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Z世代のマネジメント(全1記事)

Z世代のマネジメントは難しい? 時代背景から考える価値観の違い・解決策を紹介 [2/2]

Z世代のモチベーションを引き出す技術

Z世代の仕事に対するモチベーションの源泉は、上の世代とは異なる特性を持っています。彼らを動かすのは、給与や昇進といった「外発的動機づけ」以上に、「成長」や「貢献」といった「内発的動機づけ」であることが、多くの調査から明らかになっています。

したがって、彼らのやる気を引き出すためには、仕事そのものに意味や価値を感じられるようなアプローチが極めて重要となります。

そのための第1歩は、業務指示を行う際に「何のためにこの仕事をするのか」を丁寧に伝えることです。単に「これをやっておいて」と作業を命じるのではなく、「この仕事がお客さまにどのような価値を提供するのか」「チームの目標達成にどう貢献するのか」「君自身のスキルアップにどうつながるのか」といった、より大きな文脈の中にその業務を位置づけてあげることが求められます。

特に社会貢献への意識が高いZ世代にとって、自分の仕事が誰かの役に立っているという実感は、強力なモチベーションとなり得ます。

加えて、彼らの高い承認欲求に応える「承認」の技術も不可欠です。Z世代は、自分の働きが認められ、評価されることで自己効力感を高めます。承認には、大きく分けて3つの段階があります。

1. 存在の承認
日々の挨拶や声かけ、名前を呼んで話すといった基本的なコミュニケーションを通じて、「あなたはチームの重要な一員である」というメッセージを伝えることです。これは、心理的安全性の土台を築く上で欠かせません。

2. 行動の承認
成果だけでなく、そこに至るまでのプロセスや努力を具体的に認めて褒めることです。「〇〇の資料、丁寧でわかりやすかったよ。ありがとう」のように、具体的な行動に対して感謝を伝えることが有効です。

3. 結果の承認
達成した成果をきちんと評価し、フィードバックすることです。良い結果はもちろん、たとえ満足のいかない結果であっても、その事実を受け止め、次につながる改善点を共に考える姿勢が信頼関係を深めます。

ただし、承認の仕方には配慮が必要です。Z世代の中には、周囲との調和を重んじ、人前で特別扱いされて目立つことを嫌う人も少なくありません。全体の前での賞賛が、かえってプレッシャーになる可能性もあります。そのため、1on1ミーティングのような個別の場で、じっくりとフィードバックや承認の言葉を伝える機会を設けることが効果的です。

内発的動機を刺激する「意味づけ」と、自己肯定感を育む「承認」。この2つを適切に組み合わせることが、Z世代の自律的な成長を促すカギとなるでしょう。
違いが広がる中で、表面の言葉や行動そのものを捉えると、どうしても「違うな」「嫌だな」「やりにくいな」という感情も湧き上がってしまいます。

相手の違いを理解しよう、受け止めようと頭ではわかっていても、なかなかできることではありません。そこでお互いの間に「共通目的」を置くことによって、マイナスに捉えられがちな差異は、物事をより良くするプラスの素材になります。

何かを進める上で、いろいろな観点があったほうがより良くなりますし、VUCAの変わりゆく環境の中では、さまざまな意見を取り入れることが特に強みになると考えていますので、差異そのものが確実なメリットになっていきます。

引用:Z世代「配属ガチャ外れた」上司「置かれた場所で咲きなさい」 世代ごとの“当たり前”の違いから生まれる分断、どう止める?(ログミーBusiness)

「キャリアの道筋」を示すこともZ世代のマネジメントでは重要

Z世代が抱える根源的な不安の1つに、「キャリアへの不安」があります。不安定な社会情勢の中で育ち、企業の将来性や終身雇用を信じることが難しくなった彼らにとって、会社に依存するのではなく、自らのスキルや専門性を高めてキャリアを築いていくという意識は非常に強いものがあります。

だからこそ、彼らは「この会社にいて、自分は成長できるのか」「将来、どこでも通用する人材になれるのか」という点をシビアに見極めています。このキャリア不安を解消し、自社で働き続けることの価値を提示できるかどうかが、Z世代の定着と活躍のカギを握ります。

そのために企業が取り組むべき最も重要な施策は、「キャリアの道筋の可視化」です。漠然と「がんばれ」と言うだけでは、彼らの不安は解消されません。具体的かつ透明性の高い情報を提供することが不可欠です。

まず、「キャリアパス」を明確に提示することが求められます。例えば、営業職として入社した社員が、将来的にはマーケティング部門や商品開発部門へ異動できる可能性はあるのか、あるいはマネジメント職と専門職(スペシャリスト)のどちらの道も選べるのかといった、具体的なキャリアモデルを示すのです。

