2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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記者:朝日新聞のアオキです。維新の党の代表戦の規約について松野(頼久)さんに意見を伝えられたということなんですが、あれは地方議員も1人1票で等しくという、これまで通りしてほしいという?
橋下徹氏(以下、橋下):そうです。
記者:これは、向こうは意図があって変えてきたというか、5人で1票にしてきたと思うんですが「こうだ」という理由はどういう理由でされるんでしょうか?
橋下:メール見てるんでしょ?
記者:松井幹事長のぶら下がりというか……。というところで。
橋下:首相公選制掲げてるんじゃないですか? 維新の党って。そんなの、国会議員も地方議員も、また毎日新聞がくだらないこと書いて「大阪の発言力を高める」とかそんなこと言ってますけど、そんな意図はまったくなくて。
首相公選制っていうものを掲げてるんだったら、有限実行にしなきゃいけないということですよ。国会議員も地方議員も一般党員もおんなじ。
一般党員っていっても、本当に首相公選制の場合には日本国民全有権者になるけれども、党員の中で党に対してのコミットの度合いっていうのはやっぱり党員によって違うので、単に名簿に載せている党員にも1票なのか、一定の献金をして貰ってる人に一票なのか、これは金で区別するっていうのは問題あるかもわからないけども。
まぁ、これは政党である以上仕方ないと思うんですよ。党費とかそういうところで区別するのか。それから、多くの党員をかき集めてくれた人に1票を与えるのか、このインセンティブの与え方についてはよく考えてほしいってことは柿沢幹事長には伝えましたけど。
いずれにせよ国会議員も地方議員も一般党員もみんなその国のリーダーを決める権限、等しく権限を持つというのが首相公選制のもともとの哲学じゃないですか。
国会議員の人間関係だけでずーっと言い続けてきて、首相公選制はなぜ必要かって言ってたのは、国の権限を選ぶリーダーが今は国会議員だけが持っていると。
国会議員から国のリーダーを決める権限を取り戻そうっていうのが、首相公選制の一番の哲学のわけですからね。それが急に維新の党の代表戦の選挙になったとたんにね、国会議員だけが特別な1票の価値、非常に重い価値を持つっておかしな話じゃないですか?
っていうふうに維新の党の理念とか照らし合わせてどうなんですか? っていうことで、問題提議したんですけどね。
だから、国会議員での好き嫌いでもう……。国会議員見てればかわりますけど、そこでのご飯の付き合いとか、飲み食いとか、人間関係とか、そこに縛られていたら本当に国全体のことを考えた主義、主張や政治活動なんてできないじゃないですか。
だからある意味国会議員からの人間関係とか、もっと言えば、政治家の関係の中での人間関係からある意味解き放たせてあげてね、広く国民全体の利益を考えるような、そういうリーダーを選出させるために、首相公選制というものを掲げたわけですから。
まずは、それを言ってるんだったら党で実行しましょうと。文書通信交通滞在費の問題も、企業献金、団体献金禁止の問題も言うだけじゃなくて実行しようっていうのが維新の党の考え方で、そういうことをやり続けないと新興政党なんかすぐに消えますよ。っていうふうに維新の党には言っているんですけど。
ほかの自民党や民主党みたいにね、特定の支持基盤があったり、歴史や伝統のある政党だったらいざ知らず、こんな特定の強固な支持基盤もない新興政党がどうやって国民全体に支持を広げようかと思えば、既存の政党とは違うというメッセージを強烈に発しないといけないわけでね、代表戦なんてのは、一番メッセージを発信するチャンスだと思いますよ。
だから、国会議員も地方議員も、ちょっと党員の方が区別をしなきゃいけないんでしょうけど、基本は1票にして、ある意味大統領型の代表選出のプロセスっていうかね、これをやることによって各地で討論会になって。
形式的な討論会じゃなくて、各ブロックごとに票の開票をやって、今こっちが上、こっちが何票差で負けている。次、東北地方に行ったら、逆転した。関東地方でやったらこうなった。
それをずっと全国で五つか六つくらい公開討論会をやってね、それで最後、沖縄でも決戦でやったらいいじゃないですか。みんなが1票投じてね。
