2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:リクルートキャリア
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重松大輔氏(以下、重松):みなさま、こんばんは。株式会社スペースマーケットの代表取締役・重松でございます。まずは、それぞれの自己紹介をさせていただきたいと思ってます。
私の紹介なんですけども、1976年生まれということで今年40歳になります。もともとNTT東日本という大きな会社に入りまして、平均年齢55歳というとこにいきなり行って、インターネットのISDNを売るというセクションだったんです。
平均年齢55歳なので、誰もインターネットわからないというところにまず配属をされて、上司にメールを送っても、メールを見ていない。「電話しろ」って怒られたりして。そういうところから、30歳を前にしてNTTにいると、いい意味でも悪い意味でも将来が見えると。
「40歳になったら、君は支店の課長をやっているんだよ」みたいな話を、当時の上司に受けまして、「そういう先の見える社会いやだな、生活いやだな」と思って、私のNTT時代の同期だった友人がフォトクリエイトという会社をやってまして、「お前、うち来いよ」みたいな話をされて、ジョインしたら入ってみてわかったんですが、(業績が)真っ赤っかでした。そこから(従業員が)十数名のところから、いろいろ新規事業をやったりして、一昨年その会社がめでたく上場をしました。
(それで)「私も自分でやってみよう」というところで、ちょうど2年前ですね。スペースマーケットという、お寺から野球場から結婚式場の空いてる時間帯ですとか、古民家から最近教会とか、いろんなものがあるんですけど。そういったスペースを貸し借りできるサービスをやっております。本日はよろしくお願いします。じゃあ次、お願いします。
馬田隆明氏(以下、馬田):はい、じゃあスライドお願いします。私は元マイクロソフト・ベンチャーズの馬田と申します。もしかしたら、みなさんがお持ちの自己紹介には「スタートアップサポーター」と書いてあるかもしれませんが、端的に言うと、今無職です。
無職の期間何をやっているかというと、スタートアップのスライドを書いておりまして、もしかしたらご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、水色のタイトルで、だいたい今年で合計100万PVくらいいったんですけど、そういうスタートアップのスライドを書いたりしてます。あとは他の作業をしながらだいたい10時に起きて、夜3時に家に帰って……ということを繰り返しています。
重松:あのスライドめっちゃシェアしてますよ。馬田さんがやってたんですね。モノ好きな人がいるなと。スゲー参考になるんですって。
馬田:ありがとうございます。
重松:そうなんですか。ちょっとびっくりした。馬田さんの名前で検索すると、すごいスライドがいっぱいありますので、ぜひご覧いただければと思います。次、河合さんお願いします。
河合聡一郎氏(以下、河合):はじめまして。ラクスル株式会社の河合と申します。自己紹介させていただきますと、私自身大学を出て、印刷機械メーカーですとか、リクルートグループですとか、けっこう大きい会社にもいました。
その後は、BizReachと言うベンチャー企業の立ち上げに携わり、その後に外資系のITに移り、もう一度、別の大企業を経て、創業メンバーとしてラクスルに入ります。
ラクスルの中では、経営陣と組織図のイメージを考えたり、採用戦略の立案や実行を中心に、人事制度づくりや、運用に携わっています。 基本的にスタートアップベンチャーの中でのHR業務が中心なのですが、その経験やスキルを活かしてこれまでも複数社のベンチャーの創業に携わったり、一部、上場前後のフェーズのベンチャー企業において社外人事をしたりしています。
簡単に会社の説明をさせていただきますと、ラクスルという会社は設立7年目です。現在は正社員で、37人くらいの会社で、全体では100名ほどです。
(ビジョンは)“仕組みを変えれば世界はもっとよくなる”ということで、マーケットが大きくて古い産業に対して、インターネットの可能性をもっと使っていこうということで事業をやっています。
印刷のファブレス(生産委託)、最近だと「シェアリングエコノミー」と言われる概念を使って、中小企業を中心とした印刷発注をされる企業様と、全国の印刷会社の空き時間をマッチングして生産していただくと言うビジネスをメインにしています。
