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「○○を立ち上げました」とかは信用できない スタートアップの採用ぶっちゃけ話

「○○を立ち上げました」とかは信用できない スタートアップの採用ぶっちゃけ話

スタートアップの登竜門、IVS主催のプレゼン大会「Launch Pad」の優勝者が集まって開かれた座談会。立ち上げ時の人数が少ないスタートアップ企業が、面接で重視するポイントとは? 各社の社長たちが採用方法に関するこだわりについて語り合いました。(IVS 2014 Fallより)

シリーズ
IVS(Infinity Ventures Summit) > IVS 2014 Fall > Launch Pad 入賞者の今
2014年12月3日のログ
スピーカー
WHILL Inc CEO 杉江理 氏
ライフスタイルアクセント株式会社 代表取締役社長 山田敏夫 氏
株式会社スペースマーケット 代表取締役社長 重松大輔 氏
株式会社のぞみ 代表取締役 藤田功博 氏

リーダーシップ経験を必ず聞く

重松大輔氏(以下、重松) 採用の話ってすごい勉強になりますよね。他の経営者のはすごい勉強になるな。 山田敏夫氏(以下、山田) アメリカの採用なんか考えたこともなかったです。 重松 考えたことない。 藤田功博氏(以下、藤田) 次の質問で、先ほど採用の話が出たのでその関連で、面接のときに必ずこれは聞くという質問がもしありましたら、その質問の内容とそれを通して何を聞かれたいのか、なぜその質問をするのかという理由を教えていただきたいなと思うんですが、重松さんどうですか? 重松 そうですね。リーダーシップ経験とか、いつの時代でもいいんですけど「今までどういうリーダーシップを発揮してきたか」みたいな、そこでどういう苦労があって、どう克服してきたかみたいな話は必ず聞いてます。 なぜかっていうと、やっぱりベンチャー企業なんで、指示待ちは我々も生き残れなくなっちゃうんで、もう勝手にリーダーシップとって自分で巻き取ってやってもらえるような人たちじゃないと勝てないので、そこは非常に大事にしてますね。 藤田 なるほど、山田さんどうでしょうか? 山田 私は2つですね。ひとつが「なぜうちの会社なのか」。シンプルなんですけど、そこの理由がその人の根っこから来てることかどうかって結構大切だと思ってまして、多分「成長してる企業だから」とか「成長してる業界だから」ってなると、その業界が成長しなくなったときにいなくなるかもしれないと(笑)。「注目されてるから」とか。 結局その理由が、自分の実体験だったり原体験から来てることっていうのはすごい根っこがあるんで、それは大切にしています。 もうひとつは「スキル」って重要だと思ってまして、そのスキル部分で、僕らが本当売上げを2020年までこうやっていて、来年はこうでっていうときに「あなたが入ることによってどう成長させるのか」みたいなのを、僕もさっきの杉江さんじゃないですけど課すんですよね。皆の前でプレゼンしてもらうんです。 そういう意味では、ある種の「自分に何ができるのか」とか、「自分が入るとこうなる」っていう、入る前に明確な、何かアイドリングしてる状態で入ってくれる状態になるんで、それが僕らにとって今フィットするのか。 僕らにとって、「広告打ちまくれます」みたいな「マーケティング活動できます」だとフィットしないですし。その人がどういう力になってくれるのかっていうのが、僕らも理解しやすいですし、そこは逆に言うとダメな理由も伝えやすいんでその2つですかね。理念の部分とスキルの部分と。

