Launch Pad 第2位「safie」入賞者インタビュー

藤田功博氏(以下、藤田):(「Treasure Box」と)同点での第2位に入賞されましたセーフィー株式会社の佐渡島隆平さんにお越しいただきました。おめでとうございます!

佐渡島隆平氏(以下、佐渡島):ありがとうございます!

藤田:まずはこの「safie」というサービスについて、簡単に紹介をお願いします。

佐渡島:我々は、あらゆるデバイスから、映像データが集まってくるプラットフォームサービスを行っています。あらゆるメーカーに我々のソフトウェアモジュールを無償提供することで、さまざまな対応ハードウェアが出てきます。

対応デバイスからの映像データをセキュアに集めて解析することにより、お店であれば来店者の人数や滞留時間を読み取ったり、家であれば特定エリアに人が入ってきた事を教えてくれるような、映像活用のプラットフォームのサービスを目指しています。

カメラやデバイスによる「つながる世界」を実現したい

藤田:(そもそも)どういうメンバーで、このプロジェクトや会社が立ち上がったんですか?

佐渡島:元々私や、創業メンバーの下崎(守朗)と森本(数馬)というエンジニアも、ソニーの研究所がスピンアウトした、顔認識や機械学習を用いての画像処理の事業を手がけるモーションポートレートという会社におりました。画像処理とかハードウェア向けのソフトウェア設計等をしていたメンバーが集まっている会社になります。

藤田:そうなんですか。大企業からスピンアウトした上での起業だと思うんですけど、なにか(そこに至るまでの)きっかけというか、「大きな会社の中ではできないことを実現したいな」という思いがあったということですか?

佐渡島:元々(弊社の事業内容)は社内のプロジェクトとしてスタートしていたんですね。私たちはありとあらゆるカメラやデバイスによる「つながる世界」を、プラットフォームとして実現したいという思いがありました。

しかし、こうした事業をソニーグループでやろうとすると、どうしても組めるメーカ等に制限が出てしまうため、オープンイノベーションを推進するために独立させていただいたという経緯になっています。

惜しくも優勝を逃した気持ち

藤田:なるほど。2位に入賞されたわけですが、今の率直なお気持ちをお聞かせください。

佐渡島:IVSの小林(雅)さんから「3社が1点差だったよ」と聞いて、「私のショーアップが下手なばかりに」と責任を感じました。

「やっぱり自分自身がもっとしっかりやらないと上には登れないんだな」というのが率直な感想です。

藤田:1点差というのは、1位と2位の?

佐渡島:(小林さんは)そうおっしゃっていました。

藤田:入賞の発表があった瞬間から、結構いろんな方が声をかけてくれたりとか、いろいろあったかと思うんですが、何か見えてきた未来、次のステップにあたるものはありますか?

佐渡島:やっぱり一緒にやっているメンバーがまだまだ少ない分、必死になってやっているので「(自分たちを)応援してくれる人がこれだけいるんだ」っていうことが実感できたことは大きかったです。それが自信にもつながりますし、一緒にやっているメンバーにも反響をしっかり伝えた上で、もっと頑張っていこうと確信できました。

エンジニアに幅広い活躍の場を提供

藤田:今、会社として「こういう人が入ってくれたらいいな」「こういう人を求めている」というのはありますか?

佐渡島:我々はテクノロジーオリエンテッドな会社です。ハードウェアもファームウェアも自分たちでコードを書いて、セットアップツールのWindowsとMacのソフトも書いてます。

セキュリティソフト、プラットフォームのデータベースや映像配信のインフラiPhoneやAndroid、Webのビューワーアプリにいたるまで、全て自前で開発しています。むちゃくちゃ技術領域が広いため、エンジニアにとって活躍できる場はいっぱいあるんです。

だから、「我こそは」と思っている腕利きの優秀なエンジニアの方の目にぜひ(弊社が)留まっていただければなと感じてます。

セーフィー株式会社の今後の目標

藤田:会社として、具体的に定めておられる次の目標ってあるんですか?

佐渡島:ベンチャーは少ない資本で一点突破で、駆け上っていくものだと思うんです。一方で、「人の資本や手を借りないと生きていけない」というのは不健全だとも思うんですね。資金面でしっかり自立して自分たちのキャッシュフローで会社や組織が回るようにするのがまず目指すべき第一歩かなと感じています。

藤田:なるほど。では最後に、カメラに向かってこの放送を見ておられる方、あるいは今まで応援してくださった方へのメッセージをお願いいたします。

佐渡島:我々のプレゼンを見ていただいたり、このインタビューを聞いていただいている皆さん、応援どうもありがとうございました。本当に必死になって作っているサービスで、マーケットニーズや、やり方も見えてきた部分もあるので、優秀なエンジニアやマーケッターの方が参画してくれればと思っています。

藤田:どうもありがとうございました!