2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
B.LEAGUEが挑むスポーツビジネスの変革(全1記事)
提供:株式会社ユーザーローカル
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葦原一正氏(以下、葦原):みなさん、こんにちは。ふだんご協力・ご支援いただいているユーザーローカル様、基調講演というすばらしい機会にお招きいただいて、誠にありがとうございます。そしてみなさま、お忙しいなかご聴講いただき、ありがとうございます。
1年間の準備期間を経て、約半年前、(B.LEAGUE)開幕しました。私自身、それほど話すのが得意なほうでもないですし、マーケティング、とくにデジタルマーケティングの専門家ではありませんが、この1年半考えたこと、そして今起きていることを、なるべく丁寧に、そして誠心誠意お話しさせていただこうと思っていますので、短い時間ですが、おつきあいのほどよろしくお願い申し上げます。
まず、自己紹介させていただきます。私は葦原と申します。プロ野球で約7年ぐらいビジネスをやっておりました。1年半前、縁あって「バスケの世界に来てみないか?」ということで、いまここにいます。
学生時代は、早稲田の理工学研究科というところでマーケティングサイエンスをやっておりました。統計とかデータが大好きで、多変量解析とかコンジョイント分析を使ったり、共分散構造分析など、マーケティングデータからどんな示唆が得られるかを提供している……ふりをしていました(笑)。
統計やデータが好きだったのは単純で、数学が好きで、それを「世の中に役立てたい」という思いがありました。学生時代からスポーツの世界に行きたかったので、「スポーツの世界で『データ』を活用する時代が来ないかな」と思いながら過ごしていました。
さて、今日お話しする内容は3点です。1つ目が、「B.LEAGUE」についてです。世の中の認知率は60パーセントぐらい。10人中4人はご存知ない方なので、まずは「B.LEAGUEってなんですか?」という話。2つ目は、B.LEAGUEの事業戦略についてのポイントを。最後に、B.LEAGUEが考えるデジタルマーケティングについてお話させていただきます。
まず1つめ、B.LEAGUEとは、日本の男子のプロバスケットボールリーグのことです。昨年の9月に野球、サッカーに続く第3の団体競技プロスポーツとして開幕しました。その前は企業チーム主体のNBLと、プロチームだけで構成されるbjリーグと国内に2つの男子トップリーグが存在していました。
これを知った国際バスケットボール連盟(FIBA)が、「国内に2つもリーグがあるのはいかがなものか」と、数年前から統合をうながしていましたが、分裂状態が解消されなかったので日本は男子だけでなく女子も含め、すべての国際試合の出場を無期限で禁じる、という厳しい処分を受けました。
そこにJリーグを立ち上げた川淵三郎さんが登場し、わずか10ヶ月で2リーグを1つに。その功績が認められ国際試合の出場停止処分が解除され、昨年9月に「日本唯一」の男子トップリーグが誕生しました。それがBリーグです。
平たく言うと、外圧と川淵の強烈なリーダーシップで、スポーツ界から見ると奇跡的に1つになったという状況です。その1つになったタイミングで私が入り、準備し開幕を迎えた、ということになります。
結果的に2つのリーグが1つになりましたが、統合ではなくて、あくまでも新規創設という考え方でやっています。つまり、従来の考え方は1回すべてリセットして、ゼロから物事を作り上げようと。
人事に関しても、両リーグから来てしまうと、会社の統合と同じで、たすきがけ人事になりがちなので、基本的に新規採用スタッフです。
もともとサッカーは5年かけて準備していたのを、Bリーグは1年しかありませんでしたのでとにかくスピード感をもって進めてきました。そしてゼロから構築していきましょうというスタンスです。競技のルール、ビジネスの考え方、すべてゼロスクラッチでやってきました。
新リーグに込めた想いは3つあり、「世界に通用する選手やチームの輩出」「エンターテイメント性の追求」「夢のアリーナの実現」です。この中で一番重要なのは何かといったら、やはり「選手を強くしていく」ことです。
