椎葉忠志氏(以下、椎葉):こんにちは。ただいまより、株式会社Aiming2017年12月期第3四半期の決算説明会を行います。

1.決算概要: 損益計算書(四半期)

まず決算の概要です。損益計算書についてです。売上高につきましては13.69億円。前年同期と比べて46.7パーセントの減。前四半期と比べて12.1パーセントの減少です。

営業赤字についてですが、9.99億円。前年同期と比べて3億円。前四半期と比べて約2億円の赤字幅の増加となっています。経常赤字、純赤字については、特別ここに入る項目は少ないため、営業赤字と同じような数字が並んでいます。

1.決算概要: 貸借対照表(四半期)

貸借対照表です。特別資産に大きくのせているものがないため、前々から申し上げている通り、開発中のタイトルにつきましては、それぞれの月に費用として落としています。

仕掛かったあとに、サービス後に減価償却等もないため、資産等につきましてはすごくシンプルで、見るところは現金かなと思います。現金につきましては、前四半期と比べまして約11億円の減少です。これは営業赤字と同じ額が減っている状況です。

1.決算概要: 売上高分析(四半期)

売上高の前四半期との差異についてです。大きく減っているところが、1.82億円。自社開発・自社配信とされているところです。

新規にサービスをしたタイトルの売上の減少と、あとは他タイトル。自社でやっているものが古いものが多いため、その少しずつの減少と合わさって、四半期ベースで1.82億円の売上の減少が自社開発・自社配信が開発のタイトルでおきています。

共同というところが、当社の主力タイトルである『剣と魔法のログレス』ですが、ここは0.78億円の減少です。

プラスして増えているところが、0.7億円に当たるところで受託というものがあります。受託は、どのタイトルのどの案件が、どういう内容で受託や、契約内容になっているかは、今申し上げることはできませんが、受託としての売上も上がりました。

1.決算概要: 『ログレス』KPIについて

『ログレス』のKPIについてです。前四半期に続き、課金に当たる数字が、低調で推移したままなので、売上高としては前四半期より少し減っています。

山谷がいくつかありますが、四半期ごとのグラフを見ますと、昨年の12月頃から1月頃にかけて、昨年の第4四半期から今年の第1四半期についてアクティブユーザーをしっかり増加することができ、これによって売上が持ち直したところから、下がっているという傾向になります。

アクティブユーザー「RDAU」というのは前々から知っているかもしれませんが、アクティブユーザーの中から当日の新規ユーザーを引いた数字を、いちばん簡易的にわかりやすいアクティブユーザーとしています。

新規ユーザーをすべてアクティブユーザーとしてカウントしてしまうと、新規ユーザーはすぐやめてしまうブレが大きいので、当社は簡易的に抜いて、その数字を出しています。この「RDAU」という当社の基準で言いますと、売上高の減少に比べると「RDAU」の下がり方は、そこまでではないという数字になっています。

実際、アクティブユーザーについては、踏みとどまっているというよりは、すごくお客さまから愛していただいているなというのがありますが、長く遊んできたお客さまに対して、より新しいゲームの中の遊びやカスを出しきれていない、伝えきれていないというところで、課金者数。課金の顧客単価というものが下がっています。

1.決算概要: コスト分析(四半期)

コストの部分です。コストの増加につきましては人件費と外注費があります。この人件費の増加は、急に人数が増えたという訳ではなくて、共同事業を行っているものの一部タイトルの中には、マイルストーンごとに共同事業負担分をいただいたり、いただけなかったりというのがあります。

その分が今回増えているように見えますが、これは別の四半期では、この分が返ってきたりするというか、お支払いいただければ、その時にまた相殺されるため、この人件費の増加は単純な、社内の人が増えたことによって増えたものではありません。

外注費、業務委託費です。これも、もちろん主力として今作っている『CARAVAN STORIES』の業務委託の金額が増えている面もありますし、他タイトルも順調に開発が成功して規模が大きくなることによって、業務委託費が増えています。ロイヤリティは売上高に対して、ライセンスを貰っているタイトルに払っているものですが、売上高が減った分減っているものです。

販売管理費ですが、全体としては減っています。大きなところが、プラットフォーム手数料というのは売上が下がれば減るものなので、これは売上連動なのでおいておくとして、1つありますのが広告費です。

全体としては、前四半期と比べて広告宣伝費は増加していますが、その中でも『CARAVAN STORIES』を含めた新作への投下の他のタイトル。前四半期以前にサービスをしたものを適正に広告費を見直したことによって、減っている部分があります。

費用の内訳です。今、前四半期と比べて広告費が減っていると言いましたが、『CARAVAN STORIES』については減っていることはなく、他タイトルも総合してみたところは、全体としては減っています。『CARAVAN STORIES』については増えています。その中でも広告費の適正化によって、広告費は多少減ったということです。

1.決算概要: 費用推移(四半期)

費用の中身です。費用全体で23億円弱ぐらいの費用がかかっていますが、この中でも大きい部分はいくつかありますが、外注費が四半期で4.46億円。もう1つが広告宣伝費で3.86億円。

合計しまして約8.3億円が、この2つの項目になっていまして、この2つの項目について外注費は増え、広告費は既存のタイトルの広告費の抑制によって全体としては減少しています。

1.決算概要: 従業員数の推移(四半期)

従業員数の推移です。四半期ベースでみますと、東京・大阪に当たる304という数字がありますが、その下の緑。経営管理グループから下の数字は、ほとんど増減がありません。

中身は、一部パフォーマンスの悪い人も半期ごとの見直しで、契約等が終了している方もいらっしゃいますし、あらたに経験のあるスタッフを採用等もしていますので、まったく変化がないということはなく、中の入れ替えはそれなりにありますが、東京・大阪の日本のスタッフとして、全体としては増加傾向にありません。

