少しずつ期間を開けて繰り返す

西澤ロイ氏(以下、ロイ):そう、例えば書いて覚える人……覚えようとする人、けっこう多いんですけども。書くときに、横に答えが書いてあって、それを見ながら書き写す人ってけっこう多いんです。

上村潤氏(以下、上村):はい。

ロイ:それを、隠さないと。それで本当、頭の使い方がぜんぜん違うんですよ。見ながらやったら、まったく頭使わないことになっちゃうんです。せっかく手まで動かすのに。そこで見ないで、しっかり思い出す。そして何回も思い出す。そういうのが大事です。

上村:なるほどね、確かに昔、舞台をやっていた時は、やっぱり台本を覚えなきゃいけないので。最初は書いて……だんだん覚えて、最終的には台本いらなくても、そらで言えるようになってる、っていうのは、思い出してるってことなんですかね。どこからそこがシフトしたのかが、いまいち思い出せないんですけど(笑)。

ロイ:うん。

上村:思い出すし、思い出そうとして、やってたんですかね。気付かないうちに。

ロイ:そうだと思います。それに、いい感じで時間をおいて繰り返してるんですよ。単語覚えるときとかって、けっこう間が空いちゃったりして。1回やったら、次3日後とか。

上村:えぇ。

ロイ:そうするとかなり忘れるんですよね。その忘れる前に、また思い出す。最初に覚えたら、じゃあ次は30分後にやってみる。1時間後にやってみる。3時間後にやってみるとか、翌日、3日後……みたいな感じで、少しづつ空けていくんですよね。そうすると、「自分ってこれだけやれば単語覚えられるんだ」みたいなのが、実感としてわかっちゃうと強いんですよね。

上村:なるほど。

記憶力が悪いのではなく、やり方が悪い

ロイ:だからけっこう、学生さんとかで……まぁ大人になってもそうかもしれないですけど、「自分は記憶力がよくない」って思ってる人、けっこう多いと思うんですけども。

上村:はい! ここにいます!(笑)。

ロイ:あぁ(笑)。だからそういう方は、時間を置きすぎちゃってるとか。ちょっとそこの、記憶のやり方がうまくできてないだけなんですよ。それがうまくできたら、みんなすごい記憶力を発揮するんですよ。

上村:おぉー……これでもう、「自分記憶力悪いんで」みたいなことを言わなくて済むような時代が来るわけですね!

ロイ:そうそう。逆に言い訳できなくなるんですけどね(笑)。

上村:(笑)。でも、言い訳できなくなるぐらいね。なりたいですよ。もう、「思い出す」 っていうことをね。「覚えるのではなく、思い出す」。これ、念頭に置いてやりたいと思います。

ロイ:本当それで、脳にかかる負荷みたいなのが違ってきて、本当に結果違うので。ぜひこれをお聞きの方はやってみてほしいなと思います。

上村:はい。今日はね、こんな……ちょっと変わり種の英単語帳になるんですかね? マンガ『暗殺教室』と英単語帳がコラボした『殺たん』について、お話させていただきました。

本日のカタカナ語「チョコレート」

上村:では、最後に「本日のカタカナ語」。今週のカタカナ語ですね。

ロイ:はい。今日はホワイトデーなので「チョコレート」で(注:動画投稿日は2014年3月)。

上村:おぉ。

ロイ:「クッキーじゃないか?」っていうツッコミを今期待してたんですけど、なかったですね!

上村:(笑)。いや、どっちかって言うと「マシュマロ」なイメージでしたね(笑)。

ロイ:あぁ、なるほど。……じゃあ、じゅんじゅん。「私はチョコレートが好きです」、英語で言ってみてください。

上村:I like chocolate.

ロイ:ありがとうございます。……で、「チョコレート」だと思ってる人が多いんですけど。“chocolate”。だから、「レイト」じゃないんですよ。

上村:あぁー、「レッツ」。

ロイ:「レート」でもないし、「レイト」でもなくて、「チョコレット」……っていうちょっと、発音の意識をしてほしいなと思って取り上げました。他にも例えば、「デリケート」って言うじゃないですか。あれも英語だと、“delicate”(デリケット、に近い発音)。

ロイ:ほぉー。

ロイ:はい、言ってみてください。

上村:“delicate”。

ロイ:そう、“delicate”。

上村:なんかぜんぜん違う単語を言ってるような気分になりますね。

ロイ:だから、「デリケート」って誰も言わないんですよ。

上村:なるほど。

『デスパレートな妻たち』は間違い?

ロイ:あと例えば、ドラマで流行った『デスパレートな妻たち』。あれ、英語で言うと“Desperate Housewives”。「デスパレート」じゃないんですよ。“Desperate”。はい、どうぞ。

上村:“desperate”。

ロイ:はい、“desperate”。

上村:これはもう本当に、日本語の読み方になるんですか?

ロイ:みんなカタカナ読みでそうやって読んじゃうんですけど。動詞だと、「エイト」みたいな音でいいんです。例えばじゅんじゅん、ナビゲーターですけど。“navigate”。

上村:“navigate”。

ロイ:それは「エイト」でいいんですよ。でも、名詞とか形容詞になっちゃうと、“chocolate”、“delicate”、“desperate”みたいに、ちょっと発音が違うんですよね。

上村:はぁー、なるほど……もう「チョコ『レート』が好きです」とか言ってらんないですね。「“chocolate”が好きです」!

ロイ:はい……(笑)。

上村:(笑)。すみません、呆れられちゃいました(笑)。

ロイ:いえいえ……(笑)。そんな感じで、その調子でいきましょう。

上村:はい。これからもがんばります。

ロイ:(笑)。はい、がんばらずに、がんばらずに!

上村:そう! 「がんばらずに」覚えていきたいと思います。

ロイ:このコーナー、『頑張らない英語』ですからね。

上村:そうです。もう、念頭見誤るとこでした(笑)。危なかった。

……というわけで、本日もお送りしてきました『西澤ロイの頑張らない英語』。お届けしましたのは、ナビゲーター・上村潤と。

ロイ:西澤ロイでした。Thanks a lot for listening. See you next week, Bye bye!

上村:Bye bye!