ステーキ屋さんでいくと、一番上(世界に通用する選手やチームの輩出)がステーキの肉で、2つ目(エンターテイメント性の追求)は横についているポテトで、3番目(夢のアリーナの実現)がお皿みたいなかたちです。3要素がすべて成り立って初めて商品になります。ですのでまずは選手を強くしていくことが一番重要と言い切っています。
Bリーグは全国各地に45のチームあります。これがどれぐらい多いかといえば、Jリーグは25年間かけて53チーム。Bリーグは初年度から45チームでスタートしてます。
選手認知度でいうと、NBAに行っていた田臥選手で認知率30パーセントくらい。そのほかの選手は、1パーセント2パーセントなので……みなさんご存じないですよね。
Jリーグと一番大きく違うのが、Jリーグが立ち上がった当時は、カズがいて、ラモスがいて、武田がいて、有名な選手がたくさんいました。
そのようなチームや選手が認知されてない中でどうマーケティングしていくか、基本的かつ大きな課題として1年目を取り組んできました。その中で意外と大事なのがメンタルだと思っています。
事務局で働くスタッフはもちろん、スポンサー様含め、各チームや選手にリーグとして1年間に1つだけ言い続けた言葉があります。その言葉が「BREAK THE BORDER」。「壁をぶっ壊せ」と。Basket BallのBに紐付けて、Bを多めに入れていますが(笑)。
既存の延長線上で物事を考えていたら、データに関するところだけではなく、物事すべてが縮小均衡になってしまうので、すべてにおいてとにかく破壊していこうということを常に発信し、今、ここに至っています。
開幕戦が昨年9月にありました。地上波では、フジテレビで祝日夜、ゴールデン放送していただきましたが、これも「BREAK THE BORDER」という位置づけでやっております。
世界で公式戦で初めて全面LEDコートを敷きつめてプレイしました。そのときの様子は、口でしゃべるよりも動画で見ていただいたほうが早いと思うので、流させていただきます。
(開幕戦の動画が流れる)
開幕戦は「アルバルク東京」というチームと、沖縄に「琉球ゴールデンキングスというチームがあって、それぞれ旧リーグの代表チーム同士が対戦しました。
さきほど申し上げたLEDコートは、最初の見積もりだと数億円と言われましたが、交渉に交渉を重ねて手が出せそうな金額に落ち着いてきたので採用しました。
LEDコートは、あらゆるものを床のコートに映し出したせるので、試合や演出と連動し今までにない、いままでにない非日常のエンターテイメント空間が提供できると考えたからです。
本来なら、B.LEAGUEにとっての歴史的な開幕戦なのでSNSのマーケティング広告や、中吊りなどあらゆるPRをしたかったのですが、予算は限られているので広く薄くではなく、ここに一点集中してお金を投下しました。LEDコートをやるのは広告宣伝です、という位置づけです。
結果的に予想以上の反響もあり、後ほどご紹介させていただきますが、SNS上でも拡散され、世の中に広める、という意味においては、思い切ってイベントに投資したことは結果的にはよかったと思っています。
トップパートナー(スポンサー)のソフトバンク様とも連携しました。かざすだけのドリンクオーダーをはじめ、今までのアナログなスポーツ界にはなかったことにも次々にトライしたりしています。
あとは、各チームの公式サイトもフォーマットを統一しました。今まではバラバラ……カッコイイサイトもあればごちゃごちゃして見にくいサイトもあり、お客さまが情報を探すのに時間がかかってしまう。そこで全チーム同じフォーマットで公式サイトを立ち上げました。この試みは国内プロスポーツ初です。
今回はデジタルマーケティングの話なので割愛しますが、さきほどのお話以外にも国内プロスポーツ初のこと、いろいろやっています。
1年半前、私がB.LEAGUEに入った頃、次からお話しする4枚のチャートを最初、初期分析として見ておりました。
世界で一番盛んなスポーツは、サッカーとおっしゃる方が多いのですが、実はバスケットだったりします。競技者人口でいうとサッカーが2.6億人で、バスケが4.5億人。国内でもバスケをされている方は多くて、国内の競技者登録人口はサッカーが96万人で、バスケが63万人です。
