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仕事の気合いを入れる方法(全1記事)

仕事で気合いが入らない時の対処法 誰でもできる、脳科学に基づく「自然なやる気」を出す方法

【3行要約】
・仕事のやる気が出ない時、多くの人は気合いや根性に頼りがちです。
・脳科学によれば「側坐核」を刺激する「10秒アクション」が、気合いや根性に頼らずとも科学的アプローチとして効果的です。
・多様なモチベーションを活用することで、気合いの波に振り回されず、安定したパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。

仕事のスイッチを刺激する「10秒アクション」

私たちの脳は現状維持を好み、変化を嫌う性質を持っている一方で、実は自ら「やる気スイッチ」を入れる機能も備わっています。そのカギを握るのが、脳の「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる部位です。

この側坐核を上手に刺激することができれば、気合いや根性に頼ることなく、自然と行動への意欲を高めることが可能になると、株式会社アンカリング・イノベーションの大平信孝氏は説明しています。

では、どうすれば側坐核のスイッチをオンにできるのでしょうか。重要なのは「よし、やるぞ」と気合いを入れたり、誰かから応援されたり命令されたりするだけでは、残念ながら側坐核は活性化しないという点です。

側坐核のスイッチを入れる方法は、驚くほどシンプルです。それは、「とにかく小さく動いてみること」に他なりません。

この原理を応用した具体的な技術が、大平氏が紹介する「10秒アクション」です。これは、先延ばしにしがちな行動の「最初の10秒でできること」を具体的に設定し、それだけを実行するという方法です。

例えば「30分のジョギング」という目標であれば、最初の10秒アクションは「ジョギングシューズを履く」になります。「読書を習慣にしたい」のであれば、「本を手に取る」や「本を1行だけ読む」といった具体的な行動が考えられます。

このアプローチが効果的な理由は、心理的なハードルの高さにあります。「30分走る」と考えると億劫に感じますが、「靴を履くだけ」であれば、「それくらいならやってもいいか」と思えるほどハードルが下がります。

そして一度靴を履いてしまえば、そのまま外に出て歩き始め、体が温まるにつれて自然と走り出すという流れが生まれやすくなります。最初の小さな行動が、その後の大きな行動への「着火剤」の役割を果たすのです。

このプロセスは脳科学的にも裏付けられています。小さな行動を起こすこと自体が側坐核への刺激となり、やる気が内側から湧き出してくるのです。つまり、「やる気が出るから行動する」のではなく、「行動するからやる気が出る」という順番が正しいのです。

仕事の気合いが入らないと悩んでいる方は、まず取り組みたいことの「最初の10秒」を面倒くさがらずに文字に書き出してみてください。そして、ただ愚直にその10秒アクションだけを実行するのです。この小さな1歩が、驚くほどスムーズに行動への扉を開いてくれるでしょう。

気合いに頼らず行動を継続させる環境づくり

「10秒アクション」によって最初の1歩を踏み出すことができたとしても、その行動を継続できなければ、大きな成果には結びつきません。単発の行動で終わらせず、習慣化していくためには、個人の意志力だけに頼るのではなく、行動を誘発しやすい「環境」を整える工夫が効果的です。

その具体的な技術の1つとして、「前日に面倒なタスクに少しだけ着手しておく」という方法を株式会社アンカリング・イノベーションの大平信孝氏は紹介しています。これは、翌日や翌朝に取り組むべき気が重い仕事について、その前日のうちにほんの少しだけ手をつけておくというものです。

例えば、重要な資料作成であれば、必要なファイルをデスクトップに開いておくだけでも問題ありません。執筆作業であれば、書きたいテーマに関連する資料を1〜2分パラパラと眺めておくだけでも良いでしょう。

この小さな事前準備が絶大な効果を発揮するのには、心理学的な理由があります。1つは「ツァイガルニック効果」として知られる現象です。人は完了した事柄よりも、中断されたり未完了だったりする事柄の方をよく記憶している傾向があります。

前日に少しだけ手をつけておくことで、そのタスクは「未完了」なものとして脳にインプットされ、無意識のうちに気になり始めます。これにより、翌朝スムーズに作業を再開しやすくなるのです。

また、就寝中に脳内で情報が整理されることも関係しています。前日にタスクに関する情報に触れておくことで、睡眠中に記憶が整理され、朝起きた瞬間に新しいアイデアやインスピレーションが湧いてくることもあります。

このように、前日のわずかな準備が翌日の心理的なハードルを大きく下げ、行動へのスムーズな移行を促してくれるのです。さらに、行動の継続には、個人の工夫だけでなく、マネジメント側のサポートも重要です。
では、マネジメントする側の立場からは何ができるでしょうか? 1つは、モチベーションが下がりにくい環境整備をサポートすることです。

先ほど話に出たように、モチベーションが下がる原因に共通して挙げられるのが、「体調が悪い」「職場の人間関係が悪い」「やりたくない苦手な仕事をしている」「忙しすぎる」、逆に「暇すぎる」などの、完全にはなくなりにくい問題です。

基本である心身の体調管理はもちろんのこと、職場の人間関係を円滑にすることや適材適所のタスク配分など、マネジメント側からサポートできることは少なくありません。

引用:仕事のやる気が出ない…気持ちの浮き沈みに有効な対処法 モチベーションが下がる原因から考える2つのポイント(ログミーBusiness)

