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定例記者会見(全3記事)

【全文】小池百合子都知事が初定例 2020年を見据え“前のめりな”実行プランの策定を発表

東京都知事に就任した小池百合子氏が、2016年8月5日に初めての定例会見を開き、「2020年に向けた実行プラン」を示しました。

「2020年に向けた実行プラン」を策定

司会者:それでは知事の就任後、初めてとなる定例会見を始めます。まず、知事よろしくお願いいたします。

小池百合子氏:はい。ありがとうございます。初めての定例会見でございます。どうぞみなさま、改めてよろしくお願いいたします。

冒頭に、3点ございます。1つが公約の実現向けて。2つ目がリオ行きの出張の件。それから3つ目が横断リレーが行われておりまして、この週末に私がイベントに参加するということでございます。

まず1点目でございますけれども、公約の実現に向かって、具体的に作業を詰めているところでございます。そこで、まず公約の実現にむけて3点ございますので、こちらもご覧いただきたいと思います。

選挙戦を通じまして、直面をしております課題につきまして、都民のみなさまとお約束をしてきたところでございますが、そのために、とくに喫緊の課題に早期に取り組むために「2020年に向けた実行プラン」を策定すること。

それから「平成29年度予算の見積方針」。方向性という意味での、まさしく方針です。

3つ目に「補正予算の編成」。このことをすでに事務方に指示をしたところでございます。

そして2枚目でございますけれども、資料はお手元にあるかと思いますけれども、「2020年に向けた実行プラン」を策定したく考えております。

何度も申し上げておりますように、都民ファースト。これは、都政に向かう姿勢のキーワードとなっておりますけれども、私の今後の都政の具体的な政策展開を示すために、これまでございました長期ビジョンの3ヵ年の自主計画の終了を待たずして、新たな計画として、現時点では過少ではございますけれども、2020年に向けた実行プラン、こちらを策定することといたします。

東京オリンピック・パラリンピック、この2020年に向けての3ヵ年の自主計画でございます。

このプランのなかに私が今回の選挙中にお伝えをしてまいりました3つの「シティ」。「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」。この3つを実現していく方策を盛り込むものでございまして、結果として新しい東京を作っていく道筋となるものでございます。

既存の枠組みにとらわれることなく、先進性のある政策を積極的に立案してまいりたいと考えております。

これについては、年内の公表を目指しまして、都庁全庁を挙げまして、策定を進めていくことといたします。

成長創出に向けた改革を進める

それから3枚目ご覧いただきたいんですけども、こちらは来年度予算の見積方針でございます。

若干早いかもしれませんけども、やはり私、都知事に就任したばかりでございますけれども、できるだけ前倒し前倒しで物事を進めていきたい。まだブリーフィングを受けている最中でございますけれども、大きな道筋を今のうちに指示していこうと。

この後リオに出かけていくこともございますので、そういった観点で本日、公表をさせていただきます。

平成29年度予算の見積方針でありますけれども、先ほども申し上げましたように、都民のみなさまとのお約束を果たす第一歩としての位置づけ。

そして、29年度の予算につきましては、新しい東京の未来に向けて、改革を推し進める予算という位置づけにいたしまして、これも全庁に対して指示をしたところでございます。

ポイントが2つございます。

1つ目のポイントでございますけれども東京が抱えております課題の解決に向けて、積極的に、また果敢に取り組んでいくということでございまして、未来への成長を生み出す、成長創出に向けた改革を進めるといたします。

実行プランの事業を予算化することによりまして、公約を具体化・加速化していくということでございます。

無駄な事業に終止符を打つ

2つ目のポイントですけれども、すべての事業の総点検を実施いたします。これまでやってきたいろんな事業がございますけれども、いったん終止符を打つものも多々あるわけでございまして、明確に「これは終了」としたうえで、スクラップ・アンド・ビルドと申しましょうか。

これによって無駄の排除を徹底して行うと。継続することが目的になっているような事業については、いったん終止符を打つと。これはすなわち、財政構造改革につながっていくということでございます。

スクラップ・アンド・ビルドの「スクラップ」、終期をつけるということでございまして、現状では終期の設定がある事業は、全体の2割となっております。

もちろん継続が必要なものも多々ございますけれども、いったん終了ということを明確にできるものは約2割にいたっているということでございます。

残りの8割についても終期の設定をいたしまして、一定期間をもって事業評価を行う、これによって効果や効率性が見えてくる。それによって、事業の見直しや再構築など多角的な検証を行うシステムも導入するように指示をいたしております。

そして3つ目の、喫緊の課題の待機児童の対策でございまして、補正予算の編成について指示を出したところでございます。

来年度の予算を待つことなく、早急にこの喫緊の緊急対策をまとめて補正予算案を直近の都議会の定例会に提出するように準備の指示をしたところでございます。

いずれにしても、課題には時間をかけず、迅速に取り組んで、1日も早く目に見える成果を出していきたいと考えております。

都民ファーストと申し上げているわけでございますので、まず多くのみなさま方、そして多くの働く女性、ご家族にとって必要な待機児童対策を1つの目出しとして取り組んでまいりたいと思います。本件に関してましては、政策各局と財務局のほうにお問い合わせを賜ればと思います。