なぜこんなに多いのかというと、サッカーは男の子だけしかやらないですけれども、バスケは男女両方ともやるので、倍近い数字になります。サッカーだと9割方は男子ですけど、バスケは男女半々で、実は男女両方がやっているまれなスポーツです。
この数字を見たとき、ポテンシャルは大きいと思いました。
次がほかのデータも加えたものです。競技者数はサッカーの60パーセントにも関わらず、来場意向者「サッカーを見てみたい」という人は推計で1,500万人いるのに対して、バスケは700万人と約半分もいます。
潜在的にはもうたぶんサッカーの0.5掛けぐらいあるはずなのに、じゃあ顕在化しているかというと、右データのとおり、市場規模や入場者数はどちらも10分の1。これをみたときに最初に「根本的におかしい」と思いました。
ちなみに、このデータをソフトバンクの経営陣がご覧いただいていたようで、これがキラーチャートになったようで、「バスケが来るだろう」ということで投資いただきました。
なので、まずコツコツちゃんとお客さんと向き合っていれば、確実にサッカーの0.5掛けのところは数年以内にいくだろうと踏んでいます。
また野球・サッカーはM3・F3層が顧客層ですが、観戦意向者のデータを見るとバスケは年配の方は興味がないようで、このあたりに大きなポテンシャルを感じました。ですのでB.LEAGUEとしては思い切って若い人をターゲットとしてやっていこうというところが話し合われてきました。
さらに、ペルソナ的なものも調べてみました。野球は1人観戦の方が多いのですが、バスケは違って集団観戦したいという方が多かったり。あと、家にいるよりもお出かけ好き。テレビはあまり見なくて、どちらかというとモバイルを見ています、雑誌は見ていますという方が多かったです。
情報も、収集するというより、いろいろな人にシェアしたいという方が多いということがわかって、こういう人たちをターゲットにしていくにはどういった設計をしていくかを考えてました。
基本的な事業戦略はいくつかあるんですけど、2つあげろといったら、もうこの2つでずっと位置づけております。
1つは、デジタルを活用しまくるしかないと。
当然、テレビ・新聞等で取り上げてもらうのもありがたいですけど、まだまだコンテンツバリューもないので、とにかくデジタルを中心にすべて物事を考えていこうと。
2つ目は、野球・サッカーのビジネス上の根本的な課題というのは、チームとリーグ、さらにその上にある協会と一体となって経営できていないところではかなと感じています。そのあたりをバスケは、協会、リーグ、クラブの権益を統合していこうと。
とくに重要だと思っているのが、このチャートです。とにかくデータを集めないとすべてが始ままりません。
今までのスポーツ界といいますと「誰がチケットを買って、それが本当に来ているのか」とか。もしくは、来たAさんがどのグッズを買っているかというのは、データの紐付きがなく把握してないチームがほとんど。
この10年、パ・リーグが盛り上がっています。私から見ると、入場者数が劇的に増えたというよりも、データベースをきれいにした10年だと思っています。
ステップ2にある通り、データベースを全部つなげ、チーム同士で情報交換することで入場者数増、客単価アップし……と、パ・リーグはこの10年で大きく変わったと思っています。
B.LEAGUEではどうするかというと、ステップ2でももの足りないなと思っていました。最初に掲げたのが、もう「全チームデータを統合しましょう」と。各チームでバラバラにあるものを使っていてもやはり非効率なので、B.LEAGUEでプラットフォームを提供するので、各クラブのシステムはいったん横置きにさせてくださいと。
なので、Aさんが東京の試合を見に行き、翌週アウェイの試合で沖縄に行っても、動向がわかるようになっております。
今後、我々がやりたいのはステップ4からステップ5です。ステップ4というのは、「協会事業と連携」と書いていますが、プロのチームだけで共有しててもしょうがない。日本代表なら日本代表戦、もしくはウィンターカップといって高校バスケ、要はアマチュアも。協会がもっているもの含めてプラットフォームを統一すればいいんじゃないかという考え方です。それをここから1~2年かけて準備していこうと思っています。
