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大規模ネットサービスインフラを支えるエンジニアたちの夜談(よだん)編(全2記事)

2017.01.19

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IT業界全体への貢献を見据えて--現場のエンジニアが語る、リクルートだからこそできること

提供:株式会社リクルートテクノロジーズ

リクルートテクノロジーズ主催のITエンジニアのスキルアップ・キャリア形成のための勉強会「RECRUIT Technologies NIGHT」。複数回にわたり、リクルートのエンジニア環境やリアルな技術開発・運用について解説します。第1回のテーマは、ネットインフラ領域。これまで多数の大規模インフラ構築や仮想化案件を手掛けてきた高岡将氏と、リクルートテクノロジーズでインフラを担当する日下部貴章氏、宮崎幸恵氏が登壇し、現場からみたリクルートのエンジニアと働く環境について語りました。

リクルートのWebを支える「RAFTEL」とは?

日下部貴章氏(以下、日下部):お疲れさまです。日下部と申します。よろしくお願いいたします。

まずは本について、少し紹介だけしておきますと、『DevOps導入指南』という本の執筆に関わらせていただきました。

キャリアに関してですが、2010年に新卒入社したのが創立2年も経っていない小さいIT企業でした。アプリからインフラ、あとはコンサルティングまで、というなんでも屋みたいなIT企業ですね。よくあるITのベンチャー企業みたいなところを想像していただければと思います。

そこから、アプリやインフラとジャンルを問わず仕事をしてきましたが、2011年頃に、Webデザイン系のセンスがなさすぎて「お前が作るWebは気持ち悪い」と言われ、そこからインフラの道に進むことを決めました。

(一同笑)

2014年、もう少し大きなことをやってみたいということや、会社単位にとらわれずにIT業界へ貢献していくことを目標に、リクルートテクノロジーズに入社することになり、今までずっとオンプレ系の業務を担当しています。

もう既に話には登場していますが、リクルートのオンプレ環境である「RAFTELとは何か?」についてご紹介できればと思います。

2007年まで左下にあるとおり、「じゃらん」「リクナビ」などなど4つのデータセンターの領域ごとに分かれていたところを1つに統合をして、それを「RAFTEL」と呼んでいました。

今でも「RAFTEL改」と称するバージョンアップを重ねるなど、進化し続けていますが、その当時からずっとデータセンターは変わらず今に至ります。

外部向け資料としては、SlideShareなどで「リクルートのWebサービスを支えるRAFTEL」と検索していただくと見ることができます。そこではもう少し具体的な「こういう構成になっている」というところにも触れていますので、気になる方はご覧いただければと思います。

ここから今の業務内容についてお伝えします。リクルートライフスタイルという事業会社の中に存在するインフラチームと協力しながら、新しいインフラ開発のサイクルを確立していこうとしています。

最近の言い方ですと、DevOpsやSREという言葉もありますが、リクルートテクノロジーズでは、チーム名自体にSR(site reliability)チーム、「サイト信頼性チーム」という呼び名がついています。

先ほど高岡からありましたように、最近までは長い間、エクセル文化も残っていました。ちょっとした小技があって、マクロがあって、などということが往々にしてありましたが、私たちがこのチームを立ち上げた時、まず「エクセルやめましょうか」ということで、それ以降は1枚ぐらいしかエクセルは利用していません。

あとはInfrastructure as Code化というところですね。自動化とも言えますが、インフラをコード化することで構成管理化する。今インフラとしてはどういう状況にあるのか、あるいは変更の管理といったところを、Gitなど、そういったところで管理し始めることによって、スピード感や、誰が何をしたという履歴を追えることによるセキュリティの向上など、色々な効果を見据えて推し進めています。

それから「継続的○○」ですね。インテグレーションだったりデプロイメントだったり、様々ある中で、まずはインテグレーションというところを徐々に進めています。

例えば、技術面でいうとAnsibleやServerspec、あとはJenkinsといったOSSの活用も絡めつつ、挑戦をしています。

あとは「自動化」「組織効率化」という部分です。担当している部署で「○○ as Code化」というものがかなり効いているので、そういったところを推し進めていますが、昔のエクセル文化が横行している部署にいきなり「as Code化」というのを推し進めても、それはただの異文化でしかないので、そういったところは、バランスを見定めつつ取り入れていって、徐々に進化させていこうとしています。

