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プロジェクトマネージャーの役割(全1記事)

プロジェクトマネージャーの役割とは? 具体的な仕事内容と求められるスキル・資質を紹介 [2/2]

プロジェクトマネージャーに不可欠な資質

プロジェクトを成功に導くためには、これまで述べてきたようなスキルや知識が不可欠ですが、それだけでは十分ではありません。予期せぬトラブル、複雑な人間関係、そして絶え間ないプレッシャーといった厳しい状況を乗り越えるためには、プロジェクトマネージャー自身の資質、すなわちマインドセットが極めて重要な役割を果たします。

1つ目に挙げられるのは、強固な「責任感」です。プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の成果に責任を持つ立場です。途中で困難に直面しても、それを乗り越えて最後までプロジェクトを完遂させるという強い意志が求められます。

成功を自身の責任と捉え、どんな困難にも立ち向かう姿勢が、チームメンバーからの信頼を得て、プロジェクトを推進する原動力となります。

次に「ストレス耐性」も欠かせない資質です。プロジェクトマネージャーは、メンバーだけでなく、経営層やクライアントなど、さまざまな立場のステークホルダーからの意見や要求を受け止め、調整する役割を担います。時には相反する要求の板挟みになることもあり、その精神的なプレッシャーは計り知れません。

こうした状況にストレスを感じすぎることなく、冷静に対処できる精神的な強さがなければ、務まらない役職と言えるでしょう。

「客観的・論理的思考」ができることも重要です。プロジェクトにおける意思決定は、事実やデータに基づいた合理的な判断が求められます。主観や感情に流されて独善的な判断を下すことは、プロジェクトを誤った方向へ導きかねません。

メンバーやクライアントに計画を説明し、納得を得る場面においても、論理に基づいた客観的な説明ができなければ、理解や協力を得ることは難しいでしょう。

そして、ある種の「神経質さ」もプロジェクトマネージャーには必要だと広島修道大学の佐藤達男氏は語ります。これは、常に最悪の状況を想定し、リスクを事前に察知して対策を講じる能力を指します。

何も起きていない平時においては「少し神経質すぎるのではないか」と言われるくらいが、プロジェクトマネージャーとしては丁度良いのかもしれません。取り越し苦労をいとわず、あらゆる可能性を考慮しておくことで、実際に危機が発生した際に慌てず、冷静に対処することが可能になるのです。
つまり重要なことは、リスクの底を知ることです。人は自分が想定したよりも底の深いリスクが発生したらパニックになります。自分が想定した最悪の状況になったら、それは想定できることであってもそのプロジェクトマネージャーにとっては想定外なのでパニックになってしまう。

例えばこれからプロジェクトを開始する時に、歩いている道の途中にマンホールがあったとします。マンホールがあること、マンホールに穴が開いており蓋が取れていることを想定していれば飛び越えることができる。

「普通は開いてないよね」って高をくくって歩いてても、一応想定をしていれば、穴が空いていたらはまっちゃっても落ち方によっては軽傷で済むかもしれません。

しかし「マンホールの蓋が開いてるわけないじゃないか」と最初から想定もしていない。その場合、ストーンと落ちたら最悪死んでしまうかもしれません。つまり、常に最悪の状況を想定していれば、慌てないで済みます。

引用:プロジェクトマネージャーは神経質であれ 大学教授が教えるプロジェクトに重要なリスクマネジメント(ログミーBusiness)

プロジェクトマネージャーになるためには

このように、プロジェクトマネージャーは不可欠な資質が必要な職種であり、かつプロジェクトの成否に直結する重要な役割であるため、新人がいきなりこのポジションに就くことはまずありません。多くの場合、段階的なキャリアアップを経て到達する職種です。

最も一般的なキャリアパスは、まずプログラマーやシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、開発現場での実務経験を積むことから始まります。詳細設計、プログラミング、テストといった下流工程で現場スキルを磨き、技術的な基盤を固めます。

その後、数名のチームをまとめるプロジェクトリーダーへとステップアップし、現場レベルでのマネジメントスキルを身につけます。そして、十分な経験と実績を積んだ上で、プロジェクト全体を俯瞰し、より広範な責任を負うプロジェクトマネージャーへと昇格するのが王道のルートです。

