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大山氏×杉崎氏インタビュー(全2記事)

2016.03.17

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生産性を上げる工夫とは? 育児との両立を目指す2人のリクルート社員

提供:株式会社リクルートライフスタイル

リクルートライフスタイルで育児と仕事の両立を目指す2人の社員に話を聞きました。大山さんと杉崎さんはどちらもマネジャーという立場。自由に使える時間が限られるなかで、どのようにそれまでと同じレベルの仕事をこなすのか、実際に日々の業務で行っている工夫を語っていただきました。

育児と仕事の両立を目指す2人のリクルート社員

――まず大山さんのほうから現在のお仕事について教えていただけますか。

大山怜氏(以下、大山):私は、クライアントウェブ2グループのマネジャーをやってます。何をやってるかっていうと、リクルートのサービスって、カスタマーがいて、クライアントがいて、その真ん中にサービスがあるモデルなんです。

そのサービスに掲載してくれるクライアント向けのプロダクトに関する企画とか、戦略立案とか、実際の開発の取りまとめをやっているグループです。具体的には美容向けでは「サロンボード」っていうサービスがありまして、クラウド上で予約管理や顧客管理、レジなどの会計業務までできるサービスなのですが、その企画立案をやっています。

イメージとしてはプロダクトマネジャーに近いです。サロンボードというプロダクトを将来どういうふうに成長させていくのか、そのためにはどんなKPIを設定して、いつまでにどのくらい追わなきゃいけないのか、という計画を作っている部署ですね。2グループはだいたい30〜40人ぐらいいます。

杉崎和代氏(以下、杉崎):私はCRMっていうユニットにいまして、CRM 1グループという部署のマネージャーをやっています。

CRMって何かというと、カスタマーリレーションシップマネジメントっていうんですけど、サービスを使ってくれてるユーザーに、より頻度高くサービスを使ってもらうための企画をしています。

担当しているサービスは、じゃらんnetだったり、ホットペッパービューティーだったり、ホットペッパー グルメだったり、リクルートライフスタイルが運営しているほぼすべてのサービスになります。そこを使ってくれるリピーターを増やすことがミッションです。

私はいまマネジャーなんですけど、メンバーは20人ぐらいいて、それぞれホットペッパービューティー担当、ホットペッパー グルメ担当に分かれているんですけど、そこを取りまとめています。

月に400時間働くコンサルタントから転身

――大山さんは転職されてきたんですよね。リクルートに転職されてきた理由は。

大山:前職はITコンサルタントで働いてたんですけど、コンサルタントってかなりハードな業務なんです。なので月に400時間くらい働いたりしていました。ただ、結婚して子供ができたタイミングで自分の環境ががらっと変わったときに、子育てしながらこの仕事を続けるの無理だなと思いました。もっとワークライフバランスをちゃんと取れる会社はないかと探して、リクルートを見つけて転職してきたという経緯です。

――もともとリクルートはそういうバランスが取れそうだという期待感があったんですか。

大山:いえ、リクルートエージェントの方とお会いしたときに、「うちに来たらどうですか?」って言われたんです。「でも、リクルートだって激務なんじゃないんですか?」って聞いたら、「年間の業務時間が決められているので、その時間内に収まるよう業務マネジメントされていますし、働きやすい環境により推進していこうとしている段階なので、あなたの要望に合ってますよ」って言われて。

それで面接が始まって、その部分を中心にいろいろ聞かせてもらったら、本当に真剣に取り組んでるんだなって感じたので、それが転職を決めた大きな理由でした。 

実際に入ってみて、彼らの言った言葉に嘘はなかったと感じました。年間の業務時間が決められていることについても、マネジャーはメンバーの業務をその時間内に収めるというコミットメントを本当にしています。

例えばリモートで家から仕事するための環境構築も進められていて、子供が熱を出したりして会社に行けないときもあるんですけど、そういう場合でもテレビ会議とかチャットとかで仕事を進めるようになってきています。遠隔で仕事ができるところも働きやすさを感じています。

ゴールを細かく区切りながら1日の仕事を進める

――同じような仕事を半分ぐらいの時間でやるとなると、どういうところで工夫されたりするんですか。

大山:結局、人間って400時間で働かなきゃいけないっていう環境に置かれると、「どうせ終電過ぎても帰れないんだから」みたいな感じでだらだら働くことになっちゃうんですけど、それは完全にやめたいなと思いまして。

毎朝ちゃんとスケジュールを見て、「この時間はこれをここまでやる」というゴールを細かく区切って、その時間の中で仕事をしていくようにしました。そうするとやっぱり細かい目標が目の前にあるので、そこを一つひとつやっていけば、自分の1日のアウトプットは出せるようになってくる。そういう工夫をしていました。

――400時間も仕事をされていたときと、現在の仕事の質、満足度とかを比べると、今のほうが高いですか。

大山:やっぱりそうですね。けっこうだらだら考えちゃうので。あと、ハードワーカーなのでだんだん頭が全然回らなくなってきます。でもいまは細かく区切ってますし、かつ寝る時間とか自分のプライベートな時間とかも充実してるので、気持ちのメリハリができると切り替えができるのが一番大きいかもしれないですね。仕事で悩んだことも、家に帰って、風呂に入ってゆっくり浸かっていると、「あそこ、こうすればいいんじゃないか」みたいに思いついたりします。