面接はビジョンとスキルの事実確認

藤田 杉江さんはどうですか? 杉江理氏(以下、杉江) (重松氏、山田氏と)同じですね(笑)。もう言われてたんで。 藤田 「なぜか」という。 杉江 基本的に面接の前にもうレジュメとか見てるんですけど、スキル、マインドセットはわかってると。なので、基本的にはビジョンとスキルの事実確認だと思うんですよね、面接の場っていうのは。 どうやって事実確認するかっていうと、実体験とか経験とか、本当にやってきたことのみを信じるということなんですよね。そのときに重要視している点は1点で、やっぱスタートアップ、たとえば20人とか10人とか、ちっちゃい会社なんで基本的にやることってものすごいフレキシブルなんですよね。やることたくさんあると。 それに対して、ただただストレートに仕立てるだけじゃなくて、エグゼキューションを本当にしてきたのかっていうようなところっていうのは、ものすごいディテールまで聞きますね。 たとえばミーティング、BtoBセールスで「こういう会社との関係を作りました」と、そういうのわかるじゃないですか。 じゃあそもそも「どうやってそのミーティングまでこぎつけたの?」とか。紹介だったら「誰?」みたいな。その人はどうやったと、全部詰めますね。基本的にはスキルとビジョンの事実確認を細かいとこまでやっていくということだと思います。 藤田 何か多いですもんね、「何々の立ち上げ」とか(笑)。立ち上げっていっぱい関わってるわけじゃないですか。電話取っただけ。議事録つけてました。みたいな。 ここから逆に、ご自身で何か聞かれたい質問、聞きたい質問があれば。お互いに質問するということでも。

返品は不可、交換は可、の理由

杉江 山田さんに質問していいですかね? シャツって皆着るじゃないですか。あれってクーリングオフ制度があるから、バックされたりすることがあるかもしれないんですけど。どのくらいの率なんですか? バックされる率って。 山田 今は、詳しくはクーリングオフがあるんで受付けなきゃいけないんですけど、今僕ら返品不可にしてるんですよ。 杉江、藤田、重松 へえー。 山田 だから0%なんですよ。 杉江 それってクレームにはならないんですか? ていうのはなんでかっていうと、僕試着しないと絶対買わないんです。このへんの服買う意思の人のテンションってまったくわからなくて、どうしてるのかなって。返品ってあるんだろうなと思っていて、その対応ってキーになるんじゃないかと。 藤田 それが本当に、顧客層によってもだいぶ違うみたいですね。たとえばいわゆるマス向けの、わりかしリーズナブルな服の通販とかだと、お葬式のそれこそ真っ黒な服を着て、用が足りたら返品ていうふうにしたりとか。レンタル感覚で。 杉江 タダレンタル。 藤田 そういうお客さんすらいるみたいですね。確実にお線香の匂いがして、もう売り物にもならないみたいな。 重松 ZOZOTOWNとか、返品やってますよね。 山田 インターネット通販始めるときに、杉江さんみたいに、そういうお客様が今現れてるんで、そういうときにやんなきゃいけないのが「即日発送、返品OK、送料無料」みたいなことは必ずやらなきゃいけないって言われたんですけど、僕らってベンチャーなんで、お金ないんですよね。 結局、送料いただいて発送を自分たちでやってたんで「一週間後に発送します。返品は不可だけど交換はするんで、シャツ合わない人はカーディガンいかがですか。プラス2000円ください」と。 交換はさすがに僕自身も、合わなかったときに何かしらにちゃんとお金が物に変わってほしいんで。だからソックス3つに換える人とかいます。9000円のシャツなんで。僕らはそういうのやってますけど。 基本的には僕らのお客さんがアーリーアダプターで、ピラミッドの上のほうの最初の人たちなんで、ここから多分「いや、明日届かないの?」とか、何も言わないまま返品されてきたりとか、裾野が広がるとそういう人たちがどんどん出てくると思うんですけど、まだまだ多分、ユーザー的には。 もうひとつは、銀座にフィッティングスペース設けて良かったのは、初日に30~40人お客さんいらっしゃったんですよね。着たかった、素材を触りたかった。 そういう場所がちゃんと、お客様としても6割は関東なんで、そこにあればちゃんと来て触って、フィッティングできて、そこにiPadが置いてあって買って、ていう。きちんとしたフィッティング体験ができることって大切なんで。 来た人だけには今後特別サービスで、徹底的にやったその人のオーダーメイドもやってあげてもいいかなっていうのは、これからなんですけど。その2つですかね。ひとつは返品は不可ですけど交換してますっていうのと、だから今返品は0%です。あとはそういう場をちゃんと作りたいなと思ってます。

