「順張り」と「逆張り」を組み合わせれば、利益のチャンスは増える

中原良太氏(以下、中原):こんにちは。株式予報の中原良太です。

今回は順張り×逆張りというテーマで動画セミナーを収録します。

なぜこんなテーマでお話ししようかと思ったのかというと、僕、2018年から実運用を再開する予定なんです。

この動画を収録している時点では、まだ運用をしていないです。2017年の12月23日に収録をしているんですけども、2018年の第1営業日から、実運用を開始しようと思っています。

実運用を始めてからどういう運用をしようかと、3ヶ月ぐらいずっと考えていたんですが、運用方法を考えるに当たって「順張り」と「逆張り」を組み合わせる発想が、すごく大事だったんです。

今回、僕が実運用に使う売買ルールそのものはご紹介できませんが、売買ルールのコンセプトなどは、包み隠さずにお話しできればと思っています。

ということで、今回の講座の目的です。順張りと逆張りのコンセプトを組み合わせて、利益のチャンスを増やす方法を考えていきます。

今回お話しする内容はけっこう高度です。 「順張りって何?」「逆張りって何?」「どういう銘柄を狙えばいいかわからない」など、投資始めたばかりで、順張りも逆張りもよく分かりません、という方は、まずはスライドに書いてある動画セミナーを観て、復習したほうが学習効果が高まると思います。

観ていただきたい動画セミナーは最低3つあります。「動画セミナー第1回:逆張り投資を攻略しよう!」「動画セミナー第2回:順張り投資を攻略しよう!」「動画セミナー第10回:順張りと逆張りを使い分けよう!」。

この3つの動画セミナーは昔の物ですが、ぜひ一度観ていただきたいと思います。

動画セミナーには他にも、順張り投資や逆張り投資の攻略法など、いろいろあります。「順張り」や「逆張り」という言葉がタイトルに入ってる動画セミナーをひと通り観て、おさらいしていただきたいと思います。

ということで、本題に移りたいと思います。

今回のテーマは順張り×逆張りということで、順張りの考え方と逆張りの考え方を組み合わせて、利益のチャンスを増やすのが目的です。

この考え方を組み合わせるだけで、利益のチャンスは格段に増やせます。順張りしかできない人や逆張りしかできない人よりも、両方できる人のほうが圧倒的に利益のチャンスが多いんです。

ぜひ両方とも覚えていただきたいと思います。

組み合わせるときには、異なる時間軸を使って、順張りと逆張りを掛け合わせるというのが非常に大事な考え方です。

2018年から、この仕組みを使って年利50パーセントぐらいを目指して運用しようかなと思っています。大きな目標ではありますが、不可能ではない数字です。

実現できるかは分かりません。僕はどちらかというと、大きな目標を掲げるというよりは、マイナスじゃなきゃいいと思うようなタチなので、バックテストの結果から、それぐらいの売買ルールを使って運用しようと思っています。

実際の成績としては10パーセント、20パーセント出ればいいかな、ぐらいの気持ちでいます。マイナスじゃなければ、なんでもいいです。

順張りと逆張りの考え方を組み合わせる上で、すごく大事なことが1つありますので、まずお話しさせてください。

順張りと逆張りの基本とも言える考え方です。

順張り投資は、株価上昇している銘柄を買い付けて、さらなる続伸を狙うのが基本的な投資戦略なんです。基本的なスタンスとしては、アンダーリアクションの銘柄を狙う。

つまり、株価が上がりきっていない銘柄を狙うのが非常に大事なポイントです。すごい良い好決算が発表された。ちょっとだけ株価が上がったけど、まだぜんぜん織り込んでない。そういう銘柄を狙って順張りをするということです。

