お知らせ
お知らせ
CLOSE

成長する人・成長しない人(全1記事)

仕事で成長する人・成長しない人にある違いとは? 変わるために必要な5つの視点と、1日10分の習慣

【3行要約】
・同じように頑張っても「成長する人」と「成長しない人」に分かれる現象は、多くのビジネスパーソンが直面する課題となっています。
・研修トレーナーの伊庭正康氏は、インプット量と成長が比例しない原因は情報を解釈する「スループット」の不足にあると指摘。
・成長する人になるためには、日々の経験に意味づけを行い、振り返りの5つの視点で思考を整理する習慣が不可欠です。

頑張っているのに成長しない人に共通する思考法

同じだけ頑張っているのに、なぜか成長が止まってしまう――。そんなもどかしさを感じたことはありませんか。頑張っているにもかかわらず、なぜか成長が停滞してしまう人には、共通する思考パターンがあります。それは「やらなきゃいけない」という義務感や責任感に駆られて仕事をする、いわゆる「やらなきゃ思考」です。

株式会社エスノグラファーの神谷俊氏によると、このような状態は学術的に「低いレベルの自律」と定義されています。自分の内側から湧き出る意欲ではなく、就業規則や社会通念、あるいは「周りに恥をかきたくない」といった外的な要因によって自分をコントロールしている状態を指します。ToDoリストをこなすことに追われ、常に焦燥感に駆られている働き方は、まさにこの典型例です。

このような「やらなきゃ思考」が続くと、心身にさまざまな悪影響がおよびます。日々のタスクをこなすことで精一杯になるため、新しいことを学んだり、試したりする余裕がなくなり、学習意欲や創造性が著しく低下します。短期的にはパフォーマンスを維持できたとしても、年単位の長期的な視点で見た時に、パフォーマンスは徐々に逓減していくと言われています。

例えばそれが仕事であれば、成長が止まり、やりがいを感じられなくなることで会社を辞めたい気持ちが強まることもあるでしょう。しかし、いざ転職をしようにも市場価値が上がっていないため転職もままならないという、負のスパイラルに陥ってしまう危険性があるのです。

成長する人と成長しない人の「思考の質」の違い

成長する人としない人の間には、経験から学ぶ力の差だけでなく、思考そのものの「質」にも違いが見られます。その質の差を生み出しているのが、「具体と抽象を行き来する力」だと、株式会社グローセンパートナーの島森俊央氏は指摘します。

例えば、研修で「対話は人を成長させる」という抽象的な概念を学んだとします。この言葉をそのまま受け取るだけでは、行動にはつながりません。

成長する人は、まず「うちの職場は深い話ができず、部下の自己認識が弱いな」と具体的な職場の課題と結びつけます。次に、「なるほど、対話とは一人ひとりの個性が見える場を作ることなのかもしれない」と、学んだ概念を自分なりに再解釈します。そして最終的に、「では、次回の会議でお互いの強みや弱みを発表する時間を作ってみよう」という、まったく新しい具体的なアクションプランを生み出すのです。

具体と抽象の思考を往復させる中で、単なる事実の認識に留まらず、そこに自分なりの仮説や法則性を見出すプロセスが「持論化」です。「かも」という仮説と、「こうすればうまくいくかもしれない」という持論の積み重ねが、成長の源泉となります。

島森氏は、持論を蓄積することの重要性について、次のように解説しています。
持論を蓄積する人としない人では成長ってかなり変わってくると思っています。表面的な経験だけを重ねて、持論化せずに体験を重ねている人と、経験に意味づけをしている人がいらっしゃって、この差は大きいんじゃないかなと思っています。

持論化ができると、日々持論が溜まっていくことによって、仮説の精度が上がっていく。つまり、営業でいうと受注率が上がる。生産でいうと改善ができる。というかたちで、仕事のパフォーマンスが上がっていくので、やはり意味づけはとても大切だと思っています。つまり、経験を意味づけできるかどうかは、大きな差になります。

引用:成長する人・しない人の“考え方のクセ”の違い 同じ経験をしても差が生まれる仮説思考の積み重ね(ログミーBusiness)

持論を構築する習慣がある人は、日々のあらゆる業務が学びの機会となります。成功体験からも失敗体験からも「なぜうまくいったのか」「どうすれば次はもっと良くなるのか」という意味づけを行い、持論をアップデートし続けます。これにより、次に同様の状況に直面した際の仮説の精度が格段に上がり、結果として目に見えるパフォーマンスの向上につながるのです。

経験の数そのものよりも、一つひとつの経験にどのような意味づけを行うかが、成長の角度を大きく左右すると言えるでしょう。

インプット活動から成長する人にある「スループット」の時間

「成長したい」と考えているビジネスパーソンの多くは、読書をしたり動画コンテンツで学んだり、SNSで情報を収集したりと、熱心にインプット活動に取り組んでいます。しかし、研修トレーナーの伊庭正康氏が指摘するように、「1ヶ月で本を10冊読むぞ」と意気込んでも、あるいは年間50冊の本を読破したとしても、その人が50倍成長したように見えることはほとんどありません。これは、インプットの量と成長が必ずしも比例しないという現実を示しています。

では、なぜインプットを増やしても、思うように成長できないのでしょうか。その最大の原因は、得た情報を自分の中で消化して意味づけるプロセス、すなわち「スループット」が不足していることにあると、研修トレーナーの伊庭正康氏は語ります。

