2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
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記者1:日本経済新聞のユザワといいます。今、資料をいただいている「データ転用等が判明した杭70本の想定される理由」っていうのが書いてありますけれども、こちらは想定が取れた場合、「こういった理由で、今回の案件が起きた」と結論付けた場合は、責任はすべて御社にあると考えていらっしゃるのか?
その1点。100パーセント御社の責任になるのか教えてください。
平居正仁氏(以下、平居):データの転用等が判明した転用報告書、平たくいうと「取り繕ってデータを貼ったものが、今どのぐらいあるのか?」というのも含めて今、調査を始めたところでありますけど。
「じゃあ、それが1つあったら安全性に問題があるのか?」一番大事な品質管理、品質保証という観点からいうと、今の現状はとんでもなく申し訳ないことなんですけど……。
とんでもなく申し訳ないことなんですが、本質的にはそのことによって、「今の杭、建物が安全なのかどうか?」ということが問われるんだと思います。
ですから転用の云々をきちっと調査した上で、それぞれのゼネコンさんともご相談申し上げて、「本当に安全なのか」「危険性があるから調べてみよう」ということなのか。そういったことをこれからやっていこうと思ってまして。
データの転用があれば、イコール「不良の物件」で、イコール「不安で、倒壊の恐れがあって」っていう構造であるとは考えていないということであります。
記者2:フジテレビのアベと申します。よろしくお願いします。代理人が報告書を改ざんして申請、提出したとしても、どこかのタイミングで改ざんに気づくことはできなかったのでしょうか? チェック体制、どのようになっていたのか教えてください。
平居:それらのことにつきましても、当社のチェック体制も含めて、現場のチェック体制も含めて今これから慎重に調べていきたい。
今日の現場ならともかく、10年前の現場で「そこで何があったのか?」っていうことになりますので、これをきちっと調べていきたいと考えております。
記者2:基本的には業界内で、必ず代理人の後には上の者がチェックするというようなルールってものはないんでしょうか?
平居:あります!
記者2:それはどうなってるんでしょうか?
平居:それはきちっとそのルール通りにやられるようになっていますが、今ここで転用したデータが貼られて、管理する人にあがっていったときには、その人がそれを見てチェックをするわけですから。OKというふうになっていくという構造になっていこうかと思います。
ただそれも、そのときの雰囲気とか場の状態とかいろんなことがあると思いますので、それも含めてこれから検証していきたいと思っています。
記者3:東洋経済のチクシと申します。すみません、今のお話を伺っていると「傾いているのは杭のせいばっかりじゃない」というふうに聞こえるんですけれども、倒壊の恐れがある、なしっていうよりも「杭のせいで傾いている」っていう……。これも調査していかないとわからないっていうことでしょうか?
平居:端的に申しますと、その可能性も捨ててはいませんが、現時点の我々の認識では「杭に不具合があって傾いているであるだろう」と。「その確率が高い」という形で、元請けさんと協力させていただきながら解決に向かっていきたいと考えているところであります。
もちろんそれ以外の可能性もまだゼロだと思ってるわけではありませんが、ただ現時点では「杭の何らかの不具合があるだろう」という想定に基づいて動いております。
その意味も、先ほども申しました杭そのものをきちっと調査して、元請けさんともちゃんと話をしてるんですけど「お互いに真相をちゃんと究明しましょう」という話を今しているところであります。
ですから、真相究明に向けて、本当に力を合わせてこれからやっていって「再発防止等につなげていきたい」と考えているのが現状であります。
記者4:NHKのゴトウと申します。旭化成の浅野社長にお伺いします。今回の「データの偽装」というずさんな行為によって、当該マンションの住民の方々だけではなくて、全国のマンションのお住まいの方々に不安を与えると共に疑心暗鬼になるとか、信頼を損なう結果になったと思います。
こういう状況において御社旭化成として、企業の責任をどのように捉えられているのか。また、浅野社長をご自身の経営責任というものを今後どのように取っていかれるおつもりなのかをお聞かせていただけますか?
浅野敏雄氏(以下、浅野):今回の旭化成建材の杭工事に端を発して、全国の建物にお住まいの方々に不安を与えるということに関しては誠に申し訳ないと思っております。
旭化成グループとしては、まず居住者のみなさまの安全、そして安心してお住まいいただけるようにすることに関係行政当局のご指導のもと、売主さま、施工会社さまと協力して、精神誠意進めていきたいと思っております。
また合わせて、今ご質問ありました原因究明を徹底して進めてまいると。そして今後の再発防止につなげていくということが大事かと思っております。
そいういう原因究明。あるいはその影響をしっかり見極めた上で経営層、関係者の責任というのは厳正に考えてまいりたいと考えております。
記者4:原因究明がなされた後に、社長の職をお辞めになるというようなことを考えてらっしゃるということでよろしいですか?
