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プロジェクトマネージャーの役割(全1記事)

プロジェクトマネージャーの役割とは? 具体的な仕事内容と求められるスキル・資質を紹介 [1/2]

【3行要約】
・プロジェクトマネージャーは計画から完了まで全工程を統括する役割です。
・プロジェクトマネージャーには責任感やストレス耐性、論理的思考力、そして適度な「神経質さ」が求められています。
・プロジェクトマネージャーがプロジェクトを成功に導くためには、単なるタスク管理を超え、対話を通じてチームの主体性を引き出し、共通の価値観を醸成することが不可欠です。

プロジェクトマネージャーの役割とは

プロジェクトマネージャー(PM)は、システム開発やサービス構築といったプロジェクトにおいて、計画の立案から実行、完了までの全工程を統括し、目標達成に責任を負う管理者のことです。英語表記の「Project Manager」から「PM」や「プロマネ」と略されることもあります。

その役割は多岐にわたり、プロジェクトの期日までに成果物を完成させることが最大の使命です。顧客の要望を満たし、課題を解決することや、成果物の品質を担保し、予算内にコストを収めることなど、そのすべてがプロジェクトマネージャーの手腕にかかっており、「プロジェクトの成否を握る存在」と言われています。

プロジェクトリーダー、プロダクトマネージャーとの違い

この重要な役割を理解するためには、類似した職種との違いを明確にすることが有効です。

まず、よく比較されるのがプロジェクトリーダー(PL)です。プロジェクトマネージャーがプロジェクト全体のマネジメントを担い、スケジュールや予算、ステークホルダーとの調整といった対外的な責任を負うのに対し、プロジェクトリーダーはプロジェクトの先頭に立ち、チームやメンバーをまとめ上げる「現場監督」のようなポジションです。

プロジェクトマネージャーがチームの監督だとすれば、プロジェクトリーダーはチームのキャプテンのような立ち位置であり、役割が異なるため、本来はどちらが上ということはありません。

また、同じく「PM」と略されるプロダクトマネージャーとの違いも重要です。プロジェクトマネージャーが「いつまでに、どうやって作るか」というプロジェクトの円滑な推進に責任を持つのに対し、プロダクトマネージャーはプロダクト(製品)そのものに責任を持ち、「何を作るか」「なぜ作るのか」を考えます。プロダクトマネージャーは市場や顧客のニーズを基に製品の構想を立て、そのビジョンの実現を目指します。

視点が顧客や市場といった「外向き」であるのに対し、プロジェクトマネージャーはチームやタスク、スケジュールといった「内向き」の管理に重点を置くことが多いと言えます。このため、まずプロダクトマネージャーが製品構想を立て、それを受けてプロジェクトマネージャーが予算や人員を計画し、プロジェクトを進行していくという流れが一般的です。

このように、プロジェクトマネージャーは多様な関係者の中で、プロジェクト全体の成功という唯一の目標に向かって舵取りを行う、極めて重要な役割を担っているのです。

プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容

プロジェクトマネージャーの仕事は、プロジェクトのライフサイクル全体にわたって展開されます。その業務は多岐にわたりますが、大きく「計画の策定」「チームの編成」「プロジェクトの推進・管理」「評価・レビュー」の4つのフェーズに分けることができます。

最初のフェーズは「計画の策定」です。これはプロジェクトの土台を築く最も重要な工程と言えます。

まず顧客へのヒアリングを通じて、なぜシステム開発が必要なのかという「目的」と、それによって何を解決したいのかという「ゴール」を明確にする要件定義を行います。ここで顧客の要望を最大限に取り入れつつも、限られた予算やスケジュールの中で実現可能な範囲を見極め、交渉・調整する能力が求められます。そして、決定した要件に基づき、開発規模、予算、スケジュールなどを盛り込んだ具体的な開発計画書を作成します。

この計画が曖昧だと、後の工程で行き当たりばったりの開発になりかねないため、綿密な計画策定がプロジェクトの成否を左右します。

次に「チームの編成」です。策定した計画に沿って、プロジェクトを遂行するために必要な人員を確保し、チームを構成します。メンバーのスキルや経験、稼働状況を考慮し、適材適所に配置することが求められます。

社内のエンジニアだけで進めるのか、あるいは外部のパートナー人材の力も借りるのかなど、予算も加味しながら最適なチームメンバーを選定していきます。

プロジェクトが開始されると、「プロジェクトの推進・管理」が主な業務となります。計画どおりにプロジェクトが進行するよう、日々の進捗を管理します。チームメンバーに対して開発の目的やスケジュール、納期などをあらためて説明し、チーム全体で情報を共有することが不可欠です。

