2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
4者協議後の囲み取材(全1記事)
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記者1:よろしくお願いします。フルオープン、もともとフルオープンにならないと思っていた会議がフルオープンになったということ、これはまずどういうことなんでしょうか?
小池百合子氏(以下、小池):今日フルオープンでない部分があるとうかがいまして、だったら最初から結論を言ってしまったほうがいいと思いまして、そのようにさせていただきました。コーツ(ジョン・コーツIOC副会長)さんも非常にフェアな扱いをしてくださったと思っておりますし、なによりもこれまで言ってきた課題がございましたのを、いろいろと総合的に判断した結果を、今日は4者協議のほうで発表させていただいたということでございます。
記者1:事前にいろいろな報道もありましたが、結果として横浜が選択肢として残ったというかたちになるかと思うのですが、これについてはいかがですか?
小池:(トーマス・)バッハ会長になられて、どのようにしてオリンピックを持続可能性のある大会にするか、その教科書のような存在で『アジェンダ2020』という冊子がございます。この中には、「できるだけ既存の施設を使うべし」ということを書いてありまして、まさにそれに則ったかたちで横浜を追求してきたわけであります。
いろいろとできない理由を集めるのは簡単でござます。どの会場でも同じように、できない理由はあると思いますけれども、しかしながら最後まで、できる理由を追求し、そしてまたコストの面、それから全体の導線であるとか、それから実際に観客のみなさま方の動きとか、そういったことを精査の途中ですのでそれを完成させていき、それで最後はまさしく総合的に判断していくと思います。
記者1:長沼が合宿地として挙げられましたが、これについてはどうでしょうか?
小池:はい、先ほど村井県知事の方にもご連絡させていただきました。いろいろ努力いただいたにも関わらず、実際の本選があちらで行われることは、残念ながら今回は見送りとなりましたが、しかし、コーツ委員長からは長沼でのプレゲームはどうかという話もいただいて、そのことを先ほど知事のほうにもお伝えしたところでございます。
そしてまた復興五輪ということも今日は会議の最後に、念押しをするわけではないんですけれども、やはり改めて私のほうから申し上げます。ぜひこれからもこの3会場だけでなくいろんな催し等もございますので。昨日も東北6県の知事のみなさま方からいろんなご要望を承りました。そういった中で東京都が出来ることをしっかりとこれからもバックアップしていきたいと思っております。
やはり復興であるとか、それから復興五輪という言葉、それからアスリートファーストも都民ファーストもそこはやはり総合的に判断をするということで、今日の会議も組ませていただきました。もちろんそれが比重が時々変わる時もございますけれども、リアルにそこは判断させていただいたということです。
記者1:開催費用の総額について、IOCは2兆円で納得しているわけではないということなんですが、それについてはどのようにお考えですか?
小池:はい。IOCはずっと言っておられるのはまさしく『アジェンダ2020』、つまり費用は際限なく膨らませていくこと、これは次の大会に手を挙げるところが無くなってしまうという最大の懸念はそこにあるわけです。実際にハンブルクであるとかボストンなどは納税者の賛同が得られずに途中で手を下ろしたという例がございます。ですから、「オリンピックは高いんだ」というイメージが付くのは困ると。
おっしゃるとおりだと思います。という意味で、数字が独り歩きすることへの懸念を示されて、そしてそれについては私どもも最終的にいくらになるかということで、3兆円ということの可能性を私どもは計算をして出させておりますけれども、もちろんそうならないように努力はしていくということだと思います。IOCが懸念しているのはやはり持続可能性というキーワードになると思います。
記者2:テレビ東京ですけれども、「レガシー」という観点で考えた場合に、東京都にとって理想的な結論となりそうなんでしょうか。
小池:そうしていきたいと思います。レガシーは単に施設のことだけではございませんので、それを周りの……例えば会場があっても、それが野中の一軒家のようにポツンと建っていたら、結局、ほかにも例があるように、草が生えてしまって、ということになるわけですね。ですから全体としてそれをどうやって盛り上げるかっていうことが必要だと思っております。
会場のみ、施設のみでレガシーが確保できるというのは大間違いだと。魂をどうやって入れるかを含めて、初めてレガシーだと思います。
記者3:クリスマスまでの時間に具体的にどういうことを?
小池:いくつかビジョンというか。例えば有明の可能性をどこまで追求していくか、そしてまだ400億円は高いです。アクアティックセンターのように、水泳のプールがあって、15,000席というのと、アリーナとちょっと建設の仕方も違いますので、それを考えると少しお高いんじゃないかなと思います。ですからここはもう少し精査していく必要があるんじゃないかと思っています。
記者4:森会長が、横浜市は迷惑しているというような発言があったり、民間の納得がこれから得られるのかというところを指摘していましたけれども、地元についてのご意見はどうでしょうか。
小池:詳しくは申し上げませんけれども、横浜でも一環にしていただいているものと、このように私は受け止めております。
民間の施設云々の話は駐車場のことだと思うんですが、20年も15年も使われていない駐車場はけっこうあの地域にあるとうかがっておりますので、それをどうやって動かすかという話だと思います。
ですから、いろんな点で精査しなければならないということで、かといってダラダラと続けているわけにはいきませんので、ということで今日申し上げた次第です。
記者5:ダラダラ続けているわけにいかないというのは前も聞いた覚えがあるんですけれども、今回この4者協議で結論を出すと言われて臨まれて。さらに横浜の課題を検討したいと。この2ヵ月間で検討されていたわけでは?
小池:なにをしてたかって?(笑)。そう言われればその通りでありますけれども、私どもは最大の努力をしている。これはラストチャンスです。これを活かしたいと思います。
ありがとうございました。
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