実際にそのキャリアパスを歩んできた先輩社員の事例を共有することも、若手社員が自身の未来をイメージする上で大きな助けとなります。

次に、より具体的に「何を」「どれだけ」学べばステップアップできるのかを示す「能力開発体系図(キャリアマップ)」を整備することが有効です。

職種や役職ごとに求められるスキルを定義し、それを習得するための研修プログラムや推奨資格を体系的に示すことで、社員は自分の現在地と目指すべきゴール、そしてそこに至るまでの道のりを明確に把握できます。これにより、「学びの迷子」になることを防ぎ、主体的なスキルアップを促すことができます。

そして、これらの成長が公正に報われることを示す「評価制度の透明化」が不可欠です。特に、姿勢や意欲といった「情意評価」は評価者によって解釈がぶれやすく、不満の原因となってしまいます。そこで、業績やスキルといった客観的に測定可能な項目に重点を置き、何を達成すればどのように評価され、それが昇進や昇給にどう結びつくのかを、誰にでもわかるかたちで明文化する必要があります。

これらの「キャリアパス」「キャリアマップ」「評価制度」を三位一体で整備し、1on1ミーティングなどの場で上司と部下が定期的に進捗を確認し、目標をすり合わせる。このような仕組みを通じて、企業はZ世代に対して「あなたの成長を本気で支援する」という強いメッセージを発信することができ、彼らの将来不安を安心感と成長実感へと転換させることが可能になるのです。

Z世代を「共創パートナー」と捉え、組織をアップデートする

Z世代のマネジメントを考える際、彼らとのジェネレーションギャップを単なる「課題」や「問題」として捉えるだけでは、本質的な解決には至りません。視点を変えれば、彼らの存在は、旧来の組織文化や働き方をアップデートし、変化の激しいVUCA時代を乗り越えるための絶好の機会となり得ます。

Z世代を一方的に「教え育てる対象」と見るのではなく、未来を共に創る「共創パートナー」として捉えることが、これからのマネジメントには求められます。

Z世代は、正解がなく先行き不透明な時代に生まれ育った「新時代ネイティブ」です。彼らが当たり前とする価値観、例えば「個性の尊重」「多様性への寛容さ」「オープンでフラットなコミュニケーション」「社会課題への関心」などは、奇しくも現代の企業がイノベーション創出や持続的成長のために必要としている要素と深く共鳴しています。

マネジメント層が持つ経験や突破力と、Z世代が持つ新しい発想やデジタルスキルは、互いにないものを補い合う理想的な関係性を築ける可能性を秘めているのです。

この「共創的関係」を築くためには、まず上司世代がZ世代から学ぶという謙虚な姿勢を持つことが重要です。例えば、若手社員が経営層や管理職のメンターとなる「リバースメンタリング」を導入し、最新のテクノロジーや若者の価値観を経営に活かす試みも有効でしょう。

また、Z世代の「貢献欲求」の強さは、彼らが次世代のリーダーとなる大きなポテンシャルを秘めていることを示唆しています。彼らは、会社から受けた恩義に対して、誠実に応えようとする義理堅さも持ち合わせています。
曽和:いろいろと言ったんですが、意外と向いているんじゃないかと思うのは、貢献欲求がある人が強いんだと思うんですね。リーダーとはどんな人なのかなって、いろんな定義があると思うんですが、会社やチームとか、自分の担当している組織や同僚や仲間を、自分ごととして考えられる人だと思うんです。(中略)

ところがZ世代の方々は、先ほど言ったように貢献欲求が強い。そうなってくると、「好意の返報性」といって、人はいいことも悪いこともやられたことをやり返す。だとすると、彼らにたっぷり愛情をかけてやってあげると、たぶん彼らはすごく恩義を感じる。

引用:意外とマネージャーに向いているのは「貢献欲求がある人」 Z世代の価値観から考える、次世代リーダー育成のカギ(ログミーBusiness)

企業や上司が彼らの個性を尊重し、成長を真摯に支援することで、彼らは組織を「自分ごと」として捉え、強いエンゲージメントを発揮するようになります。その貢献意欲を適切に引き出し、権限を委譲していくことで、彼らは自律的に行動するリーダーへと成長していくでしょう。

Z世代との向き合い方は、単なる若手育成論にとどまりません。それは、組織全体の心理的安全性を高め、一人ひとりの自律性を促し、多様な個性がシナジーを生み出す学習型組織へと変革していくための試金石です。

世代間の違いを分断の壁とするのではなく、互いの強みを学び合い、力を合わせることで、組織は未来に向けて大きく飛躍することができるでしょう。

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