テストドライブするまで販売しない

藤田 WHILL、納車のあとにクーリングオフとか使うんでしょうか? 合わなかったとか。 重松 「合わないよ」とか言って。 杉江 テストドライブするまで、販売しないですよ。基本的に最初は。もうこれ、全部やってるんですね。アメリカはカリフォルニアだけでしかやってないですね、今は。なんでかっていうとダイレクトセールスやってるんで。 次のステップとしてディーラーとコラボレーションして、彼らがメンテナンスするということを考えています。今は基本的にはカリフォルニア。 テストドライブして本当にOKだっていう人しか販売しないです。基本的に返品ないですね。ただ、メンテナンスとかはすごいきっちりしてます。たとえば3ヵ月検診とか6ヵ月検診ていうのは、最初の買っていただいた方々には結構手厚くやってますね。 これなんでかっていうと、もちろんお客さん、しっかりこうケアをしていくっていうのが1個なんですが、ノウハウを僕らもらえるんですよ。どこが使い勝手なのかっていう、そういう意味でも「しっかりと寄り添う」っていう意味で、しっかりカリフォルニアだけでまずやろうって感じで、アメリカではそうやってます。 藤田 極端な話、どこの部品がよく壊れてるとか、すり減ってるってわかればそこはお金かけてきっちりとした物にして行けばいいんですね。 杉江 そうなんですよ。そこは情報戦になると思うんで、かなりデータベースに今してますね。やっぱり。 山田 ユーザーと結局触れ合わないと、インターネットでアンケート取ってもわからないことって多いですよね。 重松 ユーザーの使い勝手ね。クレームが来て「ここバグってる」とか(笑)、それを教えてくれるんで。 山田 スペースマーケットってどうやってユーザーと? 僕とか杉江さんって物があるんで、ダイレクトセールスしようと思えばあれじゃないですか。どこでこう、つながるんですか? 重松 ユーザーのやり取りは我々も入ってるんで、何か質問があったら我々も返しますし、オーナーのサポートもしたりとかっていうところですかね。 まだやっぱり使い勝手のところで、不安に思ってることがバンバン問い合わせが来るような状況になってるんで、そこを逐一改善して行ってるっていう。「ありがとうございます」っていう感じでやってますね。

プロボノとの関わり方

藤田 逆に、重松さんは何か質問ありますか? お2人に。 重松 やっぱりプロボノ的な人たち(各分野のスキル・知識をもった専門家)を、ある程度協力してもらってると思うんですけど。そのへんのマネージメントとか、モチベーションとかってどういうふうに管理してるのかなあっていうのは聞いてみたかったですね。 山田 うちはいるんですよ。本当丸2年、正社員僕だけで20人プロボノいたんで、その中から3人入ってとか、正社員として。プロボノもすごく1回整理しましたよね。20人いたときからすごく減らしました。 なぜかっていうとミーティング時間があっても「今の現職が忙しくて」とかで、結局スピードが他と変わってくるんですよね、僕も遠慮するし。いろんなものが妥協なくやれないっていうのが結構リアルな話で。 だから週何回mustで何時間は来てもらわないと困るって。プロボノでありながらもハードル設けてしないと、結局その人に引きずられて全体スピードが上がらなかったり、コミュニケーションコストが(かかる)。 その彼が来てないミーティングのためにもう1回説明するとか、いろんなことがそこに引きずられちゃうんですよね。 プロボノはすごいありがたいし、そのスキルって意外と必要だったりしますし、必要じゃないスキルってないと思うんで意外とはまるんですけど、結局ダラダラになったり飲み会だけ来るようになったり。 全体モチベーション管理では1回面談しましたよね。それで1回ぶち当てて「週3で来れるか」とか1回向こうに投げて「向こうができなかった」で終えるって感じですよね、一方的にじゃなくて。 重松 関わり方をちょっと変えてもらうみたいな。 山田 そうですね。ありがたいんですけど、関わってくれたっていうのは。でもやっぱり月1とかになったり、アウトプットがあまりにないと。 でもその人は、ファクトリエは私が、俺がとか言ってくれるのは、それは全然嬉しいんですよ。嬉しいんですけど、やっぱり全体の調和とかスピード感のときには1回ハードル設けなきゃいけなかったなと思ってますね。 杉江 僕はプロボノに関してはありがたいのかなと思うんですけど、計算に入れちゃいけないと思いますね、プランニングの。 結局責任がないんで、やっぱり。なので僕基本的にはプロボノはあんまり好きじゃなくて、「お金もらって責任取りましょう」っていうほうがわかりやすいですよね。そのほうが責任もあるんで、計画に入れやすいのでズレが生じないっていうところで行くと、そんな理由かな。 プロボノひとつだけ許すとしたら、延長線上にもしかしたら採用があるかなみたいなところで、やる気があるんだっていうようなのを見るのに僕はいいと思います。 山田 さっきの1ヵ月っていう話ですよね。 杉江 そうですね。