記者:橋下さんがそこまでこだわる理念であれば、本来であれば最終案になる前に織り込まれていないとおかしいような気がします。まだ根付いていないというか。
橋下:だから、全然根付いていないですね。っていうふうにメール出したわけですよ。維新の哲学っていうのが全然メンバーに根付いてないですねって。
結局国会議員が既得権益持っちゃって、既得権打破って言ってる政党が既得権益化してるじゃないですか。
で、その話をしたら今度柿沢幹事長のほうから維新の中でもいろいろ議論がわき起こってきて、やっぱり維新独自の代表選出のプロセス、やっぱりメディアの力は大きいわけでね。
民主党から自民党に政権交代して安倍政権が誕生したときっていうのは、やっぱり明らかに自民党総裁選っていうものをメディアが報じて、あそこで変わったわけですよ。
おもしろかったですもん。あの自民党総裁選の討論っていうものが。たしか石破(茂)さんと安倍さんと、石原(伸晃)さんと討論をやってて。
みんなであれ見てたわけですよ。国民は1票持ってないですけど、見てたわけですよね。代表戦選出っていうのが最高の政党の中の一大イベントであって、国民が一番監視しなきゃいけない。
だって代表によって政党が運営されて、ある意味国の運営に対してもものすごい影響してくるはずですから。どんなプロセスで代表を選ぶかというのが一番重要で、それがかつての自民党のような重鎮たちが内部の密室でリーダーが選ばれていく過程が今の自民党になって、開かれた自民党になっているわけでしょ?
そしたらそれと同じぐらいのね、透明性だったり公開性だったらそんなの維新の党に振り向いてくれるわけないじゃないですか。
強烈な公開性と強烈な公平性というものでね、国民のみなさんに関心を持ってもらわなきゃいけないわけで。そうであれば、この大統領選挙型の代表選出のプロセスなら、首相公選制の考え方にも合致するんですけどね。
橋下:でも、そういうことをなんで維新の党のメンバーが考えないのか不思議でしょうがないです。だからそれを言ったら、今度は福島のほうの小熊(慎司)議員がTwitterのほうでね、基本的には賛成だと。
ただ、やっぱり人気投票になったらいけないので「国会議員20名の推薦要件を課すべきだ」ということをTwitterに書いてきて、僕はそれ賛成です。推薦っていうものは絶対必要だと思うんですよ。人気投票にならないように。
でも、それで今日メール返したのは、国会議員20名っていうんだったら、地方議員20名プラスしないとそれはおかしいですよと。数千人の人数はどうでもいいけども、国会議員だけじゃなくて、同数の地方議員の推薦というものも、要件に加えないといけないんじゃないですか? ということでメールを流しました。
こういう議論を受けて、柿沢さんがすぐに全国の都道府県総支部のほうに意見募集を行うと。「今回の代表戦規定においてどうなんだ?」っていうことで、意見募集を行うということでメールが来たんでね、それも異議ありだと。
都道府県募集っていったって、こんな新興政党なのにね。僕、調べたんですよ。各都道府県でどれだけ党員獲得しているのか。
そしたら、4人しか党員集めてない都道府県総支部があるって。4人ですよ! 党員。そこの総支部長に意見なんか聞いてどうすんだっていう。そんなの無視しろと。むしろそうなら、総支部長交代だと。PDCAまわってないじゃないかと。
地方議員の獲得目標とかね、一般党員の獲得目標とか、選挙でどれだけ勝つのかっていうことを目標掲げさせてね、PDCAまわさせてね、それが上手くいっていないんだったら総支部長交代させないと。既得権そのものじゃないですか。
維新の党ね、びっくりするぐらいの既得権団体ですよ!
で、この総支部長には毎年調べたら600万円かなんかの活動の基礎金額が出ててですね、国会議員には千何百万の活動基礎金額が出てるんですよ。
その活動基礎金額って団体運営補助金といっしょじゃないですか。大阪府政、大阪市政は税による団体運営補助はやめて、事業補助に切り替える、PDCAをしっかりまわすと、既得権打破だと。
言ってるのにね、維新の党の国会議員と維新の党の総支部長は団体運営補助を貰ってる既得権益層になってるっていって。メール流しましたよ。もう。
維新の党こそ既得権打破で打ちくずさなければならないって。で、ぐしゃぐしゃになって、早くも「橋下は辞めてくれ」っていう声になるんじゃないですか?
