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自民党・安倍晋三総裁 衆院選大勝を受けて記者会見 10月23日(全2記事)

【全文1/2】自民大勝から一夜 安倍首相が抱負「すべては国民の負託に応えるため」

10月22日に投開票された衆議院総選挙で、自民・公明あわせて過半数の議席を確保する大勝をおさめた自民党。総裁の安倍晋三氏は一夜明けた23日に会見を開き、人づくり改革、生産性革命に向けてまい進していく考えを示しました。

3回連続の過半数議席は半世紀ぶり

司会者:まず、安倍総裁よりご発言をお願いいたします。

安倍晋三氏(以下、安倍):はい。まず冒頭、台風21号により被害を受けたみなさまにお見舞いを申し上げます。まだ北上を続けており、政府としては引き続き災害応急対策に万全を期してまいります。

我が党が政権を奪還してから5年が経ち、国民のみなさまから大変厳しい視線が注がれる中、この度、解散総選挙に望みました。

厳しい戦いになることはもとより覚悟の上でありましたが、困難な課題に挑戦するためには、国民のみなさまからしっかりと信任を得なければならない。その決意のもとに、自民党公明党の連立与党で過半数を目指し、全国各地で私たちの政策を訴えてまいりました。

結果として、目標を大きく上回る力強いご支持を国民のみなさまからいただくことができました。連立与党の議席は3分の2を超え、自民党単独でも絶対安定多数を大きく上回り、今回衆議院定数が10削減された中において、前回同様280を越える議席をいただきました。

安定した政治基盤のもとで、これからも政治を前に進めようと、国民のみなさまから力強く背中を押していただいたことに、本当に感謝申し上げます。

そして、悪天候のもと、足元の大変悪い中で私たちを応援してくださり、投票所に足を運んでくださったみなさまに、熱く御礼を申し上げます。

5年前、3年前に続き、3度、私たちは国民のみなさまに政権を託していただきました。総選挙において、我が党が3回連続で過半数の議席をいただいたのは、ほぼ半世紀ぶり。

同じ総裁のもとで3回続けて勝利を得たのは、立党以来60年余りの歴史の中で初めてのことであります。であるからこそ、謙虚に政策を進めていかなければならない。本当に身の引き締まる思いであります。

私自身、その責任の重さを深く噛み締めております。先ほど公明党の山口代表と連立合意に署名いたしました。今後とも、自民党と公明党の強固な連立のもとで、安定した経済政策、外交安全保障政策を進めていく。この選挙戦でお約束した政策を一つひとつ実行し、結果を出してまいります。

生産性革命、人づくり革命を進めていく

我が国の持続的な成長の鍵は、少子高齢化への対応です。アベノミクス最大の挑戦であります。生産性革命によって、全国津々浦々に至るまで、賃上げの熱い勢いをさらに力強いものにすることで、デフレ脱却を目指す。

そして、人づくり革命を進めていく。幼児教育の無償化を一気に進め、真に必要とする子供たちには、高等教育を無償化していきます。

消費税の使いみちを見直し、子育て世代、子供たちに大胆に投資することで、社会保障制度をお年寄りも若者も安心できる、全世代型への、全世代型の制度へと大きく改革してまいります。

少子高齢化が急速に進む今、私たちに立ち止まっている余裕などありません。年内に政策パッケージを策定し、可能なものから速やかに実行してまいります。

アメリカと連携し、北朝鮮対策にあたる

緊迫する北朝鮮情勢に対しても、国民のみなさんからいただいた信頼を背景に、力強い外交を展開します。

来月5日にトランプ大統領が来日します。本日もさっそく、お電話をいただきましたが、日本にお越しになったときには、北朝鮮情勢についてもたっぷりと時間をかけて協議を行い、緊密な連携を確認したいと思います。

そのあとはAPEC、東アジアサミット。世界のリーダーたちが集うこの場を利用して、ロシアのプーチン大統領や、中国の習近平主席とも、この問題について議論したいと考えています。

毅然とした強い外交力によって、北朝鮮の核ミサイルの問題、そして拉致問題を解決する。北朝鮮にその政策を変更させるため、国際社会との連携を一層強めてまいります。

そして、いかなる事態にあっても、国民の命と平和な暮らしを守り抜いていく。その決意を新たにしています。

少子高齢化、緊迫する北朝鮮情勢。まさに国難とも呼ぶべき事態に対して、総理大臣としてこの国のかじ取りを担う重責をまっとうしてまいります。

今回の選挙で、国民のみなさまからいただいた力強いご支持を背に、私は国民のみなさまとともに、ぶれることなくまっすぐに政治を前に進め、しっかりと結果を出す覚悟であります。

改めて、私たち自民党、公明党の連立与党に三度目となる安定した政治基盤を与えてくださった国民のみなさまに感謝申し上げます。

同時に、今後国民のみなさまから私たちに対して、より一層厳しいまなざしが注がれる。そのことをすべての与党議員が強く意識しなければなりません。今まで以上に謙虚な姿勢で、そして真摯な政権運営に全力を尽くさなければならない。そう考えています。

すべては国民の付託に応えるため

2009年、私たちは野党に転落しました。あのときは本当に厳しい時代でありました。ここにいる同僚議員も含めて、あの時代を共にしたすべての自民党議員の胸に深く刻まれていると思います。

私たちは有権者のみなさまの声に耳を傾けるところからスタートしました。国民が何を望んでいるかに真摯に向き合い、党内でおおいに議論し、政策を磨き上げてきました。

その政策をひたむきに、誠実に訴えることで、国民のみなさまからお力をいただき、再び政権を取り戻すことができた。そしてその政策をこの5年間ひたすらに実行することによって、一つひとつ結果を出してまいりました。

我が国の未来を拓くことができるのは、人々の耳目を引くようなパフォーマンスではありません。耳障りのいいスローガンでもありません。政策です。政策の実行力です。

あの5年前の政権奪還の時の初心を決して忘れることなく、自民党が一丸となって、そして与党公明党とスクラムを組んで、これからもすべては国民の負託に応えるため、ひたすらに政策の実行に邁進していく。その決意であります。

私からは以上です。

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