中国はお金の支払方法が発達している

はあちゅう氏(以下、はあちゅう):中国はマーケットが大きいからね。私は書籍で中国に進出したいなと思っていて、そういう話を翻訳者さんたちとしてたんだけど。

日本だとまぁ1万部売れたらトントンというか、まぁ1個ステージを突破しましたねみたいな感じで。だから、翻訳も、1万部がある意味ステージに上ることなのかなとか思ったら、中国で1万部って、たぶん人口が多すぎて、日本での1000部ぐらいの感覚だから……。

菅本裕子氏(以下、ゆうこす):いや〜っ!

はあちゅう:だから逆にいうと、すごくチャンスは広がってるけど、でもものすごく戦略的に攻めていかなきゃいけないところだなって思った。

ゆうこす:そうですね。ただ思ったのが、中国のほうが、SNSの使用率がめちゃくちゃ高いじゃないですか。中国ってどうやって本を売ってるんだろう。本屋さんってあるのかな? ぜんぜん私、まだ知らないんですけど。

はあちゅう:本屋さん、あるある。

ゆうこす:本屋さんないとこってあるんですかね(笑)。

はあちゅう:でも、ECとかもすごく発達してるし。あとは中国から来た人に聞くと、何よりもお金が発達してて、上海では物乞いの人でも携帯のバーコードでピッてやらないと……。

ゆうこす:どんな物乞いの仕方なんですか、それ(笑)。

はあちゅう:本物のお金は受け取らない、みたいな話を聞いてたんだけど。それは都市部だけの進化ではなくて、今地方でも起こっているって聞いて。実際に見に行きたいな―て思ってる。

ゆうこす:「お金くださ〜い」って、こんなんやってるんですか?

はあちゅう:そうそう、ピッみたいな感じで。

ゆうこす:どんなハイテクな……。

はあちゅう:屋台も全部そうやってQRコード対応してる感じで。中国から転職して来た人が「3年ぶりに財布買いました」って言ってて、向こうではみんな財布持ってないんだって。もう、こうやってピッてできちゃうから、財布っていうものがあんまり意味を持たなくなっている、っていうふうに聞きました。

ゆうこす:へぇ〜。中国行ったことある人、行ってそれ見たっていう人、いますか?

はあちゅう:あ〜、なかなか。

ゆうこす:ゼロ(笑)。ゼロでした。

ネットと現実が溶け合う時代に求められること

はあちゅう:でも、そういう未来がそこまで来てるんだなぁっていうのを感じてるので。私は、今年はいろんなところに旅して、そういう未来を聞くだけじゃなくてちゃんと実感する1年にしたいなと思って。

去年ニューヨークに行った時に、空港でクレジットカード以外使えなかったの。ドルに替えていくじゃん。それで最後に空港で使おうと思ってる人、絶対多いと思うんだけど。

ゆうこす:はい。

はあちゅう:あのね、現金レジ、めちゃめちゃ並んでて。

ゆうこす:え〜っ!

はあちゅう:たぶん、最後に使いたいっていう旅行者が多いからだと思うんだけど。でもクレジットだと、もう座って、目の前にiPadみたいなのがあって、そこで決済できちゃうの。ほとんどそれに対応してるから、現金レジがないお店とかもあって、「現金使いたいんだけど」って言ったら、「ごめん、ウチやってない」みたいな。これがグローバルスタンダードになりつつあるんだと思って。

ゆうこす:日本もね、早く。だってもう、オリンピックだし。

はあちゅう:そうそう。

ゆうこす:ね。なんか変わりそうですね。

はあちゅう:まだまだWi-Fiも地方に行くとなかったりするから、もっともっとインフラを整えていかなきゃなと思うんだけど。でもそういう未来が来た時こそ、私たちはさ、すごく強くなるっていうか。

ゆうこす:ふふふ(笑)。

はあちゅう:まだやっぱりネットと現実の分断っていうのが起きてるんだけど、それが溶け合った時に、総合評価になると思うんだよね。

その時に、フォロワーがいることだったり、ネット上で信頼を積み重ねてるっていうことは、本当のお金を持っていること以上に価値があるものになると思う。その時に自分がどんな価値を提供できるかっていうのを日々考えながら、今年の発信をしていきたいなと思って。

ゆうこす:Wi-Fiが整ったら、私のようなYouTuber、ライブパフォーマーとかを生配信する人は、すごくありがたい(笑)。

はあちゅう:すごくありがたい!