価格の透明性や、高品質、低コストなどが発注者の方へのメリットとなり、提携いただいている印刷会社様には、稼働率の向上やそれに伴う生産性の改善と言うメリットがあります。
今、このシェアリングエコノミーと言う概念をトラック物流業界にも応用して、物を運んでほしい人と、トラックドライバーをマッチングしていくと。最後は、海外にも投資をしていって現地に企業を創り、事業を進めていくと言ったかたちです。
実は、正社員は37人しかいません。アルバイトの方を入れると110人なんですけども、少数精鋭で世の中を変えていこうと。今日はよろしくお願いします。
重松:はい、よろしくお願いします。37人で資本金56億円でしたっけ? 半端ないっすよね。本当にすごい。「もう……ベンチャーなのか?」という。
重松:じゃあ次、志水さんお願いします。写真でかいっすね(笑)。
志水雄一郎氏(以下、志水):おー、すごいですねこれ。すみません(笑)。私、志水と申します。一言でいうとヘッドハンターですね。
私は2015年2月に開催された、「Japan Headhunter Summit」という日本のヘッドハンターの祭典で、ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤーという、日本最高のヘッドハンターとして表彰されているという人間です。
もう1つの側面としては、いわゆる東証一部上場企業グループの中で、イントレプレナーとして事業をやっていまして、それがNET jinzai bankという事業です。
これは、インターネット/IoTセクター専門エージェントで、隣にいらっしゃるグロービスキャピタルパートナーズさんをはじめとしたVC、CVCと手を結び、その投資先ベンチャーのCxOから順番に組閣するというのが僕たちの仕事になっています。
今期3期目で売上4億円、来期7億円ぐらいの事業をみんなでつくっていまして、このまま次にハイブリッドVC、CVCの事業を始めて、日本初めてのハイブリッドVCとしてのIPOを狙おうというチームを僕たちは運営しているという事業になります。
そうやっているのがNET jinzai bankという事業だということだけ覚えていただければと思います。本日はよろしくお願いいたします。
重松:はい、よろしくお願いいたします。もうスタートアップ界は有名ですよね。CxOをじゃんじゃん採用できるという。
重松:はい、それではグロービス東さんお願いします。
東明宏氏(以下、東):みなさん、こんばんは。グロービスキャピタルパートナーズの東と申します。私は、一言で申しますと、ベンチャー企業に投資をするのがお仕事です。そういうお仕事をさせていただいております。
私自身のキャリアをちょっとだけご説明すると、今の会社に入る前に2社入ってまして、1社目がセプテーニ・ホールディングスというインターネットの広告を扱う代理店におりました。そこで営業も営業企画も新規事業企画もやりまして、最後は子会社の役員をやらせていただいて、退職をさせていただいて、その後グリーという会社に入りました。
私(従業員)80人くらいのときに入りまして、出るときは2,500人いました。そのときにゲーム会社さんに投資をしていた関係で、今の会社にジョインさせていただくことになりました。
会社自体は100億円ぐらいベンチャーに投資をする会社でして、1社2、3億円ぐらい投資をさせていただいて、ベンチャーのみなさんと頑張ると。そんな会社に私はおります。
今の投資先さんをご紹介させていただくと、みなさんがご存知のところでいくと、スマートニュースとかメルカリは使われている方が多いのかなと思います。よろしくお願いします。
重松:はい、よろしくお願いいたします。東さんは仕事でも大変お世話になっております。それでは、パネルディスカッションスタートということで、(まずは)今年のベンチャーマーケットを1文字で表すというところで。「今年の一文字」という感じでですね。じゃあ、河合さんどうぞ。
河合:スタートアップという環境に関わるようになってもう8年ぐらいで、今年1年を本当に1文字で表すと「変化する」「変わる」。
3つの観点からだと思うのですけど、労働市場からの見え方と、資本市場からの見え方と、あと事業内容ということで。ずっと前にBizReachの立ち上げに携わった時は10億円調達とかってまったく知らない世界で、今だと5億円、10億円という調達が実現しやすい環境になってきたのかなと思います。
