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人はなぜ結婚するの? 財産保護や恋愛など、変わり続ける社会的意味を歴史から紐解く

人はなぜ結婚するの? 財産保護や恋愛など、変わり続ける社会的意味を歴史から紐解く

結婚制度はいつから始まったのでしょうか。結婚制度は男女一組になるものだけではなく、一夫多妻制や同姓婚といった形もあります。また、女性にとって結婚相手を選ぶ基準はお金で選ぶのか、愛情の有無で選ぶのかという議論は長い間され続けています。過去の婚姻の歴史を振り返りながら改めて結婚について考えてみてはいかがでしょうか。(TED-Ed2014 より)

スピーカー
Alex Gendler(アレックス・ジェンドラー) 氏
参照動画
The history of marriage - Alex Gendler

紀元前から続く結婚制度の歴史

gazou001 アレックス・ジェンドラー氏 結婚については、さまざまな話があります。甘く心に響くものから、とてもシニカルなものまで。その多くに共通するのが、世界普遍の変わることのない真実だということです。 gazou002 結婚に関するほとんどすべて、結婚の主たる目的や、そこに行き着くさまざまな過程や結婚に関わる権利や責任は、時代や文化、社会的階級によって大きく異なります。 それでは結婚制度の進化の過程を簡単に見ていきましょう。ペアでの契約と子育ては、人類と同じ歴史をもちます。 gazou008 1万年前の稲作定住社会の発生とともに、結婚は土地の権利を守る手段となりました。ある状況下に生まれた子どもを、正当な後継者に指定したのです。 社会がより大きく複雑になると、結婚は個人と親族だけの問題だけではなくなりました。宗教や社会的権威などに支配される公的な制度になったのです。 gazou010 この制度は、紀元前2100年にはすでに成立していました。現存する最古の法典であるメソポタミアのウル・ナンム法典には、不倫に対する罰や、奴隷の子どもの法的な地位など、詳細な婚姻制度が記載されていました。 gazou013 古代の文明化は、一夫多妻制をもたらしました。今日でも、一夫多妻制を禁じているのは世界の数ある文明の4分の1にも満たないのです。しかし、認められているからといって、可能であるとは限りません。 gazou014 人口統計学上の事実としては、結婚と富の相関関係と同様に、古代メソポタミアやエジプト、イスラエルの支配者やエリート層は複数の妻をもっていました。通常の人は1人か2人養うのがやっとだったので、実質的には一夫一婦制となっていました。 gazou017 他の地域では逆に、女性が複数の夫を持つこともあります。ヒマラヤ山脈のように、兄弟みんなが同じ女性と結婚するところもあります。数少ない肥えた土地が、定期的に新たな家系に分散されるのを防ぐためです。 結婚はそれに関わる人数が変わっただけでなく、人のタイプも変わってきました。 このような結婚形態の名前も法律も変化してきたのです。公認の同性カップルは、歴史を通じてあらゆる文化に現れてきました。 gazou010 メソポタミアの祈りは、このようなカップルへの祝福が含まれています。 gazou001 ネイティブ・アメリカンの「ツー・スピリット」は、両性と関係をもちます。 gazou002 このように実際に結婚と呼ばれる形態の最初の例はローマに見られます。皇帝ネロやエラガバルスが同性との結婚式を挙げたという記録が残っています。 gazou004 しかしその慣習は紀元前342年にはっきりと禁止されます。 gazou005 ところが同様の風習は、キリスト教の時代になっても生き残っていました。男色や東方正教会の「ブラザーメイキング」などです。2人の男性による実際の結婚も、1061年にスペインの小さな教会で記録されています。

中国では幽霊との結婚が行われていた

gazou020 結婚は必ずしも2人でなくても良いですが、それだけでなく「生きた」2人の人間でなくても可能です。幽霊との結婚、つまり花嫁か花婿が亡くなっている状態での結婚が、中国で行われていました。家系を守ったり、魂をなだめたりするためです。 gazou006 スーダンのある部族も同様の習慣を保っています。 gazou007 これらの違いにかかわらず、歴史を通じた多くの結婚が1つの共通点をもっていました。財産や出産が絡むので、それらの重要性があまりにも高く、若者の恋愛はあてになりませんでした。 gazou008 特に上流階級では、縁談は親族や支配者によって決められることがよくありました。ある程度選択の自由がある平民でさえ、主な関心は実用面でした。愛情と相互理解を主とした現代の結婚観が生まれたのは、ほんの数世紀前のことです。 gazou018 産業革命や都市化によって中産階級が成長し、多くの人が大家族から独立し、自分の家族を養っていけるようになりました。啓蒙主義によって新たな考え方に促され、人々は家としての義務や富、地位よりも個人の幸せや娯楽に焦点を当てるようになりました。 gazou009 この個人の幸福の追求は、離婚制限の緩和や晩婚化などに形を変えてつながっていきました。 gazou019 現代の結婚に関する役割や定義について議論し続けるとともに、結婚は常に社会によって形成されるということを覚えておかなくてはなりません。 社会の構造、価値、目的は変わり続けます。それとともに、結婚に対する考え方も変わり続けるのです。

  
※ログミーでは、TED Talksおよび各TEDxの定めるCCライセンスを遵守し、自社で作成したオリジナルの書き起こし・翻訳テキストを非営利目的のページにて掲載しています。
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