副業を推奨していないメドレー、推奨しているTHE GUILD

モリジュンヤ氏(以下、モリ):では、後半のセッションに移りたいと思います。前のセッションが伸びに伸びて、こちらの時間が半分になってしまったので、要点を絞っていろいろおうかがいしていきます。

過去の話は今少しずつ出たので、そのあたりの話を割愛しつつ掘り下げて、現在の話につなげていこうかなと思っています。

今、これまでの経験をされてきて、「ここだとちょっとな」という転職先を選んだり、会社を選んでいったというお話をみなさんにしていただきましたが、どういうことを気にして転職先を探したのかをおうかがいしたいと思います。

まずは小山さんの課題解決のコアとなっている思想をお話しいただけますか。

小山敬介氏(以下、小山):そうですね。自分たちがどうやってどういう課題を解決していくのかというのを大事にしています。

モリ:医療というテーマと、それを掲げているチームを大事にしている?

小山:そうですね。

モリ:会社の体制とか、そういう働き方に関しては?

小山:開発に関しては、その時はそこまで自分はキャッチアップはできていませんでしたが、そこの医療に対して問題意識を持っているエンジニアが多くて、そこが強かったですね。

モリ:たしかメドレーって副業はできない?

小山:副業は、そうですね、できない。一応メリットがあればできる。

モリ:会社に?

小山:会社に対してシナジーがあればできます。

モリ:じゃあ、入社のタイミングとかでけっこう?

小山:それは話しました。副業はダメですとその時に聞きましたね。

モリ:今日の発表の中で「フリーでもやってます」というお話がちょいちょいあったので、そのへんも聞いていけたらなと思ってるんですけど。

実際、副業はそんなに推奨してはいないメドレーに対して、THE GUILDはベクトルが逆といいますか、自由度が高いんですね?

1人でやっていると成長しているのかわからなくなる

三古達也氏(以下、三古):そうですね。働き方的にも、組織的にも、一応会社という体なのですが、みなさんフリーランスか自分で会社を持っている方の集団なので、「どんどんやってください」と言われました。

モリ:もうかなり推奨の?

三古:そうですね。

モリ:THE GUILDを選んだ理由として、事業会社やサービスやっている会社はけっこういろんな案件ありそうだなというか、「幅広い経験をしたい」ということってけっこう選んだ理由としてありますか?

三古:そうですね。BASEの時にずっと2年……PAY含めて2年間半……2年半(笑)。

モリ:2年半。はい。

三古:1人でずっとデザインをやっていたので、誰か他のデザイナーと働きたいと思っていましたし)。2年半、1人だと自分の成長というものが全く俯瞰して見れなかったんです。

アシスタントを採用したり、教育をしたことはあるんですが、それに比べて「自分って成長しているのかな?」と疑問に思い続けていて、あるとき「あ、ダメだ、これ」と思ったんです。THE GUILDはすごく力のある組織なので、そこに揉まれようと思ってTHE GUILDを選んだ、という感じですね。

モリ:なるほど。そうすると前の仕事では社内に「比較対象となる」「自分を相対化できる」デザイナーはあまりいなかったんですか?

三古:そうですね。BASE社でのデザイナーは当時3人くらいでした。残りの2人はWeb担当でしたし、アシスタントだったので比較は全然できなかったんですね。社外にコミュニケーションを取りにいったりして「いま自分ってどんな感じなんだろう?」ということを探っていました。

凝り固まらないように選択する

モリ:さきほどお話をされていましたFinTechは、産業的には盛り上がるタイミングだと思いますが、PAYでのご経験を活かしてFinTech系のサービスを提供しているスタートアップに転職するといった選択肢はなかったんですか?

三古:そういう意味ではFOLIOを見ていて、知り合いも働いていたので「証券おもしろいじゃん」と思っていたのですが、「凝り固まるかな」と。

モリ:凝り固まるというのは?

三古:ECをBASEで2年間やっていて、「ECのことしか考えないってけっこうリスクだな」と思っていたんですよね。ほかにもいろいろなサービスやジャンルがあるなかで、「物を売る/買う」というところばかりではきつい。金融も、お金のことをPAYで考えていましたし、「いや、ほかのことやらないとダメだろうな」という結論に。

モリ:なるほど。この業界だけをずっと見るというより、幅広くいろいろ見たいんですね。

三古:そうですね。少し飽き性というのもありますしね(笑)。

モリ:(笑)。なるほど。ありがとうございます。

古里祐哉氏(以下、古里):THE GUILDに入ったのってどういう感じで入ったんですか? プロセスを聞かせてください。

三古:プロセス?

