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嫌われる上司(全1記事)

部下から嫌われる上司の特徴・共通点 尊敬されるための具体的な改善アクションも紹介 [2/2]

なぜか頼りなく見える上司の「プレゼンス」欠如問題

リーダーがどれだけ正しいことを言っていても、その振る舞いや佇まいから「頼りなさ」が感じられると、部下からの信頼や尊敬を得ることが難しくなり、最終的には嫌われてしまう可能性もあります。

この「与える印象」は「プレゼンス」と呼ばれ、表情や口調、発言内容、姿勢、行動といった非言語的な要素によって大きく左右されます。「この人は自信があるように見える」「なんだか頼りなさそうに見える」という直感的な評価につながるため、リーダーは、プレゼンスを意識的に高める努力が不可欠です。

プレゼンスが低いリーダーによく見られる行動の1つが、相手の目を見ずに話すことです。話している時に視線が下を向いていたり、何かを読みながら話していたりすると、部下は「どこを見ているのだろう?」と不安に感じ、メッセージが真摯に伝わりません。一人ひとりの目を見て、語りかける姿勢が信頼の基本です。

また、常に焦っているように見えたり、緊張している様子が伝わってきたりするのも問題です。人前で話すことに緊張するのは仕方のないことかもしれませんが、リーダーはその緊張を部下に見せてはいけません。緊張していないように見せるためには、陰で何度も練習を重ねる努力が必要です。「練習せずに緊張しています」というのは、リーダーとしての役割を果たしていないと見なされても仕方ありません。

話し方もプレゼンスに大きく影響します。ダラダラと要領を得ない話し方や、「〜だと思うんだけれども…」といったように言い切らない態度は、自信のなさを露呈します。リーダーは、たとえ内心に迷いがあったとしても、重要な場面では「私は〇〇をするべきだと考えています」とバシッと明確に言い切ることが求められます。

ボソボソと小さな声で話すのも禁物です。声が大きい人は物理的に音圧があり、その意見が強く聞こえる傾向があります。口を大きく開け、はっきりとした声で話すことを意識するだけで、与える印象は大きく変わるでしょう。さらに、猫背で肩をすくめるような姿勢も、自信のなさを感じさせます。

研修トレーナーの伊庭正康氏は、かつて部長だった頃、自信なさそうにチョコチョコと歩く課長に対し、「歩き方を意識したほうがいいかもしれんぞ」と注意した経験を語っています。本人は無自覚なことが多いですが、歩き方1つでさえ、周囲に与える「頼りがい」の印象を左右するのです。

これらの要素は、日々の意識とトレーニングによって改善できるテクニックであり、リーダーとして軽視してはならない重要なスキルと言えるでしょう。

「ダメな嫌われ方」を避け、「良い嫌われ方」をするために

管理職という立場は、時として部下から嫌われることを覚悟しなければならない役割です。嫌われることを避けようとするあまり、言うべきことを言えなくなってしまっては、リーダーとしての務めを果たすことはできません。

しかし、重要なのは「嫌われ方」には「良い嫌われ方」と「ダメな嫌われ方」の2種類があるということを理解することだと、研修トレーナーの伊庭正康氏は指摘します。この違いを認識することが、健全なリーダーシップを発揮するためのカギとなります。

「良い嫌われ方」とは、チームが目指すべき理想の状態に近づくために、あえて嫌われ役を負うことです。例えば、旧来の非効率なやり方を刷新し、「これからはAではなくBでいく」と方針を転換した場合、変化を嫌う一部のメンバーからは反発を買い、一時的に嫌われるかもしれません。

しかし、その決断が客観的に見て組織の成長や目標達成につながるものであれば、見る人が見れば「今はしんどいかもしれないが、正しい方向に導こうと頑張っている」と評価されます。これは、管理職としてとるべき健全な行動です。

一方で「ダメな嫌われ方」とは、リーダーの行動によってチームが目指す状態からかけ離れていってしまうケースです。その典型例が、自分の過去の経験則を絶対視し、現在の状況を無視して「私が前にいた部署はこうやっていたから、これをやってください」と押し付けることです。

