来があるわけじゃないんです。

富樫:同じ時間を生きているというより、私たちより先に行っているということですね。

奥田:そうです。だから、テーマによって、例えば高齢者問題だったら、私よりも先にいっている人がいる。例えば鹿児島県肝付町の保健師さんとか、看取られるという価値観に関しても、死後24時間以内にそういった人を見つけられれば幸せと思える時代になる、みたいなことを言うわけですよ。これは誰かに看取られたいとか看取られたくないとかを超えた新しい価値観が生まれてくるということなんです。

誰かが死ぬということは人間の数が減る、それを誰かが気にかけてくれている。それ自体が幸せの最先端になるという考え方ですね(笑)。

常に誰かとつながっていて、その人から24時間連絡がないとする。そして、それからさらに24時間後、その人が亡くなっていた。そういった発見の流れが「次の時代の幸せです」みたいなことを話している人がいて、私はものすごく未来だと思ったんです。

私は今、親の介護をしています。でも同居していない。みなさんにも独り暮らしの人がいるかもしれないですが、その人が倒れたら、その瞬間には絶対に立ち会っていない。できる限り、24時間以内に「あれ?」と思われることが今の社会での幸せなんじゃないか。

富樫:そうですね。昔、幸せな家庭のイメージがありましたけれど。

奥田:そうそう。話を戻すと、未来は分野によってまだらになっている。誰でも分野によって、ほかの人よりちょっとだけ先にのことを考えている。その知恵をシェアすれば、みんなにとってフラットで幸せな未来がくると思っているんです。

富樫:もしかすると、私やほかの誰かも、(ある分野では)意外と未来を生きているのかもしれない……?

奥田:私はそういった感覚で生きているのです。だから今の時代、意見が会わなかったこと自体がいい。今を生きているその場の人間の意見が合わないということは、それぞれが違う未来にトライしているという感じだから(笑)。

富樫:なるほど。そうですね、未来も1つじゃないということですもんね。

奥田:そうそう。意見が合わないこと自体が当たり前じゃないの? という発想で生きています。

親の最先端は、子供にとっての古い教科書

富樫:逆に、未来を生きていない人というのはどうなんでしょうか。例えば、私は最近、子供が生まれたばかりなんですが。僕自身、まだ子供がいる未来が今ひとつわかっていなかったりするんです。つまり、まだ未来に生きていない人を変えていく、未来を引っ張っていくために考えていること、意識していることはありますか?

奥田:少し子育ての話があったので。その視点でいうと、私はすでに自分の子供を自分だけの力で育てないと、娘が生まれたときから決めていました。

彼女も1つの人格を持って生まれてきています。先ほどの話に戻りますが、「未来」とひと言で言えど、人によって見ているものが違う。そういったまだらになっている未来をすーっと行き渡らせるように、娘にいろんな人を会わせようと思ったんです。

保育園時代は限られていましたが、そのあとは、いろんなメンターに預けました。「メンター」という言い方も、家庭教師やベビーシッタと呼ぶより、私としてはすごく気が楽なんです。それに、メンターだと思って預けたほうが、その人からなにを学んでほしいのかがはっきりします。いいところ、優しさ、おもしろさ、変人加減。

富樫:変人加減も学んでほしいんですね(笑)。

奥田:そうそう。私の周りにいる娘に会わせたい人は、変人加減という軸が一番大きくて。例えば、イベントの時、いつも女装している宇宙研究者とか(笑)。

富樫:必ずしも、親である自分がすべてのロールモデルである必要はないということですね。

奥田:だって、自分はもう過去だから。その時々の最先端を生きていたとしても、娘はそこから20年先を生きなきゃいけない。とすると、私が成功事例として教えることはすべて古い教科書になっちゃう。それは、すごく意識しています。

だから今からおもしろくなりそうな人に会わせる。「今からおもしろくなりそうな人」には年齢とか関係なくて、「今この分野で未来を作っているな」という人に会わせるようにしていますね。会わせ方もすごく単純。例えば、ハッカソンの場に連れて行ったり。