リオ五輪の運営状況を視察

2つ目でございますけれども、オリンピック・パラリンピックがいよいよ……もうすでにサッカーの試合が行われて、残念な結果にはなったわけではございますけれども、いよいよ明日リオデジャネイロのオリンピック大会が幕を開けるわけでございます。

まずなによりも、大会の成功、そして日本選手団のみなさま方の活躍、次のホストシティの都知事であります私からも心から期待をして、また喉をからすくらい応援していきたいと思っております。

私自身、いろいろとスケジュールを精査して、日程を定めさせていただきました。8月18日木曜日に出発いたしまして、8月24日の水曜日まで、ブラジルのリオデジャネイロ市に出張をいたします。

次期開催都市の首長として、オリンピック競技大会の開会式で、例のフラッグハンドオーバーセレモニーに出席をいたしまして、リオデジャネイロ市長からオリンピック旗を引き継ぐことといたします。

セレモニーを通じて東京と日本を強力にアピールして、発信に努めたいと思います。2020年東京オリンピック・パラリンピック協議大会への世界の期待を高めてまいりたいと考えております。

今日もすでに報道があったと承知しておりますけれども、「ジャパンハウス」がオープンしております。ジャパンハウスで行われるさまざまな展示、それから文化発信事業などで、東京と日本の魅力を積極的にPRをしてまいります。

それから同時に、私自身よく視察をしておかねばと思っておりますのが、輸送の問題、それからセキュリティ、それからボランティアをどのように進めているかなど、リオの大会の運営状況ですね。

これを視察まいりまして、これらを参考として2020年の大会の成功に結びつけてまいりたいと考えております。

さらに、森(喜朗)会長にもお骨折りいただきまして。IOCのみなさま方、大会関係者ともお会いをしたいと考えているところでございます。

この件については日程等も含めまして、政策企画局とオリンピック・パラリンピック準備局のほうに、詳細についてはお尋ねいただければと、このように思っております。

被災地の復興なくして東京五輪の成功はない

それから3番目でございますけれども。こちらは、国内でのいろんなオリンピック・パラリンピックの盛り上げにつながるものでございますけれども。

「未来(あした)への道 1000キロメートル縦断リレー2016」。これが、最終日グランドゴール、こちらのイベントに私も参加することといたしております。こちらをご覧ください。

これは東日本大震災の記憶が薄れないため、15日間にわたり、被災地をランニングと自転車でつないで、復興の状況等を広く発信する事業であります。

そもそも今回の東京オリンピック・パラリンピックについても、復興五輪・パラリンピックと言われていたわけでございまして。復興、これを忘れることなく、そしてまた明日への希望につなぐ東京オリンピック・パラリンピックにというアイデアでございます。

今年のリレーの初日は、2020年東京オリンピック開催のちょうど4年前にあたります、7月24日(日)といたしまして、その日に青森県庁をスタートいたしております。

そしてその後、岩手県、宮城県、福島県、茨城県を経まして、今日の時点で千葉県のほうに到達することとなっております。

最終日が明後日8月7日でございまして、日曜日でございますが、私もグランドゴールであります上野恩賜公園で、ランナーのみなさま方をお迎えするという手はずといたしております。

なお最終区間のゲストランナーでありますけれども。1,000キロメートル横断リレーのアンバサダー、こちらが北京オリンピック銅メダリストであります、陸上の朝原宣治さん。それから、シンクロナイズドスイミングの青木愛さん。それから、体操の鶴見虹子さんなどのご参加を予定をいたしております。

先ほど申し上げましたように、2020年の大会は復興五輪、これを原点にしているところでございまして、被災地の復興なくして東京大会の成功はないと、このように考えております。

このグランドゴールでは、リレーに参加された多くの方々の復興への思いを襷とともにしっかりと受け止めていきたいと、このように考えております。

そして最後、こちらでございますが、ゴール後にセレモニーを行います。会場は、同じく上野恩賜公園の竹の台広場になっております。

この竹の台広場でございますけれども。リオ大会の期間中、ライブサイトの会場となります。大会の生中継、ステージイベント、そして競技大会など、楽しむことができることになっておりますので、ぜひPRのほう、ご協力いただければと思います。

それからライブサイトは、この上野のほか、都内では立川の国営昭和記念公園、それから東日本大震災の被災3県、岩手・宮城・福島、それぞれにも設けることとなっております。

3県のライブサイトの周辺では、被災地の復興を後押しいたします特産品を販売したり、それから地域独自のイベントなども開催予定となっております。

ぜひとも、リオのオリンピック・パラリンピック、これによってリオに目が行きがちではございますけれども、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、4年先を見越しながら、かつ、被災地への目がこれからも向くようにご協力をいただきたいと思います。

なお本件に関しましては、オリンピック・パラリンピック準備局のほうで、資料なども用意いたしておりますので、お問い合わせをいただければと、このように考えております。私のほうからお伝えするのは以上3点でございます。

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