これは世界的に見ても一番初めての取り組みだと思います。いずれスポーツを見ている人たちだけではなくて、スポーツをやっている人、競技者ともデータベースを繋げたいと思っています。
チケットは、さきほど申し上げたようにB.LEAGUEチケットというのがあります。突貫で作ったので、ユーザーインターフェースなどさまざまなご意見が寄せられていますが、チケットをネット上で買っていただければ、ペーパーレスでそのままアリーナに来ていただき、電子スタンプで入場いただけるような仕組みになっています。
一度使ったお客様は使い続けてくださるので、1回使ってもらうためにどこまで我々がフォローするかというのが、今、大きな課題になっています。
データベースを取っている理由はもう1つあります。1つは、データベースを取れば、当然単価、ARPUは上がっていくと思うんですけれども、もう1つの狙いとしては、データがたくさん溜まるとスポンサー様にも興味を持っていただけます。
私もデータ好きで、データいじってしまって、クロス分析して、いい傾向を見つけたら「やったー!」と喜んでしまうのですが、でも最近は違うなと思っていて。
データを見る、ということよりも、基本的なビジョンや想いというのが先にないとダメだなと。今まで野球・サッカー界の暗黙知があって。「スポーツをやっている人と見ている人はターゲットは別」ということをみんな言っていました。
データを見ていても実際そうでした。私はベイスターズで働いておりましたが、外野スタンド、ライトスタンドに行って「高校球児だった人何人いますか?」と聞くと、ほとんどいないです。
でも、B.LEAGUEは逆の考え方をやっていて、スポーツをやっている人はいずれ見に来てほしい。やっていたら「プロのプレーが見てみたい」となるはずなので。プロのプレーを見たら、今度は「じゃあ自分でもやってみたい」みたいな、見る人とやる人の好循環をいかに作っていくかが、スポーツコンテンツホルダーとしての使命だと思って、ずっと「データとは違うけど、やる」と言い続けていました。
言い続けていると不思議なもので、いつの間にか、実は競技者と観戦者ってけっこうターゲットが近づいてくるというデータも出始めていたりします。
つまり、なんとなくの思い込みとか、なんとなくボトムアップで分析するのではなく、データを扱うときは、最初の「こうあるべき」という想いが大事だと思っています。データに流されないように、現場と進めています。
権益の統合は、先ほど申し上げたとおり、Jリーグが盛り上がったのは、リーグとクラブが一体化して進んだところにポイントがあって、放送権やスポンサー様も、協会とリーグと一緒にやっていくというところが大事だったりします。世界的なスポーツビジネスというのはこちらに動きつつあるので、こういう考え方でやっています。
B.LEAGUEが考えるデジタルマーケティングです。
開幕してまだ3ヵ月なので、特段「こんなすごいことがありました」みたいな説明ができるものがあるわけではないんですけれども、いくつかご紹介させていただこうと思っています。
開幕戦を9月22日に行いましたが、先ほど申し上げたとおり、地上波ではフジテレビ様で行い、NHK(BS1)、そしてスポーツに特化したインターネットの配信を行っているスポナビライブ、LINE LIVEに中継していただきました。
M3・F3の方々がテレビを見て、若い人がネットで見ると思っていたので、マルチチャンネルでと考えたからです。
結果、フジテレビの視聴率に、ほか各デバイス視聴者を合計すると8~10%相当の視聴率効果があったのではと見ています。テレビに関しては、野球・サッカーと比べ12歳以下の男女、M1層(20~34歳の男性)に多く観られていたことがわかりました。結果的には、スマホもテレビも若者が見ていたという状況でした。
もっと驚いたのが、試合終了後、夜9時のリアルタイム検索見たら、Yahoo!のトレンド検索ランキングで見ると、20ワード中19ワードがバスケで独占されていました。テレビで見ながら、わからない言葉があるんでしょうね。「ダンク」って調べてみたりとか。「ダンクをそもそも知らないんだ」というのはちょっと驚きではありますが。チーム名とか。選手名だったりテレビを見ながらスマホで調べているんだなと。