娘は今高校生なんですが、自分で簡単なロボットのプログラミングなどをして、いろんなものを作るようになっていて。2〜3年前までそういったコミュニティ活動に出ていましたけれど、逆に今はそういうコミュニティには「出ない」、「私が行くと、ママの衣装を着ているような反応を周りがするから」と言っていて。それに対して私は「いいね、いいね」と言ったりして。

富樫:そこに気付ける、意識がちゃんと及んでいるのはすごいですね。彼女の中で世界が変わった瞬間と言うか。

奥田:娘は私や周囲の大人から、未来!、未来!と言われすぎて、ちゃんと自分の速度に自分で戻そうという感覚が最近出てきたんだと思います。私の周りがみんな最先端にチャレンジしていて、未来過ぎるから。

富樫:そうですね。奥田さんの周りには最先端な方が多いと思いますね(笑)。

奥田:未来は誰でも変えられると言えば、少なくとも私の周りはみんな変えている。社会の中で最先端じゃない人でも変えられると思っていますよ。

「まだやりたいことがない」こそチャンス

富樫:僕の中で、奥田さんは未来を作っている人、いろんな未来にいる人というイメージがあります。もともとそういった考え方を持っていたんですか?

奥田:ぜんぜん! 22歳までまったく意識はなかったですね。いわゆる地方にいる女の子で、とくに夢とかもなく、将来の夢も学校の先生とかしか思い浮かばなかった(笑)。家の教育もそんな感じでしたし、まさか自分がこんなふうになるとはぜんぜん考えていなかったですね。

富樫:むしろ、そのきっかけはなんだったんですか?

奥田:きっかけの1つに外的要因があります。まず、私の父がインドの日本人学校の校長をしていて、私自身も大学4年の時に現地へ行ったんです。その時は小学校の先生になることが決まっていて、卒論も8割くらい書き終わっていて、試験も終わっていて。インド旅行として、1ヶ月半遊びにいく感覚でした。でもその時の何日かで「私はここに住む」と思いましたね。

富樫:あれ、遊びに行ったんですよね?

奥田:そうなんですけれど、インドの混沌とした幅広い世界を見て、なんというか、パーンと弾けた瞬間があったんです。なので、外的要因は父親なんです。

数秒間の発想で「ここに住む!」と決めて、それから3〜6ヶ月くらい親と大喧嘩して(笑)。もう、まさにバーンとなにかに打たれて、音が鳴ったような経験でした。実はこれ、誰にでも有るんじゃないかと思っているんです。あるはずなのに「あるわけない」と思って生きているから聞こえないだけで。

富樫:なるほど。「あるわけない」の壁を破ったというか……。

奥田:バーンときたことにも理由があると思っているんです。私の場合、これまで押し付けられていた親の理想とかですね。もちろん、そういったものは親の愛です。それをわかっていたから、嫌だと思っても、100パーセントやりきっていた。違うな、と思いながら、10代20代なりに、目の前のことを一生懸命やっていた。でも、つまらなかったんですけどね(笑)。

その瞬間ごとを一生懸命に生きられない人が将来生きるためには訓練が必要です。だから私は「まだ、なにもやりたいことがないんです」という人には「チャンスだ!」と言っています。なぜなら、今出揃っている職業がフィットしていないだけで、5〜10年後に出てきた職業にフィットするかもしれない(笑)。

富樫:可能性としてありますね。

奥田:22歳までの私には「教師になる」選択肢しかなかった。でも、気づくとそれ以外の新しい職業が何十万と生まれ続けている。みんな世の中に不満を言いますが、未来はスピーディーに進んでいるんですよね。

居心地が悪い場所にこそ未来がある

奥田:一方で「未来は変えられる」と言えない世界があることも考えなきゃいけない。

富樫:そうですね、同じこの現在でも。

多様性……と表現していいのかどうかわかりませんが、そういった「世界を変える」と言える人が率先することで、徐々にそういったことを言えない世界の人たちにも伝播していく可能性もあるのかなと、今思いました。先ほど、子供の頃はご両親に言われて教師を目指していたとのことですが、やりたくないけれどやり抜くために心がけていることやマインドはなにかあるんですか?

