2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
提供:株式会社ディー・エヌ・エー
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──2016年2月27日(土)に開催されるキャリアイベント「DeNA Career Vision Forum」についてお話をうかがいたいと思います。よろしくお願いします。
南場智子氏(以下、南場):よろしくお願いします。
──今回のイベントのテーマ、「コトを起こす」という言葉に込められた思いはどんなものでしょうか?
南場:学生の皆はまだ何になりたいとか、成し遂げたいことなど、はっきりとしたイメージを持っていない人が多いのではないかと思います。
20数歳ということは、自分で物事が見えて判断できるようになっておそらく10年くらいでしょうか。まだ広く世の中を見ていませんから、人生観も定まっていないし、何になりたいかも曖昧だったり、あるいは今イメージがあっても、きっと経験を積み視野を拡げる中で変わっていくでしょう。
ただ、「何になりたい」「何を成し遂げたい」というイメージは明確でなくても、何かがむしゃらに頑張ってみたいとか、あるいは大きな変化を起こしたいとか、そういった意欲やエネルギーを持った人は多いと思います。そういった人を対象にキャリアの選択肢のイメージを拡げる会にしたいと考え、「コトを起こす」という、少しばくっとした表現を用いました。
──そのような、情熱をもった学生がファーストキャリアを選択する際に、何か気をつけることはありますか? スタートアップか、大企業か、起業するかなど、選択肢や価値観が多様化する中で、迷われる学生もいるのではないかと思うのですが。
南場: スタートアップとか、大企業とか、起業とか、そういった「概念」が人を成長させてくれるわけではありません。
当たり前ですが、結局、「実際に何をするか」が重要です。形式的な概念を軸に選択肢を狭めずに、その場に身を置いて自身がどういう経験ができるのか、よくイメージして選ぶことが大切です。
ブランドのある大企業に就職する、という概念は親や親戚を喜ばせるかもしれない、起業という概念は周囲の友達をあっと言わせるかも知れない、でも本当に成長させてくれるのは、概念ではないということです。
私は新卒採用にずっと関わっていて、毎年何万人という学生がDeNAを受けてくれるのですが、多くの学生と接点を持って感じるのは、これまで本当の自分の意思で進路を選択してこなかった人が多いということです。
全員がそうではないのですが、ある程度以上勉強を頑張って、自分が行ける範囲の中で一番良い学校に行こうとするのが一般的です。偏差値は便利な指標です。
もちろん、習い事を何にするかとか、どのゲームをするかとか、そういった細かいことにおいては広い選択肢の中で自由に選んでいると思うけれど、本当に重要な進路の意思決定においては、自分独自の価値観で、自分の人生のために能動的に選択をするということを行ってこなかった人が多いと感じます。
──就職活動が初めての意思決定の機会になるということでしょうか?
南場:実は今までは、就職活動にも大学選びと同じ要素があったと思います。特に日本社会においては、就職先にも、大学と同じように、序列がある程度存在した時代が長かったわけです。
だけど幸せや成功の定義も本当に多様化してきました。少しでも安定的に、豊かになることを皆で追い求めていた時代はとっくの昔に終焉しています。当然、「安定」を求める人がすべてではない。また、皮肉にも「安定大企業」に就職することが最も不安定でリスキーな選択だったりします。
けれども残念なことに、そういった世の中の変化や若い世代の価値観の多様化に、親や周囲の見方はついていっていません。日本の優等生は、ほぼ本能のレベルで周囲の評価を気にしますから、そこに落とし穴があるわけです。就職活動では、その落とし穴と決別してほしいです。
初めてとことん自分で考えて、自分の人生のために納得のいく選択をしてほしい。就職の選択肢に偏差値はありません。
──では、今回のイベントに参加する学生にはどのようなことを望まれていますか?
南場:卒業後の進路については、本当にとことん情報収集をし、真剣に考えて選択してほしいです。
「終身雇用の時代も終わっているわけだから、最初の選択が間違っていたらすぐに方向転換すれば良いじゃない」、と考える人もいると思いますが、間違った選択に気づくのには思ったより長い時間を要してしまいます。
それに、実際、社会人として最初に身を置く環境はその後のキャリアに大きく影響します。「目線」の高さをある程度規定するからです。
何か「こと」をなしたいと思っている学生は、自分が夢中になって打ち込める仕事であるかどうか、その後の自身の将来像に関して、うんと高い目標を築いていくことができる環境かどうか、十分に吟味して選択してほしいです。
私はよくビジュアライズという言葉を使うんですが、毎日どんなことをしているか、働く自分の姿をよくイメージできるところまで情報収集して、納得のいく意思決定をしてほしいですね。
それから、自分にとっての「正解」は親友にとっての「正解」と違うことを忘れないでほしいです。みんなが選んだ1つの正解を言い当てるのではなく、自分の正しい選択を能動的に決める。私はこの就活というプロセス自体がコトをなせる人材へと成長させてくれるものだと感じています。
ビジネスでも何でも、社会に出てコトをなすということは、新しい価値を生み出すことで、正解を言い当てることとは大きく違います。だれもがある程度、間違えない達人を量産する日本の教育システムの犠牲者です。そこから独自の意思決定ができる人材へのトランジションが就活というプロセスだった、とあとから振り返って言えるようにして欲しい。
──ありがとうございます。では、今後DeNAが採用に力を入れていくにあたって、今回のイベントがどのように成長していくことを期待されていますか?
南場:まずはやってみて……と思っているんですけど。キャリアの選択肢は無限にある中、今回紹介できるスピーカーは10人くらい。当然世の中のすべてを見せられるわけではないのですが、学生起業家から大企業、VCまで、ある程度幅の広さを感じていただくことができるように工夫しています。
できるだけリアルに知ってほしいので、出てくれるスピーカーには「何でも言ってください」とお願いしています。「とりあえず起業しろ」と言う人もいれば「何言ってるんだ、そんな甘いもんじゃないよ」という人もいて、考え方がぜんぜん違う。
最後は自分で決めなきゃいけないのだから、「こんなに幅広い選択肢、世界観の中から自分が選ぶ道を見つけなきゃいけないんだな」ということに気づいてもらえるイベントにしたいです。
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