そしてこのあとなにが起きたかというと、夜9時から夜12時までのチケットが、今まで売ったチケットの倍以上売れました。そのままB.LEAGUEチケットのサイトに流れ込んでみなさん買われているんです。
要は、公式戦初採用のLEDコートをフックにテレビに乗っけて、テレビを見ながらスマホいじって、スマホをいじりながら検索しながら、チケットを買う。そこまで深く計算したわけじゃないですけど、そういう流れが起きています。
スポーツ界は、まだまだほかの産業に比べると遅れをとっている部分は多々あります。海外に目向けると、先進的な取り組みをしている団体がたくさんあります。たとえばNBA。
今日、もしよかったら覚えていただければと思いますが、NBAに「TMBO」という組織があります。「Team Marketing & Business Operations」の頭文字をとってます。
なにをやっているかというと、ひたすらデータマーケティングをやっているセクションです。各チームのデータを集めて分析し、チームにフィードバックしています。
当たり前の話ではありますが、データって集めていても、集めるだけ集めて分析できない、活用できないというのは、よく聞く話です。
この1年、ひたすらNBAに話を聞いて、どんなことをやっているかとか、情報交換というか、むしろ教えてもらっているばかりですが……聞きまくってるんですけど。彼らがやっていることというのは、データを集めて各チームにフィードバックします、が前提で、たまに各チームを集めてワークショップを行い、情報交換している。
「なんでそんなに成功してるんですか?」と聞くと、「2つあります」と。その1つが「人材」だそうです。
10年前ぐらい、チケットがどうしても売れず、きちんと分析しなければということで立ち上がった組織で。最初はMBAホルダーなど、ハイスペック人材を集めて運営していたそうです。ただやはり現場感がわからないので、資料はきれい。でも落としどころがズレているとか、現場と肌感覚が違うようで、うまく回らなかった。
その後、各チームのチケットのスペシャリストをヘッドハンティングし、彼らに分析させたそうです。それでうまく回ったかというと、現場感はあるんだけど、示唆の出し方とかまとめ方とかうまく回らなかった。
そのような経緯もあり今はハイブリッドでやっているそうです。要は、MBA側人材とチーム出身者を一緒にして、仮説はとにかく現場から。それを分析するのがMBA側人材。というフォーメーションでやっているということです。
B.LEAGUEも、データがたくさん入ってくるので、こういったコンサルティングの組織というのを結成しようとしています。外資系コンサルティングファームだった人たちに来てもらったり、プロ野球・サッカーのチケットオペレーションで実績を持っている人をヘッドハンティングをし、そうした組織を形成して、今年から本格的に動き出していく予定です。
データは溜めるだけではなく使うほうが大事なので、使うときの人材配置は、仮説を出せる人と分析できる人を両方囲い込んでいこうと思ってます。
もう1つ、キーサクセスファクターなのは、TMBOチーム、みんなから言われたのが「トップのハイコミットメント」でした。アダム・シルバー(Adam Silver)というNBAのコミュッショナーがいるんですが、彼は常に「TMBOでデータを回してデータマーケティングをやっていこう」とあらゆるところで言っています。これがほかのスポーツ団体と大きく違うところ、と言ってました。
なので、我々は今、チェアマンを筆頭に、とにかくデータを使ってやっていく、を提唱して、各チームと進めています。
B.LEAGUEはまだ立ちあがって3、4ヵ月で、赤ちゃんでいうと言葉もしゃべれない状況です。世界的なスポーツビジネスをしっかり捉え、大きな市場を作っていくと同時に、志を大事にして、観戦する人を増やしていかないといけない。そして、競技者も。
そういう正の循環を作るようなところをきっちりやっていき、日本スポーツ界を大きく変えていく一助になっていければいいなと、今、考えております。
短い時間ではございましたが、B.LEAGUEで今考えているところをお話しさせていただきました。ご清聴、誠にありがとうございました。
(会場拍手)
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