業務時間のリミットが良い方向に作用して、結果的にそのアウトプットの質は変わらずに、結果もっと少ない時間でやれていますね。

育休からの復帰後、組織に支えられた経験からマネージャーを目指す

――杉崎さんは新卒で入られたんですよね。

杉崎:はい。私は新卒でずっとリクルートです。もともと人に良い影響を与えられるような仕事がしたいと思って選びました。リクルートって人生の節目節目、就職だったり、結婚だったり、住宅情報だったり、いろいろな大きな決断に関わっているところがいいなと思って入った感じですね。

入社3年目で出産して育児休職に入りました。育児休職は周りもみんな取っているので、取らないという選択肢がなかったです。あとはみんなが柔軟性高く考えていて、もちろんバリバリ働きたくて、すぐ仕事に復帰したい人は3ヶ月で帰ってきますし、私みたいに1年まるまる休む人もいます。保育園とかの問題で最長で1年半取る人もいますね。

例えば3か月で帰ってくるのであれば、それ前提で「あなたのポジションは補充しないで空けとくね」っていう感じです。「1年間ぐらい休みます」だったら、「じゃあゆっくり子育てして。また戻ってくるときに考えよう」みたいな感じです。率直に上司がコミュニケーションとってくれるので、安心できます。

――マネジャーになられたのは復帰されたあとですか。

杉崎:そうです。そもそもマネジャーになりたかったかというと、当初はあまりマネジャーになりたくないなと思っていて、いち担当者として自分の目に見える範囲で仕事をして、それに対して効果を出すのが楽しいと思っていました。

育休から復帰したときは最初時短勤務だったんですけど、自分1人でできる範囲がすごく限られているので、周りの人に頼らざるを得ないっていうか、チームで仕事をせざるを得なくなってしまいますよね。そうやってチームのメンバーだったり、他部署の人たちに、多大なるご協力をいただいて仕事をしていく中で、「組織って素晴らしいな」っていう気持ちになりました。それで、「マネジャー、なってみたいな」って芽生えてきた感じなんです。

復帰してから1、2年働く中で、「私、マネジャーになりたいかもしれません」って上司に話したら、「目指したらいいんじゃないか」って言われて目指しました。自分なりに「1人でできることってやっぱり限られてるんだな」ってすごく実感したというか、お互いに気持ちよく仕事がお願いし合えるようなチーム、関係性がある組織にしたいなと思いまして。

でも最初の1年間は死ぬほどしんどかったですけどね(笑)。1年休職している間に、すっかりお母さんモードになってしまっていたので、復帰後は毎日死ぬほど頭を働かせて、家に帰るとバタンっていう1年間でした。

でもその1年があったから、自分のペースとか、周りの人の頼り方とかをつかめたかもしれません。あと、上司や他の部署の人に、「これをやってほしい」って頼まれたときに最初は愚直に素直にそれを受け入れてどんどんやってたんですけど、繰り返してるうちに、「この人が本当にほしいものの本質って何なのかな」って考えるようになりました。

「この資料を作って、よりも、ほしい結果ってこういうことですか?」って聞いて、徐々にいらない仕事をやらなくなったというか、課題解決を心がけるようになった感じですかね。その資料を作ることじゃなくて、ちゃんとその人がほしいものをちゃんと出すようにしたら、仕事が減っていきました。

生産性と仕事の質を上げるための工夫とは

――時間がなくなると、仕事の進め方がうまくなるわけですね。

杉崎:そうですね。時間が少なくなるとそうなっていきますよね。生産性が上がって、仕事の質が上がっていく。私の場合は早くなったっていうよりは、やるべきことを見極めて、そぎ落としていったっていう感じです。

それまでは説明のための資料とか、仕事のための仕事みたいな部分が多かったです。そこを自分なりに少なくしていきました。

大山:僕も工夫したところはやっぱり同じで、自分がやらなくていいことはメンバーに任せるのが、基本的なマネジャーのスタンスだと思っています。そのために必要なことは、自分と同じレベルで仕事ができる人を育てることなんですね。

リクルートのいいところって、メンバーレベルでも裁量権のある仕事を与えられる文化なので、それを利用してメンバーに裁量権を与えて、細かいレビューで「俺ならこう考えるんだよ」とか伝えて、自分に近い人間を育成して、いろいろなところに配置していく。

あとはもうツーカーの仲になるので、一言二言の指示でみんなが動いてくれるっていう環境を作れれば、自分の負荷は最小限で、自分の思う最大限のアウトプットが出せると思っています。そういう組織作りをしたいなと心がけていて、実際にやっていますね。

リクルートに入ってくる人は、人事がちゃんと見てるので、そういう文化に合った人が多くて、「自分で何でもがつがつやってやるぜ」っていう人が基本的には入ってくる。こちらが何もしなくても、ものすごい勢いで前に進んでいく。それをちょっとずつ横から、ちゃんとした道に行くように補助してあげるだけで、自分のやりたいことが実現できる。だから企業の風土も大きいと思いますね。

自立して考えるメンバーだから任せられる

杉崎:私も本当に同じですね。もともとすごく優秀なメンバーが多いので、もう彼ら、彼女らの力を120パーセント発揮させてあげる環境を作ってあげること、観点が足りないときや迷っているときには「こういうふうに見たら?」って教えてあげるだけで、基本は信用してお任せするスタイルですね。もともとすごく優秀ですよね、みんな。

大山:優秀ですね。起業するか、転職するかで迷って入社してきた人が多いので、みんながつがつ仕事するんです。

杉崎:自立して考える文化があるので、指示されたことしかやらない人はまったくいないです。業務を行うにあたっての障壁を取ってあげたり、ところどころで補うことだけを頑張っています。

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