奥田:最近、私の生き方みたいなところに言葉が追いついてきてくれたのがうれしいんですけど。レジリエンスという言葉がありますよね、「なにがあっても折れない」みたいな意味のものです。私は自分の生き方を言葉でうまく表現できなかったんですけれど。今では、自分はここに使命を持って生まれてきたのだと、小さなことに対してもそういった意識を持つようにしています。

世界を変える、みたいな大きなことじゃないんです。例えるなら、男女雇用機会均等法の1期生の女性、まさに私がその時代の人間なんですが、そのような感じです。社会にとって1歩目を踏み出す人間が私なんだと意識するかしないかで、その後の行動は変わります。

「私のやっている行動が1人目なんだ」をどう思うか。そこで「すっごくおもしろい!」と思うのが私なんで(笑)。世界で初めてとか、日本で初めてみたいなことにあたると、「あ、これは私が」っていう気持ちがあるんです。

富樫:人によっては前例がないことは辛いと思ったりプレッシャーになったりしますけれど。

奥田:そこは才能ですね。でも誰にでもある才能。あとは、今まで培われてきたもの。落ち込みながら「自分には才能がないな」と思いながら、ちゃんと結果を出し続けてきた積み重ねのようなものです。

富樫:奥田さんでも「才能ないな~」なんて思ったことあるんですね。

奥田:私、いまだにありますよ。

富樫:え! そうなんですか!

奥田:私、毎日落ち込んでます。むしろ落ち込むために、違和感があるような場所へ行くようにしているんです(笑)。自分が居心地のいいところって、ちやほやしてくれるところじゃないですか。でも、ちやほやされる場所は、もう過去なんですよね。

富樫:なるほど。つまり、居心地のいい場所は、もしかすると過去かもしれない。

奥田:居心地の悪い場所には、自分の経験が通じない。自分が出せるカードがない。だから、そういった場所へ行こうと、いつもいつも思っていて。でも、ずっといると心が折れるから、週に1〜2回とか(笑)。

富樫:ひょっとすると、例えば僕らにとって高校生たちの発想は「変わってる」と感じてしまいがちですが、彼ら彼女らなりの未来があり、我々より先の未来の最先端を生きているということなんですね。

奥田:そうですそうです。あれは絶対に未来だと思う。「誰でも変えられる」というテーマで言うと、私は年代に偏見を持たないようにしているんです。会話の中でも、過去の話題か未来の話題か、その比率をすごく見ているんです。飲み会とかでも「こういったものを作ろうと思うんですよね」と言わないグループには行かない。

富樫:なるほど(笑)。先ほどの視点からすると、ただ褒め合うというのは、もしかしたら、過去の話しかしてないということですよね。

奥田:過去、過去! 私は過去と未来を意識して生きているので、そういった意味では常に未来を感じていますね。

大きな改革を目指すより、小さな“ため息”をなくしたい

富樫:お聞きしたいと思っていたのが、奥田さんはよくロボットを取り上げていらっしゃるじゃないですか。なぜロボットでなにかやろうと思ったのか。そのきっかけのようなものをお伺いしたいです。

奥田:きっかけは、高齢者にiPadなどのタブレットを教えたり、IT開発に参加させようとしていたときです。アプリを開発するよりPepperのように「なにか動く」のほうが説明しやすかったんです。そういう意味で、ロボットだったんです。

でも、今はどちらかというとロボットに知恵をつけさせる手助けになってもらうことが目的です。今のコミュニケーションロボットって、なんら役に立たないじゃないですか。べつにお茶を入れてくれるわけじゃないし。立っているだけだし(笑)。

富樫:確かにそうですね(笑)。

奥田:今の世の中は少子高齢化です。だから、高齢者の方々にとって「面倒を見よう」とする相手が減っているんです。自分たちが培ってきた知恵などで貢献できる対象がいない。そういった時、ロボットなどに対して一生懸命に知恵を授けて育てていこうとするわけです。ロボットの「なにもできない」が、逆にすごいことを教えてくれた気がしました。