ゆうこす:すっごくありがたいですよ。

はあちゅう:生配信できないって、だいたい電波の問題だもんね。

ゆうこす:だいたい電波ですし、見る側もだいたい月末は、「あ〜今からゆうこすちゃん配信するんだ、見たいけど、速度制限で見れないんだよね」って、けっこう言われるんですよ(笑)。

はあちゅう:わかる。そこがネックだね。

ゆうこす:そうなんですけど、まぁ、早く整ってほしい!(笑)。

嫌いなことでも仕事になる

司会:はい、ありがとうございます。対談もあと10分と、終盤に差し掛かって……。

ゆうこす:えっ、早っ!

司会:はあちゅうさんが執筆し、本年度の1月に幻冬舎より発売された『「自分」を仕事にする生き方』という本が、そちらのほうにも立てかけてあるのですが。こちらの内容と、あとはテーマなどを教えていただけますでしょうか?

はあちゅう:はい。これは去年の12月に幻冬舎から発売になった『「自分」を仕事にする生き方』で。まさにゆうこすちゃんとかも自分を仕事にしてるなぁと思うんですけど。

YouTuberさんが、「好きを仕事にする」っていう広告を数年前にやってたんですよね。その時に、自分の好きが仕事になるんだっていうことは浸透したと思うんですけど、もうそれ以上の時代がすぐそこまで来てるなと思っていて。好きじゃないことも仕事になると思うんですよ。

例えば、私はけっこうSNSでは威勢のいいこととか書くんですけど、実際は落ち込みやすかったりして、すぐアンチに心を蝕まれるんですね。でも、その時にどうやって自分を立て直すかっていうことをすごく考えて、それをこうやって本にして発信するんですけど。

あっ、ゆうこすちゃん、大丈夫ですか?

ゆうこす:えへへ(笑)。

はあちゅう:だから、もともと「元気である」ことは得意じゃないけど、そういう得意じゃないこと、不得意なところを分析して、なんとか努力して普通に持っていく過程が全部、本やコンテンツになるわけですよね。

友人にダイエットコーチの子がいるんですけど。彼女も、もともときれいで痩せてたわけではなくて、おデブちゃんだった頃から痩せる努力をして、それをお仕事にした。不得意を仕事にしたわけですよ。私も、ダイエットコーチの彼女も。そういうふうに、もう今は、好きなことはもちろん仕事になるし、嫌いなことですら仕事になる。

自由な生き方をしたい人のためのヒント

はあちゅう:あと、私もゆうこすちゃんも、けっこうインタビューを受けると思うけど、「意見」も仕事になるんだよね。私は昔はすごく結婚したかったの。でも、今は結婚の制度にこだわる必要はなくて、新しい結婚制度とかできていいんじゃないかなと思ってるの。

こういう考え方って、「そういう考えをしたらインタビューが来るだろう」と思ってるわけじゃなくて。日々生活しているなかで思ってきたことが、「インタビューさせてください」って言われて、インタビューを受けて、お金になるみたいな。

自分というものを発信したり、自分の考えや生活を発信していたら、それが誰かによって見いだされてコンテンツになったりお金になったりするのを、この時代にすごく実感しているので。

そして、私はすごくネットに偏ってると思うけど、たぶんネット以外の現実でもこれから起きる変化だと思うんですね。そういうことをこの本に書きました。

なので、自由な生き方をしたいなって思ってる人にとっては、ちょっとピンとくるような箇所があると思うので。よかったらホリエモンさん祭りで買っていってもらえるとうれしいです。インスピレーションが湧くかなと思います。

ゆうこす:私ももちろん読ませていただき、すごくインスピレーションが湧きました。

はあちゅう:ありがとう。うれしい。

ゆうこす:いつでも読めるように、ベッド横にもうずっと置いてます。

堀江氏お薦めの本

はあちゅう:うれしい。ありがとうございます。ゆうこすちゃん、最近めっちゃ本読んでるんだよね。確か『サピエンス全史』買ったんでしょ? 堀江さんに薦められて。すごいなと思って。けっこう分厚い本だよね?

