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出世する人(全1記事)

出世する人に共通する特徴とは? 評価され信頼を獲得できる人になるための行動・考え方を紹介 [1/2]

【3行要約】
・出世する人には「主体性が高い」などの共通の特徴があります。
・HRストラテジー代表の松本氏は「これからは信用される、いい人を目指すことが正解」と述べ、人間関係構築の重要性を強調。
・出世したいなら「できる人」より「信用される人」を目指し、期待値を超える「割に合わないこと」にも投資する姿勢が重要です。

出生する人に共通する特徴とは

組織の中で高いパフォーマンスを上げ、出世していく人々に共通する最大の秘訣は「主体性」にあると言えます。特に規模の大きな組織になればなるほど、1つの仕事が複数名で分担されることが常態化し、個々の主体性は希薄になりがちです。

多くの従業員が必ずしも高い主体性を持って業務に取り組んでいるわけではない状況において、徹底的に主体性を発揮することは、他者との明確な差別化要因となります。誰よりも早く情報を調べ、誰よりも早く反応し、誰よりも早く仕事を完遂させる。このような行動を積み重ねることで、「あいつは違う」という評価を勝ち得ることができるのです。

この主体性を最大限に発揮するためには、自身の時間を戦略的に管理し、「暇な状態」を意図的に作り出すことが重要であると、ヤフー株式会社 副社長COOの川邊健太郎氏は指摘します。多くの業務を抱え込みすぎたり、過度な勉強や社内外の付き合いに時間を費やしたりするのではなく、あえて余白の時間を確保しておくのです。

そうすることで、組織内で本当に重要だと判断した案件や、これから重要になりそうな兆候が見えた際に即座に全リソースを投入し、主体的に取り組むことが可能になります。これは、常に受け身で指示を待つ姿勢とは対極にある働き方です。

現代の若手社員の中には、入社当初は高い成長意欲や出世意欲を持っているにもかかわらず、日々の業務の中でその意欲が削がれてしまう傾向が見られます。その背景には、納得感のない業務や理不尽さへの抵抗感があり、「とりあえずやってみろ」という指示では行動に移しにくいという価値観の変化があります。

しかし裏を返せば、仕事の目的や背景を丁寧に説明され、自身の中で「これをやるべきだ」という納得感が得られれば、驚くほどの集中力と実行力を発揮するのも彼らの強みです。

主体性とは、闇雲に動くことではなく、自らがその仕事の意義を理解し、納得した上で自発的に行動を起こすこととも言い換えられます。組織の中で出世していくためには、この「納得した上での主体的な行動」をいかに実践できるかが、極めて重要なカギとなるのです。

出世のために必要なパフォーマンスを高める方法

出世のためには、組織の中で高いパフォーマンスを出し続けることも大切です。人が仕事において最高のパフォーマンスを発揮するためには、内面的な動機づけが不可欠になります。その核となるのが、人間の究極的な欲求の1つである「自己重要感」だと、株式会社働きがい創造研究所の田岡英明氏は言います。

「自己重要感」とは、自分自身を価値ある存在だと認識したい、そして他者からも価値ある存在だと思われたいという深層心理に根差した欲求です。

私たちは無意識のうちに、この自己重要感を満たすために行動します。例えば、仕事に一生懸命取り組むのは、「がんばっているな」という承認の言葉が欲しいからかもしれません。身なりを整えたり、ブランド品を身につけたりする行動も、自己の価値を外部に示したいという欲求の表れと捉えることができます。この自己重要感が満たされることで、仕事への情熱が生まれ、働きがいへとつながっていくのです。

株式会社エスノグラファー 代表取締役の神谷俊氏によると、学術的な観点からは、仕事への取り組み方を「自律」のレベルで捉えることができると言います。低いレベルの自律は「セルフマネジメント」と呼ばれ、義務感や責任感、あるいはルールといった外的要因によって自分をコントロールしている状態を指します。

これは「本当はやりたくないが、やらなければならない」という思考に支配された働き方です。この状態が長期化すると、心身の健康を損なうだけでなく、学習意欲や創造性が低下し、結果的にパフォーマンスは逓減していくと指摘されています。

一方で高いレベルの自律は、「セルフリーダーシップ」と呼ばれます。これは、仕事そのものにおもしろさや意義を見出し、自発的にのめり込んでいく状態です。この状態では、パフォーマンス向上のために自ら学び、試行錯誤を繰り返し、創造性を発揮します。

出世する人々は、このセルフリーダーシップの状態を意識的に作り出し、仕事に取り組む時間の総量を増やしています。彼らは仕事が自己重要感を満たし、働きがいを感じられる重要な活動であることを理解しているのです。

組織と良好な関係を築くために必要な「根回し」スキル

出世とは、本質的には「組織の中で選ばれること」に他なりません。個人の能力がいかに優れていても、組織との良好な関係を築けなければ、そのキャリアには自ずと限界が生じます。

組織との良好な関係を築き続けるために必要であり、物事を前に進める上で戦略的に重要となるのが「根回し」です。根回しというと、ややネガティブな印象を持つ人もいるかもしれませんが、組織内で合意形成を図り、プロジェクトを円滑に遂行するためには不可欠なプロセスです。

根回しをする上で重要なのは、公式な組織図(表の組織図)だけでなく、影響力を持つキーパーソンや力関係を把握した「裏の組織図」を意識することだと、株式会社経営者JPの代表・井上和幸氏は語ります。誰にどの順番で話をとおせば物事がスムーズに進むのか、戦略的に考える必要があるのです。

このプロセスにおいて、賛成派の多数派工作に走る前に、あえて第三者的な視点から厳しい意見を言ってくれる人物の意見を聞きに行くことが有効です。彼らの指摘は提案内容の弱点を補強し、より洗練されたものにするための貴重な情報源となります。そうした厳しい意見を真摯に受け止め、案を改善していくことで、最終的に全体の合意を得やすくなるのです。

また、根回しの対象は、自分より上の役職者だけではありません。むしろ実行段階で協力が必要となる同僚や部下といった、自分と同じか下の階層の人々との関係構築が極めて重要です。

承認された計画も、実行部隊の協力が得られなければ「総スカン」を食らい、形骸化してしまいます。「あの人が言うなら協力しよう」と思ってもらえるような関係性を日頃から築いておくことが、真の実行力を担保するのです。

上の階層の人々は異動や退職でいなくなる可能性がありますが、下の階層の仲間は増えていく一方です。長期的な視点で見れば、下の階層から信頼を積み上げていくことこそ、最もコストパフォーマンスの高い戦略と言えるでしょう。

かつて人間関係を軽視し、自分1一人の力で成果を出せば良いと考えていたもののが、後に困難な状況に陥った際、過去に築いた人間関係に救われたという例もあります。絶好調の時ほど、人とのつながりを疎かにしてはならないのです。

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