2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
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司会者:続きまして、平田より業績の見通し・概要につきましてご説明を申し上げます。
平田政善氏(以下、平田):それでは、 17年度(注:正しくは16年度)の業績見通しおよび17年度の見通しということで、私のほうからご説明させていただきたいと思います。
お手元のパワーポイントをお開きください。まず5ページでございます。
業績見通しの説明に先立ちまして、まずウェスチングハウス社のグループによる米国連邦倒産法第11章にもとづく再生手続、いわゆるチャプター11でございますけれども、この申立てに伴う当社の連結財務諸表への影響をご説明をさせていただきたいと思います。
まず第1に、チャプター11申立てに伴い、2016年度決算からウェスチングハウスグループは連結対象から除外されることになります。
第2に、2016年度決算において、ウェスチングハウスグループは非継続事業に区分されます。結果として、連結損益計算書上の売上高・営業利益・税引前損益などの各ラインから除外をされ、非継続事業当期純損益の中で表示をされることになります。
6ページをご覧ください。一番左のa欄には、3月14日にご説明をさせていただいた16年度業績見通しを記載してございます。
その右、b欄には、3rdクオーター決算時にご説明をしたウェスチングハウスグループのチャプター11申立ての影響を反映した、16年度業績見通しを記載してございます。3rdクオーター決算時は当期純損益のみの説明をさせていただきましたけれども、売上高等のその他の項目はその時点での想定値となってございます。
差異の欄に記載しておりますとおり、チャプター11申し立てに伴う影響額などを当期純損益でマイナス6,200億円と想定いたしましたため、追加悪化影響後の当期純損益は、b欄のマイナス1兆100億円となっておりました。
なおこの時点では、ウェスチングハウスグループの非継続事業化による会計処理は検討中であったため、非継続事業とはしておりませんでした。
その右横、c欄ございますけれども、比較を容易にするために、ウェスチングハウスグループの非継続事業化組換え前の今回業績見通しを記載してございます。
当期純損益では、事業損益などの改善を主因に、プラス600億円の改善、9,500億円の赤字となる見込みでございます。
差異の内訳として、営業損益で大きくマイナス1,000億円の悪化となっています。これはウェスチングハウスグループで計上していた無形固定資産、AP1000等々の無形固定資産でございますけれども、チャプター11後の再生計画に伴う将来キャッシュフローを見積もるのが困難ということで、会計的にはやや保守的に公正価値を0と判断させていただこうということで、今回新たに減損を実施することにいたしました。
これはウェスチングハウスグループ除外に伴う損益として改善影響が出るため、通期の当期純損益に影響を及ぼすというものではございません。
さらにd欄でございますけれども、ウェスチングハウスグループ非継続化に伴う組換え額を記載してございます。総額で1兆3,500億円のマイナスをウェスチングハウスグループに関連した損益として、非継続事業当期純損益へ組み換えを行う予定でございます。
結果として、一番右のe欄が今回の業績見通しとなってございます。
7ページをご覧ください。表の真ん中が、先ほどご説明をいたしました16年度の業績見通しとなっております。
なお、左のほうに15年度の実績が書いてございますけれども、これもウェスチングハウスグループを非継続事業へ組み換えたということで、作り直して比較をしてございます。
16年度の見通しでございますが、売上高は4兆8,700億円、前年に対し約2,800億円、6パーセントの減収となる予定でございます。
営業損益と税引前損益は、ウェスチングハウスグループの非継続化に伴い、それぞれ2,700億円、2,400億円の黒字、前年度に対しそれぞれプラス7,500億円、プラス6,400億円の改善という見通しでございます。
結果として、非支配持分控除前の継続事業当期純損益は1,200億円の黒字で、対前年度で約7,700億円の改善ということになる予定でございます。
一方、ウェスチングハウスグループを含めた非継続事業当期純損益はマイナス1兆2,600億円と、大幅な赤字になってございます。当年度は、家電事業やメディカル事業の売却益の一部計上による利益がありましたけれども、ウェスチングハウスグループの大幅なマイナスにより巨額の損失をここで計上するということになる予定でございます。
