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小・中学生学び領域(全1記事)

2015.12.15

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ICTツールで勉強を効率化 小中学生の学びで「スタディ・ライフ・バランス」がトレンドに

提供:株式会社リクルートホールディングス

リクルートホールディングスが2016年の事業領域別のトレンドをうらなう「2016年のトレンド予測」記者発表会を実施しました。「小・中学生学び領域」では、勉強サプリプロデューサーの中野慧氏が登壇し、2016年のトレンドワードとして「スタディ・ライフ・バランス」を挙げました。中野氏は、2020年の大学入試改革によって、子どもたちに知識・技能を活用する力や主体性が求められていく中で、ICTツールの活用によって勉強を効率化した上で、スポーツや遊びといった生活面の充実を図る取り組みについて紹介します。

小・中学生の学びにおいて「スタディ・ライフ・バランス」がトレンドに

中野慧氏:みなさま、こんにちは。勉強サプリのプロデューサーをしております、中野慧と申します。どうぞよろしくお願いします。

小・中学生の学び領域のトレンドワードについて発表させていただきます。まずこの領域でリクルートとしてどういった事業を行っているかということを簡単に触れさせていただきます。

今年の3月にリリースしたサービスになるんですけれども、小学校4年生から中学校3年生までを対象としたオンラインの教科書に沿ったコンテンツを提供しております。カリスマ先生の授業動画、ログで成績がわかるようなスーパードリル。これが月額980円で提供させていただいております。

この領域の中で見えてきたトレンドワードについて今日はご報告させていただくのですが、トレンドワードはこちらでございます。「スタディ・ライフ・バランス」です。

社会人の場合は「ワーク・ライフ・バランス」というキーワードはよく耳にするかと思います。「ワーク・ライフ・バランス」というキーワードが出てきたのはちょうど10年くらい前になるんですけれども、いまではすっかり市民権を得たかなと思っております。

子どもの世界でも、スタディとライフの間のバランスについてしっかりと考えていくということが来年のトレンドになってくると考えております。では、それはどういった背景に基づくものなのかというところをご説明させていただきます。

2020年の大学入試改革を前に、新たな学びが求められる

アニメーションになっているので、もしかしたら前を見ていただいたほうがわかりやすいかもしれませんが、先ほど進学総研の発表のほうでもありましたが、従来型の知識・技能のインプットと、スタディというものが子どもたちの勉強として問われてきたわけですけれども、2020年に大学入試改革があります。

実はいま、中学校1年生の子どもたちが大学入試をするときには、まさにこの新しい大学入試で問われるんですけれども、ここで求められる能力というのが、従来型のスタディではなく、新たな学びという主体的に学ぶ姿勢であったり、知識・技能を活用する力。こういったものが問われるようになってくるわけです。

こうった能力をつけようとしたときに、従来型のスタディだけで足りるかと言われると、違うと。ライフというものが非常に大事になってくると言われております。新たな学びを獲得するためには知識・技能のインプットだけではなくて、スポーツであったり、遊びであったり、多様な経験を積むことが大事になってくると言われております。

ICTツールの登場でスタディを効率化

この必要性が出てきているんですけれども、ここにICTツール。教育でIT系のツールを使って勉強するということが、いま非常に世の中に広がってきているんですけれども、このICTツールによってスタディの部分が効率化されることによって、ライフの時間をますます充実させることができるようになってきているということがトレンドでございます。

すなわち新たな学びが必要になってくる中で、多様な経験を積まなければいけなくなったと。これが1つ目ですね。多様な経験を積むにあたってスタディを効率化できるような新しいICTのツールがどんどん登場してきた。これが2つ目。

3つ目、結果としてこのスタディとライフの間のバランスについてますます真剣に考える保護者さんが出てきた。これがトレンドだと思っております。以降のページで具体的な中身についてご説明させていただきます。

まず最初、スタディが新しい学びに変わりましたということを申し上げましたが、これは先ほど進学総研のプレゼンの中にもございましたが、たしかに従来の知識・技能のインプットだけではなくて、そこをアウトプットするようなことが求められるようになってきたと。これは先ほどのご説明の通りかなと思います。