人やサービスや事業がかなり大きい企業でもあるので、良いものは選択し続けるんですけれども、あまり強制しすぎないということも気をつけています。

リクルートテクノロジーズの社風

続いて、働く環境というところですが、ここ2年ですごく大きく変わったと感じています。

私は2年前に入社しましたが、当時は例えば技術の話などを外部に公開するということもあまりなかったですし、IT業界の中で有名な方というのもあまりいなかったです。ブログや本の寄稿というのもあまり見受けられなかったのですが、だいたい2年ぐらい前から、「○○のコミッターをやっています」というような方がジョインすることが増えました。

「Recruit TECHNOLOGIES Members Blog」というITブログを弊社がやっていて、ここで技術を公開していたり、本の執筆に関わっている人もたくさん出てきていたりですとか、会社に閉じずに、IT業界全体に対して貢献できるようになってきたという実感がかなりあります。ですので、非常に大きなインフラ環境や、多くの人、組織と関われるというところも、かなり良さがあるのかなと思っています。

その反面、苦労していることもあります。やはり多くの人や組織が関わるので、「実はこの部署の検討が漏れてましたよね」とか、後になって「このフロー回らないですよ」と言われたりすることもあります。

それから、技術力のある有名人みたいな方と働くことは、プレッシャーでもあります。「え? こんなこともできないの?」というような少し生暖かい目で見られていると、僕はちょっと泣きそうになるんですけど、毎月1回はあります(笑)。

高岡:毎月1回(笑)。

日下部:あとは、勤怠や成果に関しては、ゆるそうに見えて実はしっかりしているというところでしょうか。入社していただくとわかるかと思います。

例えば、フルフレックスなので、午後出社などがしやすい反面、ちょっと働きすぎると「働き方を見直してみよう」といった声が様々な部署から飛んでくる。あとは「自分が、自分が」という人が多い。やはりリクルートとしては、実は「お前はどうしたい?」みたいな標語もあるほど全員で意識をしており、個人としての考えに目が行くことが多いですね。

なので、例えば宙に浮いた課題があったりすると、AさんBさんCさんが「俺やってきました」「私もやってきましたよ」「僕もやってきました」みたいなことが起こります。ダチョウ倶楽部だとだいたい最後の人に「どうぞどうぞ」と言うかもしれませんが、リクルートだとそうではなくて、「じゃあ誰の案が一番良いか」みたいな話になったりすることが多いと思います。これが良さでもあると思いますが。

あとはリクルートテクノロジーズならではというところをご紹介します。

もうすでに紹介しましたが、意外とリクルートテクノロジーズ所属の人の本はけっこう出ています。あとはコミッターの方がいたり、技術ブログ、あとは「Advent Calender」のようなことも定期的にやっていますので、やはりIT業界全体に貢献できてきているというところが良さだと思います。

私からは、以上です。

高岡:ありがとうございました。本を書いているとか、実は副業ができるという点については、この後、人事の方から改めてプレゼンがあるらしいので、そこに任そうかなと思っています。

今、うちの日下部さんから話があったように、良いところもあるし、大きいからこそ首が回らなくて、今苦しいところもたくさんあって。採用活動を行っていますが、もうどうにもならなくなっており、現在「絶賛募集中」という感じです。

そもそも、今日いるみなさんはインフラ系に少しでも関わっている方々が多いとは思いますが、一般的に見ると、会社の中でインフラのことがわかる人って、たぶん1割いるかいないかというところだと思います。

Technologies NIGHT vol.2、vol.3と後ろのほうにいくと、ビッグデータや、フロント系エンジニアの話を予定しています。例えばフロント系のエンジニアは、「Node.jsを使いフロントでなんとかかんとか」といって勉強会を開くだけで一気に300人ぐらい集まるような場合もありますし、そうしたところとインフラは全然違います。僕ら自身はもう完全に絶滅危惧種扱い。天然物はもうほとんどいないというようなレベルで考えていて(笑)。

(一同笑)

高岡:そうなると、新卒を3年ぐらいかけてちゃんと育てるか、一気に外から採ってくるかというような、2択になってしまう。おそらくどこの会社さんでも同じような悩みがあるのではないかなと思ってはいますが、リクルートのオンプレとか、これから話をするクラウドとか、少しでも興味を持っていただけると嬉しいです。