古里:うん。どうやって入ったんですか?

三古:Wantedlyです。

古里:あっ、Wantedlyですか。じゃあ話を聞きに行くことになったり?

三古:はい(笑)。

古里:えー、どんな感じなの?

三古:いやなんか、WantedlyにTHE GUILDがあるなんてこと、絶対に思わないじゃないですか?

古里:うん、見たことないもん。

三古:正直、絶対思わないと思います。でも、探してたらあったんですよ。

古里:ああ、そうなんだ。

三古:「これはマジなのかな?」と思ってコンタクトしてみたんです(笑)。

古里:(笑)。

三古:マジでした。

古里:じゃあ深津さんから返信来たりしました?

三古:いや、他のメンバーの方からでした。はい。

古里:おもしろい。そしたら面接だったみたいな?

三古:そうです。あっ、転職の流れ、話しますか?

古里:じゃあちょっとやめておきます(笑)。

三古:(笑)。

ほかのことをやりたい欲求やエネルギーを向ける

モリ:大丈夫ですかね。今「飽き性」の話がありましたが、松本さんは長いことコイニーでやっていらっしゃるじゃないですか?

松本隆応氏(以下、松本):はい、そうですね。

モリ:そのあたりのコーポレートの話だったり、いろいろ幅広いことをやられていると思いますが、「飽きが来る」「もっとほかのことやりたい」ということはなかったんですか?

松本:ありましたね。

モリ:いっぱいあったんですか ?

松本:そうですね。もう5年ぐらいやっているんですけれども、1プロダクトで伸びている会社で、そんなに新しいことをどんどんやれるという業界ではないんですね。そこで自分がやりたいことや考えていることと、実際にできることとのギャップでモヤモヤすることはありました。

そこでそのエネルギーを別のところに向ければいいと思ったときに、ちょうどウェブサービス立ち上げを手伝ってくれないかと声かけてもらえて「あ、これすごい良いタイミングだな」ということがあって、個人の活動でバランスをとったりしていました。

モリ:ほかのことをやりたい欲求やエネルギーをそういった個人の仕事に向けた、ということですか?

松本:そうですね。

モリ:でも、同じデザイナーでもかなりやっていることが幅広いじゃないですか? それはそれでけっこうおもしろさというか、さっきコーポレートとサービスをかけ合わせるというお話があったと思うんですけど、それはかなりやりがいやおもしろさはあったんですか?

松本:そうですね。やはりコンセプトなどをいろいろ突き詰めて考えて、きちっと言語化した上で、それをデザインに落とし込むプロセスに魅力があるので、むしろそっちのほうがやりやすいというのはあります。

rootに入社した理由

モリ:先ほどの発表の中でもrootさんは「上流から入っていくので近いかも」というお話があったと思います。

古里:はい。

モリ:古里さん、先ほど、「11社目で落ちたら地元帰ろうと思っていた」って話があった時に、そのrootに入れたと。

古里:そうですね。

モリ:そこはサービスをやっていて、「デザインの経験を積んだほうがいいよ」って三古さんから言われて、それでデザイン会社を探したんですか。

古里:そうですね。

モリ:こう選んだという話じゃないにしても、実際やってみて、「力がつきそうな環境だな」というのは入社当時、思っていたりしてたんですか?

古里:rootしかなかったというのも理由の1つではあるんですけど、面接に行った時、お金がなくて本を買えなかったんですね。唯一その会社が、僕が欲しかった本を置いていたんですよ。まったく偶然なんですけど。

その本を借りて帰ったんですけど、自分が知りたい領域の先の走っている人たちだなと感じたので、rootで一緒に仕事をしたいなと思っていました。

モリ:当時は、rootさんって事業に伴走するとか上流から関わるみたいなことはやっていらっしゃると思うんですけど、そのへんも関心があったんですか? それとも普通にUIデザイナーをとにかくやりたいというのが、最初からあったんですか?

古里:そうですね。モチベーション的にはUIデザインをやりたいというのが一番先頭にあったんですけど、転職活動やっていた時に「なんで自分がデザインやってるんだ?」って考えていました。

僕の両親は美容師なんですね。やっていることって、お客さんの髪の課題を自分の手で解決してあげてハッピーになってもらう。その背中を見て育っていたので、課題解決するデザインをしたいと思っていました。

プラス、一番最初に働いたのがBASEだから、サービスのためにデザインやるというところを見ていたので、事業成長に貢献するデザインをしたいと思ってました。

モリ:わかりました。ありがとうございます。