開発が佳境に入っていますので、少し開発のボリュームをおいきれないところにつきましては、業務委託等のあとからフレキシブルに変更ができるスタッフでまかなうようにしています。それに比べまして、台湾のスタッフは増加していて、外注費の中でも大きなところを占めるのが、グラフィックの外注です。

この部分につきましては、外に出すだけではなく、インハウス、中として、しっかりとした実力をつけていくことが、今後のゲーム業界で、よりクオリティが高いものを作らなければいけないゲーム業界の中では、私たちの価値となると思っています。

台湾のスタッフにつきましては、まだ少し増やしながら、ここも採用している中からやめていくのも、もちろんありますが、ここの質を高めていくのが私たちの財産だなと、継続して採用はやや積極的に行っています。

1.決算概要: 業績予測との比較

業績予想との比較です。第3四半期です。売上高は1.8億円足りていません。前四半期と同等の売上を予測して出していたものの分は、先ほど申し上げた通り、既存のタイトル、Aiming自社のタイトルとなっているタイトルの減少が大きい幅としてあり、それにプラスして共同になっている『ログレス』の減少が少しあるという状況です。

それに関して、業績予測よりも少しだけでも赤字幅が小さいというところは、広告費含めたコストの、多少なりとも適正化によって、赤字幅については業績予測とあまり変化がありません。

2.3Qの進捗と今後の施策: 『ログレス』について

3Qの進捗と今後の施策です。『ログレス』につきましては、4周年になるイベントの月が12月にございますので、12月はもともと売上が高く出る月ですが、ここに向けて、そして昨年はここに向けてアクティブユーザーを増やすことができたものが維持できなかったという面がございますので、ここをどうしていくかということを、今から来年の春に向けていろいろ考えて、実行に向かっています。

なかなか、この2四半期も、落ちていく数字を改善しようとして努力しながらも、それがなし得ていないので、簡単ではありませんが、より全員で知恵をふり絞って改善に取り組んでいます。海外版は、英語版の『LOGRES』は売上として、ものすごく高いわけではないですが、海外版として、サービスとして成り立つ売上の金額にはなっています。

『ログレス』だけではなく、今後のタイトルにつきましても、やはり海外のサービスをすることによって、売上をプラスアルファ。作ったものを別の地域でも売ることによって売上を足していきたいと考えていますが、そのための準備と経験としては、しっかりとしたものが得られています。

2.3Qの進捗と今後の施策: パイプライン

パイプラインです。前四半期の決算説明会で発表したものと変化はありません。開発については、とくに大きな問題もなく、順調に進んでいっています。

ゲーム会社はどうしてもかたちができればできるほど、問題点が見えてくるので、今後より工数が増える中で、進捗に大きな遅れがないように、ここはしっかり管理もしていますし、人の手配、人員の手配というものもやっています。

(参考)『CARAVAN STORIES』

このあと、いちばん最初にサービスされるのが『CARAVAN STORIES』。当社のフラグシップタイトルと申し上げているものですが、最終調整を行なっているという書き方をしています。年内には出ますという発表を、いろんなところで、いろんなかたちでしていますが、今の段階というのは最終調整をしているところです。

クローズドβテストの結果も、いろんなご指摘をいただいて、すごく参考になって、そこも含めてより良いものになおしていけている段階です。クローズドβテストも決して悪いものではなく、しっかりと自信を持って進めていきたいと考えています。

2.3Qの進捗と今後の施策: サービス中のタイトルに対する施策

サービス中のタイトル等ですが、タイトルの整理も行なっています。いくつかのタイトルは、サービスの状況が芳しくないものもございますので、今後新しくサービスが開始されるタイミングに向けて、サービス等の見直し等は継続して行なっていきます。

それにプラスして、運用しているタイトルから今後新しいタイトルがはじまるときには、単純に人を増やしていくだけではなくて、適正化して、その運営しているメンバーというのも適正化を図っていきます。

広告宣伝費も、とくに古くなっているタイトルについては、それがコストと見合っているのかというのは、今後も継続して行っていきます。これは『ログレス』等も含めてです。

ただ、新しいタイトルが、ここから来年に向かってはじまっていくものに対しては、もちろん売上を伸ばすために、積極的に広告宣伝を行いますが、こちらもサービス開始序盤の手応えや、そのときの状況にしたがって、より効率の良いものを進めていきます。

3.業績予想: 2017年12月期 第4四半期業績予想

次の四半期の業績予測です。17年12月期第4四半期の業績予測です。売上高は18.1億円。営業赤字が8.5億円。残りの経常と純赤字につきましては、それと変わらない数字が並んでいます。

売上高が第3四半期と比べまして、4.5億円前後の増加になっていますが、1つは『ログレス』も含めた既存タイトルが、12月には毎年良い結果が出ていますので、その分が入っている分があります。もう1つは、年内にサービスを開始していると申し上げている『CARAVAN STORIES』の売上も見込んで入れています。

『CARAVAN STORIES』の売上をどれぐらい見込むのかというところですが、やはりExcel上ではどんな売上の予想も出せることができますが、私どもとしては、そこまでネガティブでもなく、積極的でもない、フェアよりもやや下という数字を入れているつもりです。

売上高が4.4億円増えていても、赤字幅がそれほど減らない部分につきましては、サービス開始にやはり広告費を、この第3四半期よりも多く積んでいきますし、12月なので、売上を上げるために既存タイトルについても広告費の増加があるというところが反映されています。

以上が、2017年12月期第3四半期の決算説明会の内容になります。