また、開発中に発生した顧客からの仕様変更の依頼や、予期せぬトラブルへの対応も重要な仕事です。状況に応じてスケジュールや予算の再調整、交渉を行い、常にプロジェクトが円滑に進むよう舵取りをします。顧客や経営陣といったステークホルダーへの進捗報告も、プロジェクトマネージャーの欠かせない業務の1つです。

最後のフェーズが「評価・レビュー」です。各工程における成果物のレビューを実施し、品質を担保します。要件定義書や設計書、プログラムなどが品質基準を満たしているかを確認し、修正が必要な場合は指示を出します。そして、プロジェクトが終了した後には、プロジェクト全体の振り返りを実施し、問題点や改善点を検証します。

この評価結果は、次回以降のプロジェクトに活かすための貴重なノウハウとなります。このように、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの開始から終了まで、あらゆる局面で中心的な役割を果たします。
やはり会社によってぜんぜん違うというのが前提にあります。ただ、1個共通点かなと思うのは、プロダクトマネジメントはやはりそのプロダクト、あるいは事業に対してどういう方向性でいくのか、次は何を検証しなきゃいけないのか、何をしていくのかみたいな、大きな枠の中にプロジェクトがいくつかあると思っています。

なので、このプロダクトの全体の戦略の中にプロジェクトが何個かあって、プロジェクトマネージャーはここのゴール設定がもうあるはずなので、そのゴールにいかに進むかという役割なのかなと思っています。

私がプロジェクトマネージャーだった時は、例えばリクルートだとリクナビをやっていました。(ジェスチャーをしながら)リクナビのこのプロジェクトの担当リーダーだったんですが、隣でやっているまた違うプロジェクトに関しては、もちろん情報連携はするものの、自分ごとというレベルでは考えていなかったのですね。

ただその当時のプロダクトマネージャー的な役割の方は、そっちとそっちのバランスを見てどっちに投資をすべきなのか、みたいな視点で見られていたなぁと思うので、そういうところの違いかなと思います。

引用:PdMは外向きに視線を持ち、PjMは内向きに視線を持つ プロダクトマネジメント経験者が語る、それぞれの違い(ログミーBusiness)

プロジェクトマネージャーに求められるスキルの多面性

プロジェクトマネージャーがその重責を全うするためには、多岐にわたるスキルが求められます。これらのスキルは、大きく「ソフトスキル」「ハードスキル」「テクニカルスキル」の3つに分類することができます。

これらは独立しているのではなく、相互に連携し合うことで、プロジェクトマネージャーの総合的な能力を形成します。

まず、対人関係能力を指す「ソフトスキル」は、多くの関係者と連携しながら業務を進めるプロジェクトマネージャーにとって極めて重要です。その中核となるのが「リーダーシップ」と「コミュニケーション力」です。

リーダーシップとは、チームの方向性を示し、メンバーを目標達成へと導く能力です。問題発生時には的確な判断を下し、チームを牽引する力が求められます。コミュニケーション力は、ステークホルダーやチームメンバーと円滑に情報共有し、意見を調整するために不可欠です。認識のズレや誤解を防ぎ、プロジェクトをスムーズに進めるための基盤となります。

さらに、プロジェクト進行中に発生する大小さまざまな課題を解決する「問題解決力」、顧客や関連部署と利害を調整する「交渉力」、そしてチームの士気を高く保つ「モチベーション管理」も重要なソフトスキルです。

次に、業務遂行に直結する技術的なスキルである「ハードスキル」が挙げられます。これには、プロジェクト管理の知識や経験が該当します。具体的には、プロジェクト管理の基本原則や手法、リスク管理、チームマネジメントといった「マネジメント知識」です。特に、プロジェクトマネジメントの知識体系である「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)」などを理解していることが望ましいとされています。

また、知識だけでなく、実際のプロジェクトで計画立案や進捗管理、リスク対応などを行った「マネジメント経験」も欠かせません。限られたリソースの中で最適な計画を立て、コスト管理を徹底する「計画と予算管理」の能力も、プロジェクトを成功に導くための必須スキルです。

最後に、プロジェクトを推進するために必要な専門知識や技術である「テクニカルスキル」です。これはプロジェクトの分野によって異なりますが、業界や技術に関する深い知識を持つことで、適切な判断を下しやすくなります。

例えば、IT・システム開発プロジェクトであれば、プログラミング言語やフレームワーク、データベースといった技術的な知識が求められます。また、そのプロジェクトが属する業界のトレンドや特有の規制、市場動向といった「業界知識」も、関係者とスムーズに意思疎通を図る上で重要です。

これらのテクニカルスキルは、開発チームとのコミュニケーションを円滑にし、より精度の高い意思決定を可能にします。プロジェクトマネージャーは、これら3つのスキルをバランス良く駆使し、複雑なプロジェクトを成功へと導くのです。

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