ライフで多様な経験を積むことが大事になってくる

じゃあそういった能力をどういうふうにして身につけていったらいいのかと、非常に気になるポイントかと思うんですけれども、識者の見解でございますが、赤字でハイライトをしておりますけれども。

こういった力を養うためには主体的に学び続ける姿勢が非常に重要であり、あるいは興味を持ったことを主体的に探求したり、様々な世代の方とコミュニケーションをする。ライフで多様な経験を積むことが非常に大事だということを言っているんですね。

ですので知識・技能のインプットが新しい学びになりました。その新しい学びを身につけるためには、こういった多様な経験を積んでいくことが大事なんですよという構図をご理解いただけたかなと思います。

ICTツールの学校現場・一般家庭への普及

それぞれの具体的な例を中に書いているんですけど、まずスタディ、知識・技能のインプットの部分が効率的になってきたと。これは想像に難くない部分かなと思いますけど、ICTツールを使っている子どもたち、保護者の方たちというのは、非常に効率的に勉強できるようになってきたということが言えると思います。

ポイントは、これがごく一部の方たちがやっていることであれば、トレンドにはならなくて、「進んでいる人たちがやっているんでしょ?」という話になるんですが、学校現場の中でもこのICTツールというのが爆発的に広がってきているということが1つのポイントになってきております。

例えばこれは、タブレットの学校の中での導入台数なんですけど、すごい勢いで増えてきているというのがわかると思います。

では、家庭の中ではどういうことが起こっているかというと、我々も含めてなんですけど、最近教育サービスの業界でICTツールがどんどん広がってきております。

右側に挙がっている「RISU」さんの事例であれば、学習データを独自のBig Dataエンジンを通じて集計・解析すると。要は、この子はどこが苦手なんだろうということを特定した上で、東大生のチューターがそこを効率的にサポートすると。

こういったかたちで、スタディの部分がどんどん効率的になっているということが起こってきています。スタディが効率的になったときに、家庭ではどういうことが起こっているか?

保護者と子どものコミュニケーションの変化

次の紙になりますけど、保護者と子どものコミュニケーションが非常に良くなったと回答する家庭が多くなっております。

例えば、これまでは(子どもが)勉強をやっているところがわからなかったと。「勉強しなさい」とか、「勉強やっていないんじゃないの?」と怒っていた保護者の方が、子どもがやっている部分がちゃんとわかることによって、褒めてあげる。あるいは、どこか詰まっているところをすぐに見つけてあげて、そこに対してコミュニケーションをすることで、親子の間のコミュニケーションが非常に増えていると。

例えば、8割の保護者の方がコミュニケーションにいい影響があったということを言っております。

もう少し直接的な例ですと、塾に行くことを考えていた子どもが、こういったICTツールを使うことによって、効果的に学習をすることができるようになった。通塾の必要がなくなったので、空いた時間で友達と遊んだり、放課後にスポーツをすることができるようになったと。

スタディが効率的にできるようになったことで、多様な経験を積む時間が増えてきているということで、一般的な家庭の中でも見られている事例になってきています。

中学校のICTツール導入事例

これは家庭の中だけではなくて、実は学校現場でもすでに起こり始めている事例でございます。ここに出しているのは、千葉県のごく普通の中学校の事例なんですけど、タブレットで調べ物学習をやりましょうということと、授業の中でタブレットを使ってわからないところを教え合うということをやっておりまして、コミュニケーションがどんどん誘発されるということが出てきております。

多摩市の事例であれば、プログラミングを教材にしながら、新しい学びである主体性の向上とか、コミュニケーションとか、論理的な思考を鍛えていくということを行っております。

まとめますと、「スタディ・ライフ・バランス」。1つ目は、多様な経験を積むということがますます大事になってきてきました。2つ目、ICTツールが広がっていくことで、多様な経験を積むための時間ができました。3つ目、結果的に親子の間で、スタディとライフの間の適切なバランスがどういうところにあるのかという会話をすることが増えてきております。

以上がトレンドワードになります。ご静聴どうもありがとうございました

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