パブリッククラウド側の現状と課題

話が変わって、パブリッククラウド側ですね。「リクルートのパブリッククラウドってどうなっているの?」というところです。さかのぼると2010年から活用し始めていますので、クラウドを使い始めている会社の中ではだいぶ早いほうだと思います。

ですが、やはり2010年頃のクラウドというのは成熟しておらず、作っては潰しというのを繰り返していた時期でした。

使い方もよくわからず、リクルートの水準に合わせるためには、DBのデータをクラウドに置かないといったことが、今も少しありますが、そういったしがらみの中でどう使ったらいいのかを模索し始めていました。はじめは小さく軽くというかたちで、検証などをやっていました。

そうは言っても、社内のセキュリティ要件はなかなか満たされず、さらにそれに対応するのに時間がかかるという問題もありました。

「じゃあOSのこのあたりのパラメータ設定どうします?」「いや、我々は違うミドルウェアを入れたいです」という個別の話をなかなか聞いてあげることができなかったり、聞いても作り込んでいる時間がなかなかとれなかったりという時代がありました。このあたりにどう対処し、現状がどうなっているのかについて、ご紹介していきます。

まず、大体すべてのクラウドに共通していることなんですが、クラウドとオンプレミスの環境を専用線で結んでいます。Googleもそのようなもので結んでいますし、AWSもそうです。今後、当然Azureなどの主要なクラウドの導入も視野に入れていきたいと考えています。

なぜ専用線で結ぶのかというと、やはり「ポートを全部外で開けちゃいました」というようなことを防ぎたいですし、「社員のIDでちゃんと入っているよね?」「操作ログが取れるサーバからきちんとアクセスしていますよね?」というところについて要件を聞いていくと、こういう作りになりました。これはもう限界がいきなりきたということです。

(スライドの)下に書いてあるんですけれども、現状、2016年どうなったかといいますと、オンプレミスの環境とクラウドの環境と、同じIPアドレス帯で作っていて、IPアドレス自体が枯渇してしまいました。ネットワーク設計が根本的に限界を迎えていて、どうしたらいいのかという話になっています。

クラウドは気軽に使うという点ではすごく良いものだと思いますので、それに対してAWSでいうIAMみたいなものをバンバン発行してしまったら、200とか300とかすごい数になりました、ということです。そもそもこれをどうしたらいいのかという問題になっています。

もう一つの課題は、そもそもクラウドの人材が圧倒的に不足していること。とりあえずお試しから始めている部署でして、それ以降人が増えずじまいで、新しい方もなかなか育っていないというような状況です。

それにもかかわらず、「どんどんクラウドを活用していきたい」というニーズは増えていて、「クラウドデザインパターンにのっとった、こういう構成を作ってみたいんだよね」という相談が絶え間なく寄せられます。

我々クラウドチームとしては、人材が少なくて、なかなか事業側の要望を叶えてあげたり、クラウドのデザインを一緒に設計してあげたりというところまでいけていません。

そういった部分について、Amazonでは大きな事例として取り上げられるなど、一部クラウド業界では有名人になりつつある、うちのクラウド側のエース、宮崎さんに話をしてもらおうかと思います。

(宮崎氏がAmazonに取り上げられた動画が流れる)

これはYouTubeに上がっていますので、気になる方はご覧になってください。はい、宮崎さんどうぞ。

リクルートでエンジニアをやるメリット

宮崎幸恵氏(以下、宮崎):宮崎と申します。よろしくお願い申し上げます。

私は2011年の4月に新卒でリクルートに入りました。新卒は3ヵ月研修がありますが、なぜかいきなり配属されたのが、同期でただ1人インフラ。しかもクラウドという、不思議なところに配属されました。

そこから今年で6年目ですが、一度もチーム移動をせずに、クラウド純粋人材として育てられました。ものすごく珍しいパターンだと思います。

社外での活動は、2012年頃からAWSを使っていますが、最初からよく外に出してもらっています。例えばAWSのユーザー会であるJAWSなどにも、何度か出ています。

2014年にJAWS DAYSに出て、たぶんこの時点で「ネットワークが嫌だ」「面倒くさい」「もう限界だ」と言っていたような気がしますが、それが今、さらに限界を迎えているような状況です。

その他にも、クラウド女子会に出たり、直近だと、今年の5月にSecurity-JAWSで権限のことを話してきたりしました。先ほどの動画は2015年のAWS Summitに出た時の映像です。