ゆうこす:堀江さんに……今いないですよね?(笑)。「『サピエンス全史』、読んでないの?」って言われて、「まだ読んでないです」って言ったら、「絶対読んだ方がいいよ」って。「わかりました、すぐ買います!」って言って。

私、Kindleなんです。「Kindleで買おう」と思って、バッて買って。厚さがわかんないから、「上下巻あるんだー」って、上下買って。どんだけページ数あんねん、めくってもめくっても、ぜんぜん進んでないやんとか言って(笑)。ぜんぜん、ここらへんなんですよ、まだ。

はあちゅう:終わんないんだ。

ゆうこす:「えーっ⁉︎」て。「けっこう読んだのに、まだ3分の1?」みたいな。

はあちゅう:あれ、けっこう体力いる本だと思うよ(笑)。

ゆうこす:「下」に行けなくて。上下巻の「下」に。

はあちゅう:わかるわかる(笑)。

ゆうこす:ビビってますね、「下」に入るのが。

はあちゅう:すいません、宣伝の機会をいただいて。ありがとうございます。

司会:ありがとうございます。本日のホリエモン展でも販売いたしておりますので、ぜひみなさん、お手に取っていただければと思います。

はあちゅう:そのへんにあると思います。

ゆうこす:めっちゃ積み上げられてる!

はあちゅう:あれ、西野さんの本じゃないかな?

ゆうこす:あれ? 西野さんの?

はあちゅう:なんか両方赤いから見分けがつかない。

ゆうこす:ははは(笑)。

司会:はあちゅうさんの本もタワーができてますので。みなさんそのタワーから抜いて購入いただければと思います。

ゆうこす:ふふふ(笑)。

「モテクリエイター」と名乗りだした理由

司会:じゃあ、最後になるんですが、ゆうこすさん。

ゆうこす:はい。

司会:モテクリエイターとして、「モテるために生きている」というのをテーマに活動されているかと思うんですが。初歩的な質問になってしまうんですけど、そもそもなぜそのテーマにしたのかを、お答えいただけますでしょうか?

ゆうこす:ぜんぜん(大丈夫です)。私がモテクリエイターとして名乗りだした理由ですよね?

司会:はい。

ゆうこす:女性のみなさまは絶対に一度は経験したことがあると思うんですが。女の子がメイクしたりファッションにこだわったりするのは、やっぱり好きな男の子がいたり、「男女問わず、かわいいって言われたい」という気持ちが絶対あるじゃないですか。

これを、男性が「あー、マジモテたい」って言うのと、女性が「あー、モテたい」って言うのとでは、女子が言ったらすごくなんかこう……。

とくに中高生の時って、「えっ? なに、あの子?」みたいな、ちょっと言っただけでめっちゃ言われる世界だったんですよ。「男子なんて興味ないし」みたいな女子がスクールカーストで絶対に上位になって、そうじゃない女の子は、何も悪くないのに、ただ変な目で見られるっていうのがあって。私はそれがすごく嫌だったんです。

「リップクリーム塗るのも、かわいいって言われたいからやん」っていう。(私は)「先輩に想われたいんよー!」っていうのがあったんですけど、それがダメな世界だったから。これはもしかして、私と同じことを思ってる人、100人はいるんじゃないかなと思って(笑)。

大きな世界で「みなさんこんにちは、ゆうこすのことを好きになってください」って言うよりかは、自分のことを本当に好きでいてくれる数人の人たちが広めてくれたらいいなっていう思いがあって。それで、「モテるために生きてる」というパワーワードで発信をし始めたところ、想像以上の女の子が共感してくれて。