最終的に、当期純損益はマイナス9,500億円の赤字となりまして、対前年度でマイナス4,900億円の悪化ということになります。
フリー・キャッシュ・フローですが、これはマイナスの500億円、株主資本につきましてはマイナス5,400億円、ネットの有利子負債は5,000億円という結果になる見通しでございます。
ドル・円の為替レートにつきましては、前年度の3月末は113円でございましたけれども、この3月末は112円ということで、ほぼ変わっていないというふうな内容でございます。
なお、一番右側に、前回4月11日に説明をさせていただいた2016年度業績の状況に対する差異を記載してございます。前回ご説明を差し上げた時には、ウェスチングハウスグループは非継続扱いをしていなかったため、非継続化に伴う影響が大きな差として発生をしてきているというふうな表現になってございます。
平田:8ページをご覧ください。今回の業績見通しのポイントでございます。売り上げに関しましては、ストレージ&デバイスソリューションやハードディスク等の販売増等により、増収となっております。
構造改革によりパソコンとテレビは、大きく販売台数が減少したことによる影響が、およそマイナス2,800億円あったことなどによって、前年度比で約2,800億円の減収ということであります。
営業損益はメモリの好調に加え、構造改革による影響、賞与減額等の緊急対策等の影響により、ほぼすべての事業において改善をし、前者で前年度に対して約7,800億円の改善になる予定です。
なおメモリに関しましては、第四半期では、約30パーセントの営業利益となる予定でして、これをふくめて、12ヶ月累計でも約20パーセント強の営業利益立を達成する見通してございます。
また円高により、全社の影響額は740億円の増収があったと試算しています。これは12ヶ月平均のドル円為替ルートをみると、前年度は約120円、今年度は109円となる影響でございます。
一方、営業外損益でございますが、前年度にフィンランド・コネ社などの有価証券の売却利益がございまして、これが1,800億円あったことにより、前年度に対して1,100億円の悪化と、結果として前期損益修正益は対前年度で6,600億円の改善となる見通しです。当期純損益は、WECのチャプター11の申し立てによる損失を計上したことで、前年度に対し4,900億円の悪化、マイナス9,500億円となる見通しでございます。
続きまして9ページでございます。フリーキャッシュフロー、これは500億円のマイナスということで、当社の信用力低下に伴い、事業を継続するために必要な資金を確保したことによって、これまでの公表値に対し、前回の公表のときにはフリーキャッシュフロー0と見込まさしていただきましたが、500億円の悪化で実績が締まる見通しです。
財務体質面では、先ほどご覧いただきましたように、マイナス9,500億円の損益、これを計上するために、株主資本は5,400億円となる見通しです。
10ページが営業損益の前年度比較を、大きくグラフで表したものでございますが、前年度は4,830億円の赤字でございましたけども、これに対して16年度につきましては、ナノフラッシュメモリなどの売価ダウンによって、約700億円、あるいは円高の影響によって、同額の700億円の悪化。
主に前年度に計上した構造改革や、減損などの一過性費用が減少した影響が約4,200億円。ナノフラッシュメモリの微細化や、ハードフラッシュメモリの物量増による、改善影響が合わせて、2,900億円。また15年度に実施した構造改革により、固定費の縮減、これが約1,400億円。加えまして、継続をさせていただいております緊急対策の効果、これが約400億円あり、2016年度営業損益は約,2700億となる予定でございます。
11ページは営業損益が2,700億円でございましたけれども、営業外はマイナスの300億円。これに税費用1,200億円を加味した、当期純損益が1,200億円ということになり、これにWECのチャプター11の影響を含む、非継続事業損益、これが大きく、マイナス1兆2,600億円がかかってきます。これに、非支配持分1,900億円が加わり、16年度の当期純損益はマイナス9,500億円となる見通しです。
12ページでございます。セグメント別の売上高と営業利益の一覧をお示ししてございます。
全社の数字は7ページでご紹介した通りでございますけれども、売上高は、とくに「その他」のところで前年度に対し2,700億円の減収となってございます。これはすでにご案内の通り、パソコンが欧米でB2C向け事業から撤退をしたということが減収の主な理由でございます。