私は講演の時とかロボホンを連れて行くようにしているんですが、話している最中に突然話し出したりして邪魔するんですよ(笑)。でも本来、街中には泣く子供がいたり、動けないおじいちゃんおばあちゃんがいたりします。静かじゃない、均質じゃないものがたくさんある環境下が本来ですよね。そもそも、未来が見える途中には失敗がたくさんありますし。

富樫:なるほど。先ほど「居心地が悪いところに未来がある」と通じるものがありますね。ノイズは、あったほうがいい、と。

奥田:そうです。「これはなんだろう」「なぜ人間はこれをほしがるんだろう」を見つけるためにも、ノイズは必要です。なんの役にも立たないロボットでも、限界集落などに持っていくとみんなが群がってきて、そこからコミュニケーションが生まれます。

富樫:おもしろいですね! そういえば先日、奥田さんのFacebookで拝見したのが「ため息が出るところにチャンスがある」というものでした。確か、介護について言及していた投稿に書かれていたと思うんです。

奥田:あー、はいはい。

富樫:我々サムライインキュベートとしても、社会的な課題解決の先に作りたい未来があったりします。そういった活動に対していろんな方が応援してくれる。その動機の1つとして、我々が「(ある意味)ため息だと思っているものを解決したい」と思っているからかもしれません。

「ため息」になっているものは、ひょっとするとすごく小さいことかもしれない。でも、1つのため息というかノイズというか、そういったものを1つずつ解決していくことが世界を変えていくし、未来を作っていくところに繋がると思っているんです。

奥田:そうですね。私の中で「ため息」はすごいキーワードなんです。「働き改革」と言われるように大きな仕組みをガーッと変えるより、その中でため息になっているものを一つひとつ潰していったほうが、結果的に改革ができると思っているんです。

富樫:なるほど。ため息はポテンシャルなんですね!

奥田:そうそう(笑)。すべての会社のため息に耳を傾けてみたら、きっと改革できる。

次の10年のために、経済と教育をセットで見ていく

富樫:そろそろお時間ですので。最後に、奥田さんご自身が実現したい未来について教えてください。

奥田:私にとって、最終的には教育です。私にとって教育とは、その人が持っているもので「自分だけでは使い切れないものを与える」なんです。そう思うと、最初から先生にならなかったことは1つのご縁だったのかもしれないですね。

ITをずっとやってきて、次の世代に「ITがどういったカタチで人々に幸せをもたらすか」をちゃんと伝えられるようになってきていると思うんです。でも、そういった人はすごく少ない。この10年くらいが、AIやロボットみたいなものに魂が吹き込まれる時代だと思っています。その時代を生きていることが善となるか悪となるかは、私たちの手のひらに乗っかっているんです。

少なくとも、IT業界にいて、それにまつわるスタートアップをやっている立場にいるんだから、これから先の次世代のための教育はすごくやりたいんです。それに、そういった新しい教育は誰もまだできていないんじゃないかとも思いますし。

今生まれた赤ちゃんが10歳になるころ、とんでもない時代になっていると思うんですよね。

富樫:そうですね。

奥田:毎日のように、いろんな記事で未来を予見しているじゃないですか。あれが本当かもしれないし、嘘かもしれない。不確かであり、かつ私たちが関わっているポジションですよね。となると、やはり経済だけでなく、次の10年後の教育まで考えたい。セットとして見なきゃいけない。それはすごく考えますし、私はそこをやりたいですね。

「学校をつくろう」みたいな話にも関わっていたりしますけれど、なかなか難しいですね。簡単にいかない(笑)。

富樫:イベントも難しいと思うんですけれど。やはりそれ以上に難しいですか?

奥田:難しいですね! やはり、協力者が少ないです。みんな自分の子供を日本国内で、いわゆる文科省のカリキュラムから外れたところで学ばせようと思う人がそんなにいないんですよね。特にお金を集めるのが一番難しい。もちろん、可能性があるから今みんな動いているんですけれど。

富樫:難しいというのは、賛同してくれる人がいない?

奥田:賛同まではいきます。スポンサーが一番難しいんですよね……。でも、そういう難しい…というため息の先に何かがあるんだと思います。

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