記者:そのままのスタンスで退任まで……?
橋下:いきますよ。ええ。もう、誰も言わないんですもん。こんなのもう、維新の党もすぐに消えてなくなりますよ。そんな、既得権打破だー! とか言って、口ばっかじゃないですか。
総支部長の600万円とか国会議員の千何百万円は、あれは既得権ですよ。ちゃんと成果出している人はいいんですよ。でも、党員をどれぐらい集めてね、地方議員をどれだけ誕生させているのか。
役所にはこれだけ文句言っているんでね、成果が出てなかったら補助金終わり! って言って、こんだけうるさく言っているのに、自分のところの維新の党になにも言わなかったら、役所のほうだって怒りますよ。そんなん。
記者:その、既得権化しているのは、橋下さんが要職から外れられているのか、それとも団体を立ち上げられてある程度の期間経つと、どうしてもそういうふうに腐食していくのか。
橋下:いや、既得権打破とか、行政の無駄遣い根絶とかね、それから切磋琢磨とかね、自立した個人とか、フレーズはいいけど結局維新の党のメンバーがそれ、本気で思ってないんじゃないですか?
自立とか切磋琢磨とか言ったら、みんな各国会議員がちゃんと党員を確保して、地方議員を誕生させて、それがダメだったら当然活動費なんかは抑えられて、結果を出さない総支部長なんかは交代させるっていうのなんてのは、民間だったら当たり前じゃないですか。
で、成長戦略をー! とかね、既得権を打ち破って、成長戦略を!(とか言っているのに)。しかも補助金漬けなんかやったら成長しないっていうのは、これは僕の考えではなくて、維新の党のみんなそういう考え方ですよ。
こんなの維新の党が補助金漬けですよ。そんな政党成長するわけないじゃないですか。誰も言わないんだから、こりゃもう、僕が言うしかないじゃないですか。もうワンワンワンワンとね。
それをどう受け止めるかは知りません。それは維新の党の執行部(の判断)ですけども、これ口だけで既得権打破だとか、補助金改革だとか言っておきながら自分たちが補助金まみれになって既得権益化してたら国民はそれはすぐに見抜くと思いますけどね。それぐらい厳しいことやってね、結果出せなかったら総支部長はもうクビ! 交代!
国会議員だって結果出してちゃんと獲得党員数増やさずに地方議員も誕生させなかったら、公認取り消し! で、そういうことを繰り返し繰り返しやっていったら、業界団体からそういうところから応援を受けている自民党との対立軸というか、違いがはっきりわかってきてね。
国民のほうとしても、どっちを取っていくかというのも、ある意味選択肢の一つにやっと維新の党がなってくると思うんですけどね。
一体、何を違いとして何を言っているのかさっぱりわかんないですよ。改革政党だ! とか言って、全然自分のところの党の改革もできなくて、日本の改革なんかできるわけないじゃないですか。
民間企業、民間企業って言っているんだったら、民間企業と同じようにできない総支部長は変えていかないと。そんなの。
記者:橋下さんが去られても、橋下さんの個人商店と内外で言われていますけど、そういう状態が今も続いているような感じもするんですが。
橋下:個人商店なんて続いてないでしょ? 執行部は執行部のほうでちゃんとやってくれてるんだから。
記者:でも、意見はちゃんと伝えるっていう?
橋下:ええ、伝えます。誰も言わないんで。維新の党は永田町でああやってやってたら気付かないのかもわからないですけど、大阪で見てたら維新の党が既得権益化してね、補助金漬けになってて、言ってることとやってることが違うんじゃないの? ってことが国民はみんな感じてますよと。
自民党との決定的な違いとか、改革政党とか、既得権打破の政党とか言うんだったら、それを自らが示さないと。そりゃ、公認とかなんていうのは、どんどん変えていかないと。結果を出さないことには。それぐらいはやらないとダメですよ。
国民はうんざりしてるわけじゃないですか。何代もわたって結果を出さない議員がずーっと続いているってことをもううんざりしているわけですから。その結果っていうものはね、方針は執行部のほうで出せばいいと思うんですよ? Pのプランの部分はね。
こういう部分を目標に各議員がんばってくれ。各総支部長がんばってくれ。そんなの企業だって当たり前じゃないですか。
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