浅野:私の責任はお客様の安全・安心をまず第一に進めること。それから原因究明を考えること。その上で経営層、関係先の責任をきちんと明らかにしていきたいということでありまして、私自身の云々っていうよりは、現在それに全力を傾けたいという具合に考えております。
平居:全国のみなさんにご不満を与えていることは本当に申し訳ないんですが、気休めにもならないかもしれませんが。
この10年間で類似のもので、約3,000棟という報道が出ておりますが、この10年間で、「3.11」の震災も含めて、(震災を)経験していながら建物が傾いた物件はこの1件であります。
残りの物件で、この10年間「傾いた」っていう話は出ておりません。それと、過去40数年の杭事業の中でさまざまな震災を経験してきました。
その中で、弊社の杭が原因で上部構造物が倒壊したっていうような報告は40年間で1件もございません。
ですから、本当に不安をかけて申し訳ないのですが、科学的な根拠とか、今日現在の合理的な話ができなくて、気休めにしかならなくて申し訳ないんですけど、今急に建物が倒壊するとか、そういう心配はないものと経験的に私たちは思っております。
したがって、しっかり時間をかけて本当の意味で原因究明したいと考えておるところでございます。本当に申し訳ございません。本当にご心配かけてます。
記者5:週刊ダイヤモンドのオカダです。浅野社長、冒頭で費用について、「調査と改修の工事の費用は全額負担をする」とおっしゃいました。
三井不動産レジデンシャルの社長は、4棟全棟の建て替えを含めて対応すると。希望者からの買い取りも住民には提案をしてるようですけども、そうなった場合も含めて全額これは朝日化成で対応されるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
浅野:私どもとしては当該物件の調査、それから補強工事等に関しては全額を負担することを考えております。そして今おっしゃった4棟建て替え、あるいはそのほかのことに関しては、まず住民のみなさまの合意、あるいは安心が第一だと考えております。
その中で売主さま、それから施工会社さま、それと私どもで誠意を持って協議していきたいと考えております。
記者6:月刊誌のFACTAのミヤジマと申します。パワーポイントの8ページで「現時点で想定される」っていうことで、いわゆる得失、取得の失敗の理由っていうのがありますが、この紙切れですとかこれらの内容において、これまでにやはり社内的に処分を受けたり、書類の改ざんや流用とは言いませんけど。
現場的にはこういうことが常に起こりうると思うんですが、先ほどの社長さんのほうからチェック体制ですね。逆にあまりに規制が厳しいので、たくさん流用するようなこともあると思うんですが。
現場的にここに書いておられるような例って、ある程度起こると思うんですけどね。その辺のところを少しご説明いただければ。
それから後、先ほどからへーベルさん、まさにブランドとしてはやっぱりトップブランドだと思うし、非常に残念なんですけどね。
これ旭化成さんの社長さんに聞きたいんですけど。やはり、いわゆるブランド力あることが甘さにつながったというような反省があるかどうか、やっぱりそこも自信と裏腹ですけど、やはりそこのところ戒めのところもちょっと伺えたらと思います。その2点です。
平居:私からでいいですか? ご指摘のように、この杭の現場で働いてる人たち、杭の事業をやってるみなさん、ある種の誇りを持ってやっていました。
ですから、ご指摘のようにブランドがあるがゆえに、ひょっとしたらこういうことが逆に起こってみたり、チェック体制が甘くなったりしたということはあるかもしれません。
それはこれから調査していく中で、しっかり踏まえてやっていきたいと思っております。
現実にこういうことが起こってる中で、経営幹部としてデータの改変が行われたってことを把握したのは今回初めてでありまして。
把握した以上は、きちっとした状態を再編すると。再発防止も含めてやっていこうと考えてるところであります。
本当にこの性能を保証するような意味でとても大事な商標をイージーに扱ったということに対しては本当に申し訳ないし、これからみんな襟を正してきちんとやっていかなきゃいけないなと考えております。
記者7:共同通信のタカグチと申します。過去10年の約3,000棟について調査されるということなんですけれども、それより前から杭工場を手掛けてらっしゃるということなんですが、過去10年より古いものについてはどうされるのでしょうか?
またそれについては住民の方から問い合わせがあった場合はどういうふうに対処されるのか、教えてください。
平居:はい。過去10年よりも古いものにつきましては、不具合が発生したり、何かしてる場合については、本当に誠実に対応させていただきたいと思っておりますが、もうデータが残っていないんですね。
ですから、過去10年より古い多くの物件については、今回の10年以内の物件と同様の対応はできないと考えております。ただ不具合が起こっている場合は間違いなくきちっと対応させていただきたいと思っております。
記者8:毎日新聞のタネイチです。浅野社長にお聞きします。先ほど調査費や建て替えがあった場合の費用負担の話もあったんですけれども、今回の問題に関しての経営への影響をどうみているのか、業績予想や中期経営計画の予想を変える意向があれば教えてください。
浅野:現段階では、経営の特に売上損益等の影響がどうなるかということに関しては、まだ検討する段階ではなく、今はこのお客様対応、原因究明、そちらのほうに全力を挙げている段階であります。
いずれ事業への影響というのは判明してきた段階で皆さまにご報告したいと、そういう具合に考えております。
記者9:へーベルハウスをはじめ、居住者のみなさまの不安を解消するべく原因究明に最優先に取り組むっていうご説明なんですけど、一方で主力事業の柱となってる思いますけど、今回のこういう問題を受けて、今後の住宅マンション事業についてはどういう方針で取り組まれていくのか。
例えば、新規のものは当面自粛をするとか、調査のほうに時間を集中するとか、少し体制を見直すとか、そういうことについてお伺いできますでしょうか?
平居:建材ビジネスについては、今おっしゃったとおりです。すべての物件が不安な状態になってるとはとても思いませんから、これが後に大丈夫ですってことも含めて、できるだけ早いタイミングで、正確な情報をお渡しすること、それを通じてご安心いただきたいと思っております。
ただ、個別の案件について、今回の物件のように資産価値の問題云々とか発生してきますので、個別の物件についてはそこのマンションがこうだったっていうことを公表するつもりです。
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