現在の業務ですが、もともとクラウドを共通で使うために共通の基盤をいくつか準備しています。とはいえ、クラウドなので電源の管理などはしておらず、仮想のネットワークから上を担当しています。あとはセキュリティの話だったり、少しだけ運用ツールも扱っていたり、コスト絡みの管理なども行っていたりします。

働く環境については、私はリクルートにずっといますが、今も昔もけっこう自由だと思っています。新卒の時から、やりたいことがある場合、周りを説得し、納得してもらえれば、「やっていいよ」と言われることがすごく多いです。

クラウドは昔から比較的少人数で、今も人数は増えていませんが、やりたくなってからの機動性はすごくあるなと思います。なので、様々な部署に筋を通さないとやりたいことができないということはあまりないような立場でした。

あとは、なんでも屋さん化しています。人が少ないというのもあって、一応エンジニアのはずなんですけど、なぜかベンダーとの契約書を読んでいたり、請求書の金額を一生懸命チェックしていたりとか。予算管理のグラフや表もなぜか私が全部作っているという、不思議な現象が起こっています。

ある日CTOに「なぜ契約書を私が読まなければいけないんでしょうか?」と言いましたが、「まあクラウドだからしょうがないね」とひと言で言われまして(笑)。

(会場笑)

なので、今でも契約書を読んでいます。

本当にもうすべての仕事を行っている状況です。これはオンプレではなく、クラウドならではという気がします。結果として、すっかり経理や契約に詳しくなってしまいました。どこかで役立つことがあるのではないかと期待しています。

テクノロジーズだからできたことで一番大きいのは、研修・出張など業務に関係するものは本当によく行かせてくれます。今まで「行ってはダメ」と言われたことは、私は1回もありません。

「re:Invent」というAWSのグローバルイベントがついこの間ありましたが、私は2012年の第1回目から連続5回行っています。1回目に行った時はまだ入社2年目でしたが、その時も1人でホイッと行ってしまいました。そこからずっと1人で行き続けています。

今年はGoogle Nextのイベントでサンフランシスコにも行ってきました。「これどうかな」と思って上司に「行きたいんですけど……」と言ったら「あ、いいよ」と言われて、そのまま「じゃあ行ってきます」という感じでした。

ほかにも、ちょこちょこ行きたい研修を選んで行っていますが、それも今のところ却下されたことはないです。良い環境だと思います。

あとは、先ほど「比較的大きな会社として扱われる」という話がありましたが、とくにクラウドはベータプログラムを日本でリリースするものが多いので、そういうものの製品検証などによく参加しています。

第1号の実験台になることによって、まだ日本に来ていないようなもの、世界でもまだリリースしていないものを試す機会が得られています。

私のパートは以上になります。

リクルートテクノロジーズが求める人材

(Pontaの紹介動画が流れる)

高岡:CMが入っています(笑)。リクルートといえばリクナビ系と、あとはホットペッパー系が有名かと思いますが、このあたりもやっています。

ということで、そろそろまとめに入っていこうかと思っていますが、最後のスライドなので、“それっぽい”ポジショントークをさせていただければと思います(笑)。

今は、様々な課題に取り組んでいるものの、人が足りないという状況です。

まずはプライベートクラウド、つまりオンプレミスの方は、とりあえず実機とか機器を触れるというところも希望としてはあります。ですが、ここは置いておいて(笑)、リソースプールから払い出された後のところをどう効率化していくかとか、DevOpsのようなやり方や、OSSに対応していくような新しい取組みが、これから本当にやらなくてはいけないところだと思っています。

もう一つはクラウド側ですね。こちらは今のところIaaSというかたちになっています。AWS一辺倒になってしまっているところがありますが、オンプレミスの環境も含めて、いつかどこかの息の根が止まったときに、例えば我々は半日ぐらいかければ、コンテナを使うなどして、参照系だけでも違うクラウドで実装し直せる。そうしたかたちで対応していきたいと考えています。

「マルチクラウド化」と言っていますが、この根本的な考え方を一緒にやれる人を急募しています。そのために、斬新な考え方を小さな環境で検証したりフィジビリティをやったりという人材が必要だったりします。