学習のプロセスは、情報を収集する「インプット」、それを解釈する「スループット」、そして行動に移す「アウトプット」という3つの段階で成り立っています。この中で最も重要なのが、スループット、言い換えれば「解釈力」です。

どれだけ多くの情報をインプットしても、それが頭の中で整理され、自分なりの意味づけがなされなければ、具体的な行動、つまりアウトプットにはつながりません。これは部屋の整理整頓と似ています。どんなに便利な物を購入しても、部屋が散らかったままでは生活の質が向上しないように、情報も頭の中で整理されなければ思考の質は低下してしまいます。

情報をただ集めるだけの状態は、行動につながらないだけでなく、思考を混乱させる原因にもなりかねません。したがって、成長する人としない人の違いは能力の差ではなく、インプットした情報を適切に解釈し、次なる行動へとつなげるための「スループット」の時間を確保しているかどうかにかかっているのです。

成長を習慣化する「10分間の振り返り」

これまで見てきたように、成長のカギは「解釈力」や「持論化」にありますが、多忙な日常業務の中で、こうした思考のプロセスを意識的に行うのは簡単ではありません。そこで有効なのが、1日に10分間の「振り返りの時間」を意図的に設けることです。

多くの人は日々のタスクを効率的にこなすことに追われ、立ち止まって考える時間を持てていません。しかし、ただタスクを繰り返しているだけでは、成長は望めません。このサイクルから抜け出すために、1日ごと、あるいは1週間ごとにでも、意識的に振り返りの時間を確保することが極めて重要です。
どんなことをやるのかですが、10分でいいので、ノートとペンを取り出して、もしくはどんなものでもいいです。紙が1枚あればできます。もしくはメモアプリでもけっこうです。

例えば、1日の振り返りとしましょうか。私は研修トレーナーなので、「もう少し発言を促せなかったかな?」。「もっとできなかったかな?」とか、「ここを変えたら、もっと受講者さんはわかりやすかったかも」とか。

あと、「今からやるべきことの優先順位を考えると、今はこれではなく、これかな?」。あと、「あー、この反応はショックだけれど、この経験は未来につながるはず。例えばこういうことをすれば」。ショッキングな出来事やネガティブな状況はどんな仕事でもありますよね。それを学びに変えるための解釈をしたりもします。

引用:いくら読書をしても「成長しない人」が見落としていること 10分でできる「正しい学び方」(ログミーBusiness)

研修トレーナーの伊庭正康氏が語るように、ノートやメモアプリを使い、その日の出来事に対して自分なりの解釈を加えるだけで、翌日からの行動は確実に変わってきます。ネガティブな出来事さえも「この経験は未来につながるはずだ」と意味づけし直すことで、学びへと転換できるのです。

このわずか10分の習慣を1年、2年と続けることで、振り返りをしない人とでは圧倒的な差が生まれます。忙しい中で時間を確保するための工夫として、伊庭氏は会社の帰りの電車の中や、カフェでの10分間を推奨しています。また、彼自身が実践しているように、お風呂にノートとペンを持ち込んで考え事を整理するのも1つの方法です。

頭の中だけで考えるのではなく、書き出すことで思考が整理され、「これをやってみよう」という明日からの具体的なアクションが見つかりやすくなります。

振り返りで考えるべき5つの視点

1日10分の振り返りが成長に不可欠であると理解しても、「具体的に何を考えればいいのかわからない」という人もいるかもしれません。

そこで、最後に研修トレーナーの伊庭正康氏が紹介している、成長につなげる振り返りをするための5つの具体的な視点について触れておきましょう。このフレームワークに沿って考えることで、10分から20分という短い時間でも、質の高い内省が可能になります。

1. うまくいったこと
その日にうまくいったことを書き出し、「なぜうまくいったのか?」とその要因を分析します。成功の理由を明確にすることで、その行動を他の場面でも再現できるようになります。これは、成功体験を単なる偶然で終わらせず、自分のスキルとして定着させるための重要なプロセスです。

2. 改善したいこと
「良かったけれど、もっと良いやり方はなかったか?」という視点で業務を振り返ります。例えば、「会議は無事に終わったが、もっと参加者の発言を引き出せなかっただろうか?」といったように、現状に満足せずにさらなる改善点を探求します。

3. もっと工夫できること
特に問題があったわけではないけれど、「こうしたらもっとおもしろくなるかもしれない」「このプロセスはもっと効率化できるかもしれない」といった、改善よりも1歩進んだ工夫のアイデアを考えます。これは日々の業務に創造性をもたらすための視点です。

4. どんなアイデアを試してみたいか?
既存の業務の改善や工夫に留まらず、まったく新しいチャレンジや大胆な変革案を考えます。これはイノベーションの種を見つけるための思考です。

5. 自分は将来どうなりたいのか?
これは特におすすめの視点です。短期的な業務改善だけでなく、「自分は将来、どのようなキャリアを築き、どんな人物になっていたいのか」を紙に書き出します。これを定期的に行うことで、長期的な目標が明確になり、今やるべきことが見えてくるため、日々の仕事に対する迷いがなくなります。

これらの視点を参考に、ぜひ今日から10分間の振り返りを始めてみてください。この小さな習慣が、あなたの成長を確実なものにしていくでしょう。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!