「テーブルクロス」で作りたい世界

西澤ロイ氏(以下、ロイ):(「テーブルクロス」というサービスで)どんな世界を作りたいとかという、その辺を今日は一杯語ってもらいたいなと思っていたんですけども。

城宝薫(以下、城宝):はい。一見すると途上国のこどもたちに給食を届けるサービスなんですけど、私自身、アメリカに行った経験もあって、その文化を持ち帰りたいなと思ったこともあったんですけど、それが現地アメリカだと、社会貢献するためには継続することが1番の重要なところで、継続するためには利益を生むということが当たり前だよねということがあって、高校一年生の時にそれを知ったんですけど。

今はマイケル・ポーターがCSV(Creating Share Value)という概念を掲げていて、従来のCSR(Corporate Social Responsibility)企業の社会的責任とはちょっと違って、事業から出た利益の1パーセントを社会貢献に充てる「CSR」が従来は流行っていたかもしれないけども。そうではなくて継続するためには、利益が生まれる事業活動と社会貢献が、同時に組み込まれているモデルが必要ですよね、というふうに言っていて。

ロイ:要するに会社なんだから儲けるだけじゃなくて、ちゃんと社会にいいことを存在するだけでやろうよという話ですよね。

城宝:はい。共通価値の創造と呼ばれるCreating Shared Valueと呼ばれるんですけども、この文化はまだまだ日本には浸透していないなというのと、あとはこの社会課題を解決するためには継続させることビジネスというところも必要なので、利益の創造と社会貢献が同時に実現するような文化づくりというのを、もっともっと日本で広めていきたいなと思っていて、そのための1つがテーブルクロスであり、今後の文化づくりの1つのきっかけになればいいなとは、考えてやっています。

ロイ:本当にやりたくない仕事をしているサラリーマンって、けっこう世の中多いじゃないですか。それって本当にもったいないことで、本当にやりたくて、それが世の中のためになって、ビジネスとしても回るしというのが、本当にそれがビジネスの理想ですよね。

城宝:はい。

いいことを、できるところからはじめる

ロイ:もともと、そのCSRって企業が、とくに大きなところが、申し訳程度にやるとか、売り上げの1パーセントぐらいを寄付とかですけども、ぜんぜん違うモデルなわけですよね。

城宝:そうですね。私たちの会社の場合だと、予約をすることによって飲食店も集客ができるし、広告料の16パーセントが給食にも充てられるような、1人の予約で飲食店もこどもたちも幸せになるような仕組みになっています。なので、それこそ企業はリソースを持っていると思うので、技術的にも能力的にも持っているものをどう使うかというものを日々日々考えていたり。

いろんな大企業とかも社会貢献の壁がなくなりつつあるなって思いながら、いろんな方にお話を聞いていたりもします。

ロイ:そう。だから今は社会貢献ってやろうと思わないとなかなかできないですもんね。

城宝:そうですね。

ロイ:例えば募金しようと思ったら、募金箱に勇気を出して手を伸ばしてみたいな。ちょっといるじゃないですか。駅前でやっているところに、みんなが、そのまま通るところに自分だけ勇気を出してみたり、勇気がいることが多いと思うので、そこでみなさんがいつもやっているお店の予約。それをテーブルクロスのアプリでやるだけで、そこを切り替えるだけで社会貢献ができてしまうっていうのは、すごくおもしろいやり方ですよね。

城宝:まだまだ日本では金銭的な負担の寄付って、ハードルが高いのかなと私も思っていて、予約だとふだんから外食する方はけっこう多いと思うので、せっかく予約するなら、ちょっといいことを、できるところからしようかなという、それが1番重要なところかなとは思ってます。

ロイ:そのためには予約できるお店がもっともっと増えないといけないですよね、

城宝:そうなんですよね。

ロイ:1,000店舗ってけっこうな数ですけど、でも全国にしちゃうとまだまだですよね。

城宝:まだまだ少なくて。はい。そうなんです。

ロイ:因みに、アプリのダウンロード数って今何件ぐらいいったんですか?

城宝:まだ1回もプロモーションを掛けたことがないので、40,000人ぐらいなんですけど、まだまだこれからがんばっていかなければいけないところですね。

ロイ:それを応援したくて、今日はお呼びしたんですけど。

城宝:ありがとうござます。