(スライドに)抜本的なデザインと書いていますが、先ほどお話ししたように、IPアドレスがいきなり枯渇しました。

オンプレミスって疎結合になるようなデザインをしないといけないのですが、マルチクラウドとかハイブリッドクラウドという密結合みたいなかたちを入れていくというところ、この辺をかたちにしていけるというのは、この会社規模じゃないとできないのではないかと思っていますので、こういったところでも人が非常に必要です。

上のオンプレミス、プライベートクラウドでいいますと、日下部さんたちに今後見てもらいたいなというところは、DevOps、SREって書いてあるので、GoogleやGoogle I/Oとかそういったようなところで、新しいカレントとか向こう側で流行っているものをどんどん持って来てほしいなと。対応できるかできないかは置いておいて、外の風を知るというのが大事だと思っています。

一方パブリッククラウド側ですが、先ほど宮崎さんがお話ししたように、「re:Invent参加してます」と言っていましたが、やはり大きな会社だと見られるので、向こうに行くと打ち合わせばかり入れられちゃって、彼女もたぶんセッションは1個とか2個しか出ていないという残念な状態になりがちです。

やはり新しいサービス紹介があったものは積極的にキャッチアップして、リクルートグループの色々な事業会社にプレゼンし還元していく活動を、今はなぜか僕が行っていますが、これから増やしていってほしいと考えています。

これからまったく新しい環境で、MicrosoftのAzureのサービスも入れていこうと考えていて。なぜかというと、リクルートでは今までIDやIDPの認証関係は全部LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)でやっていましたが、Office365を入れ始めた経緯がありまして、「じゃあAD使えるよね」ということで、踏み台や認証系のサーバをADから引っ張ってきたいなと。

IaaSの勝負じゃなくてPaaSとかSaaSとかも含めて、リクルートの営業さんまで巻き込んで、新しいワークフローのやり方とか事務の処理のステキなかたちが考えられるのではないかというところを抜本的に考える部分を、今、僕1人でやっているのでほとんど回っていません。

ということで、みなさんだいぶリクルートに対して理解が深まってきたと思いますので、ここで私たちからのお話を終わって、人事からのお話を入れさせていただければと思います。

リクルートの中途採用事情

松尾奈美氏(以下、松尾):みなさん、こんばんは。採用グループのマネージャーをしていまして、中途採用を担当しています。松尾と申します。

今日のイベントの裏目的はだいぶオープンな感じになっていて(笑)。弊社は今すごく中途採用をがんばっています。ここにいらっしゃるみなさんにも少し弊社の宣伝をさせていただきますので、コマーシャル程度に5分ぐらいお時間頂戴できればと思います。

先ほど、リクルートグループでの色々な位置づけの話もありましたので、そこは割愛しまして、リクルートテクノロジーズの特徴を3つのポイントで簡単にまとめています。

まずは、「その1」ということでまさに成長期ということです。リクルートテクノロジーズが分社化した時は150人ぐらいの会社でしたが、今は600人ということで、3年で3倍ぐらいになっています。

なぜかといいますと、リクルート全体が非常にITを強化している結果、ITを担っているリクルートテクノロジーズの担当領域もかなり広がっており、その中でさらに、社員比率を上げていこうという方針のもと、採用を強化しています。

こういったお話しをさせて頂きますと、「ブラックだから辞めていくのでは?」とか、なかなか素直に聞いていただけないこともありますが(笑)。実は弊社の退職率はすごく低いです。

それから「リクルートって長く働けないのでは?」「卒業しなくてはいけないのでは?」という話もよくいただきます。確かに分社化前のリクルート時代は、退職金制度や退職率が関連していた面もありましたが、こちらについても、実はリクルートテクノロジーズは分社化した際に制度を見直しました。

やはりエンジニアの会社ですので、長く安心して働いていただきたいと思っています。技術というのはそんなすぐに身につくものでもないので、安心して働いていただく中で貢献いただきたいということで、制度面も色々見直しをしましたので、そういった意味で長くずっと働いていただきたいという環境になっています。

そして、現在は中途のメンバーが約8割となっていて、今日の登壇者でいうと、高岡さんと日下部さんが中途入社にあたります。マネジメント層も7割弱が中途メンバーと、すごく活躍している状況です。

弊社はマネジメントラインとは別で、エンジニアスキルが高い方に「シニアプロフェッショナル」という肩書きを設けています。高岡さんもシニアインフラエンジニアですよね。そういう方もかなり活躍いただいている会社です。

高岡さん、リクルートに入ってみて、先ほど話した内容で何か補足ありますか?