グロービス経営大学院の中村氏が指摘するように、モチベーションが下がる原因となる物理的・心理的な障壁を取り除く環境整備は、個人の努力だけでは限界があります。個々人が行動しやすい工夫を凝らすと同時に、組織全体としてモチベーションを阻害しない環境を整えること。この両輪が揃って初めて、行動は継続され、大きな成果へとつながっていくのです。

モチベーションの多様性を知る「モチベーションポートフォリオ」という考え方

仕事の気合いが入らない時、その理由を「モチベーション」の問題として捉える人も少なくないでしょう。私たちは「モチベーション」という言葉を、まるで単一のエネルギー源であるかのように捉えがちです。

しかし、実際には人が行動を起こす背景にある原動力、すなわち「動機づけ」は非常に多様であり、この多様性を認識し、状況に応じて使い分けるという視点を持つことは、感情の浮き沈みに左右されずに安定して行動を続ける上で極めて重要です。

この考え方を、グロービス経営大学院の中村直太氏は「モチベーションポートフォリオ」と呼んでいます。これは、さまざまな種類のモチベーションを自覚し、それらを意識的に活用していこうというアプローチです。

私たちの内側には多様な動機が存在します。「新しい知識を学びたい」という知的好奇心を満たすためのモチベーションもあれば、「困っている人を助けたい」「社会をより良い場所にしたい」といった、他者や社会に向けられたモチベーションもあります。

また、動機の源泉という観点からも分類が可能です。「これまでにない新しい価値を生み出したい」という、内側から湧き出るような創造的なモチベーションもあれば、「周囲に迷惑をかけたくない」「期待に応えなければならない」という、外部の環境や人間関係を意識したモチベーションも、私たちを行動へと駆り立てる力になります。

重要なのは、これらの多様なモチベーションに優劣はなく、それぞれが特定の状況で有効なエネルギー源となり得るということです。ある仕事に対して創造的な意欲が湧かない時でも、「このタスクを終わらせないとチームに迷惑がかかる」という責任感からくるモチベーションを活用すれば、行動を開始することができます。

また、単純作業に飽きてしまった時には、「どうすればもっと効率的にできるだろうか」という知的好奇心を刺激することで、ゲーム感覚で取り組むことも可能かもしれません。

私たちの周りにいる、常に気合いが入っているように見える人々、モチベーションが高く見える人々は、決して単一の強力な動機だけで動いているわけではないのかもしれません。彼らは、その時々の状況やタスクの性質に応じて、自分の中にあるさまざまな「モチベーションの種」を見つけ出し、それを巧みに行動のエネルギーに変換するのが上手なのです。

自分のモチベーションポートフォリオを豊かにし、その時々で最も役に立つ動機を引き出すスキルを磨くことで、「気合いが入らない」という状態に陥ることを減らし、よりしなやかに自己を管理できるようになるでしょう。

感情の波を乗りこなす「ライフラインチャート」の活用法

気合いやモチベーションは常に一定ではなく、刻々と変動するのが自然な状態です。グロービス経営大学院の中村直太は、ある調査で、働く男女の9割以上が「仕事でやる気が出ない時がある」と回答していると指摘しており、この結果からも、モチベーションを高く保ち続けることの難しさがうかがえます。

この避けられない感情の浮き沈みと上手く付き合っていくためには、まず自分自身のモチベーションの傾向を深く理解することが不可欠です。自分がどのような時に意欲が高まり、どのような時に低下するのか。そして、意欲が下がった時にどのような対処法が有効なのかを客観的に把握しておくことが、モチベーションポートフォリオを可視化するため、またセルフマネジメントの第1歩にもなります。

この自己分析に非常に有効なツールの1つが、中村氏が紹介する「ライフラインチャート」です。これは、自分の人生を1本の線で描き、誕生から現在までのモチベーションや気分の浮き沈みをグラフ化する手法を指します。

このチャートでは、縦軸にモチベーションの高低(プラスとマイナス)、横軸に年齢や時間を設定し、人生の各段階での感情の起伏を曲線で表現します。

チャートを作成する過程で、モチベーションが大きく上下したポイントに注目し、その時に「具体的にどのような出来事があったのか」「その出来事からどのような影響を受けたのか」を詳細に書き込んでいきます。

モチベーションが急上昇した時期には、成功体験や新しい挑戦、すばらしい出会いなどがあったかもしれません。逆に大きく落ち込んだ時期には、失敗や挫折、人間関係のトラブルなどがあったことでしょう。

ライフラインチャートを手軽に取り組めるツールでありながら、その効果は絶大です。過去の経験を可視化することで、自分を動かす根本的な価値観や、モチベーションの源泉が明確になります。

「新しいスキルを習得している時にモチベーションが上がる」「チームで目標を達成した時に最も喜びを感じる」といった、自分ならではの「勝ちパターン」が見えてくるかもしれません。

同時に、自分がどのような状況で意欲を失いやすいのかという、「負けパターン」も明らかになります。「単調な作業が続くとモチベーションが下がる」「他者から過度なプレッシャーをかけられるとパフォーマンスが落ちる」といった傾向を自覚できれば、事前にそのような状況を避けたり、意欲が低下した際の具体的な対処法を準備したりすることがやりやすくなるでしょう。

ライフラインチャートを通じて自分の取扱説明書を作成することは、感情の波にただ翻弄されるのではなく、それを乗りこなしていくための強力な羅針盤となるのです。

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