さらに、組織を最短距離で悪化させる最悪の行動は「感情的に怒る」ことです。「なんでこれができないの?」とメンバーの前で感情的に部下を叱責する行為は、場の空気を悪化させ、チームの心理的安全性を著しく損ないます。

部下は「上司に報告すると怒られるから、隠しておこう」「やっているふりをしよう」と考えるようになり、組織はギスギスしていきます。部下の意見を尊重せず、コミュニケーションを怠る上司も同様に、チームを崩壊へと導きます。

会社は、こうした「ダメな嫌われ方」をする管理職を放置するわけにはいきません。まずは、その上司の上司からのフィードバックや、研修、360度サーベイといった「対症療法」を施し、改善の機会を与えます。ここで素直に自分のやり方を見直し、改善できれば問題はありません。

しかし、それでも「私は良かれと思ってあえてやっているんです」と自己正当化を続け、やり方を変えられない場合、会社は次のステップに進まざるを得なくなります。それが、人事異動やポストオフといった「本質的な対処」です。それでもなお変わらない管理職の末路は、「孤独」です。

フィードバックに耳を傾けなくなった結果、誰もその人の行方を知らず、接点を持ちたがらないという悲しい状況が待っているのです。

信頼される上司になるための具体的な改善アクション

部下から信頼され、尊敬される上司になるためには、日々の行動を意識的に変えていく必要があります。これまで見てきたような嫌われてしまう状況を覆すためには、具体的なアクションプランが不可欠です。

まず重要なのは、自分自身がリーダーとして「こうありたい」という姿を明確に決めることです。そして、その理想の姿に近づくために、たとえ1ミリでもいいので、すぐに行動を起こすことが変化の第1歩となります。

これは「WATの法則」と呼ばれ、最初に「こうありたい(Want)」を決め、次に行動(Action)し、それを続ける(Training)ことで、結果的に信頼を得ることが可能になるという考え方です。

嫌われる上司にありがちな行動ごとに、具体的な改善アクションを見ていきましょう。

・人の顔色を気にしすぎる
自分自身が何を大事にするリーダーなのかという「軸」を決め、それを上司や部下に伝えることが重要です。もちろん心に迷いは生じますが、その軸をずらさないという姿勢が信頼につながります。

・過度に民主的になりすぎる
チームの意見は必ず聞きますが、最終的に「じゃあ、これでいこう!」と決めるのはリーダーの役割であると自覚してください。方針はトップダウンで示し、責任の所在を明確にすることが求められます。

・頼りなさそうに見える
プレゼンス(表情、話し方、姿勢など)は、後からでも習得できるテクニックです。研修に参加したり、関連動画で学んだりするなど、意識的にトレーニングすることが可能です。

・自分に甘い
常に周囲から審査されているという感覚を持ち、自分のキャラクターや性格を言い訳にせず、部下のニーズに応えるために自ら変わっていく姿勢が不可欠です。

・承認チェイスに陥っている
「好かれようとする」のをやめ、「予測可能であろうとする」ことに意識を切り替えることが重要です。予測可能とは、退屈という意味ではなく、「このリーダーがどんな基準で決めるのかがわかる」という一貫性を指します。あなたの仕事は部下の感情をマネジメントすることではなく、「基準(スタンダード)」をマネジメントすることです。

・部下の悪口を言ってしまう
自分の基準を固定せず、エレベーターのように目線を変動させることを意識しましょう。相手のレベルに合わせて膝を折り曲げ、かがんで目線を合わせてあげることで、新人からベテランまでついてくるようになります。

・上司のイエスマンになっている
上司と部下の板挟みになるのではなく、現場の状況を踏まえて上司と対話し、意見をすり合わせることが重要です。時には代案を提示し、ロジカルに対話する能力が求められます。

かつてLIXILのトップであった藤森義明氏が、客観的な視点を失わないために常にコーチを付けていたというエピソードは、自己変容の重要性を示唆しています。リーダーはダメ出しをされる機会が少ないからこそ、自らフィードバックを求める機会を設け、セルフモニタリングを怠らない姿勢が極めて重要なのです。

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