高岡:僕は43歳なので、普通に考えるとラインのマネージャーとかヒューマンマネジメントをやれよという感じですが、断固断るようにしています。そうした人がきちんと生きる道というのが用意されているのがいいのかなと思います。

大きな意味できちんとした、テクノロジーに没頭してグランドデザインが描けたり、チームのメンバーと一緒にそれに向かっていけたりということができています。もちろん、僕もチームと言っていますけど、やはりヒューマンマネジメントのラインが別にあったりして、そのあたりはよく考えられている会社だなと思っています。

シニアプロフェッショナルというのが、600人くらいの社員に対して確か15人ぐらいしかまだいないはずで、インフラのシニアは僕1人で、ほかにはネットワークとか、あとセキュリティとか、あとアプリ系のプロフェッショナルというところで、今のところは1人ずつぐらいしかいない状況です。

キャリアパスも、グループマネージャーの上は執行役員というのがあり、シニアプロフェッショナルの上は専門役員というのがきちんと設けられていて。長く働いて上も目指せるというような制度が整っているなと思います。

松尾:ありがとうございます。ちなみに、転職される方も「もう最後の転職にしたいですけど、無理ですよね」みたいな雰囲気で言われる方が多くて。「いえ、最後の転職にしてください」という話を実際にしていたりします。

社内外での学びを推奨

2つ目は、社内外に学びの場があるということです。先ほどけっこうお話しした面もありますが、それ以外にも、著名人をお招きして、リクルートテクノロジーズ全体でカンファレンスを実施しています。

また、例えばヤフーの方と交流して、技術の勉強会とか、もしくはエンジニアのキャリアについて考えるイベントなども実施しています。あとは、部ごとに領域も異なるため、専門機能化していて、そこで色々勉強会などを独自に開催したりもしています。インフラの組織だと勉強会はどんな感じでやっていますか?

日下部:インフラだと、リクルートテクノロジーズの中でもより事業に近しい領域と、より技術に特化したところで2分されています。技術の方に特化したものだと、インフラグループに閉じた勉強会があったり、部署横断の大きな勉強会もあったりします。

あとは少人数で開催されている勉強会がけっこう多いです。後輩だと「○○女子会」みたいなかたちで勉強会を毎週やっている人たちもいて、けっこう活発かなと思います。

松尾:日下部さん、ありがとうございます。他の部門でも、例えばビッグデータ部は「Happy Big Data Hour」みたいな感じでやっていますね。

最後、3点目です。もうここは先ほど話もありましたけど、「活躍の場は社外にも!」ということで。社外露出の件数ですが、昨年、ネット記事450件と、講演85件、雑誌70件と。広報チームを中心に、プレゼンスアップにも非常に力を入れています。

こういうものは出る人が偏りがちだと思われるかもしれないんですけど、入社してすぐにこういった場にお願いすることもあり、かなり多くの方が参加しています。雑誌も、例えば今『日経SYSTEMS』で連載を持つなど、積極的に情報発信を行っています。

日下部さんが先ほどお話しした通り、書籍を執筆することもあります。こちらも業務として認めて、社外にむしろ積極的に出ていこう、そこでの学びを社内に還元していこう、というかたちで実施しています。

あとは、申請をすれば兼業もOKというところ。もちろんルールはありますが、そこのルールにのっとってちゃんと申請して承認されれば兼業もできます。もちろん社外の場でも学んでいただきたい。ただ、社外で学んだものを社内にもフィードバックしてもらいたいといった方針で進めています。

ということで、ご興味のある方はぜひ「リクルートテクノロジーズ 採用」と検索をいただければと思います。今日は終わったあとの懇親会の場でも、なにか気になる点があればご質問いただければと思います。ちょっとCMの時間が長くなり恐縮ですが、どうもありがとうございました。

司会者:ありがとうございました。あっという間の1時間だったんですけれども。実は広報担当としては「赤裸々なこと言ってくれるなあ」と、ずっとハラハラして聞いていました。

高岡:(笑)。

司会者:でも、そんな中でチャレンジングなことができるというところがチャンスと捉えていただければと思います。みなさん楽しんでいただけたら幸いです。

(会場拍手)

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