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やりたいことの見つけ方(全1記事)

やりたいことの見つけ方とは? 見つけられない原因と、「仕事でできること」を活かす現実的なステップ [1/2]

【3行要約】
・「好きを仕事に」という価値観が溢れる現代社会ですが、明確な「やりたいこと」を持たない人も多く、それが深刻な悩みとなっています。
・法政大学の田中教授やサイバーエージェントの曽山氏らによれば、やりたいことを見つけるためには、思考の癖を変え、「できること」から始めることが重要だと指摘しています。
・自分の内側と向き合い、MustとWillの接点を見つけることで、自分だけの道を切り拓いていくことができるでしょう。

そもそも「やりたいこと」はなぜ必要なのか

現代社会において、「やりたいことを見つける」というテーマは多くの人々の関心事となっています。就職や転職の場面で「あなたは何がやりたいですか?」と問われることは日常的であり、SNSやメディアでは「好きを仕事に」というメッセージが溢れています。こうした風潮は、個人の働き方や生き方に対する価値観の変化を反映していると言えるでしょう。

文芸評論家の三宅香帆氏は、この現象を歴史的な視点から分析しています。2000年代に村上龍氏の『13歳のハローワーク』がベストセラーとなり、キャリア教育が盛んになったこと、そしてYouTubeが「好きを仕事にしよう」というCMを打ち出したことなどを挙げ、1990年代から2010年代にかけてが「やりたいことを仕事に」というブームの時代であったと指摘しています。

このような時代の空気は、個人のキャリア選択に大きな影響を与え、フリーランスや副業といった働き方が注目される一因にもなりました。

一方で、誰もが明確な「やりたいこと」を持っているわけではありません。「雑談の人」として活動する桜林直子氏は、かつて自身を「『やりたいことがない』といえば私」と言うほど、「やりたいことがない人の代表」だったと語ります。中学生の頃から将来の夢を書くのが一番嫌いだったという桜林氏の経験は、多くの人が共感するところではないでしょうか。

桜林氏の場合、「稼がなければならない」「シングルマザーで時間がない」といった制約や困りごとを乗り越えるために、結果的に「好きなようにやるしかない」という結論に至ったと述べています。

これは「やりたいこと」を追求するという動機からではなく、現実的な課題解決の結果として、傍目には「好きなことを仕事にしている」ように見える働き方に辿り着いたケースです。

このように、「やりたいこと」は必ずしもキャリアの出発点である必要はなく、また、その有無が個人の価値を決定づけるものでもありません。しかし、会社のビジョンやミッションに共感しながら仕事を選ぶ考え方が広まる中で、自分自身の内なる動機、すなわち「やりたいこと」と向き合うことの重要性は増していると言えるでしょう。

「やりたいこと」が見つからない人の思考パターン

「やりたいことが見つからない」という悩みは、現代人にとって非常に根深い問題です。株式会社日本デザイン取締役の大坪拓摩氏によると、ヤフーの検索データ分析ツールを使った調査で、当時は「やりたいことが見つからない」というキーワードの検索数が「仕事が楽しくない」を上回るほど多かったことが明らかになっています。

このデータは、多くの人が漠然とした不安や焦りを抱えながら、自身の進むべき道を探している現状を浮き彫りにしています。

では、なぜ「やりたいこと」は見つかりにくいのでしょうか。その原因の1つに、キャリアについて「悩む」段階に留まり、「考える」フェーズに進めていないことが挙げられます。法政大学キャリアデザイン学部教授の田中研之輔氏は、1人で抱え込まずに相談するなど、1歩外に出ることの重要性を説いています。

また、無意識のうちに自分の可能性に蓋をしてしまう思考の癖も、大きな障壁となります。サイバーエージェント専務執行役員の曽山哲人氏は、成長を妨げる思考として「斜に構える」態度を挙げています。「どうせあいつは」「あの組織は」といった他責の言葉は、自分が傷つくのを恐れるための保険に過ぎないと指摘します。

曽山氏は、こうした他責の思考に陥った際に、ブーメランのように自分に問いを戻す「ブーメラン思考」を提唱しています。「俺は何ができていないんだっけ」「俺のせいだな」と自責で捉え直すことで、思考の転換を促すのです。

さらに、田中氏はネガティブ思考が日本人のメンタリティの「癖」であると断言し、ポジティブは意識的に身につけるべき「習慣」であると語ります。雨が降った時に「嫌だな」と感じるのではなく、「良かった、濡れられるわ」と捉え直すような、徹底的なポジティブへの切り替えを習慣化することが、キャリアを成長させる上で重要だと述べています。

こうした思考の癖は、「やりたいこと」を見つけるプロセスにおいても深く関わっています。失敗を恐れたり、他責にしたり、ネガティブな側面にばかり目を向けたりすることで、自らの興味や関心の芽を摘んでしまい、結果として「やりたいことがわからない」という状態に陥ってしまうのです。

やりたいことの見つけ方

「やりたいこと」を見つけるためには、まず自分自身を深く理解することが不可欠です。しかし、多くの人は自己分析の方法がわからず、途方に暮れてしまいます。そこで有効なのが、具体的な問いを通じて自分の内面を掘り下げていくアプローチです。

サイバーエージェントの社内研修でも活用されているという、曽山哲人氏が推奨する方法は、7つの項目を書き出すことで自己理解を深めるというものです。このメソッドは、過去、現在、未来という時間軸と、ポジティブ、ネガティブという感情の両側面から自分を多角的に捉えることを目的としています。漠然と「やりたいこと」を探すのではなく、具体的なフレームワークに沿って思考を整理することで、自分らしさの輪郭が浮かび上がってきます。

特に重要なのは、ポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面にもしっかりと向き合う点です。曽山氏は、自分の「本能と煩悩」に向き合うことが大事だと語っており、この7つの質問は、そのための具体的なステップを示してくれます。
まず、1番目と2番目に、過去の自分の「成長体験と挫折体験」を書き出します。

3番目と4番目には、「好きなことと嫌いなこと」を書き出しましょう。やりたいことを見つけるには、自分の「本能と煩悩」に向き合うことが大事なので、嫌いなことを書き出すのがかなり大事です。

5番目は、オリジナル単語ですが「未来煩悩」といって、未来のあなたの煩悩を、欲を書いてください。「家を買いたい」「ハワイに住みたい」「金を儲けたい」でも、何でもいいです。社会に貢献とか、きれいなものでもいい。とにかく煩悩を書き出す。

6番目は、「世界最高の自分」を書き出してほしい。もしあなたが、教科書や本、新聞などに載るとしたら、どんな感じで書かれたいかを妄想する。

最後7番目は、「社会インパクト」。1~6番目まで書き出すと、かなり自分らしさが出てくる。仮に隣の人と見せ合ったら、絶対違うものになっていると思います。そして、最後に「突き抜けた社会インパクト」として、何がしたいかを書き出していただく。

引用:人生で「やりたいこと」を見つけるための7つの質問 曽山哲人氏が教える、サイバーエージェントの社内研修で使う手法とは(ログミーBusiness)

この7つの質問に答えていくプロセスは、自分という人間を構成する要素を、一つひとつ丁寧に拾い上げていく作業と言えます。過去の成功と失敗、好き嫌いという感情、未来への欲望、理想の自己像、そして社会への貢献意欲。これらをすべて書き出すことで、点と点だった自己認識が線で結ばれ、自分だけのユニークな価値観や方向性が見えてくるのです。

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