ハイレベルな人材に給与をどう納得してもらうか

重松 我々もそれで、Amazonのプロダクトマネージャー経験者がジョインしてくれるんですけど、最初2ヵ月くらいプロボノみたいな感じで、ずーっとディスカッションとか付き合っていただいて、結構合宿にも来てもらったりっていう。 最初、私の決めの問題もあったんですけど、腹くくりのとこもあったんですが、ここまでやっぱりコミットしてくれて、本人もすごいカルチャーとかやりたいことに共感してもらってそれで正式にジョインしてもらったっていうのがあって。 山田 そういう人って年収で折り合わなかったりしないんですか? ぶっちゃけ。 重松 年収はね、お願いベースですよ。年収合うわけないじゃないですか(笑)。 山田 それって背伸びするんですか? その人が欲しいがために。 重松 いや、そこは理解してもらってますね。出せるわけがないから。そこは理解してもらって、ただいずれ、(上に)こうなって行きます。もちろん、会社の成長がmustですけど。 そこはちゃんとやってきますっていうのは言ってますけどね。いやもう、ベンチャーに飛び込んで、前職の給料絶対保証できるわけがないじゃないですか。そのクラスの人たちは。 山田 向こうからすると「調達してるじゃん」みたいなのはあったりするんじゃないですか?(笑) 重松 そこはちゃんと腹割って、お金じゃないんだっていう。やっぱりそこは理解してもらうようにしてますけどね。 藤田 ありがとうございます。時間がきましたので、ひとまずこちらで終わりたいと思います。今日はお忙しい中、WHILLの杉江さん、ライフスタイルアクセントの山田さん、そしてスペースマーケットの重松さんにお越しいただきました。ありがとうございました。 杉江、山田、重松 ありがとうございました。 藤田 一言だけ最後に。これからLaunch Padを目指そうと思ってる方へ一言ずつ、皆さんカメラ目線でいただきまして。まず杉江さんからお願いします。 gazou5 杉江 杉江です。いいことしかないです。必ず出てください。 gazou6 山田 山田です。こういう同じ志を持った仲間と、同じ課題を共有したりいろんな話をできる、かけがえのないパートナーが見つかると思うんで、ぜひ参加してください。いいことしかないです。 gazou7 重松 スペースマーケットの重松です。Launch Padを通じて、本当に私は大きなチャンスを得ることができたと思ってます。これから成り上がりたい方とか、サービスを一気に認知取りたい方とか、あとはメンターを見つけたい。投資家を見つけたい。すべての起業家にとって大きなチャンスだと思いますので、ぜひ出てください。待ってます。 藤田 (拍手)。 山田 何かアタック25みたいになってましたけど(笑)。 重松 アタック25(笑)。 藤田 はい、以上で終わります。ありがとうございました。

  

【主催】インフィニティ・ベンチャーズLLP

インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)はインターネット業界の経営者同士が高い視座を交流し合う目的で2007年からスタートし、現在は国内最大級のインターネット業界経営者のコミュニティとなりました。新サービスを6分間でプレゼンし競い合う、スタートアップの登竜門「Launch Pad」に加え、様々な試練を乗り越えた経験者が次世代の経営者らに語り次ぐ場「IVS DOJO」などを通し、IVSはこれからの産業を担うリーダー達のコミュニティ形成と起業家の育成・啓蒙を提供する真のベンチャー・プラットフォームを目指しています。

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