IPOもすごくたくさん増えているということと、また労働市場からというと、今日いらっしゃるみなさんのような大企業にいらっしゃる方が、ベンチャーとかスタートアップを見て、興味を持っていただき、エントリーいただくようになる。
あと事業の内容という点では、これまでのいわゆるソーシャールゲームというところから、フィンテックというファイナンス×テクノロジーとか、ヘルステック、健康とITだったりとか、シェアリングエコノミーとか、ITを使っていろんな産業を変えていこうという動きが特に活発になったのが今年1年。これで変化、変わるというイメージを持ちました。
重松:綺麗にまとめていただきました。じゃあ続きまして、東さんお願いします。
東:それに追加するような話でいくと、僕は「深い」という字でとらえたんですけども。今年はけっこう、ある特定の業界に対して深く刺すようなベンチャーが生まれてきたなと思っていまして。
ラクスルさんもそうですし、あとは金融に深く刺すようなサービスだったり、不動産に深く刺すようなサービスだったり、教育に深く刺すようなサービスだったりってところで、業界にITを使って鋭く刺すみたいなサービス、ベンチャーが勃興してきた1年だったなと思っています。なので、人という観点で言っても、従来のベンチャー業界とは違うところから人が流れ込んできた1年。なので深いというところを私は思いました。
重松:またいい話ですね、残り2人。
馬田:私も言わなきゃいけない。
重松:どうぞどうぞ、先に言っちゃったほうがいい。
馬田:先ですいません。関連は自分も一緒なんですけども「多い」、多様性という。個人的に感じているのは支援側の場、レイヤーが増えた。
重松:増えましたね。
馬田:もしかするとスタートアップの対象となる業界がいろいろ増えてきたから、いろんな業界のプレイヤーが入りこんできて、スタートアップを支援する人が増えたかなって印象を受けます。
重松:そうですね。私もスタートアップ業界に入って10年ぐらい経ちますけど、本当に増えましたよね。2006年とかの当時はピッチコンテストもないし、3年ちゃんとやんないとネットでひけなかったという、そういう時代だったわけですよね。(それが)ガラっと変わって、あと応援団みたいなのが増えてきて、すごく事業がやりやすくなったかなと思います。
重松:じゃあ志水さんよろしくお願いします。
志水:締めですね。僕はもちろん人材ビジネスをやっているんですけど、やっぱり「人」かなと思っています。
重松:さすがです。
志水:これはなぜかというと、たぶん重松さんもそうでしょうね。調達しやすいかというと、まあまあ調達しやすい時代ですよね。
重松:そうですね。
志水:やっぱり資金調達しようと思うと、昔はなかなか難しかったんだと思うんですけど、今は比較的調達しやすい時代なんですよ。でも逆に、優秀な人材をとるのがとても難しいわけですよ。
重松:はい。
志水:お金を調達をしても場合によって人が溶かすんですね。グロースできる人をどう集めるかというのがとても重要なんです。かといって、日本は就労人口が減るわけですよ。いま6,000万人いるのがこの数十年かけて3,000万人まで減るんですよ。
そのときに成長し続けようという組織編制を人的資源で考えると、とても難しくなってきた時代で。最近のベンチャーを見ているとよくわかりますが、シェアリングとか、働き方を変えてみようとか、そういうサービスがマーケットにどんどん出てきていると。
たぶん人というものが今後めちゃくちゃフォーカスされて、働くということが科学されて、その人たちをもってどういう事業をつくるのかということを真剣に考える時代が来たなというのが今年の状況かなというところです。
重松:ありがとうございます。私も1文字じゃちょっと難しいので、ちょうど今浮かんでいるのが英語なんですけど、「リアル」かなと。
我々もそうなんですけど、あまりインターネットが入っていなかったところにインターネットを入れるというか、当然ラクスルさんもそうですし、リノベるさんもそうですし、働き方のランサーズさんもそうですし。
最近スタートアップ界の賞を獲っているところって、縫製工場の人たちを組織化したりとか、農業のところにテクノロジーを入れたり、ITとほど遠いところにITを入れているプレイヤーがすごく増えてきて、これは非常に大きなトレンドだなと思っています。
だからまた、そういう既存の業界がどんどん変わってくるんじゃないかなと思って、すごいワクワクしています。
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