2017年12月期決算説明会

椎葉忠志氏:こんにちは。平素から当社Aimingに興味を持っていただき、誠にありがとうございます。それでは2017年12月期通期の決算説明会を開催いたします。決算の概要、続きまして第4四半期の進捗、今後の施策、業績予想、追加資料となっています。

1. 決算概要: 業績予想との比較(通期)

決算の概要です。2017年12月通期として、売上高は68億2,900万円。営業赤字が29億4,900万円。経常赤字が29億4,700万円。当期純赤字が29億7,200万円という結果になっています。

2016年12月通期と比較しまして、売上高は28億円前後(減収)、赤字幅も26億円前後増える結果となっています。

最終的に第3四半期後に公表しました業績予想に対しては、売上高は達成していますが、利益はコストが超過した結果、多少下回って着地しています。

1. 決算概要: 業績推移(通期)

過去5年の業績の推移になります。

2013年から計算していますが、今期の売上水準は『ログレス』がサービス開始して1年経ったくらい、2014年の水準になっています。

1. 決算概要: 貸借対照表(通期)

貸借対照表でございます。

2017年12月の期末につきましては、現金及び預金が51億1,500万円ほどございます。これは前四半期、2017年9月末に比べますと増加しています。

要因としましては、流動負債・固定負債のところが増加していますように、新規の借り入れを実施しています。資金繰りをどのように手当していくかは、現在赤字が出ている状況では重要な要素になりますが、現在のところは銀行からの借り入れというかたちで、現金を増やしています。

1. 決算概要: 損益計算書(四半期)

損益計算書です。四半期単位のものになります。

2017年12月期の第4四半期につきましては、売上高が18億4,100万円。こちらは前四半期、2017年の第3四半期と比べますと、約4億8,000万円ほど増えています。

営業赤字は第4四半期が10億2,200万円ですけれども、この数字は第3四半期とほぼ同等の数字になっています。売上が伸びていますが、赤字幅が変わっていないということは、その分コストが使われているということになります。

そのコストについては、新作である『CARAVAN STORIES』の開発の追い込みと、新作のプロモーションをしっかりと行ったことによって、販売管理費および業務委託等を含めた売上の原価が増加した結果になります。

1. 決算概要: 売上高分析(四半期)

売上高です。

「自社開発・自社配信」と「共同」とございますが、共同はほぼすべて『ログレス』(の売上高)になっていますので、第3四半期と比べまして第4四半期は2億8,300万円、『ログレス』の売上が上がっています。こちらは『ログレス』が12月のサービス開始ですので、「周年イベント」と言われる4周年のイベント、また12月が業界全体として売上を上げられる月になっていますので、イベント・キャンペーンの効果によって増加しています。

自社開発・自社配信に当たるところは、新作の『CARAVAN STORIES』が(2017年)11月の末に配信開始していますので、12月、ほぼ1ヶ月間の貢献としての数字になります。

それに加えて、前四半期から入っていますけれども。「受託・その他」という部分が、四半期まるまる貢献して入金されたものがあって、少し増えています。

1. 決算概要: 『ログレス』KPIについて

『ログレス』の数字です。

(第4半期の)売上高(「売上」一番右)については多少、下げ基調の底が見えてきている部分ではありますが、前年(「売上」右から5番目)と比べるとたしかに大きく減少しています。

(サービス開始から)4年経ってアクティブユーザーの減少もあります。隣のグラフです。RDAUというのは私たちが一番簡易的に使っているアクティブユーザーの数字で、当日のアクティブユーザーから当日の新規ユーザーを引き算をしています。

当日の新規ユーザーはすべて、1回をログインをして、アクティブユーザー(の扱い)になりますので、その分を引いた数字です。この数字で見ますと、売上(の減少)に比べると(RDAUの)減り幅が少ないということは、継続していつもお話させていただいていますが、顧客単価というよりも全体の課金の割合が多少落ち込んでいます。

この要因は長年プレイしているお客さまにとって、お金を払って一生懸命プレイしてもらう要素が少し減ってきているということが継続してあるということでございます。

1. 決算概要: コスト分析(四半期)

コストの第3四半期との比較です。

外注費が1億円増えています。この部分につきましては、ほぼ新作である『CARAVAN STORIES』の最後の開発の追い込みにかかったコストでございます。

隣の販売管理費ですが、一番大きいところが広告宣伝費、2億2,100万円の増加です。これも同じように『CARAVAN STORIES』において、年末年始にかけてTVCMを行ったところが費用として計上されています。

年を越した分については翌四半期、今年の2018年第1四半期に計上されますが、2017年年内に配信したTVCM等については、こちらの販売管理費の広告宣伝費に入っています。

プラットフォーム手数料は売上が増加することに伴って増加するものです。

1. 決算概要: 費用推移(四半期)

費用の推移です。

四半期で約10億円前後の赤字がございます。この費用の全体の中で、やはり大きいところが、外注費5億4,900万円。加えて、広告宣伝費6億700万円。こちらの2つを足しますと11億5,600万円になりますので、この部分が当社の赤字額の全体とほぼ一致します。

現在は、開発中のタイトルも含めて、今後のタイトルを成功させるために、開発費をしっかり使ってでも、良いものに作り上げようという会社の方針で行っています。そのため、手元現金が多いとは申し上げませんが、多少ございますので、開発に向けてしっかりお金を掛けていこうというところで、外注費が大きくなっています。

一番大きな規模で開発している『CARAVAN STORIES』のサービスが開始されて、一段落したところではございますが、サービス開始後も同じ熱量をもってバージョンアップをしていきます。突然『CARAVAN STORIES』の分(の外注費が)、まったく無くなるというわけではございません。ですけれども、より効率の良い外注費の使い方を、これから進めてまいります。

