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iction!について・小安美和氏(全1記事)

2016.02.23

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「リクルートだけでは解決できない」 育児と仕事、両立可能な社会実現に向けて

提供:株式会社リクルートホールディングス

リクルートが「子育てしながら働きやすい世の中を、共に創る。」をキーワードに、「はたらく育児」を応援するiction!プロジェクト。課題を共有し、今後の共創のきっかけを作りの場として開催されたMeet upイベントにて、iction!プロジェクトリーダーの小安美和氏がはたらく育児が抱える3つの課題と解決のためのアプローチ策について解説しました。

「育児も仕事もしやすい社会へ」

小安美和氏(以下、小安):皆さん、こんにちは。

一同:こんにちは。

iction!について、もうすでに何度か聞いていただいてる方と初めての方がいらっしゃるかと思います。このプロジェクトは、「さあ、育児も仕事もしやすい世界へ。」ということで、リクルートグループのなかで人材サービスを提供する事業会社4社が中心となり立ち上げた横断のプロジェクトです。

どんな背景で何を目指しているのかということを簡単にまとめたムービーがありますので、こちらご覧ください。

(動画再生)

少し早かったんですけれど、ご覧いただけましたでしょうか。こちらがiction!の背景になります。

(動画内の)男女格差指数、ジェンダーギャップ指数のところに日本が104位とありましたが、最新の結果でいうと101位まできています。

とはいえ、101位という現実が日本にはございますので、第一子妊娠出産で辞める女性が6割いるということ、それからジェンダーギャップ指数101位であること。この辺りを背景として、究極的には男女の就業率がイコールになるような状態まで、このプロジェクトでは中長期かけて取り組んでいきたいと思っております。

解決すべき3つの課題

ではスライドに戻ります。iction!プロジェクトでは、「子育てしながら働きやすい世の中を、共に創る。」というゴールを掲げて、そのために3つの課題解決をするということを置かせていただいております。

1つ目が妊娠、出産で辞める方が多いという現状を踏まえて、働く意欲があるのであれば仕事を辞めなくてすむ状態を私たちは作りたいと思っております。

2つ目が育児と仕事の両立によってストレスを抱えている方が、我々の調査では8割という事実があります。この両立によるストレスを減らしていきたい、ということです。

そして3つ目は、働きたいという意欲がある育児中のお母さんは日本に170万人いると言われているんですが、なぜ意欲があるのに働けないか、といったときに最も多い回答が「条件に合う仕事がない」。子育てに専念したいという意識もございますけれど、「働きたいけれど働ける条件の仕事がない」ということが非常に大きな要因を占めています。ですので、私たちとしては無理なく始められる仕事をつくるということに取り組んでいきたいと思っています。

この「子育てしながら働きやすい世の中を、共に創る。」なんですけれども、我々リクルートグループだけではとても解決できる課題ではございません。この大きな社会課題を「共に創る」というところにかなり熱い思いを込めているんですけれど、行政の皆様、そして企業の皆様、NPO、さまざまな皆様と共に解決していきたいと考えています。ここが、このプロジェクトの最もこだわっているポイントです。

課題解決のための3つのアプローチ

そしてこの課題解決を3つのアプローチでしていきたいと思っています。1つ目は、我々リクルートグループ各社における事業開発。事業を作る、サービスを開発するということでこの社会課題を解決したいというのが1つ目のアプローチ。

2つ目なんですけれども、この課題を可視化して、きちんと世の中にコミュニケーションをしていく、お伝えしていくっていうことをしながら、さまざまなステークホルダーを巻き込んでいくということでなんとかしたいと思っています。

そして3つ目なんですけれども、今日のこの場がその1つでございます。「共に創る」オープンイノベーションということで、我々リクルートグループだけに閉じないさまざまな皆さんのご意見、お声に耳を傾けながら、共に創っていきたい、解決していきたいっていうのが3つ目のアプローチとなっております。

