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社会人学習領域(全1記事)

2015.12.15

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育休中はスキルアップのチャンス? 復帰後に備えるママの「育自休暇」が加速中

提供:株式会社リクルートホールディングス

リクルートホールディングスが2016年の事業領域別のトレンドをうらなう「2016年のトレンド予測」記者発表会を実施しました。「社会人学習領域」では、雑誌『ケイコとマナブ』の編集長・根岸菜穂子氏が登壇し、2016年のトレンドワードとして「育自休暇」を挙げました。育児休暇中の女性が社会復帰に向けて積極的に学ぶ動きが加速しており、なかにはMBAを取得するお母さんもいるそうです。教育機関や企業、家庭の支援によってこのニーズは一層高まると根岸氏は予測しています。

ケイコとマナブ編集長が選ぶ2016年のトレンドは「育自休暇」

根岸菜穂子氏:こんにちは。『ケイコとマナブ』編集長の根岸と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。私たちは社会人の学習領域から発表させていただきます。まずはその前に私たちの事業についてお話させていただきます。

ご存知のとおり、ケイコとマナブは社会人のための資格取得、スキルアップ、趣味のレッスンといったものを探していただけるようなサイト、情報誌を発行しております。

そんな私たちがいま注目している2016年のトレンドキーワードはこちらです。「育自休暇」。皆さん、この文字をみてください。普段見る「育児休暇」とどこが変わっているか、おわかりになりますか。そうですね、2文字目が育児の「児」から、自分の「自」に変わっています。

いま子育てをしながらさらに余力のある女性の間では、自分のスキルやキャリアアップを育むというスタイルが進んできています。その話を本日はさせていただきたいと思います。

育児休暇の取得期間、10ヶ月以上が6割

まずはよく言う育休の中に「育児休暇」というものと「育児休業」というものがあるのをご存知でしょうか。育児休暇というのは育児のために休暇を取ること、育児休業は法で定められている1歳になるまでに取れる休業のことを指します。

今回はこの広い意味での育児休暇のほうを指してお話してまいります。

ではいま法的に取れる育児休業。どれくらいの期間取れるのかといいますと、この制度が始まった翌年の平成8年から比べると約2倍の9割に届こうという勢いで現在の取得率は伸びています。

しかも取得期間は、こちらをご覧いただきますと、10ヶ月以上取られている方が6割を超えている。けっこう皆さんの中にも「長く取られるんだな」と発見があった方もいらっしゃるんじゃないかと思います。

そんなけっこう長い育児休暇。取っている年齢層でいきますと、いま出産のボリュームゾーンは30歳〜34歳です。ということは、育休を取られる年齢も30歳〜34歳前後が多いだろうと考えられます。このことから、「なぜいま育休中に学ぶのか」という考察をしてみました。

育休中に学ぶ女性の割合は11.5パーセント

その前に私たちが今回調べたものなんですが、30歳〜35歳の育休中の女性が学びをしている率としては11.5パーセント。もしかすると皆さんの中には「11.5パーセントって低いんじゃないか」と思われた方、いらっしゃるかもしれません。

ですが、あくまでも参考値であるんですが、2013年に私たちが取った「30代の女性の学びの実施率」というものを紹介させていただきますと、こちらは20.8パーセント。そう考えると、育休の女性が11.5パーセントも仕事のために学んでいるというのは非常に高いと思っていただけるんじゃないかなと思います。

その次に背景についてお話してまいります。最近、「マミートラック」という言葉を聞くようになってきました。左のグラフは実際にお子さんを持たれている方が、そういった方が周りにいるかという問に対して、6割の方が「いる」と答えています。

そして30代前半〜30代後半の方の未婚の女性にとっても、そういった育休でお休みをするということに若干の不安を抱えていることも背景にあるのではないかと思います。

出産のボリュームゾーンである30代前半はキャリアの転換期

そしてもう1つ、大きくあるのが30代前半というのは、求められるスキルがいままでの20代と非常に変わってくるという結果です。80パーセントを超える方が、「求められるスキルが変化している」と考え、役職につかれている方も30代になると非常に高くなってきます。

こんなことから育休を取る30代前半というのはキャリアの転換期、それによってスキルの再補充が必要と言えるのではないでしょうか。

では育休中のママたちが学んでいるのはどういうことかを見ますと、トップ5はこちらになります。パソコンでいえばMOSS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を取ったりですとか、VBAやAccessといったなかなか普段まとめて学ぶことができないようなものを学んだり、英語でいえばTOEICにチャレンジしたりされています。

妊娠がわかったタイミングでMBAスクールに申し込み

では事例をお二方ほど紹介したいと思います。まずお一方目、辻井さん。この方は第二子の出産のタイミングで宅建を学ばれました。出産後の働き方の可能性を広げたい、復帰後に備えたいという思いから学ばれました。

そうしてもう一方、末吉さん。この方は第一子の妊娠がわかったタイミングで、実はこのMBAに申し込まれています。というのも、いままでMBAがずっと取りたかったんですが、なかなか時間が取れなくて、育休という1年間の会社に行かない時期を使おうということで、このチャレンジに挑戦いたしました。

いま企業の側もそういった育休中のママの学びを支援するサポート制度が整ってきています。三井住友海上さんのこのシステムは、実はワーキングマザーが会社に戻ってきて、「ブランク期間に学びたかった」という声を反映して生まれたものだそうです。

育休中の女性を支援するスクールが登場

そしていまスクールのほうでも、育休中のママが学び始めている英会話スクール、MBAのスクールなんかでも、そういった声が聞かれています。

それに対応するかのように託児施設を無料で開放するようなスクールが出てきたり、育休中の女性の学費を免除するような仕組みを備えたスクールも出てきています。

よりアクティブな「育休インターン」という挑戦も

さらに「育児休暇の発展形」と言いますのが、「育休インターン」ということで、休暇に学ぶだけではなくて、他社でインターンシップに挑戦するアクティブな女性も出てきております。

このように育休中の女性が学んで育休後の復帰に備える動きが社会、教育機関、企業、家庭の支援をもってできるようになってまいりました。

2016年はますますこの傾向が高まっていくと考えられます「育自休暇」。ぜひご注目ください。ご静聴ありがとうございました。

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