そのほかに為替の円高影響などもあり、全社では前年度に対して2,800億円の減収となろうかと考えています。
一方、営業利益でございますけれども、ストレージ&デバイスソリューションでメモリとハードディスク、これは好調でございました。
また、「その他」に含まれますパソコンやテレビ、こういったところで構造改革の効果や16年度の特別対策の効果、さらには前年度にエネルギーシステムソリューションやリテール&プリンティングソリューションで計上した減損損失の影響、これがなくなるということによって、全社では対前年度で約7,500億円の改善ということになります。
なお、一番右側に3月14日に公表させていただいたセグメント別業績見通しとの比較を記載してございます。前回、3月14日のときには、ウェスチングハウスグループの非継続化を行っていなかったため、エネルギーシステムソリューションにおいて大きく差異が出ているということになります。
一方、ストレージ&デバイスソリューションでは、3月14日に比べては、メモリを中心に改善になっているという状況です。
13ページから2017年度の見通しということで少しご説明をさせていただきたいと思います。
14ページをご覧ください。まず、見通しの前提条件でございますけれども、メモリ事業やランディス・ギア社の売却の検討、これはプロセスが進行中のため、この見通しには含めておりません。つまり、メモリやランディス・ギアはまだ東芝のなかに残っているというという状況での見通しを書かせていただいてございます。
これらのプロセスの状況、あるいは決定事項については、はっきりしました段階でみなさま方に別途ご説明をさせていただきたいと考えてございます。
表の真ん中が17年度の業績見通しとなってございます。メモリ事業やランディス・ギア社の業績も含まれるという数字でございます。
売上高4兆7,000億円、前年度に対し、約1700億円、3パーセントの減収となる見通しでございます。営業損益と税引前損益はそれぞれ2,000億円、1,100億円の黒字、前年度に対してそれぞれマイナスの700億円、マイナスの1,300億円の減益となる見通しでございます。
結果として当期純損益はプラスの500億円という黒字になり、ウェスチングハウスグループのチャプター11などの巨額の損失を計上した16年度に対しては、約1兆円の改善という数字の比較になります。
また、フリーキャッシュフローでございますけれども、17年度は6,700億円の資金の支出を見込んでおりまして、このなかには主にウェスチングハウスグループに対する親会社保証の一部分の支払い、継続をしてやらせていただいてございますメモリ事業への設備投資、こういったものが含まれてございます。
株主資本は17年度末でマイナス5,400億円、Netの有利子負債は1兆1,800億円を想定してございますが、メモリ事業の売却を実現させることでこれらの財務状況を改善していく見通しでございます。
なお、ドル円の為替レートは100円でこの数字を見通ささせていただいております。
15ページご覧ください。この17年見通しのセグメント別でございます。
表の右側には、メモリ事業とランディス・ギア社を除いた、いわゆる新生東芝と我々は申していますけれども、その数字を記載させていただいてございます。現段階ではあくまでご参考値になります。
表の真ん中、17年度の見通しでございますが、先ほども申しましたように全社で売上高4兆7,000億円、前年度比でマイナス1,700億円の減収。このうち為替の影響で約2,000億円のマイナスがございます。
また、インフラシステムソリューション中心に、受注減影響を織り込んでいますが、それらを除くと、各セグメントとも前年並み、または増収を見込んでいるという見通しを立てさせていただいてございます。
営業損益については、全社でプラスの2,000億円と、対前年度でマイナス700億円の減益という見込みを立ててございますが、このなかで為替の影響、とくにストレージ&デバイスソリューションを中心に前年度比較で700億円の悪化があると算出してございます。
インフラシステムソリューションでは減収による減益の影響を織り込んでございます。
なお一番下の方の消去欄、「消去」と書かれているところがございますが、マイナス400億円というのが17年度の絶対値のところに入っているとと思いますけれども、これは一定の構造改革費用をここで織り込まさせていただいてございます。
私からの説明は以上でございます。ありがとうございます。
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