家事代行サービスまで 現在の取り組み

我々のグループ各社で、無理なく始められる仕事を作るというところから取り掛っています。リクルートキャリア、リクルートジョブズ、リクルートスタッフィング、スタッフサービス、この4社でさまざまな取り組みを始めております。

たとえば『タウンワーク』というアルバイト、パートのお仕事を中心にお届けしている求人情報メディアで、「主婦・主夫歓迎のシゴト」特集というものを毎週掲載していたり、「働きたいけど不安があって働けない」というお母さんたちのために、schooさまと共同でオンライン講座「ママが働くってどういうこと」という講座を昨日から始めたりしております。

そして派遣領域におきましても、フルタイムを前提としたお仕事の紹介だけではなく、短い時間や週4日以下でも派遣で働けるお仕事の提供をリクルートスタッフィング、スタッフサービスで始めております。

さらに人材サービスを超えたサービスということで、リクルートスタッフィングにおいては「casial(カジアル)」という家事支援サービスも、現在チャレンジをしている状況です。

そしてリクルートキャリアという会社、こちらは少し早い段階、学生の時点から「はたらく育児」を見据えたライフ、キャリアプランニングをしていくということで、早期のキャリア形成支援イベントとして、理系女子学生を対象にした特別イベント「キャリフルCAMP! for GIRLS」を11月に実施しました。

さらに今日、実は人材系以外のリクルートグループの会社からもたくさん参加をいただいているんですけれども、さまざまな事業において保育、育児支援のサービスを始めておりますので、そういったグループにおける事業開発というものをさらに推進していきたいと考えております。

パパとママで大きく違うストレス因子

そして2つ目のアプローチなんですけれど、課題解決を促進するコミュニケーションということで、まず何が課題なのか。たとえば2つ目の課題にありました、育児と仕事の両立がストレスだというテーマがあるんですけれど、実際に何がストレスなのかということを働くマザー、それからファーザーに対して、リクルートワークス研究所がストレス調査を実施いたしました。

詳細はホームページ等でダウンロードができますので、ご関心のある方はぜひ見ていただきたいんですけれど、左と右で色が違うのがわかるかと思います。

白い項目がプライベート、家庭におけるストレス。グレーがかったところが仕事におけるストレスです。左側がお母さん、右側がお父さんですね。

お母さんはほぼプライベート、育児、家事におけるストレスが多くて、お父さんは仕事におけるストレスが大部分を占めている。こんな差があるといったことが見えてきたりしています。

これは何が課題なのかっていうことを深掘りながら、このことを解決していくサービスをこれから開発していきたいと考えています。

そして今日のこの場も情報発信をしていく予定なんですけれど、私たちが感じている課題、可視化したものを積極的に世の中に発信していこうと思っています。非常に難しい問題ですので、色々なご意見がありますけれども、そういった声に耳を傾けながら多くの方と共にこの課題解決をしていきたいと考えています。

共に取り組むオープンイノベーション

そして最後なんですけれども、「はたらく育児」に関する声をしっかりと聞きながら、社内、そして社外の皆様と共に事業開発をしていく、オープンイノベーション。このことに取り組んでいきたいと思っています。

リクルートベンチャーズという新規事業開発の仕組みが、我々リクルートグループの中にございます。後ほど詳しく説明いたしますけれど、この「はたらく育児」というテーマの課題解決に対して9月にイベントを実施したところ社内から200人の従業員が参加しました。そして、その中から70件の新規事業のアイデアがエントリーされました。

そして今日は、その中から厳選されたチームの皆さんがこの場に集まっておりますので、この課題を解決していきたいという濃縮された志を持った皆さんが集まっておりますので、ぜひ社内の皆さん、積極的にご意見をいただきまして、この場から何かが生まれることを目指していきたいと考えております。

子育てしながら働きやすい世の中を共に創るということを目指したプロジェクトでございます。ぜひ皆様のお力、お知恵をお借りしながら実現していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

(会場拍手)

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