ただし、この道筋だけがすべてではありません。複雑なシステムや高度な技術が求められるプロジェクトにおいては、技術職のスペシャリストからプロジェクトマネージャーを目指すキャリアパスも考えられます。

ITスペシャリストやITアーキテクトといった上流工程の職種で高い専門性を発揮し、その知見を活かしてプロジェクト全体を管理する立場に就くケースです。必ずしもプロジェクトリーダーの経験が必須というわけではありません。

プロジェクトマネージャーを経験した後のキャリアも多様です。1つの道は、さらに上位の職種であるITコンサルタントを目指すことです。ITコンサルタントは、企業の経営課題をITの力で解決する専門家であり、より上流の戦略策定から関わります。高いコミュニケーション能力や交渉力が求められますが、収入アップも期待できる魅力的なキャリアです。

また、1度マネジメントを経験した上で、再び現場に戻り、特定の技術を極めるスペシャリストの道を選ぶ人もいます。さらに、フリーランスのプロジェクトマネージャーとして独立し、複数の企業のプロジェクトに横断的に関わるという働き方もあります。

プロジェクトマネージャーの役割の本質

プロジェクトマネージャーの役割を突き詰めると、それは単なるスケジュールやタスクの「管理」に留まりません。真の役割は、多様なメンバーで構成されるチームをまとめ上げ、プロジェクトを成功というゴールに導くことです。そのために最も重要なのが、メンバー一人ひとりの「主体性」を引き出すことにあります。

特に、文化的に控えめであったり、他人任せになりがちなメンバーがいる環境において、この課題はより顕著になります。しかし主体性とは、個人の努力だけで内側から湧き出るものではなく、「対話」を通じてお互いに引き出し合うものだと考えられます。

人は、他者から期待されれば、その期待に応えたいと感じるものです。したがって、プロジェクトマネージャーは、メンバーそれぞれの役割に対して「何を期待しているか」を明確に伝え、対話を通じて相互の期待をすり合わせる環境を作ることが重要になります。

これにより、メンバーは自らの役割を深く認識し、主体的にプロジェクトに関わるようになります。

プロジェクトマネジメントを効率的に進めることはもちろん重要です。アジェンダを事前に設計し、会議後のアクションを迅速に進めることで、プロジェクト全体のスピードを上げることは可能です。しかし、そこで捻出された時間を何に使うかが、プロジェクトの質を大きく左右します。

その時間を単に次のタスクを進めるためだけでなく、「そもそもこのプロジェクトがどうなると良いのか」といった価値観のすり合わせや、「このプロジェクトを通じてどんなスキルを身につけたいか」といったメンバーのキャリアに関する対話に使うのです。

こうした「曲線の時間」を設けることが、チームの一体感を醸成し、長期的な成功につながります。

結局のところ、プロジェクトマネージャーはトラブルに潰されるためにいるのではありません。トラブルを潰し、目標を達成するために存在します。

プロジェクトにはリスクやトラブルが付き物であり、それらを乗り越えていく過程こそが、プロジェクトマネジメントの醍醐味、いわば「プロジェクトの華」なのです。

知識や理論をベースに経験を積み、勘を磨き、いざという時に適切な判断を下す。そして、何よりもチームの力を最大限に引き出すために主体性と対話を重んじる。これこそが、現代のプロジェクトマネージャーに求められる本質的な姿と言えるでしょう。
控えめ、他人任せではない主体性は、自分の中から自分の努力で見いだすものではなく、対話を通じてお互いに引き出し合うものだと考えています。これは8章のチーミングのところで触れています。簡単に言えば、人から期待されれば応えたくなるのが人間の性(さが)ということですね。例えば災害時に自主的に助け合ったりする行動が見られるのも、この一例だと考えています。

なので、ロールセッションというのは私たちの本の中で紹介しているものですが、お互いの役割にどういう期待をしているか。「こういうことを任せたいんだよね」とか「こういうことを任されたいんだよね」ということを、対話を通じて他者の期待に応えることを伝えていき、主体性が育まれていく環境をプロジェクトの中でぜひ作っていただきたいなと思います。

引用:控えめで他人任せなメンバーを動かすプロジェクトマネジメント 主体性を引き出すためにチームで共有すべき点(ログミーBusiness)

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