逆張りは、逆にオーバーリアクションの銘柄、つまり、下がりすぎている銘柄を狙うというのが非常に大事なポイントです。値動きが激しい下落株を狙います。

こういう株を狙って取引することで、効果的に利益を出すことを期待できます。

ここ、今日のいちばん大事なポイントです。ここをご理解いただけなかったら、あとの話を一切理解することができませんので、きちんと頭に叩き込んでおいてください。

順張りはアンダーリアクション。逆張りはオーバーリアクションです。この2つの考え方を異なる時間軸で組み合わせていきます。

順張りと逆張り、長期と短期を組み合わせた4つの戦略とは

具体的には、短期的な視点と長期的な視点で組み合わせていきます。

長期で順張りなのか、短期で逆張りなのか。この短期と長期の組み合わせ方を考えて、投資戦略を編み出していきます。

例えば、短期でも長期でも順張りの銘柄を決めたり、高値圏の銘柄を狙った順張り戦略を作ります。

長期では逆張りでも、短期では順張りするには、長期的に下落した銘柄の高値更新を狙い、安値圏で順張りする戦略を作ります。

短期で逆張り、長期で順張りの場合、長期でずっと上がっていて、短期でストンと株価が落ちた銘柄を使います。俗に言う押し目買い戦略ということです。

長期でも短期でも逆張りする戦略は、安値圏にある銘柄を狙った逆張り戦略という具合です。

この短期の指標と長期の指標を組み合わせることで、効果的な売買ルール・投資戦略を編み出すことができます。

ここで大事なのは、逆張りの場合、例えば「長期で逆張り」であれば、長期間ではボラティリティーが大きい、値動きが激しくなきゃいけないということです。

「長期で順張り」なら、順張りはアンダーリアクションの銘柄を狙うので、長期間で値動きが緩やかな銘柄を狙わなきゃいけない。

順張りと逆張りを短期と長期で組み合わせることで、どういった銘柄を選べばいいのかが明らかになってきます。

今回ご紹介した4つの投資戦略のうち、「高値圏順張り戦略」は、長期でも短期でも順張りの戦略を作りたい場合は、長期で値動きが非常に緩やかで株価が上昇している、短期でも値動きが緩やかで株価が上昇している、こういった銘柄を狙うことが非常に大事です。長期でも短期でも値動きが緩やかな、アンダーパフォームの銘柄を狙うのが非常に大事なポイントです。

「安値圏順張り戦略」は、長期で逆張り、短期で順張りという投資戦略です。

この投資戦略を作りたい場合は、長期間では大きく株価が下落している銘柄、中でも、短期間で株価が値上がりした銘柄を狙います。良い例が、2011年の東電(東京電力)です。

東電の株は、震災が起きた直後に大きく株価が下落したあと、しばらくもみ合って、じわじわと株価が切り上げていった時期があったと思います。

そのじわじわと値上がりした時期に、短期間で、順張りで買い付けたら、けっこう利益が見込めたという値動きをしていました。

そういうことで、安値圏の順張り戦略を使うときには、長期で大きく下がっていて、短期でじわじわと値上がりしている銘柄を狙うのが有効だと考えられます。

「高値圏逆張り戦略」は俗に押し目買い戦略です。長期間で見ると順張り、短期間で見ると逆張り、つまり長期で上がっているけど、短期では下がっているという銘柄を狙った売買ルールです。

長期の視点では順張りなので、長期間では基本的にボラティリティーが小さく、値動きが緩やかな銘柄を狙うのが有効です。

その一方で、短期では逆張りなので、短期間では株価が大きく値下がりしている銘柄を狙ったほうが、安定した成績につながりやすいです。

この2点を抑えて、押し目買い戦略・高値圏逆張り戦略を編んでいくというのが大事です。

「安値圏逆張り戦略」は、長期でも短期でも、株価が下落している銘柄を狙った逆張り戦略です。

相場が暴落したときなどに非常に有効な戦略なので、利益を狙ってみてはいかがかなと思います。

ということで、今回は4つの投資戦略をご紹介しました。

高値圏での順張り・逆張り、安値圏での順張り・逆張りの計4パターンです。この4つを全部網羅して紹介している本などを、たぶん僕は一度も見たことがないです。

こういう考え方を知っている方が、あんまりいなかったんじゃないかと思います。

僕は実際にこのルールを使って、運用します。具体的な銘柄の探し方についてはお話しできないんですけれども、とても有効な考え方です。

バックテストの結果上では年利が45パーセントから50パーセントぐらい。それぐらいの売買ルールを作れたので、非常に研究しがいのあるテーマだと思います。

まだこの4つの売買ルール持ってない方は、ぜひ、イチから研究してみてはいかがでしょうか。

本講座のまとめ

最後に本講座のまとめです。順張りと逆張りを組み合わせることによって、利益のチャンスを格段に増やせるというのが今回のテーマでした。

非常に大事なポイントなので繰り返しお伝えすると、まず「順張り」の心得はアンダーリアクションであること。そして「逆張り」のいちばん大事なポイントはオーバーリアクションであることです。

順張りはじわじわ値上がってる銘柄を狙う。逆張りは大きく値下がっている銘柄を狙う。この2つのポイントを抑えることで、利益を狙いやすいと思います。ぜひ参考にしてください。

異なる時間軸で順張りと逆張りを組み合わせることによって、新しい投資戦略を生み出すことができます。

押し目買いなど、最低で4パターンの売買ルールを作れるので、非常に有効だと思いますし、僕もこれから運用に使おうと思っています。

もし細分化できるなら、もう少し細分化して考えていこうかなと思っているぐらい、有効な考え方だと思っています。

これから運用しようとお悩みの方は、この考え方を参考にしながら、2018年のスタートダッシュを切っていただきたいと思います。

今週は以上です。最後までご視聴いただき、ありがとうございました。