広告宣伝費につきましても、サービスが開始され、今はまだ『CARAVAN STORIES』を伸ばすタイミングだと思っていますので、今後も広告費をしっかり計上してまいりますが、徐々に適正化は図られていくと思っています。

この中の人件費(売上原価)に当たるところは、開発中のタイトルにかかっている人員。販売管理費の中の人件費というのは、サービスのタイトルを支えている人員の人件費になっています。

1. 決算概要: 従業員数の推移(四半期)

従業員の推移です。

極端に増加等はしていません。開発に対して人員が十分かと言いますと、足りない面もございますが、こちらは調整可能な業務委託費等で今は賄っています。

台湾のスタジオに309人いますが、これらは、ほぼすべてグラフィックデザイナーです。当社の看板タイトルである『CARAVAN STORIES』『ログレス』につきましても、台湾スタジオがかなりの部分のグラフィック開発をしていまして、クオリティとコスト面のパフォーマンスに貢献しています。

2. 4Qの進捗と今後の施策: 『ログレス』について

第4四半期の進捗と今後の施策です。

『ログレス』は4周年を迎えました。この長い間プレイを継続していただいているお客さまがいらっしゃって、4周年記念のイベントではかなりの復帰者も見られて、アクティブユーザーとしては持ち直したというところがございます。しかし、昨年(2017年)も年末年始にやや持ち直した後、アクティブユーザーが減るという傾向もございました。

ここに対しては継続して、今後のお客さまに対して、良いアップデートをしていこうという準備を、5月くらいまで計画を立てて行っています。

英語版の『LOGRES』を行っていますが、英語版の『LOGRES』は、現在は開発を当社のフィリピンスタジオで大半賄うようにしています。売上はそこまで出ているものではございませんが、コストとバランスが合うように、現在調整中でございます。

2. 4Qの進捗と今後の施策: 『CARAVAN STORIES』①

(2017年)11月末にサービス開始した当社のフラッグシップタイトル『CARAVAN STORIES』です。だいたい(売上は)月2億円くらいのスタートから始めていければと思っていましたが、ちょうどそれくらいの水準から始まっています。

今(2018年)2月になっていますが、(ユーザー数を)伸ばせているなと思っていますが、現在スマートフォンのゲーム市場全体が、新規ユーザーを獲得することが非常に難しい状況にございます。

この資料にありますとおり、新規ユーザーを獲得さえすれば、ユーザーの継続率、課金をしていただく効率は、若干『ログレス』の全盛期よりは落ちるのですが、かなりパフォーマンスを出していると思っています。とくに翌日であるとか3日であるとか1週間の継続率は、かなり良い数字が出ています。

インストールすれば8ギガバイト近いインストールサイズになりますし、要求するスペックも、iPhone6世代ではなかなか動かないというゲームですけれども、これだけのスペックのゲームを出しても、お客さまには受け入れられているというポジティブな評価をしています。

とにかくこの後、いかにして新規ユーザーを取っていくかにかかっていると思っています。

2. 4Qの進捗と今後の施策: 『CARAVAN STORIES』②

『CARAVAN STORIES』の今後の展開です。

台湾では、私たちのスタジオがございますように、自社で配信することが可能です。台湾サービスについては、今後計画をまたオープンにするタイミングがあると考えていますが、自社で台湾市場に向けて配信をしていく方針を持っています。

『ログレス』がサービス開始されたときには、最高時に台湾市場だけで月数億円という売上がございましたので、それを丸々目指すかどうかは別として、しっかりと当社の売上に貢献できるだけの価値を出せる市場として、台湾市場に向けての準備を行っています。

中国につきましては自社で配信することができない国ですので、パートナーを選定して、今後の配信に向けての準備を今、進めています。

加えて、『CARAVAN STORIES』はグラフィックのレベルとしては、大きな画面に移してもかなり映えるものです。TVCM等でもかなり画面映えをするクオリティにありますので、別プラットフォーム、パソコンでの自社配信。または家庭用ゲーム機での配信。

家庭用ゲームでもFree to Play型のオンラインゲームは昨今ございますので、このようなプラットフォームへの展開をすることによって、海外市場、別プラットフォームを含めて、売上の最大化を図ってまいります。

2. 4Qの進捗と今後の施策: パイプライン

パイプラインです。

パイプラインにつきましては、『CARAVAN STORIES』が配信されましたので、「オリジナル」という欄(の数字)が1つ減っていますが、ラインナップとしては変更はございません。それぞれ2018年12月期までに配信するために、開発を進めています。

3. 業績予想: 2018年12月期 第1四半期業績予想

続きまして業績予想です。

2018年12月期第1四半期の業績予想でございます。2017年12月第4四半期は、何度も申し上げていますように、イベント等をかなり充実して行う会社が多く、また、お金が動きやすいという世の中全体の流れもございますので、業界全体として売上が高い四半期になります。

新作『CARAVAN STORIES』を配信して、その貢献もございますので、第1四半期の売上は、(2017年12月期)第4四半期よりも約4億円増加するという計画でいます。

営業赤字は5億9,100万円、経常赤字も5億9,200万円、当期純赤字も5億9,400万円という業績予想を出しています。売上が増えた分だけ、赤字幅が減っているという数字です。

先ほど申し上げましたように、『CARAVAN STORIES』をまだ伸ばしていかなければならないタイミングだと思っていますので、広告宣伝費含め、販売管理費も『CARAVAN STORIES』に対して多く予算を取っています。

以降は追加の資料になります。

以上で、2017年12月期通期の決算説明を終了いたします。ありがとうございました。