その中で、もっともっといろんなことを発信していきたい、YouTubeも発信していきたい、Instagramも、Twitterも、LINE LIVEも、とやってたら、いつの間にかクリエイターって言われるようになって(笑)。それで「モテクリエイター」と名乗るようになりました。

「すぐに動く人」が成功する

司会:はい、ありがとうございます。続きまして、はあちゅうさん。

はあちゅう:はい。

ゆうこす:お二人のようになりたいという方はたくさんいると思うんですが。ご自身の経験から、なにかみなさんの後押しになるようなエピソード、もしくはアドバイスをいただけますでしょうか?

はあちゅう:後押しになるようなエピソードではないかもしれないんですけど、「この瞬間」って思ったら、その熱が冷めないうちに行動するというのはすごく大切だなと思っています。

私、最近、ネットラジオで「Voicy(ボイシー)」っていうのを始めたんですね。もし知らない人がいたら、よかったらVoicyって検索してアプリ落としてみてください。すごく新しい音声体験ができると思います。「Voicy はあちゅう」で検索して、フォローするところまでぜひやっていただきたいんですけど。

ゆうこす:ははは(笑)。

はあちゅう:でも、それがすごくおもしろいなぁと思って。発信し始めたら、ブロガーのイケダハヤトさんとか、あとはThe Startupの梅木雄平さんとかがすぐ乗っかって、自分でもプラットフォームつくって。この時に、やっぱりすぐに動く人って決まってるなってものすごく思ったんです。

数年前に、noteが流行ったんですよね。今もnoteの新しいブーム来てるなって感じるんですけど、その1個前に第一次noteブームがあった時も、やっぱりイケハヤさんと梅木雄平さんとはあちゅうだったんです。

それはなんでかっていうと、みんな「おもしろそうだな」と思っても、「恥かくかもしれない」とか、「どうやって使っていいかわからない」って思って、ちょっと様子見をするんですよ。その様子見をしている間に、先に行動した人が雰囲気をつくっちゃうし、陣地を取っちゃうんですよね。

だから、先に行動した人になると、その世界を新しくつくれるわけだから、めちゃめちゃ行動しやすいし、1位になりやすい。堀江さんも『多動力』とか書かれてますけど、行動の早さっていうものが、これからどんどん(重要になってくる)。

ゆうこす:「見切り発車は成功の元」ですよね。

恥をかくことを恐れず、飛び込むことが大事

はあちゅう:そう。だってYouTuberとかも、ヒカキンさんだったよね。あの人も、ものすごく努力されてるけど、じゃあ「2017年にYouTube始めました」だったら、ここまでにはなってないわけですよ。

誰よりも早くYouTubeのおもしろさに気づいてすぐ行動したっていうところ。たぶん最初は自分のボイパみたいなのを投稿してたけど、そこからどんどん、クリエイターとして試行錯誤しながら、今のスタイルを確立したんですよね。

スタイルを確立するまでには、絶対に試行錯誤の過程があるんです。今まではその試行錯誤というのは見せてこなかったですけど、ネットの時代は、試行錯誤もすべてコンテンツになる。これからやろうと思っている人たちにとって、そこがいちばん……。

ゆうこす:いちばん大事ですよね。私は、ストーリーや失敗を絶対的に隠さないで、必ず共有します。そして、それをどう乗り越えるかというところまで、必ずワンセットで発信するようにしています。

はあちゅう:そうそう、その「物語」で人は好きになってくれるから。「恥をかくことを恐れないで、熱のあるところに飛び込んでいくスピードを持って」ということは、すごく意識してほしいと思います。

ゆうこす:そうですね。

司会:はい、すばらしいお話をありがとうございます。はあちゅうさん、ゆうこすさん、改めてありがとうございました。

はあちゅう・ゆうこす:ありがとうございました。

司会:みなさん、拍手でお送りください。

(会場拍手)